秀吉の枷

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評判

秀吉の枷の評価:

3.93/5点 レビュー 61件。 C ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.93pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全82件 61〜80 4/5ページ
No.22
(4pt)

三部作として読む

信長の残忍さ、秀吉の苦悩がよく分かり、面白さはあったが、作品が小説の体をなしているかといえば、疑問もある。その点は加藤氏の「信長に学ぶ処世の法則」を読むと事情が見えてくる。「棺」「枷」「法則」を合わせて読むと全体像がはっきりとして、著者の意図するところが見えてくる。
 経営者のなかには「おれは信長タイプだ」などという人がいる。軽薄さだけが浮き上がって見えるようになった。
秀吉の枷 (下) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷 (下)より
4532170702
No.21
(4pt)

三部作として読む

信長の残忍さ、秀吉の苦悩がよく分かり、面白さはあったが、作品が小説の体をなしているかといえば、疑問もある。その点は加藤氏の「信長に学ぶ処世の法則」を読むと事情が見えてくる。「棺」「枷」「法則」を合わせて読むと全体像がはっきりとして、著者の意図するところが見えてくる。
 経営者のなかには「おれは信長タイプだ」などという人がいる。軽薄さだけが浮き上がって見えるようになった。
秀吉の枷〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷〈下〉 (文春文庫)より
4167754053
No.20
(4pt)

アイデアが楽しい........ 目くじら立てずに、ご一読!

「信長の棺」に続き、早々と発表された第二弾。新聞で
見かけた著者へのインタビューでは次回作の、明智光秀
を主人公にした作品を含めて、三部作の構想だそうな。

この著者の手法を推測するに、まず登場人物の動静を
細大漏らさず調べ上げ、その上で、それら人物の互いの
行動の間に、「何か見落としていること」、「隠されて
いることはないか」と、眼光鋭く検証し、大胆な仮説を
立てる。

とりわけ、「桶狭間」のような「奇跡的」とされる事件
については大いに懐疑的で、「大事というものは、計算
し尽くして、必然的に成就されるものである」、という
信念を作品から感じるのは、うがち過ぎか。

また、秀吉が「自分は信長より人望、智略ともに勝る」
と自負した時、殺意を抱いた、という見方だが、「上司
と自分の力量を比較する」という習性は、企業人なら誰
しも同感できるところで、著者のサラリーマンとしての
キャリアも作品に反映されているようだ。

 意外だったのは、竹中半兵衛が高評価されている点で、
これは小和田哲男・著「軍師・参謀」の評価とは異にし
ている。ほかに作中、「半兵衛がいう通り、信長を備中
に誘い出して毛利に始末させれば良かった」、という
くだりは、新鮮だった。

「秀吉の出自」、「信長の殺害プラン」、「桶狭間の
襲撃方法」など、突拍子もないアイデアの連発ながら、
「小説」と割り切って、下巻に読み進むとしましょう。
秀吉の枷〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷〈上〉 (文春文庫)より
4167754037
No.19
(4pt)

アイデアが楽しい........ 目くじら立てずに、ご一読!

「信長の棺」に続き、早々と発表された第二弾。新聞で
見かけた著者へのインタビューでは次回作の、明智光秀
を主人公にした作品を含めて、三部作の構想だそうな。

この著者の手法を推測するに、まず登場人物の動静を
細大漏らさず調べ上げ、その上で、それら人物の互いの
行動の間に、「何か見落としていること」、「隠されて
いることはないか」と、眼光鋭く検証し、大胆な仮説を
立てる。

とりわけ、「桶狭間」のような「奇跡的」とされる事件
については大いに懐疑的で、「大事というものは、計算
し尽くして、必然的に成就されるものである」、という
信念を作品から感じるのは、うがち過ぎか。

また、秀吉が「自分は信長より人望、智略ともに勝る」
と自負した時、殺意を抱いた、という見方だが、「上司
と自分の力量を比較する」という習性は、企業人なら誰
しも同感できるところで、著者のサラリーマンとしての
キャリアも作品に反映されているようだ。

 意外だったのは、竹中半兵衛が高評価されている点で、
これは小和田哲男・著「軍師・参謀」の評価とは異にし
ている。ほかに作中、「半兵衛がいう通り、信長を備中
に誘い出して毛利に始末させれば良かった」、という
くだりは、新鮮だった。

「秀吉の出自」、「信長の殺害プラン」、「桶狭間の
襲撃方法」など、突拍子もないアイデアの連発ながら、
「小説」と割り切って、下巻に読み進むとしましょう。
秀吉の枷 (上) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷 (上)より
4532170699
No.18
(4pt)

秀吉のことを少し理解できたような

ワンマン経営者(信長)に対する社員の処し方・・・そんな視点で読んでみると、とても身につまされます。特に下巻まで読み進むと、余計に悲哀に満ちてきますね。
もちろん歴史好きからすれば突っ込みたくなるところもあるのでしょうが、著者が、きちんと歴史を研究され、時間をかけて作品を組み上げられていることが実感でき、読んでいて好感が持てました。内容的には、斬新な解釈といったところまでは行きませんが、著者なりの秀吉像が生き生きと描かれており、歴史小説として高い評価を与えても良いのではないでしょうか。次回作は、光秀の立場で書いてくれると面白いかも。
秀吉の枷〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷〈上〉 (文春文庫)より
4167754037
No.17
(4pt)

秀吉のことを少し理解できたような

ワンマン経営者(信長)に対する社員の処し方・・・そんな視点で読んでみると、とても身につまされます。特に下巻まで読み進むと、余計に悲哀に満ちてきますね。
もちろん歴史好きからすれば突っ込みたくなるところもあるのでしょうが、著者が、きちんと歴史を研究され、時間をかけて作品を組み上げられていることが実感でき、読んでいて好感が持てました。内容的には、斬新な解釈といったところまでは行きませんが、著者なりの秀吉像が生き生きと描かれており、歴史小説として高い評価を与えても良いのではないでしょうか。次回作は、光秀の立場で書いてくれると面白いかも。
秀吉の枷 (上) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷 (上)より
4532170699
No.16
(4pt)

信長の棺の後編として読みたい

前作「信長の棺」は本能寺の変の謎を太田牛一が追いつめるミステリーでした。本作品はその後編に位置づけられており,黒幕であった秀吉がなぜ信長を死に追いやったのかについて,彼を主人公にして解き明かしていきます。
 資料を丹念に集め,筋道をつけて描写していく作風は前作から変わっておりません。しかし,暗闇の中に潜む巨大な力に向き合う太田牛一を描いた前作に比べると,謎を解かれる秀吉が主人公になったためか,力強さに欠けているように感じられました。
 ケアレスミスが文中に見受けられることも原因かもしれません。「信長の棺」と合わせて読むと楽しめますが,本作品だけでは淡々として物足りなさを感じました。
秀吉の枷〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷〈上〉 (文春文庫)より
4167754037
No.15
(4pt)

信長の棺の後編として読みたい

前作「信長の棺」は本能寺の変の謎を太田牛一が追いつめるミステリーでした。本作品はその後編に位置づけられており,黒幕であった秀吉がなぜ信長を死に追いやったのかについて,彼を主人公にして解き明かしていきます。
 資料を丹念に集め,筋道をつけて描写していく作風は前作から変わっておりません。しかし,暗闇の中に潜む巨大な力に向き合う太田牛一を描いた前作に比べると,謎を解かれる秀吉が主人公になったためか,力強さに欠けているように感じられました。
 ケアレスミスが文中に見受けられることも原因かもしれません。「信長の棺」と合わせて読むと楽しめますが,本作品だけでは淡々として物足りなさを感じました。
秀吉の枷 (上) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷 (上)より
4532170699
No.14
(5pt)

戦国時代のことが好きな人にはとても面白いと思います

前作に引き続き、戦国時代のことが好きな人にはとても面白いと思います。

信長が生きているときに既に、秀吉は自分自身で信長を超えつつあるんじゃないかと認識し始めていたという設定が生々しくて物語を面白くさせてるんじゃないかと思いました。

楽しみはあとにとっておくということで、下巻はもう少しあとに読むことにします。
秀吉の枷〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷〈上〉 (文春文庫)より
4167754037
No.13
(5pt)

戦国時代のことが好きな人にはとても面白いと思います

前作に引き続き、戦国時代のことが好きな人にはとても面白いと思います。

信長が生きているときに既に、秀吉は自分自身で信長を超えつつあるんじゃないかと認識し始めていたという設定が生々しくて物語を面白くさせてるんじゃないかと思いました。

楽しみはあとにとっておくということで、下巻はもう少しあとに読むことにします。
秀吉の枷 (上) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷 (上)より
4532170699
No.12
(4pt)

著者ならではの心理描写が冴える!

いきなり、竹中半兵衛の死から始まる“秀吉物”というのも新鮮だが、
中国攻めから本能寺、信長没後の目くるめく勢力変遷、各大名がしのぎを削る
駆け引きが面白い。
 秀吉と二人の軍師、半兵衛と黒田如水との関係も、意識してだろうが、
劉備とホウ統、孔明を彷彿とさせる。
 全体として品よく仕上がっている。
 上巻は、大阪城を建設し、天下取りを確かなものにするあたりで終わるが、
信長が死してなお秀吉に大きな影を落としていく様が見事に描かれている。
 このとき秀吉48歳。“人生五十年”の時代では、既に老境。
 跡継ぎのいないあせりも宜なるかな。
 この辺の心理描写は、著者の年齢もあろうが、身につまされるほど、うまい。
下巻の、更なる展開に期待。

秀吉の枷〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷〈上〉 (文春文庫)より
4167754037
No.11
(4pt)

著者ならではの心理描写が冴える!

いきなり、竹中半兵衛の死から始まる“秀吉物”というのも新鮮だが、
中国攻めから本能寺、信長没後の目くるめく勢力変遷、各大名がしのぎを削る
駆け引きが面白い。
 秀吉と二人の軍師、半兵衛と黒田如水との関係も、意識してだろうが、
劉備とホウ統、孔明を彷彿とさせる。
 全体として品よく仕上がっている。
 上巻は、大阪城を建設し、天下取りを確かなものにするあたりで終わるが、
信長が死してなお秀吉に大きな影を落としていく様が見事に描かれている。
 このとき秀吉48歳。“人生五十年”の時代では、既に老境。
 跡継ぎのいないあせりも宜なるかな。
 この辺の心理描写は、著者の年齢もあろうが、身につまされるほど、うまい。
下巻の、更なる展開に期待。

秀吉の枷 (上) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷 (上)より
4532170699
No.10
(4pt)

長いエピローグ?

「信長の棺」は「信長公記」の著者を主人公にしたことと本能寺の変の意外な真相(=大胆な解釈)とが相まって、とても新鮮に読めました。いっぽうこちらは秀吉が主人公なので新鮮な視点というのはありませんが、前作を踏襲する大胆な解釈は更に緻密さを増しています。「棺」を推理小説の本編とするならば「枷」は長いエピローグですね。そこでは私たちの良く知る歴史上のひとつひとつのエピソードが、「真相」によって解釈がどう変わるのかを楽しみながら読むことができます。それが辻褄合わせではないなかなかの説得力があるのですが、その理由は2つです。史料を渉猟して事績を時系列でつぶさに拾い、それに推理を加えるという手法をとっていること。人物の健康状態がやたら詳しく叙述されているので、病気に影響されたとみられる心理や行動がリアルに感じられること。戦国時代の話などはみんなもうよ〜く知り尽くしている素材にもかかわらず、料理の仕方によってはまだまだ楽しめるということですね。

秀吉の枷〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷〈上〉 (文春文庫)より
4167754037
No.9
(4pt)

「信長の棺」と表裏一体の作品

前作「信長の棺」と表裏一体の作品で、この上巻だけでも成立する作品になっている。ただ、それだけに「信長の棺」を読んでいないと、面白さも半減といったところだろう。
前作が、太田牛一という信長びいきの作家の目で書かれたのに対し、本作は秀吉のサイドから見たらどうなるかということで書かれている。しかし、そういった視点の違いだけなく、前作がミステリーとしての面白さで信長の死体の行方という謎を追ったのに対し、本作は秀吉という人間を通して信長と比較しながらTOP(天下人)のあり方、苦悩などを描いている。ところが、本能寺の変前夜の状況から、秀吉の天下取りまで、かなりの駆け足で書かれており、やや描写不足の感がしなくもない。下巻まで通して読んだ時、そうしたところが払拭されることを期待したい。
秀吉の枷〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷〈上〉 (文春文庫)より
4167754037
No.8
(4pt)

長いエピローグ?

「信長の棺」は「信長公記」の著者を主人公にしたことと本能寺の変の意外な真相(=大胆な解釈)とが相まって、とても新鮮に読めました。いっぽうこちらは秀吉が主人公なので新鮮な視点というのはありませんが、前作を踏襲する大胆な解釈は更に緻密さを増しています。「棺」を推理小説の本編とするならば「枷」は長いエピローグですね。そこでは私たちの良く知る歴史上のひとつひとつのエピソードが、「真相」によって解釈がどう変わるのかを楽しみながら読むことができます。それが辻褄合わせではないなかなかの説得力があるのですが、その理由は2つです。史料を渉猟して事績を時系列でつぶさに拾い、それに推理を加えるという手法をとっていること。人物の健康状態がやたら詳しく叙述されているので、病気に影響されたとみられる心理や行動がリアルに感じられること。戦国時代の話などはみんなもうよ〜く知り尽くしている素材にもかかわらず、料理の仕方によってはまだまだ楽しめるということですね。

秀吉の枷 (上) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷 (上)より
4532170699
No.7
(4pt)

「信長の棺」と表裏一体の作品

前作「信長の棺」と表裏一体の作品で、この上巻だけでも成立する作品になっている。ただ、それだけに「信長の棺」を読んでいないと、面白さも半減といったところだろう。
前作が、太田牛一という信長びいきの作家の目で書かれたのに対し、本作は秀吉のサイドから見たらどうなるかということで書かれている。しかし、そういった視点の違いだけなく、前作がミステリーとしての面白さで信長の死体の行方という謎を追ったのに対し、本作は秀吉という人間を通して信長と比較しながらTOP(天下人)のあり方、苦悩などを描いている。ところが、本能寺の変前夜の状況から、秀吉の天下取りまで、かなりの駆け足で書かれており、やや描写不足の感がしなくもない。下巻まで通して読んだ時、そうしたところが払拭されることを期待したい。
秀吉の枷 (上) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷 (上)より
4532170699
No.6
(4pt)

ただただ納得。

上下巻あわせて一気に読みました。
「信長の棺」を別の面から読み解くストーリー展開は、ただ納得の一言。
非常に面白く読むことができました。
作者の次回作も楽しめそうです。

ただ、前作もそうですが、セリフなど、やや説明的過ぎるのが難点。


秀吉の枷 (下) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷 (下)より
4532170702
No.5
(4pt)

「まったく新しい秀吉」がいるまではいきませんでしたが

前作「信長の棺」でいくつか謎に終わった秀吉や前野将右衛門の行動が解明される。面白かったのは、
1、信長びいきの太田牛一の視点から描かれた前作とは異なる信長の人物像と織田軍団が描かれていた。前作の印象があったので、読者として意表をつかれた。
2、危うい構造を抱えながら天下統一を目前にした信長に対して、羽柴秀吉が情熱をかけてこれに立ち向かう姿が描かれている。これも、冷酷な野心家という一面を見せながらも、天下国家、そして天皇なども真摯に考えつつ行動した者として描かれており、前作とは異なる人物像に描かれていているような印象を受けた。
3、前作では意味深な登場だったが端役に終わった竹中半兵衛が重要な役回りを演じている。
自分としては、半兵衛と秀吉の対談、いろいろな意味で土壇場にあった秀吉が安国寺恵瓊と対談するくだりなどは引き込まれた。筋としては、忍び(将右衛門や小六)がインターネットを使うがごとくリアルタイムに的確な情報をもってくるところ(しかもそうでなければ本書のストーリーは成り立たない)に個人的に違和感を感じたが、時代小説としてはそれもよいのかなと思う。ちょっと残念だったのは黒田官兵衛。重要な役どころを持っているかのようにもったいぶって描写されているのだが、結局前ふりとは関係なくフェードアウトしてしまう感が残った。
いずれにしろ、内容紹介にある「まったく新しい秀吉」がいるまではいかなかったが、信長と秀吉の光と影が、前作とあわせて堪能できた。
秀吉の枷〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷〈上〉 (文春文庫)より
4167754037
No.4
(4pt)

ただただ納得。

上下巻あわせて一気に読みました。
「信長の棺」を別の面から読み解くストーリー展開は、ただ納得の一言。
非常に面白く読むことができました。
作者の次回作も楽しめそうです。

ただ、前作もそうですが、セリフなど、やや説明的過ぎるのが難点。


秀吉の枷〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷〈下〉 (文春文庫)より
4167754053
No.3
(4pt)

「まったく新しい秀吉」がいるまではいきませんでしたが

前作「信長の棺」でいくつか謎に終わった秀吉や前野将右衛門の行動が解明される。面白かったのは、
1、信長びいきの太田牛一の視点から描かれた前作とは異なる信長の人物像と織田軍団が描かれていた。前作の印象があったので、読者として意表をつかれた。
2、危うい構造を抱えながら天下統一を目前にした信長に対して、羽柴秀吉が情熱をかけてこれに立ち向かう姿が描かれている。これも、冷酷な野心家という一面を見せながらも、天下国家、そして天皇なども真摯に考えつつ行動した者として描かれており、前作とは異なる人物像に描かれていているような印象を受けた。
3、前作では意味深な登場だったが端役に終わった竹中半兵衛が重要な役回りを演じている。
自分としては、半兵衛と秀吉の対談、いろいろな意味で土壇場にあった秀吉が安国寺恵瓊と対談するくだりなどは引き込まれた。筋としては、忍び(将右衛門や小六)がインターネットを使うがごとくリアルタイムに的確な情報をもってくるところ(しかもそうでなければ本書のストーリーは成り立たない)に個人的に違和感を感じたが、時代小説としてはそれもよいのかなと思う。ちょっと残念だったのは黒田官兵衛。重要な役どころを持っているかのようにもったいぶって描写されているのだが、結局前ふりとは関係なくフェードアウトしてしまう感が残った。
いずれにしろ、内容紹介にある「まったく新しい秀吉」がいるまではいかなかったが、信長と秀吉の光と影が、前作とあわせて堪能できた。
秀吉の枷 (上) Amazon書評・レビュー: 秀吉の枷 (上)より
4532170699