君の膵臓をたべたい

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評判

君の膵臓をたべたいの評価:

3.62/5点 レビュー 1,110件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.62pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1,842件 1,541〜1,560 78/93ページ
No.302
(5pt)

泣きました

表題からは想像できない軽いタッチの文章でしたが、途中から泣けて泣けて仕方がありませんでした。
君の膵臓をたべたい (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたい (双葉文庫)より
4575519944
No.301
(5pt)

泣きました

表題からは想像できない軽いタッチの文章でしたが、途中から泣けて泣けて仕方がありませんでした。
君の膵臓をたべたい Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたいより
4575239054
No.300
(1pt)

タイトルは☆5つ

あらすじや帯の感動や号泣の文字から何となく嫌な予感はしたもののタイトルに惹かれ拝読。
 正直に言って、『君の膵臓をたべたい』というフレーズを考えついた時点で著者の成功は確定していた作品だと言えるだろう。逆を言えば、中身が全くタイトルに追いついていない。
 タイトル・装丁・あらすじから、大方予想できる通りの、『恋空』や『世界の中心で~』、に代表されるような【難病モノ】である。それ以上でもそれ以下でもなく、こちらの想像の域を超えてくれなかった。
 正直、物語序盤で使用される「君の膵臓をたべたい」という一文が、終盤で全く違う意味を持つのでは?という、それ一点だけを期待して読んでいたのだが、それもなかった。
 あえて言えば、ヒロインの最期の扱いについては少し予想外ではあったが、だからといって特段物語に重要であったかというとNOである。
「君の膵臓をたべたい」というこのフレーズだけで引っ張っている作品なので、その他に特筆して語るべきところがない。
 むしろ、登場人物達の描写の酷さが際立つ。主人公もヒロインも、私には彼らの魅力が理解出来ず、感情移入出来ない。何故、彼が彼女がお互いに惹かれたのだろうか。主人公は特に酷く、素人が書いた出来損ないのラノベ主人公ような性格であり好意も共感も持てない。まぁ、こいつなら学校で友達もいないだろうな、と納得してしまったほどだ。
 また、主人公の名前についてのギミックも悪い手法ではないが、本作では特に効果的に働いているとは思えず、ただやってみました的な印象を覚えてしまった。
 他の感想でもある通り、読書量によって評価が多く別れる作品であるかもしれない。深くまで突っ込むならともかく、読みやすく分かりやすい話ではあるので、小中学生くらいの若者や読書嫌いの人にはとっつきやいかもしれない。
 しかしながら、私には差し迫るようなリアルな恋愛も死も人生も、この作品からは感じることは出来なかった。そこにあるのは、かつてのケータイ小説ブームを思い出させてくれるお涙頂戴噴飯ものの三文小説である。

 最後に、もう一度言うがタイトルは素晴らしい。
 最高評価級である。
 本作はこのタイトルを付けた時点で売れる事は決まっていたといえるだろう。
君の膵臓をたべたい (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたい (双葉文庫)より
4575519944
No.299
(1pt)

タイトルは☆5つ

あらすじや帯の感動や号泣の文字から何となく嫌な予感はしたもののタイトルに惹かれ拝読。
 正直に言って、『君の膵臓をたべたい』というフレーズを考えついた時点で著者の成功は確定していた作品だと言えるだろう。逆を言えば、中身が全くタイトルに追いついていない。
 タイトル・装丁・あらすじから、大方予想できる通りの、『恋空』や『世界の中心で~』、に代表されるような【難病モノ】である。それ以上でもそれ以下でもなく、こちらの想像の域を超えてくれなかった。
 正直、物語序盤で使用される「君の膵臓をたべたい」という一文が、終盤で全く違う意味を持つのでは?という、それ一点だけを期待して読んでいたのだが、それもなかった。
 あえて言えば、ヒロインの最期の扱いについては少し予想外ではあったが、だからといって特段物語に重要であったかというとNOである。
「君の膵臓をたべたい」というこのフレーズだけで引っ張っている作品なので、その他に特筆して語るべきところがない。
 むしろ、登場人物達の描写の酷さが際立つ。主人公もヒロインも、私には彼らの魅力が理解出来ず、感情移入出来ない。何故、彼が彼女がお互いに惹かれたのだろうか。主人公は特に酷く、素人が書いた出来損ないのラノベ主人公ような性格であり好意も共感も持てない。まぁ、こいつなら学校で友達もいないだろうな、と納得してしまったほどだ。
 また、主人公の名前についてのギミックも悪い手法ではないが、本作では特に効果的に働いているとは思えず、ただやってみました的な印象を覚えてしまった。
 他の感想でもある通り、読書量によって評価が多く別れる作品であるかもしれない。深くまで突っ込むならともかく、読みやすく分かりやすい話ではあるので、小中学生くらいの若者や読書嫌いの人にはとっつきやいかもしれない。
 しかしながら、私には差し迫るようなリアルな恋愛も死も人生も、この作品からは感じることは出来なかった。そこにあるのは、かつてのケータイ小説ブームを思い出させてくれるお涙頂戴噴飯ものの三文小説である。

 最後に、もう一度言うがタイトルは素晴らしい。
 最高評価級である。
 本作はこのタイトルを付けた時点で売れる事は決まっていたといえるだろう。
君の膵臓をたべたい Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたいより
4575239054
No.298
(4pt)

感想

インパクトあるタイトルと表紙の爽やかなギャップに惹かれて購入してしまいました。

「君の膵臓を食べたい」が物語の結末を彩らせるフレーズなんだと期待して読み始めた矢先、早速ネタバレとは言わないが、オチを予想させるような会話のやり取りに少しガッカリしました。私はこのタイトルを言う為だけに登場人物が動かされてるような気がしました…。

しかし、物語としては良かったと思います。ヒロインの彼女の「死生観」に対する考え方も中々深いなと思いました。

彼女が病室で彼に送った台詞「きっと誰かと心を通わせること。そのものを指して、生きるって呼ぶんだよ」

人は、家族や恋人や友人によって、一人の人格として形成されるんですよね。人との関わりが大切だと思えた台詞でした。
私ももっと周りに居てくれる人を大切にしよう…

以上、文章の拙さ等が目に付くことも多々ありましたが、一読の価値ありだと思います!
君の膵臓をたべたい (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたい (双葉文庫)より
4575519944
No.297
(4pt)

感想

インパクトあるタイトルと表紙の爽やかなギャップに惹かれて購入してしまいました。

「君の膵臓を食べたい」が物語の結末を彩らせるフレーズなんだと期待して読み始めた矢先、早速ネタバレとは言わないが、オチを予想させるような会話のやり取りに少しガッカリしました。私はこのタイトルを言う為だけに登場人物が動かされてるような気がしました…。

しかし、物語としては良かったと思います。ヒロインの彼女の「死生観」に対する考え方も中々深いなと思いました。

彼女が病室で彼に送った台詞「きっと誰かと心を通わせること。そのものを指して、生きるって呼ぶんだよ」

人は、家族や恋人や友人によって、一人の人格として形成されるんですよね。人との関わりが大切だと思えた台詞でした。
私ももっと周りに居てくれる人を大切にしよう…

以上、文章の拙さ等が目に付くことも多々ありましたが、一読の価値ありだと思います!
君の膵臓をたべたい Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたいより
4575239054
No.296
(1pt)

よくできたゴミ

一昔前の恋愛ケータイ小説のような作品。こんなもん読んで感動に浸れるのなら、さぞかし安っぽい人生を送ってきたのだろうと思います。
君の膵臓をたべたい (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたい (双葉文庫)より
4575519944
No.295
(1pt)

よくできたゴミ

一昔前の恋愛ケータイ小説のような作品。こんなもん読んで感動に浸れるのなら、さぞかし安っぽい人生を送ってきたのだろうと思います。
君の膵臓をたべたい Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたいより
4575239054
No.294
(2pt)

最後の展開…

ネタバレになるので詳しくは書きませんが、
最後悪い意味で裏切られます。
今までの伏線も最後雑に明かされて、読み終わったあと、
「え?これで終わり?」
ってなりますよ…高かったのに…('・ω・`)
君の膵臓をたべたい (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたい (双葉文庫)より
4575519944
No.293
(2pt)

最後の展開…

ネタバレになるので詳しくは書きませんが、
最後悪い意味で裏切られます。
今までの伏線も最後雑に明かされて、読み終わったあと、
「え?これで終わり?」
ってなりますよ…高かったのに…('・ω・`)
君の膵臓をたべたい Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたいより
4575239054
No.292
(5pt)

伏線を回収しないところにこの小説の良さがある

他のレビューでは、文章の表現であったり、伏線を回収しない点であったり、そういったことについて多く書かれている。
私としては、そこにこそ、この本の伝えたいところがあるのではないかと思う。
「死」というものの、あっけなさ。
月日を経て「死」というものが人々の中でどのように変化していくものなのか。

そういったことを伝えようとしている本のように感じた。
非常に良い本であった。
この本に出会えたことを感謝。
君の膵臓をたべたい (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたい (双葉文庫)より
4575519944
No.291
(5pt)

伏線を回収しないところにこの小説の良さがある

他のレビューでは、文章の表現であったり、伏線を回収しない点であったり、そういったことについて多く書かれている。
私としては、そこにこそ、この本の伝えたいところがあるのではないかと思う。
「死」というものの、あっけなさ。
月日を経て「死」というものが人々の中でどのように変化していくものなのか。

そういったことを伝えようとしている本のように感じた。
非常に良い本であった。
この本に出会えたことを感謝。
君の膵臓をたべたい Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたいより
4575239054
No.290
(5pt)

衝撃のち涙

図書館で予約して1年以上待ってようやく借りられました。あっという間に読み終わり、読了後「買えば良かった!」と思いました。
テンポ良く進む会話やストーリーの中で、少しずつ開かれていく主人公の心。それを周囲から呼びかけられる(主人公に聞こえている)「◯◯なクラスメイト君」などの表現で表わしている事に途中で気づき「なるほど!」と納得させられました。
ラスト近くのヒロインの亡くなり方には頭をガンと殴られたような衝撃を受け「そういう事だってあり得るんだ」と改めて考えさせられました。そこから先は涙ボロボロでした。
読んで良かった、お勧めの本だと思います。
君の膵臓をたべたい (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたい (双葉文庫)より
4575519944
No.289
(5pt)

衝撃のち涙

図書館で予約して1年以上待ってようやく借りられました。あっという間に読み終わり、読了後「買えば良かった!」と思いました。
テンポ良く進む会話やストーリーの中で、少しずつ開かれていく主人公の心。それを周囲から呼びかけられる(主人公に聞こえている)「◯◯なクラスメイト君」などの表現で表わしている事に途中で気づき「なるほど!」と納得させられました。
ラスト近くのヒロインの亡くなり方には頭をガンと殴られたような衝撃を受け「そういう事だってあり得るんだ」と改めて考えさせられました。そこから先は涙ボロボロでした。
読んで良かった、お勧めの本だと思います。
君の膵臓をたべたい Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたいより
4575239054
No.288
(5pt)

さらりと読めて、感動できる物語

さらっと読みやすい文章でしたが、軽妙な登場人物のやりとりの中にはっと気づかされる点も多く、読後じんわりと心に残ります。
他の方のレビューにもある通り「ラノベみたい」というご意見もわかります。しかし、「読みやすい」、「軽い文章」というのはそんなに悪いことでしょうか?
私は20代後半の会社員ですが、普段本にあまり触れる機会のない中高生の方にも、本を読む元気も時間も中々作れない社会人の方にも、ぜひおすすめしたいです。
悪役が一人も出てこない、素敵な物語でした。
君の膵臓をたべたい (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたい (双葉文庫)より
4575519944
No.287
(2pt)

よかった

よかったよかったよかったよかったよかったよかったよかったよかった
君の膵臓をたべたい (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたい (双葉文庫)より
4575519944
No.286
(5pt)

さらりと読めて、感動できる物語

さらっと読みやすい文章でしたが、軽妙な登場人物のやりとりの中にはっと気づかされる点も多く、読後じんわりと心に残ります。
他の方のレビューにもある通り「ラノベみたい」というご意見もわかります。しかし、「読みやすい」、「軽い文章」というのはそんなに悪いことでしょうか?
私は20代後半の会社員ですが、普段本にあまり触れる機会のない中高生の方にも、本を読む元気も時間も中々作れない社会人の方にも、ぜひおすすめしたいです。
悪役が一人も出てこない、素敵な物語でした。
君の膵臓をたべたい Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたいより
4575239054
No.285
(2pt)

よかった

よかったよかったよかったよかったよかったよかったよかったよかった
君の膵臓をたべたい Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたいより
4575239054
No.284
(4pt)

超ネタバレレビュー。『【?????】くん』についての解説つき

※※※未読の方は読まないでください※※※

 余命1年を宣告された少女と、他人との関わりを断って生きてきた少年の、瑞々しい成長物語。

 始めに断っておきます。
 この作品は純愛小説ではありません。
 ラノベでもありません。
 純文学でもありません。

「いずれ必ず訪れる死」というものをキーにした、少年少女の『成長』物語というのが私の中では一番しっくりきます。
 なので、上記のいずれかの類型作品を想定して読んでしまうと、期待外れとか、思ってたのと違うとか、そういう感想を持ってしまう可能性もあります。

 この作品の根っ子は、何度も言うように『成長』だと私は考えます。
 誰しも、青少年期の人間関係は自分の価値観の形成あるいは変化と直結します。
 人間関係がきっかけで自分が成長する、ということは誰もが経験のあることでしょう。

 この作品は、まさにこの点について、鮮烈な言語表現と緻密な心理描写で描き切った著者の力作です。
 だから、この作品の対象年齢というか、読んで欲しい年齢層としては10代前半〜後半の若者になるかと。
 その年代の人たちに、こういう人間関係を築くことによって、また、「必ず訪れる死」を見つめることによって、人間的な(つまりは精神的な)成長や価値観の変化を遂げて欲しいという、著者の思惑が伝わってきます。

 しかし、対象年齢を10代としながらも、その描写の隅々までを理解するには、文章に真摯に向き合うことが必要です。
 例えば、P215。

 ”そうか、今、気がついた。誰も、僕すらも本当は草舟なんかじゃない。流されるのも流されないのも、僕らは選べる”

 この表現には、今まで自分のことを「流れに身をまかせる草舟」だと散々言ってきた主人公が、それまでの自己の価値観を否定して新たな価値観の世界へ漕ぎ出していく様がこれでもかと詰め込まれていて、初めて読んだ時には鳥肌が立ちました。
 これに気づくためには、それまでの主人公の心理をしっかりと把握しておく必要があります。

 また、Amazonやそれ以外のレビューで度々目にする『【?????】くん』について。
 この表現について、「この書き方の理由がわからない」「本文内で何の説明もなかった」といった批判的な評価が大多数です。
 ですが、実際はこの表現も主人公の成長と直結しています。

 まず、これは主人公が「相手が自分のことをどんな人物だと思っているのか想像するのが趣味」という価値観に基づいて、自分の名前を呼ばれる際に、「相手が自分に対して思っている人物像」を当てはめているわけです。
 いわゆる、全ての人間関係を自己完結させる主人公ならではの、超自己完結型の表現です。
 だから、咲良に襲いかかった後に、咲良が主人公のことを【ひどいクラスメイト】くんと呼んでいるのは、咲良が実際にそう思っているわけではなく、主人公が「きっと咲良はそう思っているだろう」というのを当てはめているわけです。
 終盤の【?????】くんについては、咲良が自分のことをどう思っているのかわからない、主人公の心のブレなわけです。これが成長の1ステップ。
 そして、最後の最後、恭子とお墓まいりに行くシーンで恭子が「◯◯くん」としっかり主人公の名前を呼んでいます。(さすがに本名は伏字にさせていただきます)
 これは、主人公が人間関係を自己完結させることを辞め、きちんと他人と向き合っていくことを誓ったからこその表現の変化、すなわち成長です。この成長も咲良という女の子と出会ったからこそもたらされたものであり、文章をきちんと読み解けば感動を持って迎え入れることができます。

「わかりにくい!」という方もいるかもしれません。が、この本は終始主人公の一人称(視点)によって描かれています。つまり、主人公が相手の言葉をどのように受け止めたか、それそのものが文章に描かれるべきです。だから、【ひどいクラスメイト】くんも、【?????】くんも、◯◯くんも、一般的な文章のルールとしてはきっちり守られた上で描かれています。

 このように、細かい文章の仕掛けを読み解くには受け手側の読解力も要求されます。その点において、仮にこの作品を10代以下で読んだ方は、20代、30代になって読むとまた新たな発見があることでしょう。
 また、いい大人の皆様は、わからないものを安易に批判するレビューは、自分の受信用アンテナの低さをひけらかしてしまう上に無粋なので、やめましょう。

 私個人の感覚としては、この作品は全体を通して素晴らしいと思います。
 ただ一点残念だったのが、通り魔の話が出てきた最初の時点で、咲良の死の理由が読めてしまったこと。
 自分が著者だとして、彼女の死にリアリティを保ちつつ意外性をもたせるならどういう展開にするかと考えた時に、出てきた一番安直なパターンと合致してしまいました。

 なので星4。

 ですが、上記の通り、主人公の心の移り変わりを表現した文章の鮮烈さ、瑞々しさは目を瞠るものがあり、オチがわかっていてももう一度読み直したいと思える作品です。
君の膵臓をたべたい (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたい (双葉文庫)より
4575519944
No.283
(4pt)

超ネタバレレビュー。『【?????】くん』についての解説つき

※※※未読の方は読まないでください※※※

 余命1年を宣告された少女と、他人との関わりを断って生きてきた少年の、瑞々しい成長物語。

 始めに断っておきます。
 この作品は純愛小説ではありません。
 ラノベでもありません。
 純文学でもありません。

「いずれ必ず訪れる死」というものをキーにした、少年少女の『成長』物語というのが私の中では一番しっくりきます。
 なので、上記のいずれかの類型作品を想定して読んでしまうと、期待外れとか、思ってたのと違うとか、そういう感想を持ってしまう可能性もあります。

 この作品の根っ子は、何度も言うように『成長』だと私は考えます。
 誰しも、青少年期の人間関係は自分の価値観の形成あるいは変化と直結します。
 人間関係がきっかけで自分が成長する、ということは誰もが経験のあることでしょう。

 この作品は、まさにこの点について、鮮烈な言語表現と緻密な心理描写で描き切った著者の力作です。
 だから、この作品の対象年齢というか、読んで欲しい年齢層としては10代前半〜後半の若者になるかと。
 その年代の人たちに、こういう人間関係を築くことによって、また、「必ず訪れる死」を見つめることによって、人間的な(つまりは精神的な)成長や価値観の変化を遂げて欲しいという、著者の思惑が伝わってきます。

 しかし、対象年齢を10代としながらも、その描写の隅々までを理解するには、文章に真摯に向き合うことが必要です。
 例えば、P215。

 ”そうか、今、気がついた。誰も、僕すらも本当は草舟なんかじゃない。流されるのも流されないのも、僕らは選べる”

 この表現には、今まで自分のことを「流れに身をまかせる草舟」だと散々言ってきた主人公が、それまでの自己の価値観を否定して新たな価値観の世界へ漕ぎ出していく様がこれでもかと詰め込まれていて、初めて読んだ時には鳥肌が立ちました。
 これに気づくためには、それまでの主人公の心理をしっかりと把握しておく必要があります。

 また、Amazonやそれ以外のレビューで度々目にする『【?????】くん』について。
 この表現について、「この書き方の理由がわからない」「本文内で何の説明もなかった」といった批判的な評価が大多数です。
 ですが、実際はこの表現も主人公の成長と直結しています。

 まず、これは主人公が「相手が自分のことをどんな人物だと思っているのか想像するのが趣味」という価値観に基づいて、自分の名前を呼ばれる際に、「相手が自分に対して思っている人物像」を当てはめているわけです。
 いわゆる、全ての人間関係を自己完結させる主人公ならではの、超自己完結型の表現です。
 だから、咲良に襲いかかった後に、咲良が主人公のことを【ひどいクラスメイト】くんと呼んでいるのは、咲良が実際にそう思っているわけではなく、主人公が「きっと咲良はそう思っているだろう」というのを当てはめているわけです。
 終盤の【?????】くんについては、咲良が自分のことをどう思っているのかわからない、主人公の心のブレなわけです。これが成長の1ステップ。
 そして、最後の最後、恭子とお墓まいりに行くシーンで恭子が「◯◯くん」としっかり主人公の名前を呼んでいます。(さすがに本名は伏字にさせていただきます)
 これは、主人公が人間関係を自己完結させることを辞め、きちんと他人と向き合っていくことを誓ったからこその表現の変化、すなわち成長です。この成長も咲良という女の子と出会ったからこそもたらされたものであり、文章をきちんと読み解けば感動を持って迎え入れることができます。

「わかりにくい!」という方もいるかもしれません。が、この本は終始主人公の一人称(視点)によって描かれています。つまり、主人公が相手の言葉をどのように受け止めたか、それそのものが文章に描かれるべきです。だから、【ひどいクラスメイト】くんも、【?????】くんも、◯◯くんも、一般的な文章のルールとしてはきっちり守られた上で描かれています。

 このように、細かい文章の仕掛けを読み解くには受け手側の読解力も要求されます。その点において、仮にこの作品を10代以下で読んだ方は、20代、30代になって読むとまた新たな発見があることでしょう。
 また、いい大人の皆様は、わからないものを安易に批判するレビューは、自分の受信用アンテナの低さをひけらかしてしまう上に無粋なので、やめましょう。

 私個人の感覚としては、この作品は全体を通して素晴らしいと思います。
 ただ一点残念だったのが、通り魔の話が出てきた最初の時点で、咲良の死の理由が読めてしまったこと。
 自分が著者だとして、彼女の死にリアリティを保ちつつ意外性をもたせるならどういう展開にするかと考えた時に、出てきた一番安直なパターンと合致してしまいました。

 なので星4。

 ですが、上記の通り、主人公の心の移り変わりを表現した文章の鮮烈さ、瑞々しさは目を瞠るものがあり、オチがわかっていてももう一度読み直したいと思える作品です。
君の膵臓をたべたい Amazon書評・レビュー: 君の膵臓をたべたいより
4575239054