緋色の時代
評判
緋色の時代の評価:
4.00/5点 レビュー 11件。 C ランク
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 41〜44 3/3ページ
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緋色の時代の評価:
4.00/5点 レビュー 11件。 C ランク
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そのダイナミズムぬきの殺戮や血飛沫はあまりに単調で眠気をもよおす。いきなりロケットランチャー撃ちゃいいってもんじゃないだろう。もはや第三世界革命や左翼の図式が無効になった(少なくともダイナミズムはねえんだ、もう)からなのか、この脱力っぷりは?そうじゃないだろう、左翼図式など抜いたところでも、ある状況を規定している社会の、世界の、そして歴史の深い「構図」そのものを見破り、直撃する視線があれば船戸文学のダイナミズムは決して死にはしない(そしてはっきり言っておくが、その「構図」、「図式」と現実の世界の様相がぴったり一致する必要などない!SF小説と同じ、アイデアの鋭さ一発勝負だ。それが「たかが」小説の自由さである)いまのロシアに関しても、その船戸文学の鋭い視線でみぬきうる本質は、必然的に独裁を要求せざるをえないロシア民衆の恐るべきアナーキズム的傾向など、いくらでもあったはずだ。なるほど、全編にわたって殺戮と血飛沫が展開され、「アナーキー」な状況があったかもしれない。しかし、バクーニンなどロシアアナキストが体現したようなロシアの本質的要素としてのアナーキーのリアリティを、船戸文学のあのダイナミズムをもって抉りだしただろうか、この殺戮の群れは。それには疑問を呈せざるをえないのだ。コサックなどの歴史的な存在を描こうともしているが、それも不十分だったような気がする。
ダイナミズムの欠如。『緋色の時代』に僕がおぼえてしまったある「退屈さ」は結局、それだった。
だが、僕はそれでもなおしつこく船戸文学に期待しつづけるだろう、一ファンとして。