(短編集)

パン屋再襲撃

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評判

パン屋再襲撃の評価:

4.03/5点 レビュー 67件。 C ランク

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平均点4.03pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全153件 61〜80 4/8ページ
No.93
(5pt)

表題作が秀逸

まだそこまで世界的知名度が高くなかった初期の短編集。

表題作の「パン屋再襲撃」が一番おもしろく且つ印象的な短編。村上春樹といえば幻想的で不思議な世界観のイメージがありその点を忌み嫌う人も多いと思うが、本作の妙なシュールさはそういったイメージを払拭してくれる。
「深夜にお腹が空いた夫婦がマクドナルドを襲撃し、ハンバーガーを食って帰る」という訳のわからない内容。結局何だったんだ、という純粋な疑問は残るが、マクドナルドといういやに現実的な象徴と、散弾銃を持って敬語で襲撃する夫婦というありえない設定には笑わずにはいられない。また主人公の夫婦の間に生まれる奇妙な絆は、80年代の少し古くさい描写と相まって温かく感じられる。余計な回りくどい描写はあまりなく、非常にテンポが良い。行間にうまいこと「雰囲気」を詰め込むテクニックはさすがで、おそらく彼の作品の中でも一、二を争う出来なのではないだろうか。

他に「ファミリーアフェア」「象の消滅」あたりもおもしろい。

「ノルウェイの森」や「1Q84」あたりの長編がどうしても苦手、という人は是非本書をお勧めする。
パン屋再襲撃 Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃より
4163089306
No.92
(5pt)

表題作が秀逸

まだそこまで世界的知名度が高くなかった初期の短編集。

表題作の「パン屋再襲撃」が一番おもしろく且つ印象的な短編。村上春樹といえば幻想的で不思議な世界観のイメージがありその点を忌み嫌う人も多いと思うが、本作の妙なシュールさはそういったイメージを払拭してくれる。
「深夜にお腹が空いた夫婦がマクドナルドを襲撃し、ハンバーガーを食って帰る」という訳のわからない内容。結局何だったんだ、という純粋な疑問は残るが、マクドナルドといういやに現実的な象徴と、散弾銃を持って敬語で襲撃する夫婦というありえない設定には笑わずにはいられない。また主人公の夫婦の間に生まれる奇妙な絆は、80年代の少し古くさい描写と相まって温かく感じられる。余計な回りくどい描写はあまりなく、非常にテンポが良い。行間にうまいこと「雰囲気」を詰め込むテクニックはさすがで、おそらく彼の作品の中でも一、二を争う出来なのではないだろうか。

他に「ファミリーアフェア」「象の消滅」あたりもおもしろい。

「ノルウェイの森」や「1Q84」あたりの長編がどうしても苦手、という人は是非本書をお勧めする。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502011
No.91
(5pt)

表題作が秀逸

まだそこまで世界的知名度が高くなかった初期の短編集。

表題作の「パン屋再襲撃」が一番おもしろく且つ印象的な短編。村上春樹といえば幻想的で不思議な世界観のイメージがありその点を忌み嫌う人も多いと思うが、本作の妙なシュールさはそういったイメージを払拭してくれる。
「深夜にお腹が空いた夫婦がマクドナルドを襲撃し、ハンバーガーを食って帰る」という訳のわからない内容。結局何だったんだ、という純粋な疑問は残るが、マクドナルドといういやに現実的な象徴と、散弾銃を持って敬語で襲撃する夫婦というありえない設定には笑わずにはいられない。また主人公の夫婦の間に生まれる奇妙な絆は、80年代の少し古くさい描写と相まって温かく感じられる。余計な回りくどい描写はあまりなく、非常にテンポが良い。行間にうまいこと「雰囲気」を詰め込むテクニックはさすがで、おそらく彼の作品の中でも一、二を争う出来なのではないだろうか。

他に「ファミリーアフェア」「象の消滅」あたりもおもしろい。

「ノルウェイの森」や「1Q84」あたりの長編がどうしても苦手、という人は是非本書をお勧めする。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502119
No.90
(4pt)

お腹がすいたからパン屋を襲うという、何とも短絡的で衝動的なアイディアだが、ついつい最後まで読んでしまう。
やはり文章が面白く、アイディア優先かと思いきや、地の文の物語とは関係のないことがどうしようもなく面白い。
パン屋再襲撃 Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃より
4163089306
No.89
(4pt)

お腹がすいたからパン屋を襲うという、何とも短絡的で衝動的なアイディアだが、ついつい最後まで読んでしまう。
やはり文章が面白く、アイディア優先かと思いきや、地の文の物語とは関係のないことがどうしようもなく面白い。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502011
No.88
(4pt)

お腹がすいたからパン屋を襲うという、何とも短絡的で衝動的なアイディアだが、ついつい最後まで読んでしまう。
やはり文章が面白く、アイディア優先かと思いきや、地の文の物語とは関係のないことがどうしようもなく面白い。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502119
No.87
(5pt)

いい感性だ

演劇でこの短編集にもなっているものを作り直して上演した、と新聞で知り、面白そうなんで買ってみた。

まだ、最初の短編しか読んでないが、面白かった。

私は春樹さんは案外短編向きだと思う。
カフカや安部公房もそうなんですが、こういうタイプの小説は短編の方がインパクトがある。
中編がギリギリで、長編になると、多分疲れてしまうんだと思う。
理性的に書いているつもりかもしれないけれど、それは夢なんで、どうしても辻褄が合わなくなる。でも、辻褄なんてあわせる必要はない。そんなものは、意味付けして、腑に落ちたいという脳の欲求で、現実とは関係のない欲求なのだから。

しかし、村上春樹の小説に出てくる女性は何かファムファタール?運命の女、の匂いがするなぁ。
謎めいている。
スフィンクス的な…

女って、謎めいている。自分も女だけど、時々自分がわからなくなる。子宮の欲求というやつが、脳の欲求と闘っている、そんな感じがして、時々おかしくなりそうになる。

生命って、やっぱ、神秘だ。
パン屋再襲撃 Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃より
4163089306
No.86
(5pt)

いい感性だ

演劇でこの短編集にもなっているものを作り直して上演した、と新聞で知り、面白そうなんで買ってみた。

まだ、最初の短編しか読んでないが、面白かった。

私は春樹さんは案外短編向きだと思う。
カフカや安部公房もそうなんですが、こういうタイプの小説は短編の方がインパクトがある。
中編がギリギリで、長編になると、多分疲れてしまうんだと思う。
理性的に書いているつもりかもしれないけれど、それは夢なんで、どうしても辻褄が合わなくなる。でも、辻褄なんてあわせる必要はない。そんなものは、意味付けして、腑に落ちたいという脳の欲求で、現実とは関係のない欲求なのだから。

しかし、村上春樹の小説に出てくる女性は何かファムファタール?運命の女、の匂いがするなぁ。
謎めいている。
スフィンクス的な…

女って、謎めいている。自分も女だけど、時々自分がわからなくなる。子宮の欲求というやつが、脳の欲求と闘っている、そんな感じがして、時々おかしくなりそうになる。

生命って、やっぱ、神秘だ。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502011
No.85
(5pt)

いい感性だ

演劇でこの短編集にもなっているものを作り直して上演した、と新聞で知り、面白そうなんで買ってみた。

まだ、最初の短編しか読んでないが、面白かった。

私は春樹さんは案外短編向きだと思う。
カフカや安部公房もそうなんですが、こういうタイプの小説は短編の方がインパクトがある。
中編がギリギリで、長編になると、多分疲れてしまうんだと思う。
理性的に書いているつもりかもしれないけれど、それは夢なんで、どうしても辻褄が合わなくなる。でも、辻褄なんてあわせる必要はない。そんなものは、意味付けして、腑に落ちたいという脳の欲求で、現実とは関係のない欲求なのだから。

しかし、村上春樹の小説に出てくる女性は何かファムファタール?運命の女、の匂いがするなぁ。
謎めいている。
スフィンクス的な…

女って、謎めいている。自分も女だけど、時々自分がわからなくなる。子宮の欲求というやつが、脳の欲求と闘っている、そんな感じがして、時々おかしくなりそうになる。

生命って、やっぱ、神秘だ。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502119
No.84
(4pt)

ある小品に衝撃を受けた

「パン屋…」「象の…」といった有名な短編と、
「双子…」「ねじまき鳥…」という長編と絡んだ作品を含むので、
かなり重要な短編集だといえるし、
これらについてはかなり語りつくされてもいるだろう。

私は「ファミリー・アフェア」が面白かった。
私の知る限り、兄妹という関係は村上作品では珍しく、
新鮮に思えた。

最も衝撃を受けたのは、最も短い「ローマ…」だった。
著者の比喩表現は、天才と突飛の紙一重だと思ってきたが、
これを読むと、天才の方だと判断せざるをえない。
落語の三題噺みたいなものといえばそうかもしれないが、
それにしても著者の力量をまざまざと見せつけられた思いがする。
パン屋再襲撃 Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃より
4163089306
No.83
(4pt)

ある小品に衝撃を受けた

「パン屋…」「象の…」といった有名な短編と、
「双子…」「ねじまき鳥…」という長編と絡んだ作品を含むので、
かなり重要な短編集だといえるし、
これらについてはかなり語りつくされてもいるだろう。

私は「ファミリー・アフェア」が面白かった。
私の知る限り、兄妹という関係は村上作品では珍しく、
新鮮に思えた。

最も衝撃を受けたのは、最も短い「ローマ…」だった。
著者の比喩表現は、天才と突飛の紙一重だと思ってきたが、
これを読むと、天才の方だと判断せざるをえない。
落語の三題噺みたいなものといえばそうかもしれないが、
それにしても著者の力量をまざまざと見せつけられた思いがする。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502011
No.82
(4pt)

ある小品に衝撃を受けた

「パン屋…」「象の…」といった有名な短編と、
「双子…」「ねじまき鳥…」という長編と絡んだ作品を含むので、
かなり重要な短編集だといえるし、
これらについてはかなり語りつくされてもいるだろう。

私は「ファミリー・アフェア」が面白かった。
私の知る限り、兄妹という関係は村上作品では珍しく、
新鮮に思えた。

最も衝撃を受けたのは、最も短い「ローマ…」だった。
著者の比喩表現は、天才と突飛の紙一重だと思ってきたが、
これを読むと、天才の方だと判断せざるをえない。
落語の三題噺みたいなものといえばそうかもしれないが、
それにしても著者の力量をまざまざと見せつけられた思いがする。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502119
No.81
(5pt)

さすが

村上春樹さんのユニークさと力を感じさせられ、楽しみました。
題材も設定も、すごい、とは思いませんでした。
ところが、引き込まれました。
何んなんでしょうか?

同じ題材と設定で他の作家の方が書いたら、こうはならなかったと思います。

さすが、と思いました。
パン屋再襲撃 Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃より
4163089306
No.80
(5pt)

さすが

村上春樹さんのユニークさと力を感じさせられ、楽しみました。
題材も設定も、すごい、とは思いませんでした。
ところが、引き込まれました。
何んなんでしょうか?

同じ題材と設定で他の作家の方が書いたら、こうはならなかったと思います。

さすが、と思いました。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502011
No.79
(5pt)

さすが

村上春樹さんのユニークさと力を感じさせられ、楽しみました。
題材も設定も、すごい、とは思いませんでした。
ところが、引き込まれました。
何んなんでしょうか?

同じ題材と設定で他の作家の方が書いたら、こうはならなかったと思います。

さすが、と思いました。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502119
No.78
(4pt)

気楽に読もう

いつも彼の本を読むと
僕=村上春樹=ワタナベノボル
ではないかと思える。
そう思うと、
短編集というのは、
やはり珠玉の1作がないことには・・・
と思いがちであるが、
通勤の途中でもさらっと読んで、
後ろ髪をひかれるような作品の集まり。

気楽に読んで、後から深いところを考える
そんな風に読むことができる作品である。
パン屋再襲撃 Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃より
4163089306
No.77
(4pt)

気楽に読もう

いつも彼の本を読むと
僕=村上春樹=ワタナベノボル
ではないかと思える。
そう思うと、
短編集というのは、
やはり珠玉の1作がないことには・・・
と思いがちであるが、
通勤の途中でもさらっと読んで、
後ろ髪をひかれるような作品の集まり。

気楽に読んで、後から深いところを考える
そんな風に読むことができる作品である。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502011
No.76
(4pt)

気楽に読もう

いつも彼の本を読むと
僕=村上春樹=ワタナベノボル
ではないかと思える。
そう思うと、
短編集というのは、
やはり珠玉の1作がないことには・・・
と思いがちであるが、
通勤の途中でもさらっと読んで、
後ろ髪をひかれるような作品の集まり。

気楽に読んで、後から深いところを考える
そんな風に読むことができる作品である。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502119
No.75
(5pt)

短編集の最高傑作

村上春樹の短編集の中で最も好きな作品。
一編一編のクオリティが非常に高い。

「パン屋再襲撃」
まず、この「再」襲撃の意味についてだが、登場人物は短編集「カンガルー日和」の中で若い頃に一度パン屋を襲撃した過去を持つ。
だから、「カンガルー日和」を事前に読んだことがあれば倍増とまでいかなくても、楽しさは増す。
そして、当時のパン屋襲撃の呪いが今は結婚した夫婦に襲いかかる。
呪いによって真夜中に激しい空腹感に苛まれた夫婦は、車を走らせ「マクドナルド」を襲うことにした。
夫婦の呪いは解くことができるのか。

そして、これも名作「象の消滅」。
町で飼育していた象がある日突然、飼育員とともにこつ然と姿を消してしまう。
それは状況から見て明らかに逃げたのではなかった。
消滅したのだ。
ただ、そんなことは誰も信用しないが「僕」だけは人に言えないものを目にしていたのだった。

「ファミリー・アフェア」
村上春樹の作品で主人公の兄弟が主体的に登場する物語はあまりないので、この作品は非常に珍しい。
兄と妹のファミリー・アフェアが描かれる。
村上作品にいつも登場するような、社会を斜に構えて見ている「僕」に対して現実的な「妹」。
その妹が婚約した。
相手の男との関係の中で見せる兄妹の掛け合いが、非常にユーモラス。
兄妹とはいえ、これほどコミカルに人間関係が描かれる村上作品が他にあるだろうか。

「双子と沈んだ大陸」
この双子は「ピンボール」に登場する双子。
主人公はこの双子が家から出て行ってしまった後に、偶然雑誌の写真で彼女達を発見する。
そして、主人公が勤める事務所の隣の歯科医院には「笠原メイ」と言う名の女の子がいる。
「ねじまき鳥」に登場する「笠原メイ」の名前はここからとられたのだろうが、キャラクターはまったく異なっている。
全体として、初期の村上春樹の乾いた雰囲気を思い起こさせる。

「ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界」
短編ならではの言葉遊び。

「ねじまき鳥と火曜日の女たち」
これは題名とおり長編の「ねじまき鳥」のベースになっている作品。
長編の初めの部分が、ほぼこの時点で出来上がっていたということがわかる。
長編の「ねじまき鳥」を読んだ人なら、この短編からあれだけの長編にまで膨らんでいく、作家の仕事について思いを馳せることになる。

やっぱり名作だ。
パン屋再襲撃 Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃より
4163089306
No.74
(5pt)

短編集の最高傑作

村上春樹の短編集の中で最も好きな作品。
一編一編のクオリティが非常に高い。

「パン屋再襲撃」
まず、この「再」襲撃の意味についてだが、登場人物は短編集「カンガルー日和」の中で若い頃に一度パン屋を襲撃した過去を持つ。
だから、「カンガルー日和」を事前に読んだことがあれば倍増とまでいかなくても、楽しさは増す。
そして、当時のパン屋襲撃の呪いが今は結婚した夫婦に襲いかかる。
呪いによって真夜中に激しい空腹感に苛まれた夫婦は、車を走らせ「マクドナルド」を襲うことにした。
夫婦の呪いは解くことができるのか。

そして、これも名作「象の消滅」。
町で飼育していた象がある日突然、飼育員とともにこつ然と姿を消してしまう。
それは状況から見て明らかに逃げたのではなかった。
消滅したのだ。
ただ、そんなことは誰も信用しないが「僕」だけは人に言えないものを目にしていたのだった。

「ファミリー・アフェア」
村上春樹の作品で主人公の兄弟が主体的に登場する物語はあまりないので、この作品は非常に珍しい。
兄と妹のファミリー・アフェアが描かれる。
村上作品にいつも登場するような、社会を斜に構えて見ている「僕」に対して現実的な「妹」。
その妹が婚約した。
相手の男との関係の中で見せる兄妹の掛け合いが、非常にユーモラス。
兄妹とはいえ、これほどコミカルに人間関係が描かれる村上作品が他にあるだろうか。

「双子と沈んだ大陸」
この双子は「ピンボール」に登場する双子。
主人公はこの双子が家から出て行ってしまった後に、偶然雑誌の写真で彼女達を発見する。
そして、主人公が勤める事務所の隣の歯科医院には「笠原メイ」と言う名の女の子がいる。
「ねじまき鳥」に登場する「笠原メイ」の名前はここからとられたのだろうが、キャラクターはまったく異なっている。
全体として、初期の村上春樹の乾いた雰囲気を思い起こさせる。

「ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界」
短編ならではの言葉遊び。

「ねじまき鳥と火曜日の女たち」
これは題名とおり長編の「ねじまき鳥」のベースになっている作品。
長編の初めの部分が、ほぼこの時点で出来上がっていたということがわかる。
長編の「ねじまき鳥」を読んだ人なら、この短編からあれだけの長編にまで膨らんでいく、作家の仕事について思いを馳せることになる。

やっぱり名作だ。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502011