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(短編集)
半七捕物帳 3
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【この小説が収録されている参考書籍】
半七捕物帳 3の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.30pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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中身は言わずもがな。読みたかったので買えてよかったです。 | ||||
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本の帯、本体に傷がありました。梱包の際なのか配達の際なのか定かではありませんが、楽しみに待っていた身からすると腹が立ちます。大事に扱っていただきたいです。 | ||||
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御殿山は明治のころには既に花見の場所ではなくなったらしいが、 飛鳥山とならんで江戸時代には大層賑わったという。 時代とともに移り変わるのは、花見の名所などの景色だけではない。 物や言葉の変化も、なかなか面白いものだ。 疑問形だと現代では「?」をつけるが、半七は記号は使わない。 「ありゃあ何処のひとだ。馴染みかえ」 となる。 夏の涼をよぶ「稗蒔売り」も、今ではもう見ることは恐らくないだろう。 稗や粟の種を蒔いて青田のように見せ、緑を楽しむ鉢植えなのだそうだ。 このシリーズは、こんな分からない言葉を後で調べるのが結構、楽しい。 | ||||
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大正から昭和初期の作品まで今読んで面白いなんてことがあるだろうか? 忘れたころに手に取り何度でも読める。 今は無き「江戸」の風情(サムライがいた時代)が、なんとも言えず心地よい。 個人的には「海坊主」が好きである。 | ||||
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当時の浅草から吾妻橋辺りが舞台としてよく出てきます。今の様子とはもちろん全然違いますが、往時を偲ぶには良いです。 全体の雰囲気や文章のリズムは今の小説には無い懐かしい感じがします。 | ||||
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捕り物小説の古典ですが、その後表われる銭形平次などなどと比べても全く古さは感じない、しかも半七は自分を前面にひけらかさない優れたものです。 | ||||
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「半七捕物帳」とは一種のアームチェア・ディテクティブなのではないか。現役を引退した半七老人から、かつての捕り物話(主に手柄話)を聞くという趣向がそう思わせるのだろうが、今の聞き手に昔の事件の真相を物語で話して聞かせるという趣向は、要は半七を事件の解説者にするからだ。 巻末で戸板康二も言っているように、足と勘を使って調べ上げるという捜査より、思い出話としてあっさり事件の真相を割ってしまうことが多いのだ。その分、江戸の世相や風情や、歌舞伎や(志ん生の)落語でもお馴染みの江戸ことばの生きの良さを十分に伝えるものになっている。むしろその方に面白さを感じるほどだ。 さらに、半七が当時聞いただけの話をするだけで、主人公である自分がまったく出てこなかったり(「旅の絵師」)、前近代としての江戸という「闇」の深さを生かした怪異譚(「甘酒売り」、「海坊主」)だったり、色恋の異常心理もの(「冬の金魚」)だったり、一話で二度オイシかったり(「雷獣と蛇」、「少年少女の死」)、一話一話のバリエーションが実に見事で種を出し惜しみをしないところにも感心する。 | ||||
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シャーロックホームズに影響を受けた作者岡本綺堂が 舞台を江戸時代に、探偵を岡っ引に代え仕立て上げた 推理物シリーズ第二巻。明治の世に、若い新聞記者が 岡っ引き上がりの老人半七の昔話を聞くというスタイル。 謎解きのテクニック等は確かに現在のそれに比べると単純かもしれないが、 100年近く前に書かれた点を考慮に入れると決して古びているわけではない。 それ以上に、捕物帳というジャンルを一人で創り上げ、 この作品が未だその頂点に君臨しているのは驚異に値する。 また現代に生きる我々が本書を手にした場合、 この目で見たことも無い江戸の粋な風俗/情緒が スタイリッシュに、生き生きと描かれている点が この上なく興味深く、魅力的である。 本書第三巻は14の短編を所収。 前巻同様、怪奇譚風ミステリーを中心に 隠れ切支丹絡みの事件『旅絵師』や 横浜の異人絡みの事件『異人の首』等の短編が目新しい。 | ||||
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1986年に出たものの新装版。字が大きくなっている。 「雪達磨」「熊の死骸」「あま酒売」「張子の虎」「海坊主」「旅絵師」「雷獣と蛇」「半七先生」「冬の金魚」「松茸」「人形使い」「少年少女の死」「異人の首」「一つ目小僧」の14篇が収められている。 味わいが素晴らしい。淡々とした語り口、怪異なエピソード、生き生きとした江戸風俗、意外な謎解き。いずれも高水準であり、自信を持ってお勧めできる一冊だ。 捕物帳の最高峰だろう。 | ||||
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明治三十年前後、新聞記者をしていたわたしが、江戸幕末期に岡引きを務めていた半七老人の手柄話を聞くという体裁で事件の顛末が語られる「半七捕物帳」シリーズ。 現代から振り返ってみればなおさら、明治の当時から見ても、怪異の不思議をすっと受け入れてしまう江戸の人たち。電灯などはまだ使われておらず、辺りが闇で満たされれば、提灯の明かりを頼りに夜道を歩くよりほかなかった江戸の人たち。江戸時代の怪談めいた話の不思議と因縁、それが事件の謎と絡まり合っている妙味。影を落としている雰囲気。半七老人が淡々と語っていく話の中から浮かび上がってくるそうした江戸の情緒、季節感のある江戸の風情が実にいいんですよね。 本書収録作品のなかで特に面白かったのは、「海坊主」「旅絵師」「雷獣と蛇」「冬の金魚」、この四つの話でした。 「海坊主」では、奇怪な人間が品川沖に現れて不思議な事を行う本文幕開きの場面、そこから話の中に引っ張り込まれました。 「旅絵師」は、半七親分が事件に直接タッチした訳ではないという点で、他の話と毛色が違っていますね。悲劇的な色を徐々に帯びていく話の、哀しく、しみじみとした味わいが心に残ります。 ふたつの別々の話が語られる「雷獣と蛇」。分量が短いせいもあって小味なんですが、“雷”と“蛇”のインパクトが妙に強く、ぴりりとスパイスが利いたような面白さがありました。話の枕での半七老人の台詞も魅力的です。 俳諧の師匠が作品に登場する「冬の金魚」。話の舞台や登場人物の名前をちょいと変えれば、これを現代のミステリとして差し出されてもちっとも違和感を感じないだろうと思った作品。事件現場の不可解な謎と、意外な決着の付け方。何だか松本清張の短編を読んでいるような気がしました。 | ||||
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