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ブラインド探偵(アイ)
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ブラインド探偵(アイ)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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夏休みの読書にと思ったが、全然読み応えなかった。 ほかのレビューはすべて、買わせたいがための釣りではないか。 | ||||
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5つの短編集で読みやすくて 自分の住んでるとこの近所なんで親近感が湧きました♪ 弘子とのやり取りが個人的にすごく好きでした♪ 次の作品も楽しみにしてます♪ | ||||
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事故で全盲となってしまった35歳の男性が主人公。 視覚障害者の生活や苦労が物語に自然と織り込まれていて、グランドソフトボールやサピエ図書館など新しい知識も得ることができた。著者自身が視覚障害者で、サピエ図書館を利用して本を読み、いや、聴き漁り、自らも小説を書いてみようと思いたったとのこと。視力を失うことで聴力が発達するという話と同様、著者は全盲になることで小説家としての素質が刺激されたということか。 タイトルに「探偵」とあるが、本格ミステリではなく、とてもシンプルなストーリーで、肩の力を抜いて読めるライト・ミステリ。テンポが良くて、日本語が丁寧なので、放り出すことなく読了。 | ||||
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作者を知らなかったので説明文だけを読み、kindle版だと値段がお得だったのであまり期待せずに読みましたが、ほぼ一気読みしてしまいました。 | ||||
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「ブラインド探偵」は晴眼者が読むと、視覚障害とはこんな感じなのかと納得できるではないかと思う。 普段私は探偵ものはよまないのですが、気楽に読めた探偵小説。 | ||||
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本書を書店で見かけ、帯の「全盲小説家鮮烈デビュー」の宣伝文句にいくつか疑問が湧き、手に取って「あとがき」を読みました。 「あとがき」に小説を書くに至った経緯が簡単に記してありました。それによると、数年前に失明(なるほど生まれつきではないわけね)→不安に支配された日々(そうでしょうよ)→もてあました時間を視覚障害者向けオンラインサービスで無料書籍を聴きまくる(なんともうらやましい)→ヤマッ気に火が点いて自身でも書いてみようと、読み上げソフトを使用してはじめて小説を手がけてみる(……)→懸賞小説に応募(ん?)→入選(へっ?)。 そんなんでいいの? とでも言いたくなる作家デビュー譚です。しかも著者は晴眼時にはそれほどの読書家でなかったことも告白しているし、編集者の徹底した指導(あくまで指導です、河内山宗俊みたいな名前のなんでしたっけ詐欺曲家のあれとは違います)のもとで本書刊行まで2年を費やしたことを謝辞に記しています。自身の体験を語るにメランコリーな慨嘆や自己陶酔は一切感じられない、なんとも爽快で隠し事のない(私の疑問への回答は網羅されていました)「あとがき」に、魅了され、購入しました。 本作についての内容は他のレビュアー様におまかせ、感想も、おおよそ同様で、ひとこと、品のいい「人情ミステリー」です。 付け加えたいのは、「全盲小説家」はおそらく稀有な存在です。あいまって作家準備が充分になされてなかった著者がデビュー作にてこの筆力は私に今までになかった願望を抱かせました。本作にも描出されていますが、喪失した視覚の補完として聴・嗅・触・味覚が鋭敏化するそうです。であれば、それフルに活用した文章の小説を是非にリクエストしたいのです。表現に凝ったというものではなく、視点ではなく聴点とか嗅点、聴座とか……を感じさせる、眼で文字を追いながら盲目になりきってしまえるような、読後、その気になって怪我するような、そんな読書による視覚障害者疑似体験です。本作にも片鱗らしきものは見受けられます。是非読んでみてください。同様の願望を抱く仲間が増えてくれればと、切に願います。主人公が作者をいくばくかでも投影しているのであれば、リクエストに応えるのは嫌いでないと思います。 「新人作家はアマゾンレビューが気になる法則」を期待して、リクエスト分として☆ひとつ欠損です。 それと、鼻、耳、眉のよく動く俳優を起用して、映像に仕上げたら、本編主人公川田勇とそのガイドヘルパーは作家を離れ、勝手に二人歩きを始めるような気がします。 | ||||
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赤羽が舞台、それだけで自分にとっては非常に興味深い作品でした。事故により視力を失った主人公川田勇を通して語られる、生活の事、ガイドヘルパーの弘子の事、事件の事、人間関係の事…「あー!」と驚く大事件やトリックを暴くようなそんな物語では無いかもしれませんが、人情を感じる、読み終わると心がホッコリするそんな短編集です。様々な事件に巻き込まれていく主人公川田勇ですが、中途失明となった障害者としての行動や心理、考え方や感じ方がリアルで引き込まれます。誰しも「目が見えなくなったらどうなるんだろう」となんとなく考えた事があると思うのですが、リアルなのも当然で、作者は中途失明の障害者です。どのような苦労を越えてこの様な作品を作るに至ったのか、あとがきを読み感動致しました。おそらく、多くの人が障害に対してプラスの印象を持つことは少ないと思います。しかしこの作品は、主人公の前向きさに読者が救われる様な、「全盲」という重たいテーマが念頭にあるのにまったく重くなく楽しめるものになっています。登場人物も皆、朗らかで人間味に溢れてます。きっと、作者の強さや前向きさが作品全体をそうさせているのだと思います。また、赤羽の街の描写が彩りを添えていて、良い雰囲気が出ています。住所や店名がフィクションな所もありますが、近所に住んでいるものとしては「この辺りがモデルかな?」と想像するのも楽しいです。単純に「こんな世界もあるんだな」と、視覚障害者を取り巻く様々な福祉の手や手段、スポーツや苦労、ツールなどを知ることも出来て得した気分です。ぜひ一度、手にとって読んで欲しいです! | ||||
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もしもある日突然、目が見えなくなったら。想像力と暇な時間に事欠かない子ども時代、そんな疑問を抱いたことがある。浅はかな思いつきで、実験を行った。目隠しをして、しばらく生活をするというものだ。10分もたたずに、すねに青痣をつくり足の小指を痛めて中止した。それ以来やっていない。 それでも時々夜中に目が覚め、暗闇の中でこう思う。このまま朝になっても視界が真っ黒だったらどうしよう。想像しただけで気持ちは落ち込む。 「ブラインド探偵(アイ)」の主人公、川田勇の身には、そんな想像が実際に起きる。事故によってある日突然視力を失ってしまうのだ。しかし視覚を失ったことで、かえって鋭敏になった嗅覚や聴覚などを駆使し、身近で起こる様々な事件を解決に導く。 あらすじを一見して、自宅に引きこもった探偵役が長々と推理を展開する感じなのだろうか、と予想したが、読んでみて裏切られた。あ、良い意味で。 勇は元雑誌記者という経歴からか生来の性格か、交友関係は幅広く、積極的に外へと出向き、はてはスポーツにまで挑戦する。手がける事件も近隣の殺人事件から元アイドルのストーカー問題までバリエーションに富んでいて飽きさせない。その全編に、朗らかで明るい人間関係と暖かい人情味があふれている。勇も無駄に陰鬱になることがなく、常に前向きである。そういったところに作者である米田京さんの強い意志や人柄が感じられてとても好感が持てた。 最後に注意が一点。作中で地元となる北区のグルメスポットや名物などが、優れた嗅覚と味覚によっていちいち美味しそうに描写され、読者の食欲を刺激します。空腹時の服用は避けたほうが賢明かと。 | ||||
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『ブラインド探偵(アイ)』は、盲目の名探偵、川田勇が活躍する連作短編 集である。 その内容は、身近な殺人事件から、オカルトタッチのもの、視覚障碍者特有 の球技を扱ったものなど、バラエティに富んでいる。それはそのまま、作者の幅の 広さを示しているが、特筆すべきは、本書が、視覚障碍者の著者が描いた視 覚障碍者を主人公とするミステリーということだ。 事故で視覚を失ったが故に、その分嗅覚と聴覚を武器に鮮やかな推理を駆使 する探偵役の勇は、間違いなく著者米田さんの分身だ。彼を助ける相棒のガイ ドヘルパー弘子にも、愛すべき奥様の投影が感じられる。 その意味で、作品 と作者は根の部分であまりに太く繋がれている。にも関わらず、作品は作者の 個人的・事実的な事情とは関係なく、そこを離れて高く屹立しているように感 じられる。 繋がっていながら離れている。妙な感覚だが、僕には、米田さんが晴眼者で あったとしても、本作を書き得たのではなかろうかというような気がしてなら ない。つまり、それだけ、創作ミステリー、作られたエンターテイメントとし て、一篇一篇がハイレベルに仕上がっているということだ。 収録された五篇には、いずれもバカげた無理なトリック等はなく、共通する のは、物語展開の面白さと意外性、登場人物の前向きな明るさとあふれる人情 味、そしてそれ故にもたらされる結末の爽やかさ、読後感の良さである。それ らを描き出し得たのは、明快な文章力と、キャラクター作りを含む創作技術の 巧みさに他ならない。 本書は、商業ベースとしては、著者の個人的事情に即して喧伝されるかもし れない。しかし、作品は決してそれに寄りかかることなく、独立した高みに達 している。 未読の方はぜひ一読を。人の好みは様々だが、読み終えて、爽やかな感動と 余韻に浸れることは、とりあえず請け負っておく。 | ||||
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レビューを書くのに、著者のプロフィールに着目するなど、本来ならば必要はない。だが、この作者の場合は、それを無視することはできない。緑内障に起因して、45歳の時に、両眼の視力を失ったというのだ。経歴を見ると、それまでかなり活動的な日々を過ごしていたようだが、突然の失明で落胆したであろうことは容易に察することができる。そんな毎日を朗読録音図書で紛らわせ、そのことで、「ヤマッ気に火が点いた」として小説を書き始めたというのだから、見上げた根性だ。 しかも、それで書き上げた小説は、お涙頂戴なストーリーではなく、エンタテインメントとして完成しているのだ。 設定の妙も面白い。とりわけ、視覚障害者が移動介助のガイドヘルパーと協力して事件を解決するなど自身に視覚障害がなければできなかった発想だろう。また、二人が声をかけ合いながら「龍坂」を上る描写など克明で心に響く。 主人公の二人が、泥臭いまでの執念で「謎」と対峙し、やがて解明に導く姿は、爽やかな読後感を得られること請け合いだ。 短編5編で構成されているが、程なく読了してしまった。あと数編収録しても良かったのではないか。あるいは、長編の続刊に期待だ。 | ||||
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