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スクープのたまご



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【この小説が収録されている参考書籍】
スクープのたまご
スクープのたまご (文春文庫)

スクープのたまごの評価: 4.14/5点 レビュー 7件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.14pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(5pt)

意外にも爽やかな読後感

なんだろう。
あまり雑誌は読まないし、週刊誌なんてまったく手に取ることはないけれど、電車の中吊り広告でまたそんな世の役に立たないことを書き連ねてるのね、と思っていたのだが。。。

希望をもって就職した主人公の日向子が、入社1年で会社の汚点と嫌っていた週刊誌の部署に異動となり、そこで悩みながらも自分の仕事に向き合い経験を積み重ね、考えも変わってくる姿が描かれている。

こういうテーマはともすると週刊誌もそんなに悪くないですよと擁護してしまうような話になりそうだが、そうならないのは日向子が悪い面にも目をそらさず真摯に向き合って仕事をしているからなんだろうな。

職業に貴賤はない、という言葉の意味はその仕事にどう取り組むかというのが一番大事なのだと改めて考えさせられた。

数ある著者の作品をすべて読んでいるわけではないが、この作品は最高傑作の一つだと感じた。
このシリーズの1,2作目は未読なのですぐにも読んでみたいと思っている。
スクープのたまご (文春文庫)Amazon書評・レビュー:スクープのたまご (文春文庫)より
4167911361
No.6:
(3pt)

お仕事小説+ミステリー

週刊誌の女性記者を主人公とした、連作もののお仕事小説の先入観で読み進めていきましたが、いい意味で期待を裏切られました。第一話を読み終え、第二話に進むにあたり違和感を感じましたが、読み終えるとすっきりとします。ミステリー的な要素も、しっかりと織り込まれています。

勿論、お仕事小説がメインでありので、これを読むと、週刊誌の取材記者の仕事への意識や週刊誌そのものへの見方が、少々オーバーですがガラリと変わるかもしれません。仕事への取組や考え方を通じて主人公は成長していく姿は当然ながら、物事への取材意識の高さや矜持も伺えます。それが、冒頭にも書きましたミステリーとも上手く絡まり、よく仕上がっています。
スクープのたまごAmazon書評・レビュー:スクープのたまごより
4163904433
No.5:
(5pt)

社会のクズと言われる週刊誌。この本を読んで思った。文春、新潮はお金を出して買おう。

フィクションなんだが、ああ実際にはこうやって週刊誌は作られているのだなあと素直に思える内容。
殺人事件のストーリーも面白いが、週刊誌を作る人たちの思いや苦労がリアルに伝わる。

権力に対抗するものとしてメディアがあるといわれるが、
テレビは露骨にスポンサーにおもねり、新聞は権威をひけらかして偉そうにたてまえの説教を垂れるだけ。
それぞれ担当の記者がいっぱいいるのに、都議会にドンがいて、あの慎太郎も怯んだこと。我々の命の綱の莫大な年金が小役人の杜撰な仕事でどこかへ消えていること。誰もが変だと思っているNHKの受信料も、どの新聞もテレビも問題にはしなかった。
一瞬期待したインターネットはまるで情報ロンダリングと便所の落書きで、真実も根拠もあったもんじゃない。

そういえば、田中角栄の金脈問題も、朝日新聞の武富士裏金も、細木 数子の疑惑も、暴いたのは雑誌だった。
もちろん、誤報や虚報で傷つけられた人も多い。敗訴案件は山ほどある。

しかし、雑誌が無くなると いざというとき権力の闇を暴いてくれるメディアは他にはもう無いことに気が付く。

週刊文春と週刊新潮はお金を出して買おう。次号も発売されるように。
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4163904433
No.4:
(4pt)

週刊誌記者という仕事を知る※一部ネタバレあり

「週刊文春の記者の仕事内容を書いた本」、だけの前知識しかなく読み始めたが、止まらずに読破。
正直、「週刊文春」は外注中心で作っていると思っていた。(注:文中に文春とは一切書かれていない。そう推察されるだけ)
この主人公のような、ジャーナリスト意欲もない、右も左も分からない新人の正社員を取材現場投入しているという事が真実なら、それは、登場する人々と同様に私も驚いた。

だって、文春だよ。ほとんどの社員は「文芸書が大好き」で入っていると思う。
よもや、自分自身が事件取材するなんて、入社前ほとんどリアルに思っていないだろう。
だって、新聞社でもテレビ局でもない、芥川賞と直木賞を取り仕切る文春だよ。

でも、読み進んで分かった。
なんで文春がノンフィクション書籍が充実しているのか。
この、本離れの時代に、芥川賞と直木賞をちゃんと世間の話題にし続けているのか。
因みに、この問いの答えは本には直接書いていない。私が勝手に理解しただけ。

仕事への意欲とは。責任感とは。価値とは。仕事仲間とは。
色々な切り口があり、しかもミステリー要素も加味された、非常によく出来たエンタメ小説。
マスコミへの就職を考えている若者は、是非一読して就職戦線に向かって欲しい本。
勿論、単なる週刊誌製作現場を覗き見たい人にもうってつけの一冊。読後感も良い。
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No.3:
(5pt)

映画化・ドラマ化されるであろう

主演は武井咲か波留で決定かと思われます。

それでいてジャニーズを3人くらいと名わき役を入れて、ゲストとして大物俳優。

視聴率と話題性に富み、ある程度の数字とマネーは獲得成功します。

でもって発表数カ月後には逆スクープでこの出演者内での熱愛が週刊文春にてスクープされるということになるでしょう。

やはりフィクションでありますのでそれなりに現実味には欠けるのでしょうが、その世界を知らない人間として勉強になりました。

この本を読む対象者は昼下がりを弄ばす主婦。若しくは、

ある意味で女子的ミーハー心を持つ20代後半男子。かなりニッチ層に最適です。

王様のブランチでも紹介されていたそうなので、週末にデートの予定も入っていないOLさんも読書対象になりますが、この本を読んでいるよりは「男を騙す心理学」的な本を読んでいたほうがマシかと。

お仕事探検に一役買ってくれる名作です!!
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No.2:
(3pt)

お仕事本として楽しんだ

微笑ましく好感を持って読みました。
週刊誌記者のお仕事本としては多分正直ぬるいと思う。が、「普通に善良」な感じのヒロインが頑張ってるのは読んでてとても気持ちが良い。
楽しみました。
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No.1:
(4pt)

成果があってもなくても、とことん調べることに意味がある。

週刊文春が快調である。どうやって次々とスクープをものにしているんだろう。
その内幕やウラ話を聞きたい。この本を手にした動機はそんなところだ。

 最初はノンフィクションかお仕事小説(記者のたまごがいろんな経験を経て
成長していくといった)と思って読みはじめたが、じつは壮大な推理小説であった。
主人公(若い女性記者)の関わるこまごまとした一見つながりのない仕事や調査が
すべてひとつの事件の伏線になっており、これはこれで面白かった。

 文藝春秋では外部のリソースだけに頼らず正社員が事件をおっかける。
ひとまかせにしない。扱っているものがキワモノだからこそ、なによりも読者の
「信頼」を得ることが重要であり手を抜けないという。

 ・・成果があってもなくても、とことん調べることに意味がある。
 週刊誌は、空振りや無駄足の積み重ねでできている。そこをおろそかにしたら
 おしまいだから。・・

・・記事の質だ。活字にならないところ、なってもほんのひと言のところに、どれだけ
 手間ひまかけるかで全体が変ってくる。手を抜いたらあっという間に質が落ちる。・・

 たかが週刊誌の記事と笑うなかれ。このような努力があるからこそ週刊誌は国民に
必要とされる。政治や法律では裁かれないこと、メディアが遠慮して扱わないことを
あぶりだすことで世の中をしかるべき方向に導いているのである。
主人公の新人記者が、経験不足の新人にもかかわらずrepresentative
(会社を代表するもの)として大切に扱われることにもなるほどと思った。
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4163904433

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