ドグラ・マグラ

評判

ドグラ・マグラの評価:

3.96/5点 レビュー 504件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.96pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全536件 221〜240 12/27ページ
No.316
(5pt)

素晴らしい傑作を無料でありがとうAmazon

無料とは言いましたが思わず紙の本も読後に購入してしまいました(笑)
内容については余り、前情報がない方が楽しめると思うので伏せまして
まずネットやら書評、宣伝などでうたわれる読んで精神がおかしくなるようなことはないと思います。
そもそも私が可笑しいのか(笑)
内容が難解、文章が読むのが大変など、聞きますが私は特別そのように感じませんでした。
読む前に様々な所でやたらと敷居が挙げられて読まれないのは本当にもったいない作品だと思います。

序盤からグッと引き込まれるストーリー
個性の強い登場人物たち
読んでいて癖になりそうな文章
その中で考えること、考えさせられること
このテーマは本当にそんなに昔の時代のものなのか?
現代を生きる我々でもなかなか
答えの出ない問い
重苦しいと感じる方もいるかも知れませんがそんな内容でありながら
小説として物語としてエンターテイメントとしても楽しめる作品でした。

読んでみて何を感じるか
この作品をどう思うかは、人それぞれで好き嫌いが割と別れるかも知れません
ですが今このレビュー、ドグラマグラのページをご覧なられた方
これも何かの巡り合わせでございましょう
是非ともご覧くださいませ
貴方の考え方、今後の人生を少し曲げてしまうかも知れませんゆえに
ドグラ・マグラ (現代教養文庫 884 夢野久作傑作選 4) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (現代教養文庫 884 夢野久作傑作選 4)より
4390108840
No.315
(5pt)

頭がぐるぐるする異常な読書体験を保証

「脳髄は物を考えるところに非ず。全身三十兆の細胞の一粒一粒が意識を持ち、脳髄はその反射交感組織であるにすぎない。その反射交感作用が損なわれると、細胞の一粒が他の意識に先んじて暴走を始め、精神病、心霊現象等を惹起する」とした【脳髄論】、「胎児は母親の胎内にいる十ヶ月の間に、元始の単細胞の時代から万有進化していく際の先祖代々の記憶をリピートする」とした【胎児の夢】。この摩訶不思議だが、意外に説得力ある正木博士のトンデモ理論をベースに、この物語は語られていく。

数多の読者が、犯人は誰か、〈私〉が何者であるかをめぐって、この本のトリックにひっかかり、最初から最後まで引きずりまわされ、「わかったようなわからないような」結論を呈示されても、「いや、これはそう思わせて、実はそうではないのではないか」と、その都度、時系列の異なる世界、見る角度が違う世界に参入し、それこそ本書中の〈私〉と同じ夢中遊行を何度も何度も繰り返してしまう。そういう意味では、〈私〉は読者自身であるともいえる(途中で読むのに挫折してしまった方は、脳髄の反射交感作用がしっかりしている証拠。喜ばしいことかもしれない)。

かくいう私も、何度も無限ループに陥ってしまったくちであるが、最近は、最後に示唆されている「●●●」解釈をあっさり受け容れて白旗をあげるのも良いかなと思っている。本当は、夢における失見当識とか、シミュレーション仮説の話までしたいが、あくまでレビューなので自重する。

とにかく他書ではありえない読書体験があなたを待っているので、手にとってみてほしい。
ドグラ・マグラ (上) (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)より
4041366038
No.314
(5pt)

必読、としか言えない作品を集めた作品集

「瓶詰の地獄」3部構成が巧い短篇。極限状況下の男女を描いて鮮烈。
「氷の涯」公金横領を巡る活劇スリラー風の作品ですが、この著者故の奇想に満ちた中篇。
「ドグラ・マグラ」説明不要、というか誰も説明できそうもない奇想小説の極北。

3篇とも凄いですが、やはり「ドグラ・マグラ」は断トツで凄い。この小説については色々な人が色々書いているので、私も勝手に好きな事を書かせてもらいます。

実を言えば私も今、所謂「狂人」という状態というか、統合失調症に認定されていて、毎日薬を飲まないとまずい、或いはおかしくなるという状況で日々日常の営み(働いたり、食事したり、トイレにいったり、ジムでトレーニングをしたり、小説を読んだり、音楽を聴いたり等)をしておるのですが、では薬を飲み忘れたりするとどういう状態になるかと言えば、テンションが高くなって一睡もできなくなったり、ジムのトレーニングが全く疲れなくなったりという状況で暮らしております。
まぁ精神の病気といってもピンからキリまであるので、一般的に危険という事で病院で一生暮らさないといけないという人もいたり、私の様にあまり危険性がないという事で日々社会生活が許されている人もいるので、あまりこういう病名がついたからといって、危険に思われると心外ではありますが、実際に危険な人もいるので、あまりデカい態度は出来ないのも真実だったりします。

この小説でも主人公が無意識の内に人を殺した疑いを晴らさないとならないという、こういう病気だと思われ易い、危険なタイプのキャラクター設定になっておりますが、こういう人だけではないという事も一応言っておきたいです。危険な人もいますが。

この作品に関して言えば、アイデンティティの揺らぎはジャプリゾ「シンデレラの罠」の先駆、推理小説の枠組みを借りた奇想小説としてはオブライエン「第三の警官」の先駆的作品だと思いました。1935年の時点の日本でこういう作品が書かれていたという事実に驚きます。大西巨人氏の「神聖喜劇」と共に世界文学史の中で議論すべき小説だとも思いました。

「ドグラ・マグラ」は読んだ人100人が100人とも違う解釈をしたり、感想を持ちそうな作品。他の二篇とともに必読、としか言えない小説でした。是非ご一読を。
日本探偵小説全集〈4〉夢野久作集 (創元推理文庫(400‐4)) Amazon書評・レビュー: 日本探偵小説全集〈4〉夢野久作集 (創元推理文庫(400‐4))より
4488400043
No.313
(4pt)

夢野久作の大作が無料

無料で大作が読めるなんて感激です。
電子書籍なのでどこでも見れますし。何度も読み返します。
ドグラ・マグラ (ハヤカワ・ミステリ 276) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (ハヤカワ・ミステリ 276)より
4150002762
No.312
(4pt)

夢野久作の大作が無料

無料で大作が読めるなんて感激です。
電子書籍なのでどこでも見れますし。何度も読み返します。
ドグラ・マグラ (現代教養文庫 884 夢野久作傑作選 4) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (現代教養文庫 884 夢野久作傑作選 4)より
4390108840
No.311
(5pt)

本当に奇書か?

この小説では、その当時の状況では差別されるだろう精神障害者治療が、現在に通じるような状況で語られている。家族歴を調査することや開放治療をすることなど、この小説が書かれた時代に、どこからこのような現代的治療法を知り得たのか作者の経歴を見てもよくわからず、とても不思議だ。
一方では、人類が現れた遠い過去から話が始まり、日本のみならず中国の伝説も加わって、現在の事件を解決しようとする。そして読んでいる内にすべてが混沌として夢うつつの状態になる。夢中遊行に引きづり込まれそうになる
一冊に纏められた記録で事件は解決したように思うのだが、本当?読者による独自の解釈が必要かもしれない。
ドグラ・マグラ (上) (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)より
4041366038
No.310
(5pt)

私の一番大好きな一冊です。

29年前、映画が放映された時に本を読みました。
興味深くあまりの面白さに、
たしか3日で読んでしまったのを覚えています。

時間軸が本当にめちゃくちゃで読み終わりの場面ですら、
さて今いるのはどこなのでしょうか?と思わせるぐらいだ。

実際、昭和初期に書かれた古い作品であることは間違いないのだけれど、
文章も構成もそれを全く感じさせない。斬新な内容は今読んでも新鮮な感じさえする。
それは夢野久作の天才たる所以である。

夢野久作の短編も沢山読んでいるが、どの話も不思議で私の好みであることもありますが、
新聞記者もなさっていたと言われる彼の文章が大好きです。

この作品は、精神異常な状態の人の頭の中を、
作者の天才的な筆致で所狭しと表現してるのだと思う。

実際人間の脳は、普段そのすべてを使い切っていないと言います。
ならば、そのすべてが全開になったら
「こうした情景が、頭に広がるのでは」とも考えられる。
そんなことをこの作品は摩訶不思議な物語を通してある意味
疑似体験させてくれているのではないでしょうか。

極解かもしれませんが、
始めと終わりに流れる柱時計の大きな音は
本当はどちらも現実では同じ日時に鳴ったものだと思うのです。
つまり始めのボーンを聞いた後に、
彼の頭の中であの膨大な物語が恐ろしい速さで鮮明に流れていって
エンディングに流れる時計の音までに終了しているとしたら…。
こんなことずーっと考えていたら本当に精神異常になることも
あり得るかもしれませんね。

蛇足ですが、映画を観たのは、その当時交際していた
今の主人のお母さまに、映画のチケットいただいたことからです。
映画の出来は全く期待していませんでしたが、
期待に反して、作品の内容を実によく表現しているなと感じました。
私はしっかり観ていましたが、
となりで、全く興味のなかった彼はグーグー寝ていました(笑)
ドグラ・マグラ (下) (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (下) (角川文庫)より
4041366046
No.309
(5pt)

上巻は読み進めにくいが、下巻になると一気に進む。

言わずと知れた日本三大奇書の一つ。
奇書、だなんてどんなトンデモナイ本だろうとわくわくしながらページを繰っていくと……これは、確かに「奇書」の名を冠するに値する一冊。そしてとんでもない傑作だということがわかった。
その奇怪な内容はひとまずおいておくとして。文体だけ見てとってもドグラ・マグラには圧倒される。有名な……ブウウ――――ンンンン………で始まる「私」の語りで綴られる文体が独特なのは言わずもがな、古文、漢文、寺の縁起文、リズム感溢れるキチガイ地獄外道祭文、堅苦しい論文調、新聞記事……もうとにかく多彩な文体が次から次へと現れてくる。作者夢野久作の頭脳恐るべき。
解説によると「百科全書が、彼の驚嘆すべき博学の秘密だというのである。」だそうで。……百科全書ってあの百科全書? 古今東西の学術論文とかをたくさん読みまくったわけじゃなくて? とかなり困惑した。

ただこの本、上巻を読み進めるのに非常に苦労した。下巻までいったらもう魔力にからめとられたかのように一気に読んでしまったのだが。
個人的に辛かったのは「脳髄論」とか「胎児の夢」あたり。同じような主張が何回も何回も繰り返される……だけならともかく、肝心要のその主張にまで、異常な回りくどさのためになかなか辿り着かない。小石を一つ一つ積み上げて理解の階段を造り上げているかのような回りくどさ。この小説を理解するにあたって大事な理論で、かつ常人の常識外の理屈なので読者の頭に叩き込むのに慎重になりすぎた結果なのか、はたまた正木博士の人を食ったようなキャラクターを表しているのか……。

ところでこの小説、「これを読む者は一度は精神に異常をきたす」という煽り文句でも有名だが、いやいや一度だって精神に異常きたしちゃったら困りますよとちょっとこわごわ手に取った。結果。精神に異常をきたした、と言っていいのかわからないが、かなりのショックを受けて夢にまでドグラ・マグラが出てくる始末。三日ばかりうなされた。と書くとこれから読む人の不安を煽るかもしれないが、恐怖のあまりにショックを受けトラウマになったというよりは、一つの完成された芸術を前にして衝撃を受け、数多の謎についつい考えを巡らせ、荒唐無稽なのにリアリティ溢れるこの世界にどっぷり没入した結果夢にまでみた、というのが実情だ。

最期に。「私」が誰なのか、について様々な解釈が飛び交っているようで。
私は「私」=胎児説を推す。その方があの巻頭歌で始まり、わざわざ「胎児の夢」論文にまでかなりのページを割いたこの物語が、綺麗にまとまるように感じるから。
ドグラ・マグラ (上) (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)より
4041366038
No.308
(5pt)

先生!サイズが666KBなのはわざとですか!?

青空文庫なんだから縦書きにこだわらなくてもいいんじゃないのかなあ、とは、毎回思います。Kindleのルールなんですかね。
ドグラ・マグラ (ハヤカワ・ミステリ 276) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (ハヤカワ・ミステリ 276)より
4150002762
No.307
(5pt)

先生!サイズが666KBなのはわざとですか!?

青空文庫なんだから縦書きにこだわらなくてもいいんじゃないのかなあ、とは、毎回思います。Kindleのルールなんですかね。
ドグラ・マグラ (現代教養文庫 884 夢野久作傑作選 4) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (現代教養文庫 884 夢野久作傑作選 4)より
4390108840
No.306
(5pt)

精神に異常はきたしません

内容を端的に言い表すとすれば、「SFホラーミステリ」といったところでしょうか。多分に空想科学的ですし、そこそこグロテスクで、謎解きもある。ただ仕掛けられたトリックがかなりえげつなくて、フィリップ・K・ディックを10倍濃くしたような読後感です。精神に異常をきたすとは思いませんが、現実が崩壊する不思議な感覚に見舞われるでしょう。これが昭和10年発表なんてすごいですね。
途中で出てくる阿呆陀羅経で挫折する人が多いようですが、あれは今でいうラップです。とりあえず声を出して歌いながら踊ると理解できると思います。
ドグラ・マグラ (ハヤカワ・ミステリ 276) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (ハヤカワ・ミステリ 276)より
4150002762
No.305
(5pt)

精神に異常はきたしません

内容を端的に言い表すとすれば、「SFホラーミステリ」といったところでしょうか。多分に空想科学的ですし、そこそこグロテスクで、謎解きもある。ただ仕掛けられたトリックがかなりえげつなくて、フィリップ・K・ディックを10倍濃くしたような読後感です。精神に異常をきたすとは思いませんが、現実が崩壊する不思議な感覚に見舞われるでしょう。これが昭和10年発表なんてすごいですね。
途中で出てくる阿呆陀羅経で挫折する人が多いようですが、あれは今でいうラップです。とりあえず声を出して歌いながら踊ると理解できると思います。
ドグラ・マグラ (現代教養文庫 884 夢野久作傑作選 4) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (現代教養文庫 884 夢野久作傑作選 4)より
4390108840
No.304
(4pt)

衝撃のラスト

途中で読むのを諦めそうになりましたが、諦めそうになった後に続きがきになる展開になり最後まで読みきってしまいました。

最後は「マジでこんな結末なのっ!?」と驚いてしまいました。

100年前にこの作品を読んだら確かにしばらく精神に異常をきたすかもしれないですね。
ドグラ・マグラ (ハヤカワ・ミステリ 276) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (ハヤカワ・ミステリ 276)より
4150002762
No.303
(4pt)

衝撃のラスト

途中で読むのを諦めそうになりましたが、諦めそうになった後に続きがきになる展開になり最後まで読みきってしまいました。

最後は「マジでこんな結末なのっ!?」と驚いてしまいました。

100年前にこの作品を読んだら確かにしばらく精神に異常をきたすかもしれないですね。
ドグラ・マグラ (現代教養文庫 884 夢野久作傑作選 4) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (現代教養文庫 884 夢野久作傑作選 4)より
4390108840
No.302
(5pt)

現代の最新科学が解き明かせないでいる神秘を解き明かそうとしてくれるかも。

ぼくらの世代の文学青年が一度は通る夢野久作だが、
いまはメンヘラ女子の通過儀礼になっているらしい。

久しぶりに再読して、
そのプロットと構成の凄さを再認識するとともに、
若い頃は気にも留めなかった3つの点について考えてみた。

一つ目、精神疾患者の非人道的処遇。
病気として認められているいまですら、
周囲の偏見は残っている。
統合失調症やうつ病なんかは、
気合が足りない、弛んでいるから発症するんだ、
などと思っている人すら多い。

ほんの少し昔まで、精神疾患者は隔離されてきた。
病気と認められず、恥ずかしいものとして隠されてきた。
ヨーロッパで病気として研究対象となったのは19世紀後半、
人道的見地で救護所ができ始めたのも、その頃だった。
日本では、"廃棄"されるか、
経済・社会的立場の高い家庭では、
自宅の奥深くいわゆる座敷牢に閉じ込められていた。
明治政府は1900年に精神病者監護法を制定し、
精神疾患者の私宅監置を合法化した。

本著は、開放病棟などまったく一般的では無かった、
そうした時代に執筆されている。
国庫による精神病院の整備が方針化されたのは、
精神病院法が制定された1919年以降である。
大学による精神疾患者の"厚遇"、
私財による開放病棟の整備などの特別な意味は、
こうした背景の中で、吟味されるべきだろう。

二つ目は「脳髄論」について。
人間の感覚や記憶や意志や判断は、
30兆ある細胞の個々に籠もっている。
脳髄は、それら細胞の意識や感覚を反射し交感する
仲介機能、すなわち単なる”電話交換機"と同じであって、
脳髄の反射交感機能が損なわれた時に、
精神異常が起こる、と言う小説内論文。

ぼくが高校で生物を学ぶ頃には、
記憶とは大脳新皮質のシナプスで
電気信号の交換によりなされる、
というのが定説になっていたと思う。
認知症やアルツハイマーなどは、短期記憶を司る
海馬の障害に起因する、と最近は言われている。
脳はCPUであり、シナプスこそハードディスクなのだ、
ともはや誰もが信じているのではないか。

ところが最近になって、
シナプス記憶保存説に
異議を唱える研究者が出てきた。
UCLAのデイビット・グランツマン教授のチームは、
アメフラシの実験から、
シナプス構造が記憶の保存場所では無いと論じており、
ウィスコンシン大学の
ジュリオ・トノーニ教授の統合情報理論によれば、
人間の意識や記憶は、
脳細胞や神経細胞の一部分が担っているのではなく、
感覚機能と神経細胞、脳細胞によって複雑に結ばれた
「ネットワーク」の中にある、という。
いわばデータセンター一極集中ではなく、
クラウド型だ。
http://www.excite.co.jp/News/odd/Tocana_201501_post_5490.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%8F%E8%AD%98%E3%81%AE%E7%B5%B1%E5%90%88%E6%83%85%E5%A0%B1%E7%90%86%E8%AB%96
こうなると、脳髄はルーターであり、電話交換機だ。

100年前に夢のが描いた「脳髄論」は、
どこか仏教における意識の関係や無常の真理に
影響を得た雰囲気を感じるが、
最新の研究がようやくこれに追いついた、とすら思える。

最後に、小説内論文「胎児の夢」について。
DNAは何を伝えているのか。
単細胞生物からヒトへと進化していく過程の
記憶を伝えているのではないか。
唐突にみる現実離れした夢、デジャヴ、
原因不明の焦燥など、
自らの後天的経験では得られていない記憶や意識が、
芽生えることがある。
DNAが先祖の記憶すら伝えていると感じたりしないか。

先祖が単細胞生物だったころの、
ぬるぬると生温かい感触。
猿人だった頃、敵に追われて崖に落とされたときの恐怖。
こうした前世の記憶が先祖から引き継がれる。
突き詰めれば、これも仏教の輪廻思想に近い。

ヒトゲノム解析は塩基配列を明らかにしたに過ぎない。
DNAが先祖の記憶をも刻んでいる可能性だって、
無くはないと思う。

本著は自分を取り戻そうとする
記憶喪失者の苦悩を描いた推理小説と言えるが、
現代の最新科学が解き明かせないでいる神秘を
解き明かしてくれそうな仏教思想が
全体を覆っているように思う。
ドグラ・マグラ (ハヤカワ・ミステリ 276) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (ハヤカワ・ミステリ 276)より
4150002762
No.301
(5pt)

現代の最新科学が解き明かせないでいる神秘を解き明かそうとしてくれるかも。

ぼくらの世代の文学青年が一度は通る夢野久作だが、
いまはメンヘラ女子の通過儀礼になっているらしい。

久しぶりに再読して、
そのプロットと構成の凄さを再認識するとともに、
若い頃は気にも留めなかった3つの点について考えてみた。

一つ目、精神疾患者の非人道的処遇。
病気として認められているいまですら、
周囲の偏見は残っている。
統合失調症やうつ病なんかは、
気合が足りない、弛んでいるから発症するんだ、
などと思っている人すら多い。

ほんの少し昔まで、精神疾患者は隔離されてきた。
病気と認められず、恥ずかしいものとして隠されてきた。
ヨーロッパで病気として研究対象となったのは19世紀後半、
人道的見地で救護所ができ始めたのも、その頃だった。
日本では、"廃棄"されるか、
経済・社会的立場の高い家庭では、
自宅の奥深くいわゆる座敷牢に閉じ込められていた。
明治政府は1900年に精神病者監護法を制定し、
精神疾患者の私宅監置を合法化した。

本著は、開放病棟などまったく一般的では無かった、
そうした時代に執筆されている。
国庫による精神病院の整備が方針化されたのは、
精神病院法が制定された1919年以降である。
大学による精神疾患者の"厚遇"、
私財による開放病棟の整備などの特別な意味は、
こうした背景の中で、吟味されるべきだろう。

二つ目は「脳髄論」について。
人間の感覚や記憶や意志や判断は、
30兆ある細胞の個々に籠もっている。
脳髄は、それら細胞の意識や感覚を反射し交感する
仲介機能、すなわち単なる”電話交換機"と同じであって、
脳髄の反射交感機能が損なわれた時に、
精神異常が起こる、と言う小説内論文。

ぼくが高校で生物を学ぶ頃には、
記憶とは大脳新皮質のシナプスで
電気信号の交換によりなされる、
というのが定説になっていたと思う。
認知症やアルツハイマーなどは、短期記憶を司る
海馬の障害に起因する、と最近は言われている。
脳はCPUであり、シナプスこそハードディスクなのだ、
ともはや誰もが信じているのではないか。

ところが最近になって、
シナプス記憶保存説に
異議を唱える研究者が出てきた。
UCLAのデイビット・グランツマン教授のチームは、
アメフラシの実験から、
シナプス構造が記憶の保存場所では無いと論じており、
ウィスコンシン大学の
ジュリオ・トノーニ教授の統合情報理論によれば、
人間の意識や記憶は、
脳細胞や神経細胞の一部分が担っているのではなく、
感覚機能と神経細胞、脳細胞によって複雑に結ばれた
「ネットワーク」の中にある、という。
いわばデータセンター一極集中ではなく、
クラウド型だ。
http://www.excite.co.jp/News/odd/Tocana_201501_post_5490.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%8F%E8%AD%98%E3%81%AE%E7%B5%B1%E5%90%88%E6%83%85%E5%A0%B1%E7%90%86%E8%AB%96
こうなると、脳髄はルーターであり、電話交換機だ。

100年前に夢のが描いた「脳髄論」は、
どこか仏教における意識の関係や無常の真理に
影響を得た雰囲気を感じるが、
最新の研究がようやくこれに追いついた、とすら思える。

最後に、小説内論文「胎児の夢」について。
DNAは何を伝えているのか。
単細胞生物からヒトへと進化していく過程の
記憶を伝えているのではないか。
唐突にみる現実離れした夢、デジャヴ、
原因不明の焦燥など、
自らの後天的経験では得られていない記憶や意識が、
芽生えることがある。
DNAが先祖の記憶すら伝えていると感じたりしないか。

先祖が単細胞生物だったころの、
ぬるぬると生温かい感触。
猿人だった頃、敵に追われて崖に落とされたときの恐怖。
こうした前世の記憶が先祖から引き継がれる。
突き詰めれば、これも仏教の輪廻思想に近い。

ヒトゲノム解析は塩基配列を明らかにしたに過ぎない。
DNAが先祖の記憶をも刻んでいる可能性だって、
無くはないと思う。

本著は自分を取り戻そうとする
記憶喪失者の苦悩を描いた推理小説と言えるが、
現代の最新科学が解き明かせないでいる神秘を
解き明かしてくれそうな仏教思想が
全体を覆っているように思う。
ドグラ・マグラ (現代教養文庫 884 夢野久作傑作選 4) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (現代教養文庫 884 夢野久作傑作選 4)より
4390108840
No.300
(4pt)

気は狂わないので大丈夫。

中盤の「チャカポコチャカポコ」のあたりで、あまりに腹が立って思わずKindleを投げつけようとしたが、必死の思いで我慢した。そこを超えれば普通に読めます。
ドグラ・マグラ (ハヤカワ・ミステリ 276) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (ハヤカワ・ミステリ 276)より
4150002762
No.299
(4pt)

気は狂わないので大丈夫。

中盤の「チャカポコチャカポコ」のあたりで、あまりに腹が立って思わずKindleを投げつけようとしたが、必死の思いで我慢した。そこを超えれば普通に読めます。
ドグラ・マグラ (現代教養文庫 884 夢野久作傑作選 4) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (現代教養文庫 884 夢野久作傑作選 4)より
4390108840
No.298
(5pt)

もう何回読み直したのだろう

本書所収の「ドグラ・マグラ」は凄い。おそらく10数回は通読しているはずだが、その度に新しい発見・新しい解釈がある。ここまで読者を虜にする探偵小説は珍しいだろう。
同時に収録されている「瓶詰の地獄」と「氷の涯」も素晴らしい。
とにかく読んで見て欲しい一冊。
日本探偵小説全集〈4〉夢野久作集 (創元推理文庫(400‐4)) Amazon書評・レビュー: 日本探偵小説全集〈4〉夢野久作集 (創元推理文庫(400‐4))より
4488400043
No.297
(4pt)

な、ながいw

けど中毒性あり!
コロコロと読み手が翻弄されてしまう。
長いのに飽きて途中で辞めたもの負けですね。
ドグラ・マグラ (ハヤカワ・ミステリ 276) Amazon書評・レビュー: ドグラ・マグラ (ハヤカワ・ミステリ 276)より
4150002762