メリーゴーランド

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評判

メリーゴーランドの評価:

4.23/5点 レビュー 57件。 B ランク

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平均点4.23pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全90件 21〜40 2/5ページ
No.70
(4pt)

お役所組織は不条理な「アリス」の世界・そこに生きるひとびとの素顔

自治体がかかえこんだテーマパークと、それの再建にかりだされた公務員の奮闘記です。
駒谷アテネ村というギリシアふうテーマパークは市が予算をつぎこんだ事業でしたが、赤字続き。これを立て直すよう命じられた主人公、啓一はお役所組織の壁にはばまれ、あちこちで老害やら利権の垣根に右往左往しながら、ゴールデンウィーク中の売り上げを昨年一年間の4分の1まで達成します。

つぶれた隣のファミリーパークから動物や遊具をもらってきたり、昔いた前衛的な劇団の座長に声をかけてきてもらったり、と、普通の公務員である啓一のせいいっぱいの働きがみのった成果です。とくにこの劇団「ふたこぶらくだ」の面々の破壊的パワーによって、ペガサス企画の若手プランナーのたてた「不思議の国のアリス」の世界が、見事に立ち上がります。彼も、そして、啓一の下のこの出向部署に配属された部下も、謎の無口な女性公務員もいきいきと自分を発揮してゆきます。

しかし・・・政治と組織の壁は厚かった。市長が、女性評論家に選挙で敗れたとたん、アテネ村は廃止が決まり、新しい風が吹くかと思った啓一一家も、やっぱりいつも頭上には広々とした空ではなく「低い天井がある」ことをかみしめます。

 最初は、テーマパークというものにほれ込んだ市役所の公務員が、夢を実現しようとする話(境港市のように)かなと思っていましたが、主人公は特にテーマパークに思い入れが強いわけではなく、ただ新しい企画を軌道にのせようという熱意で動いている感じでした。
 それはそれでまた痛快でしたし、「前例がない」「慣例だ」「改変したら、これまでの自分たちがまちがっていたのを認めることになる」など、お歴々からの発言にいちいち憤ったりがっくりしたりしているうち、これこそまさに「アリス」のナンセンス世界だ、と感得するところも読みどころでした。

 そして、あたかも進歩的で平等を標榜する世界を約束してくれるかに見えた新政権も、公約遵守、そして画一的なフェミニズム政策の実現など、やっぱり組織になったとたんに硬直してゆき、「どこか違う」。新たな「アリス」のコーカスレースが始まっただけ、と啓一は悟るのですが、家族のきずなはこの一連の事件で強まり、最後に、廃止されるメリーゴーランドに夜、みんなで乗りにゆくシーンはあたたかいものを胸にともしてくれます。

 お役所とはこういうもの、なのですが、あきらめて心から切り捨てるのではなく、アリスの世界とわりきった主人公の心境が気持ちよく、久々に、リアルなのに失望でおわらずにすむ角度をもった、ユーモアの効いた社会小説を読んだ気がします。

メリーゴーランド Amazon書評・レビュー: メリーゴーランドより
4104689017
No.69
(4pt)

お役所組織は不条理な「アリス」の世界・そこに生きるひとびとの素顔

自治体がかかえこんだテーマパークと、それの再建にかりだされた公務員の奮闘記です。
駒谷アテネ村というギリシアふうテーマパークは市が予算をつぎこんだ事業でしたが、赤字続き。これを立て直すよう命じられた主人公、啓一はお役所組織の壁にはばまれ、あちこちで老害やら利権の垣根に右往左往しながら、ゴールデンウィーク中の売り上げを昨年一年間の4分の1まで達成します。

つぶれた隣のファミリーパークから動物や遊具をもらってきたり、昔いた前衛的な劇団の座長に声をかけてきてもらったり、と、普通の公務員である啓一のせいいっぱいの働きがみのった成果です。とくにこの劇団「ふたこぶらくだ」の面々の破壊的パワーによって、ペガサス企画の若手プランナーのたてた「不思議の国のアリス」の世界が、見事に立ち上がります。彼も、そして、啓一の下のこの出向部署に配属された部下も、謎の無口な女性公務員もいきいきと自分を発揮してゆきます。

しかし・・・政治と組織の壁は厚かった。市長が、女性評論家に選挙で敗れたとたん、アテネ村は廃止が決まり、新しい風が吹くかと思った啓一一家も、やっぱりいつも頭上には広々とした空ではなく「低い天井がある」ことをかみしめます。

 最初は、テーマパークというものにほれ込んだ市役所の公務員が、夢を実現しようとする話(境港市のように)かなと思っていましたが、主人公は特にテーマパークに思い入れが強いわけではなく、ただ新しい企画を軌道にのせようという熱意で動いている感じでした。
 それはそれでまた痛快でしたし、「前例がない」「慣例だ」「改変したら、これまでの自分たちがまちがっていたのを認めることになる」など、お歴々からの発言にいちいち憤ったりがっくりしたりしているうち、これこそまさに「アリス」のナンセンス世界だ、と感得するところも読みどころでした。

 そして、あたかも進歩的で平等を標榜する世界を約束してくれるかに見えた新政権も、公約遵守、そして画一的なフェミニズム政策の実現など、やっぱり組織になったとたんに硬直してゆき、「どこか違う」。新たな「アリス」のコーカスレースが始まっただけ、と啓一は悟るのですが、家族のきずなはこの一連の事件で強まり、最後に、廃止されるメリーゴーランドに夜、みんなで乗りにゆくシーンはあたたかいものを胸にともしてくれます。

 お役所とはこういうもの、なのですが、あきらめて心から切り捨てるのではなく、アリスの世界とわりきった主人公の心境が気持ちよく、久々に、リアルなのに失望でおわらずにすむ角度をもった、ユーモアの効いた社会小説を読んだ気がします。

メリーゴーランド (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: メリーゴーランド (新潮文庫)より
4101230331
No.68
(4pt)

作者には民主党の堕落を見抜いていたのだろうか?

ブックオフで読む本を探していて、目当てのものがなかったのでとりあえず手に取ったのが本書だった。
 そんなに期待しないで読み始めたが、読むうちに面白くなっていき、最後には「とりあえず」で買ってしまったことが恥ずかしく思えてくるほどだった。

 超赤字のテーマパーク「アテネ村」がどんどん変わっていくところは面白かったし、登場人物たちの言葉から教えられるものも少なくなかった。
 特に、来宮の言葉は聞いてみて「ハッ」とするものばかりだったし、最初は気弱だった主人公が変わっていくところにも学ぶ部分が多かった。

 そして読んでみて、特に終盤に一番感じたのは、「作者には民主党の堕落を見抜いていたのだろうか?」ということだ。

 いや、単行本が発売されたのは2004年だから、「小泉政権の」になるのだが、とにかくそう思った。
 終盤の特に大事なことなので詳しくは書けないが、読んだ方でこう思った人も多いのではないかと思う。

 作者は「政治家なんて皆同じ、トップが誰に変わろうと関係ない」ということを思っていたのではないかと、特に「メリーゴーランド」というタイトルからはそれを感じ取ることができる。

 ぐるぐる回るメリーゴーランドのような政治を、変えてくれるような政治家は現れるのだろうか?
 河村名古屋市長、橋下大阪市長にはそれを期待したい。
メリーゴーランド Amazon書評・レビュー: メリーゴーランドより
4104689017
No.67
(4pt)

作者には民主党の堕落を見抜いていたのだろうか?

ブックオフで読む本を探していて、目当てのものがなかったのでとりあえず手に取ったのが本書だった。
 そんなに期待しないで読み始めたが、読むうちに面白くなっていき、最後には「とりあえず」で買ってしまったことが恥ずかしく思えてくるほどだった。

 超赤字のテーマパーク「アテネ村」がどんどん変わっていくところは面白かったし、登場人物たちの言葉から教えられるものも少なくなかった。
 特に、来宮の言葉は聞いてみて「ハッ」とするものばかりだったし、最初は気弱だった主人公が変わっていくところにも学ぶ部分が多かった。

 そして読んでみて、特に終盤に一番感じたのは、「作者には民主党の堕落を見抜いていたのだろうか?」ということだ。

 いや、単行本が発売されたのは2004年だから、「小泉政権の」になるのだが、とにかくそう思った。
 終盤の特に大事なことなので詳しくは書けないが、読んだ方でこう思った人も多いのではないかと思う。

 作者は「政治家なんて皆同じ、トップが誰に変わろうと関係ない」ということを思っていたのではないかと、特に「メリーゴーランド」というタイトルからはそれを感じ取ることができる。

 ぐるぐる回るメリーゴーランドのような政治を、変えてくれるような政治家は現れるのだろうか?
 河村名古屋市長、橋下大阪市長にはそれを期待したい。
メリーゴーランド (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: メリーゴーランド (新潮文庫)より
4101230331
No.66
(4pt)

公務員諸兄諸姉の寛大な御心を期待する

元民間企業出身の市役所勤めの主人公が、市出資の第三セクター、大赤字のレジャーランドを立て直すという筋立て。ありがちな設定だが、この手の奮闘物はやっぱり楽しい。公務員のお役所仕事ぶり、官民癒着、前例踏襲主義、事なかれ主義をここまで酷い公務員はそうはいないでしょ、と言いたくなるくらいデフォルメした上で、コミカルに揶揄する、著者ならではの手法が本作品でも生きています。

メリーゴーランド Amazon書評・レビュー: メリーゴーランドより
4104689017
No.65
(4pt)

公務員諸兄諸姉の寛大な御心を期待する

元民間企業出身の市役所勤めの主人公が、市出資の第三セクター、大赤字のレジャーランドを立て直すという筋立て。ありがちな設定だが、この手の奮闘物はやっぱり楽しい。公務員のお役所仕事ぶり、官民癒着、前例踏襲主義、事なかれ主義をここまで酷い公務員はそうはいないでしょ、と言いたくなるくらいデフォルメした上で、コミカルに揶揄する、著者ならではの手法が本作品でも生きています。

メリーゴーランド (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: メリーゴーランド (新潮文庫)より
4101230331
No.64
(5pt)

翻弄されつつも自分の人生を行く!

東京の私大を出た後 、当然のように東京でサラリーマンになって4年目。都会の生活に疲れ果てていた啓一は父が亡くなり母が一人になったのを機に故郷の駒谷市に帰り市役所職員となった。路子と出会い二人の子供に恵まれ平々凡々のスローライフを楽しんでいた。欲を出さずそこそこに勤めれば学校の進級と変わらない昇進もある。過労死やノルマに苦しみ同期の一人を自殺に追い込んだ以前の会社とは段違いの市役所。「まずは自分の人生があり、そのために仕事がある。自分をそこなってまで成すべき仕事などあり得ない。」そう思っていたが、市役所はちと、いやかなりゆる過ぎ。これでいいのか??と思いつつもぬるま湯にどっぷり浸かった日々に流されていたら、辞令が下りた。駒谷市で最大の税金の無駄遣いだと指摘され続けている「アテネ村」の再建を掲げた新しいプロジェクトチームに出向!!市長の再選を掛けた一大事業・・・のはずが・・・。なんで皆そんなにのんびりなの?やる気を出すとかじゃなくていつの間にか「アテネ村」の集客に努め残業の日々。以前所属していた劇団の変人団員やお世話になった宮大工棟梁のドラ孫息子、その仲間の暴走族が入り混じってゴールデンウィークのビッグイベントを仕掛ける!!さぁ、果たして結果は?で、その先は?
メリーゴーランド Amazon書評・レビュー: メリーゴーランドより
4104689017
No.63
(5pt)

翻弄されつつも自分の人生を行く!

東京の私大を出た後 、当然のように東京でサラリーマンになって4年目。都会の生活に疲れ果てていた啓一は父が亡くなり母が一人になったのを機に故郷の駒谷市に帰り市役所職員となった。路子と出会い二人の子供に恵まれ平々凡々のスローライフを楽しんでいた。欲を出さずそこそこに勤めれば学校の進級と変わらない昇進もある。過労死やノルマに苦しみ同期の一人を自殺に追い込んだ以前の会社とは段違いの市役所。「まずは自分の人生があり、そのために仕事がある。自分をそこなってまで成すべき仕事などあり得ない。」そう思っていたが、市役所はちと、いやかなりゆる過ぎ。これでいいのか??と思いつつもぬるま湯にどっぷり浸かった日々に流されていたら、辞令が下りた。駒谷市で最大の税金の無駄遣いだと指摘され続けている「アテネ村」の再建を掲げた新しいプロジェクトチームに出向!!市長の再選を掛けた一大事業・・・のはずが・・・。なんで皆そんなにのんびりなの?やる気を出すとかじゃなくていつの間にか「アテネ村」の集客に努め残業の日々。以前所属していた劇団の変人団員やお世話になった宮大工棟梁のドラ孫息子、その仲間の暴走族が入り混じってゴールデンウィークのビッグイベントを仕掛ける!!さぁ、果たして結果は?で、その先は?
メリーゴーランド (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: メリーゴーランド (新潮文庫)より
4101230331
No.62
(4pt)

読後の爽快感と少しの苦み

最初はあまり期待していなかった。冒頭に出てきた男は、主人公なのかどうかわからないけれど、あまり頭はよくなさそうだし、これでテーマパークの再建?結構な長編小説だけど途中で飽きてしまうのでは、と少々心配しながら読み始めた。

主人公がバリバリ仕事ができる有能なキャリア官僚なんかだったら、先が読めてしまってつまらなかったかもしれない。どこにでもいる平凡な善き家庭人、むしろ無駄な争いごとは避けたいタイプだと思うが、そういう人間だからこそ感情移入しやすかったのかもしれない。
天下り先で自分の利益しか考えない爺さん達に腹をたてている自分がいた。

ただ現実はそう甘くない。アテネ村リニューアルは思わぬ方向に進んでいく。こういうとき、社会の仕組みに嫌気がさして、自分を殺してただただ長いものに巻かれる人生を選ぶか、現実を受け入れながらもその中で自分の本当の幸せを探す手段を考えるか。

啓一は後者を選んだのではないかと思う。所々に出てくる啓一の子ども達も無邪気でかわいらしくて、啓一奮闘の機動力となっている。読後がなんとも爽やかな小説だった。


メリーゴーランド Amazon書評・レビュー: メリーゴーランドより
4104689017
No.61
(4pt)

読後の爽快感と少しの苦み

最初はあまり期待していなかった。冒頭に出てきた男は、主人公なのかどうかわからないけれど、あまり頭はよくなさそうだし、これでテーマパークの再建?結構な長編小説だけど途中で飽きてしまうのでは、と少々心配しながら読み始めた。

主人公がバリバリ仕事ができる有能なキャリア官僚なんかだったら、先が読めてしまってつまらなかったかもしれない。どこにでもいる平凡な善き家庭人、むしろ無駄な争いごとは避けたいタイプだと思うが、そういう人間だからこそ感情移入しやすかったのかもしれない。
天下り先で自分の利益しか考えない爺さん達に腹をたてている自分がいた。

ただ現実はそう甘くない。アテネ村リニューアルは思わぬ方向に進んでいく。こういうとき、社会の仕組みに嫌気がさして、自分を殺してただただ長いものに巻かれる人生を選ぶか、現実を受け入れながらもその中で自分の本当の幸せを探す手段を考えるか。

啓一は後者を選んだのではないかと思う。所々に出てくる啓一の子ども達も無邪気でかわいらしくて、啓一奮闘の機動力となっている。読後がなんとも爽やかな小説だった。


メリーゴーランド (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: メリーゴーランド (新潮文庫)より
4101230331
No.60
(4pt)

中年男性なら身に沁みるはず。

会社の同僚にお勧めされた、地方公務員奮闘記小説。

あまりに淡々として特徴のない出だしで、読みきれるか、これ、と思ったのだが、途中から俄然面白くなった。

経営の傾いた遊園地を一地方公務員がアイデアだけを武器に復活に導いていくという内容は、言ってみれば成功秘話みたいなもので、面白くないわけがない。ただ、それだけで終わってないのが、この小説のもっといいところで、より面白いところだと思う。

すべてが上手くいくなんてことはあり得ない。
でも、上手くいかなかったから失敗だということではない。

とてもじわじわとだけど、確実に眠っていたやる気を取り戻させてくれる小説だと思う。

あと、個人的に。
舞台が自分の会社を彷彿とさせたので、身に染みて辛かった。
メリーゴーランド Amazon書評・レビュー: メリーゴーランドより
4104689017
No.59
(4pt)

中年男性なら身に沁みるはず。

会社の同僚にお勧めされた、地方公務員奮闘記小説。

あまりに淡々として特徴のない出だしで、読みきれるか、これ、と思ったのだが、途中から俄然面白くなった。

経営の傾いた遊園地を一地方公務員がアイデアだけを武器に復活に導いていくという内容は、言ってみれば成功秘話みたいなもので、面白くないわけがない。ただ、それだけで終わってないのが、この小説のもっといいところで、より面白いところだと思う。

すべてが上手くいくなんてことはあり得ない。
でも、上手くいかなかったから失敗だということではない。

とてもじわじわとだけど、確実に眠っていたやる気を取り戻させてくれる小説だと思う。

あと、個人的に。
舞台が自分の会社を彷彿とさせたので、身に染みて辛かった。
メリーゴーランド (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: メリーゴーランド (新潮文庫)より
4101230331
No.58
(4pt)

清々しい物語

能率成果至上主義の民間企業に勤める者から見ると、
駒谷市役所のルール・システムや職員のマインドは
全くあり得ない世界である。

そんな世界にそろそろ慣れ始めた主人公が一念発起し、
魑魅魍魎を相手に悪戦苦闘する様を、時には自分に
重ね合わせてみたりして、楽しく読んだ。

読後に、まあ人生こんなものだよな、と思わず呟いたが、
言葉とは裏腹に、清々しい気分の呟きであった。
メリーゴーランド Amazon書評・レビュー: メリーゴーランドより
4104689017
No.57
(4pt)

清々しい物語

能率成果至上主義の民間企業に勤める者から見ると、
駒谷市役所のルール・システムや職員のマインドは
全くあり得ない世界である。

そんな世界にそろそろ慣れ始めた主人公が一念発起し、
魑魅魍魎を相手に悪戦苦闘する様を、時には自分に
重ね合わせてみたりして、楽しく読んだ。

読後に、まあ人生こんなものだよな、と思わず呟いたが、
言葉とは裏腹に、清々しい気分の呟きであった。
メリーゴーランド (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: メリーゴーランド (新潮文庫)より
4101230331
No.56
(5pt)

本当の公共利益とは?

非常に読みやすく面白い本です。しかし書かれている内容は非常に重く考えさせられるものです。ここでは地方公務員を題材にして、川上が考える「公共利益」と我々川下が望む「公共利益」のギャップを面白おかしく描いています。しかしこれは公務員に限ったことではなく、私が勤める民間企業でもありえる話です。会社の利益になると思って頑張っている仕事に対して、上司の個人的理由で否決されそうになる事はよくあります。「世間の常識が社内の非常識」というやつです。社外交渉よりも社内調整に神経を使っている事実にため息を漏らすこともあります。でもどこの会社も同じことの繰り返しなのかもしれませんね。本書を読んでちょっと元気になれました。
メリーゴーランド Amazon書評・レビュー: メリーゴーランドより
4104689017
No.55
(5pt)

本当の公共利益とは?

非常に読みやすく面白い本です。しかし書かれている内容は非常に重く考えさせられるものです。ここでは地方公務員を題材にして、川上が考える「公共利益」と我々川下が望む「公共利益」のギャップを面白おかしく描いています。しかしこれは公務員に限ったことではなく、私が勤める民間企業でもありえる話です。会社の利益になると思って頑張っている仕事に対して、上司の個人的理由で否決されそうになる事はよくあります。「世間の常識が社内の非常識」というやつです。社外交渉よりも社内調整に神経を使っている事実にため息を漏らすこともあります。でもどこの会社も同じことの繰り返しなのかもしれませんね。本書を読んでちょっと元気になれました。
メリーゴーランド (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: メリーゴーランド (新潮文庫)より
4101230331
No.54
(5pt)

「ほろ苦くて、爽やか」そんな感じの本です

それにしてもこの作者はラスト辺りが本当にうまい!
タイトルと、夜風と星が肌に感じられそうなラストシーンです。
胸がほろほろと落ちていくような、「柔らかく、切ない」ですな。
主人公は地方公務員、市役所務め。
市のお荷物レジャー施設、「アテネ村」の促進係りとして、委託会社に出向になったばかりです。
この委託会社は市役所の天下り先、じじいの巣窟なわけです。
ここでの会議は、もはや滑稽と書くのもおこがましいほどの派閥会議。
皆さん地元ネットワークに踊らされている感じです。
さて、そんなステージで主人公は救世主のごとく、「アテネ村GWイベント」を『去年と同じくらい盛り上げる』大役を仰せつかるわけです。
しかし、昨年を踏襲した企画に一味加えるように指示があったところから始まって、さまざまなネットワークを使った主人公は、イベントとしては救世主のような、市役所員としては左遷必至な方になっていきます。
ここで劇団ふたこぶらくだ団長、来宮(らいみや)の話す言葉は、どれも含蓄に満ちています。
『豆男』の話なんかは背筋に衝撃が走るくらいのショートです!
イベントも大成功、順風に見える主人公のサイドにいくつか落ちる不安の影。
妻路子の外出、部下徳永の通院、市長の横暴なまでのエネルギー。。。
市長選挙の結果、結果的に主人公は新たなステージで働き始めることになるのです。
どう考えてもHAPPY ENDになりそうにない流れの中、主人公は家族を連れて、自分が企画した「日本で一番緯度の高いメリーゴーランド」に向かいます。
イベント設営を手伝ってくれた暴走族の激励、部下柳井からそれぞれのエールがあり、物語は小さな、とってもささやかなフィナーレを迎えます。
もう最後の4ページくらいは胸をかきむしりたくなるようなこの話!
おススめです!
メリーゴーランド Amazon書評・レビュー: メリーゴーランドより
4104689017
No.53
(5pt)

「ほろ苦くて、爽やか」そんな感じの本です

それにしてもこの作者はラスト辺りが本当にうまい!
タイトルと、夜風と星が肌に感じられそうなラストシーンです。
胸がほろほろと落ちていくような、「柔らかく、切ない」ですな。
主人公は地方公務員、市役所務め。
市のお荷物レジャー施設、「アテネ村」の促進係りとして、委託会社に出向になったばかりです。
この委託会社は市役所の天下り先、じじいの巣窟なわけです。
ここでの会議は、もはや滑稽と書くのもおこがましいほどの派閥会議。
皆さん地元ネットワークに踊らされている感じです。
さて、そんなステージで主人公は救世主のごとく、「アテネ村GWイベント」を『去年と同じくらい盛り上げる』大役を仰せつかるわけです。
しかし、昨年を踏襲した企画に一味加えるように指示があったところから始まって、さまざまなネットワークを使った主人公は、イベントとしては救世主のような、市役所員としては左遷必至な方になっていきます。
ここで劇団ふたこぶらくだ団長、来宮(らいみや)の話す言葉は、どれも含蓄に満ちています。
『豆男』の話なんかは背筋に衝撃が走るくらいのショートです!
イベントも大成功、順風に見える主人公のサイドにいくつか落ちる不安の影。
妻路子の外出、部下徳永の通院、市長の横暴なまでのエネルギー。。。
市長選挙の結果、結果的に主人公は新たなステージで働き始めることになるのです。
どう考えてもHAPPY ENDになりそうにない流れの中、主人公は家族を連れて、自分が企画した「日本で一番緯度の高いメリーゴーランド」に向かいます。
イベント設営を手伝ってくれた暴走族の激励、部下柳井からそれぞれのエールがあり、物語は小さな、とってもささやかなフィナーレを迎えます。
もう最後の4ページくらいは胸をかきむしりたくなるようなこの話!
おススめです!
メリーゴーランド (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: メリーゴーランド (新潮文庫)より
4101230331
No.52
(4pt)

「ジョウシキ」の中で

役所勤めの方は共感することが多いのかなぁ、なんて思いました。
激務を強いられる会社を退職し、今は地方公務員として働く主人公。
「小心者」と(愛情をもって)言われながらも妻と子どもに囲まれ、なんとなくこのままでいいのかなぁとも思いつつ平和に暮らしていた。
そんな折、赤字テーマパークの再建を任されることになり…。
癖のある登場人物がうまくつながり合い、結果を出していく様は「神様からひと言」にも通じるけれど、こちらは舞台がテーマパークという「イベントもの」なのでよりシンプルに感じられる。
そして、決して「大成功だバンザーイ!!」と必要以上の大団円にならないあたりも同じで、このあたりが好感を持てるところ。
ちょっと寂しさを残しつつも、ラストのさわやかさが印象に残った。
見どころは中盤の暴走族や怪しい劇団やプライドの高いデザイナーたちの絡み合いかな。
「千年先まで、そうしてろ」というセリフも良かった。
メリーゴーランド Amazon書評・レビュー: メリーゴーランドより
4104689017
No.51
(4pt)

「ジョウシキ」の中で

役所勤めの方は共感することが多いのかなぁ、なんて思いました。
激務を強いられる会社を退職し、今は地方公務員として働く主人公。
「小心者」と(愛情をもって)言われながらも妻と子どもに囲まれ、なんとなくこのままでいいのかなぁとも思いつつ平和に暮らしていた。
そんな折、赤字テーマパークの再建を任されることになり…。
癖のある登場人物がうまくつながり合い、結果を出していく様は「神様からひと言」にも通じるけれど、こちらは舞台がテーマパークという「イベントもの」なのでよりシンプルに感じられる。
そして、決して「大成功だバンザーイ!!」と必要以上の大団円にならないあたりも同じで、このあたりが好感を持てるところ。
ちょっと寂しさを残しつつも、ラストのさわやかさが印象に残った。
見どころは中盤の暴走族や怪しい劇団やプライドの高いデザイナーたちの絡み合いかな。
「千年先まで、そうしてろ」というセリフも良かった。
メリーゴーランド (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: メリーゴーランド (新潮文庫)より
4101230331