いつかパラソルの下で

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

いつかパラソルの下での評価:

3.90/5点 レビュー 41件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.90pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全54件 21〜40 2/3ページ
No.34
(5pt)

大事なのは気持ちですね

この作家の本は初めて読んだのですが、文章にセンスがありますね。ユーモアのある文章を書ける人って意外と少ないんですが、この人は巧くユーモアを織り交ぜつつ読ませてくれる文章が書けるんだなと思いました。
 印象的だったのは主人公の野々が愛に言ったセリフ。
 「その程度の機微もわからないから、まだ子供だって言ってるの」
 父親のちょっとした機微を理解しようせずに、人生における様々な困難を父親のせいにして逃げてきた三兄弟の話なんだと思う。
 しかし、人のちょっとした機微を理解するってコトは難しいことです。それが例え、家族であっても。
 理解できなくても、理解しようとする気持ちが大事なんです。
 父親のルーツを探るという名目で色々と動き出した兄弟でしたが、その中でいつしか「父親を理解したい」という気持ちが芽生え始めたんだと思います。それによって、人に優しくなれたり、困難に正面から向き合えるようなったような気がします。
 最後に・・・、達郎の父親はカッコいいと思う。
いつかパラソルの下で Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下でより
4048735896
No.33
(4pt)

イカつながりの3兄弟

気になっていた作家ですが、土曜ラジオ「アバンティ」の小説特集で本屋さんがほめていたので、読んでみました。厳格すぎた父の生前の浮気をめぐり、父のふるさと佐渡を尋ねる、ちょっと奇妙な旅物語でした。人生そのものを旅のようにフラフラ暮らしている長男・長女と傷ついた次女が、佐渡に癒されてしまうところが印象的でした。佐渡人の豪快さ、土俗っぽさに、3人は人生に対する見切りとか確信とかを持てたように思います。
 佐渡の「イカイカ祭」というのが、なんともはや、豪快でした。
いつかパラソルの下で Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下でより
4048735896
No.32
(4pt)

タイトルのすがすがしさが素敵☆

「永遠の出口」の瑞々しさが大好きで、次を読むのを楽しみにしていました。
「いつかパラソルの下で」は、性に関する問題も大きく扱い、
児童文学を書いてきた森さんの“挑戦”を感じる作品でした。
父と子の確執。
自分のルーツを探す旅。
テーマとしては新しくはないです。
けど、目をそらしてきた(そらしたい)問題に真正面からぶつかって
大人になっていく、
それは成長過程としては永遠のテーマ。
父と子、母と子、兄弟、姉妹・・・
この関係だけはたとえ仲が悪くなってしまったとしても
絶対に否定することはできない“血”で繋がっている。
そのかけがえのなさを改めて感じました。
「いつかパラソルの下で」
このタイトルの気持ちの良さは、
この本を読んだ人でなければわからないすがすがしさがあります。
いつかパラソルの下で Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下でより
4048735896
No.31
(5pt)

生きていくとはどういう事?

厳格な、いや厳格すぎて変人な父親が、不慮の事故でなくなってから1年が過ぎようとしている。そして、その父の知り合いという人の電話から、あの厳格な父が不倫をしていたことが発覚した。さらにそのあたりを探ってみると、父の父親、つまり自分たちの祖父は、大変な浮気物である事がわかった。いったい父の過去には何があるのか。父の子供である私と兄と妹は、父が頑として語らなかった、父の生まれ故郷である佐渡島へ向かう。そこで私たち三人兄弟が見たものは・・・・
自分の父親も度を過ぎて厳格だった。決して人を評価する人ではなかった。
例えば自分が絵を描いてそれが95%の出来だったとすると、95%の良いところでなく、至らなかった5%を探し出し、そこを責めて、そんなものでは意味が無いと言う人だった。そういう父親に育てられた自分は、少なからず性格を歪められたと思う。
この物語に登場する死んだ父親の家族も、母親を含めて、みんな厳しすぎる父親から大きな影響を受け、変な方向に人生を曲げられていった。
その父親が不倫をしていた。しかも祖父は、佐渡島全体に名が轟く浮気物だった。父は「ええ格好」を家族に見せていただけじゃないのか。裏ではとんでもない事をしていたんじゃないのか。佐渡島に行けば、それが手に取るように判るんじゃないのか。そして、「あいつ、かっこいい事ばっかり言ってたけど、本当はこんなんじゃんか!」と溜飲を下げれるんじゃないのか。
しかし、自分も、この兄弟も、別の、全く違った事で溜飲を下げた。
「そう、そうなんだ、生きるって事は。」って。
家族って、決して100点は取れない。しかし0点の家族も存在しない。それを知った上で生きていくしか、私たちに道は無い。 そう思いました。
もしかしたら、後世に残る名作になるかもしれません。
いつかパラソルの下で Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下でより
4048735896
No.30
(5pt)

素敵な作品

最近大人向けの本が増えてきた森絵都さんですが
この本では相変わらずのリズミカルな会話が展開されていて
ツボにはまってしまうこともしばしばです。
15歳の少女も登場しますが、やっぱり絵都さん。と思わせる描写
が素敵です。
いつかパラソルの下で Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下でより
4048735896
No.29
(5pt)

切ないけれどステキな物語

家族というもの、夫婦というもの、兄弟というもの、そして恋人というもの。お互いをよく知っているようで、知らない。わかっているようで、全然わかってない。それぞれの間にある感情や確執。それでもいっしょにいるということ。自分の身を合わせみて、いろいろ考えさせられる物語でした。
永遠に訪れることのなくなってしまった「いつか」が、ちょっと切ない、でもステキな物語です。大人向けも、子供向けも、やっぱり大好き!と思いました。
いつかパラソルの下で Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下でより
4048735896
No.28
(5pt)

大人向け

父の過去をこれ以上、知りたくない。知ってもどうせ死んだんだから。
しかし野々は何かと父の過去について色々調べてしまう。
きっと切り捨てることの出来ない、そういう存在の父。
生まれ故郷も、どういう人生を送ってきたのかも語ることの無かった父。
それに加えて、とても厳格な性格だった父。
父について不快なことがあっても、調べるとそこには野々が知らない何かがあった。
森絵都は本が出る度に文章の表現力がとても上手になっていると思います。
素晴らしい感性があるというか、そんな感じがします。
いつかパラソルの下で Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下でより
4048735896
No.27
(5pt)

ほのぼのしていながら、どんでん返しがあり、スロースタートで後半の急加速。最後はハッピーエンドで終わる。

父の死をきっかけに、父の浮気や出生の秘密を探ろうとする兄妹の話。

安定と安心の森絵都クオリティー。ほのぼのしていながら、どんでん返しがあり、スロースタートで後半の急加速。最後はハッピーエンドで終わる。

主人公が、父の親戚を訪ねる家庭で、家族や人生との向き合い方を見つめ直していく過程に大きな共感を覚える。

短いが、良くまとまっており、一気に読める。大変面白かった。
いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5) Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)より
4043791054
No.26
(4pt)

はじめて読んだ森絵都作品。

前々から彼女の名前は知っていましたが、
私の読書の傾向から、なかなか読む機会には
恵まれませんでした。

ようやく読むことができたのは
有名であるYAのほうではなく、
この大人向けの本でした。

確かに万人ウケのする文章、
ですが、そうだからといって決して
文章がチープ、というわけではなく、
人間描写がしっかりとされていました。

星がなぜマイナスかは、
本当に個人的なもので、
嫌いな表現が一つだけ出ていました。
(ただし、他の作家さんよりはずっと表現はマイルドです。)
それがマイナスですが、それ以外は本当にいい作品です。

父親の死を迎えた1つの家族、
その死ゆえに、家族が乱れていきます。
それに追い討ちをかけるかのごとく、発覚する
父の「不貞行為」。

だけれども、父の子どもである三兄弟が
父の本当の姿を求め、
その真相に気付くうちに
同情すら感じていき、変化していくのには感銘を覚えました。

ところどころに、私たちの心に突き刺さるものが
結構でてきていました。
人は〜のせいにしがちだけれども、
それを糧にして変われるのならばいいけれども
そうでなければ、悲しいものですね。

読みやすいけれども、深かったです。
いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5) Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)より
4043791054
No.25
(4pt)

表紙の写真が素敵ですね

森絵都さんの大人向けの本を読むのは初めてでした。

堅物の父親が亡くなってから知る。父親のもうひとつの姿
それは自分たちが持っていた父親像とはまったくかけ離れたものだった。
後々になって知る、父親が気にしていた「暗い血」とは・・・
知ってしまうと本当に滑稽に思えてしまう・・・父親像

前半はこのまま読み続けようか悩んだが、
後半からは森絵都さんの本領発揮でした
いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5) Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)より
4043791054
No.24
(4pt)

「今」を見つめ直す旅

超がつくほど厳格だった父親の死後、その父親が実は陰で不倫をしていたという事実が発覚。「なぜ父がそんなことを…」と、残された3人の子供たちが父の足跡をたどっていく物語です。

面白いのは、父のルーツを辿るはずの旅が、同時に兄妹3人の「今」を見つめ直す旅になっていくという点。

3人とも、自分の嫌な部分をすべて父の厳しい教育のせいにして生きてきた。それなのに、父の過去から浮かび上がってくるのは、想像以上に「普通の人」であった父の姿。

結局3人は、何もかも父の責任にして過ごしてきた過去の自分と向き合うことになり、やがては自分の中の父の幻影と折り合いをつけて、自力で前に進むことを決意します。

著者は児童文学出身だからでしょうか、会話のセンスがものすごくいいですね。とくに兄妹3人が互いのことを罵りあうあたりは、お互いの性格描写が実にリアルですばらしいです。

決して大きな事件が起こるわけでもない物語を、最後まで飽きさせずに読ませるのは、この表現力のたまものでしょう。全体に流れるユーモアや暖かみ、緩やかな雰囲気なども魅力ですので、何となくのんびり読書でもしたいなーという人には、かなりお薦めな一冊です。
いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5) Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)より
4043791054
No.23
(4pt)

自分の人生を親のせいにしていませんか?

突然死んでしまった厳格な父親が、実は浮気をしていたと知らされるところから物語は始まる。

兄弟3人で父親のルーツをさぐる旅に出るのだが...

親子、兄弟、血、自分の人生ってなんだろうか、読後は「やっぱ自分の人生だから、責任持って自分の意思で歩みたい」と強く思った。さわやかな大人の物語です。
いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5) Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)より
4043791054
No.22
(4pt)

等身大の自分探し

自分の境遇が両親や生い立ちによるものだという意識は
多かれ少なかれ誰にでもあるのではないか.
そういう普遍的なテーマを扱った作品.

父の死と浮気の発覚,そして父のルーツを追う旅から
厳格そのものだった父の人物像が変化し,
また父自身が恐れた血筋の問題が意外にちっぽけだったという発見を通して
それぞれが父の呪縛から逃れ,新たな人生へのスタートを切る.

大きな事件が起こるわけでもないし,あっと驚く真相があるわけでもない.
結末はむしろ逆なのだが
そんな等身大の姿が,かえってリアルでいい.
いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5) Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)より
4043791054
No.21
(5pt)

爽やかな風を感じます

森絵都さんの作品は大好きで全部読んでいますが、その中でもこれが一番好きです。
児童向けの本を書いていた森さんが初めて成人向けに書いたというこの本。

主人公の父親の死を契機に、父親をめぐる女性関係が明らかになり、それが残された主人公一家に影を落とす…って書くと暗いように感じますが、まったくそんなことありません!主人公およびその周囲の人々の人物設定が素晴らしく、会話も軽快で、重くなりがちなテーマをこの上なく爽やかに仕上げています。
まさにパラソルの下で読むのにうってつけの一冊だと思います。
いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5) Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)より
4043791054
No.20
(4pt)

兄姉妹やら海やら愛やらセックスやら

東上線の朝霞のアパートの殺風景な日常と佐渡島の海、前半と後半では随分雰囲気も空気も違う。 厳格な父親、って、現在は希少価値だよなぁ、、 3兄姉妹、これもまた珍しい、しかも、みんな中途半端にぶらぶらしてて、、 でも、成人して、なお、一緒に父親のルーツを巡る旅に出るなんて、、 母さん、、対象喪失、そんなに夫を信じてるのも、また、珍しい、、 セックス、微妙に歪んだものとして、、 そんな設定なんかより、 砂浜でビーチパラソル、 佐渡島行ってみてぇなぁ、、 イカ食べ過ぎて、吐いて吐いて吐いて、太陽を浴びながら、人生の全てを肯定しきれる楽天性、、 日常に疲れ気味ならば、男女関係が倦怠ならば、親兄弟と疎遠ならば、、お勧めの一冊です。
いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5) Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)より
4043791054
No.19
(4pt)

人生ってこんなものかも…

息抜きに読むのに、ちょうどいい感じかな…。
子どものころのトラウマは人によって違うけど、自分が親になってみると案外,
事情がわかったり、されて嫌悪してたことをうっかり繰り返してしまうこともある。
虐待等犯罪行為は別として、大人のその時の都合や思い込みでしてしまったことが、
思いもよらず、子どもを傷つけることあるんだなぁと中高生の親の立場で読んで、
反省…というより変に懐かしい感じ。100%満足な親って少ないと思うから、
身内への不満を乗り越え、子どもたちには自分らしく自立して、その時その時を
生きてってほしいなぁ…
いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5) Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)より
4043791054
No.18
(4pt)

誰の娘であろうと、どんな血を引こうと

極度の潔癖症の父親が支配する家庭。その父親が死んだ後、母親は心気症のような行動をとり、家とは決別したはずの主人公と兄、家に取り残された妹が集まる。
主人公の野々は、まともに恋ができないほどの劣等感、自分は愛されるわけがないという諦念を抱えて生きてきた。
父を探す旅は自分を探す旅になる。親を許す旅は自分を許す旅になる。
最初は入り込みづらかったが、力強く、前向きで、ハッピーな気持ちで読み終えることができた。特に、兄の恋人の啖呵は、痛快だ。

人生の不幸の原因は親であると怪気炎をあげている人が読むと、小説なんて作り物の綺麗事だと切り捨ててしまうだろうか。
小説が追いつかないような悲惨があるのはわかった上でなお、親への割り切れなさを抱えている大人に勧めたい。いつまでも親の所為にするのは格好悪いことを、この本から感じてほしい。
いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5) Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)より
4043791054
No.17
(4pt)

前向きさが爽やかで二重丸です!!

厳格で真面目だった父。その父がなくなり49日の法要を迎えるその頃…。父と関係があった女性から連絡が入り家族の知らない父の一面を探しに兄弟で団結することに…!!☆なんとなくありがちなお話。故人が亡くなってみたら「あら…!」という一面が…って言うのは時々耳にしたりする。そして、厳格な父の元に育ったが故に自信が持てない兄妹。★父の裏の顔を探しがはじまるのだが…。実際に見付けた事は、自分の弱さだったのではないだろうか?今まで父のせいにしていたけれども…。★人は脆く弱い…。でもその弱さに気が付いた時に一歩前進出来る。そんなメッセージを持った作品だと思う。
いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5) Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)より
4043791054
No.16
(5pt)

期待通り満足した。

ぐいぐい小節の中に引き込まれ、期待を裏切らない充足感の得られた小説だった。厳格だった亡き父が実は妻、家族を裏切り不倫をしていた。性のコンプレックスをもつ主人公の苦悩、恋人の裏切りなどの不条理な世界を描き、一度読者を奈落に落としてから引き上げるという巧みな展開で、最後は一条の希望の光がさす。心温まる作品である。
 また、森絵都の魅力の心の機微を鮮やかに描き出す卓越した表現力である。読んでいて、物語は斯くあるべきだなと感心した。
いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5) Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)より
4043791054
No.15
(4pt)

ハートウォーミングストーリー。人付き合いに疲れたあなたに。

愛しても愛しても、私自身はこの世界から愛されていないような、そんな気が心のどこかでいつもしていた。
受け入れても、受け入れても、私自身は受け入れられていない気がしていた。
誰の娘であろうと、どんな血を引こうと、濡れようが濡れまいが、イカが好きでも嫌いでも、人は等しく孤独で、人生は泥沼だ。

なるほどなあ〜と思った作中の文章であります。
いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5) Amazon書評・レビュー: いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)より
4043791054