中原の虹

評判

中原の虹の評価:

4.35/5点 レビュー 128件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.35pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全138件 121〜138 7/7ページ
No.18
(4pt)

壮大な歴史ロマン・・・

哀しいかな、人物名が記憶の底にあるだけで、歴史の背景を殆ど忘れてしまっている私ですが、清朝末期の中国の混乱、諸外国による干渉の激化を描くにとどまらず、家族とは、民族とは何かを問う物語でもあり、人物描写も巧みで、「龍玉」のロマン的要素も盛り込まれていて、思わず引き込まれてしまいました。
中原の虹 第一巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第一巻より
4062136066
No.17
(4pt)

西太后

はじめて「蒼穹の昴」を読んだのがたぶん10年ぐらい前、それ以来読む本がなくなると浅田さんの本のお世話になっています。普通は気に入ったフレーズをチェックするんですが、浅田さんの本を読むときはそれよりも登場するキャラクターをチェック今回はなんと言っても「西太后」が最高総督との会話だけでも私には満足です、彼女「蒼穹の昴」にも出てきたんですよね。第2巻以降も登場してくれることを祈っています。
中原の虹 第一巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第一巻より
4062136066
No.16
(4pt)

国家のエリートを選抜する科挙というしくみの功罪

清朝を支えていた西太后が第二巻の最後で亡くなりました。物語の上でも、歴史の上でも巨星を失った清朝は、最後の迷走をはじめます。 歴史の教科書で教わった記憶では、すぐに孫文が革命内閣を創設したような印象があります。しかし、ここまでゆっくりと主人公たちの運命を追ってきた小説が、急にテンポを速めるわけはありません。 溥儀を支える皇族内閣は、軍のトップである袁世凱を引退させることに成功しました。 しかし、革命軍の蜂起が南方の諸州で成功し、袁将軍のいない軍隊が役にたたない状況を何とかしなければ、王朝の滅亡も目前となってしまいました。 この八方さがりの状況のなか袁将軍が復帰。予想通り、清王朝の権威と権力を一身に集めようと、ひとつ一つ手を打っていきます。 かたや『中原の虹』の主人公張作霖は、着実に中国東北地方を手中に収め、中原の覇を得ようとして、いよいよ万里の長城を超えんとしています。 西太后という語るべきことの多い登場人物を失った第3巻は、第4巻の大団円に向かう助走のように、淡々と清朝の衰亡が描かれていました。物語としては盛り上がりに欠ける中継ぎのような巻でしたが、浅田氏が強調していたのは、国家のエリートを選抜する科挙というしくみの功罪でした。 中国では、遠く隋の時代から科挙制度が続いており、合格時の成績とその後の役人としての働きぶりによって人間の実力を判定してきました。それは、多くの国が貴族身分の人間(家門と経済力に恵まれた特権階級)によって運営されていることに比べると、公平な制度です。 しかし、この制度が見落としてしまう人間が多かったのも事実。そんな人材が、この物語のような動乱の時代には、実力を発揮するチャンスに恵まれます。 袁世凱がその代表です。 国家とは何か。民の平安とは何か。民を安んずる真のエリートとは何か。浅田氏の問題提起たっぷりの第3巻でした。
中原の虹 第三巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第三巻より
4062140713
No.15
(4pt)

苦しみの生き仏(西太后)に仕える宦官の春児の姿に胸を打たれる

前巻までに第六代皇帝の乾隆帝がたびたび登場していましたが、この第2巻では、清朝を起こしたヌルハチの時代の回想場面が何度も登場します。 女真族を統一し偉大なるハーンとなったヌルハチは、明朝を倒して中華帝国全体を手中に収めることに消極的でした。中原に駒を進めるよう強く求めた長男を幽閉し、最後には死なせることによって、自分には中華皇帝の天命がないことを明らかにします。 浅田次郎は、ヌルハチの子の太宗が明の王城に入ったとき、太宗の幼き息子(将来の順治帝。ヌルハチの孫にあたる)の手に天命の印しである龍玉が収められているのに気づいた、と描いています。 それほど、龍玉と天命の関係は深い、と。 その龍玉を乾隆帝が子孫に伝えず隠してしまってから、清王朝は衰退の坂を転げ落ちていきます。19世紀末の中国は、西太后の頑張りでなんとか国の形を持ちこたえている状態でした。 その立役者が死ぬのです。 いったい、四億の民の運命はどうなるのか。 死ぬに死ねない思いの西太后でしたが、自分の寿命の尽きたことを知り、まだ三歳の溥儀を皇帝の座に据えるという最後の仕事を果たします。 最期の最期に西太后の胸に去来するものは……。 読み終わって、大きく溜息をつきました。 重苦しい場面の多い第2巻でした。 元より、小説というのはすべてが絵空ごとの世界です。 一般に知られている史実と違い、四億の民のために夫を殺し、子を殺し、最後に残された最愛の光緒帝まで殺そうとしている西太后は、そこまでして中華の民を守ろうとする生き仏として描かれています。 苦しみの生き仏が最晩年に迎えた悲劇。 その中で唯一の救いは、これまた生き仏のような家郎(宦官の春児)に身近に居てもらえることができたこと。 浅田次郎の浪花節に、またも心を震わされてしまいました。
中原の虹 第二巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第二巻より
4062137399
No.14
(5pt)

あまりに大きかった西太后の存在

第二巻からずいぶん待たされたが、待望の第三巻。第二巻で西太后が亡くなり、中国は混乱を極める。馬賊の張作霖は勢力を拡大していくが、紫禁城ではあまりに幼い皇帝のため、全く先が見えない。袁世凱が権力を取り返すが、こいつしかいないのか・・・とため息ばかり。一人の女性の死は、国家そのものの死でもあった。蒼穹の昴から続くこのシリーズで、西太后がいない舞台はなんと寂しいことだろう。物語の中心には、圧倒的な存在感を誇る慈悲深き女帝が常に存在していた。彼女がいない・・。改めてその死の悲しみが襲った。 しかし相変わらず文章や人物描写は巧みで何度も感動する。馬賊達の義理の切り方、西太后を想う人たちの心理、そして李春雲の優しさと決意。ついにクライマックスへ話は加速していく。張作霖は、李春雲は、そして梁文秀はどうなるのか?あらゆる期待を抱かせつつ、最終巻へと続く。その第四巻は11月発売だそうだ。また半年待たないとだめなのか・・・。
中原の虹 第三巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第三巻より
4062140713
No.13
(4pt)

壮大な歴史物語に登場する任侠の世界

『蒼穹の昴』の最終巻で描かれた、戊戌の政変から10年が経過しました。 義和団の乱、日露戦争が勃発し、清王朝がますます国力を失うなか、飢えることのない世の中を作ろう、民の苦しみを除こうとする青年主人公が登場します。 その名は張作霖。満洲馬賊の長、総攬把です。 清王朝を見限った張作霖は、自らの天命の証として「竜玉」を探し出しましたが、自分は満州の覇者で終わることを悟り、息子の張学良に「竜玉」を託しました。 監禁されている光緒帝が、袁世凱に「竜玉」の秘密を打ち明け、張作霖が清国の正規軍をしのぐ勢いに勢力を伸ばし、さあ、両雄の対決近し……、というところで、第1巻は終了しました。 物語の縦糸は、壮大な歴史物語ですが、浅田次郎が綴る横糸は、任侠の世界そのものです。 張作霖は幼いころに父を亡くし、貧しさの中で育ちました。同じように働き手を亡くし、故郷の村を捨てた春雷(もう一人の主人公)は、自分ひとりが生きるために家族を捨てたことが悔悟の念となって、心の奥底に沈んでいます。 故郷を捨てた日、どうしようもない(没法子《メイファーヅ》)と口にする春雷を、兄の親友は叱りました。  「おまえも弟や妹の身の上を心配する兄貴ならば、そんな下らん文句は   二度と口にするな。   没法子だと思えば、人は一歩も前に進めない。誰も生きてはいけない。   いいな、春雷。俺と約束しろ。   そうすればきっと、ひとりぼっちでも生きていける」 張作霖も春雷も、弱い者、虐げられた人々に共感の涙を流し、飢えないですむ社会を作るため、血を流し続けます。 やくざ小説でデビューし、任侠の世界を描いては天下一品の浅田次郎が書く物語は、やはり義理・人情が似合います。 心にジーンとくる小説であることは請け合いですが、できれば、『蒼穹の昴』を先に読むことをお薦めします。
中原の虹 第一巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第一巻より
4062136066
No.12
(5pt)

まず蒼穹の昴を読んでから

第一巻、第二巻を読んだ。名著「蒼穹の昴」、ちょっとずっこけたかなという続編「珍妃の井戸」に続く、清朝末期の中国の混乱を描く長編歴史小説である。今回は、西太后の老化に伴う皇帝の権威の低下、日本をはじめとする諸外国による干渉の激化、華北地域における馬賊の勃興などをそれぞれの立場の視点からバランスよく描写しており、没頭して読んでしまう。ただ、登場人物が重なり、前著からのストーリーの流れがあるため、「蒼穹の昴」などを読了せずにいきなりこの「中原の虹」を読むのはお薦めではない。また、これは自分で失敗したなと思ったのだが、12月末現在でまだ第三巻、第四巻の発売予定が明確になっておらず、「いったいこの後どうなるのだろうか?」と日々悶々とさせられている状態である。4巻を通読して意味のあるものなので、あわてずに、全巻が発売されてから通しで読んだ方がよい。それにしても、いったいいつ発売になるのだろうか。
中原の虹 第二巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第二巻より
4062137399
No.11
(5pt)

まず蒼穹の昴を読んでから

第一巻、第二巻を読んだ。名著「蒼穹の昴」、ちょっとずっこけたかなという続編「珍妃の井戸」に続く、清朝末期の中国の混乱を描く長編歴史小説である。今回は、西太后の老化に伴う皇帝の権威の低下、日本をはじめとする諸外国による干渉の激化、華北地域における馬賊の勃興などをそれぞれの立場の視点からバランスよく描写しており、没頭して読んでしまう。ただ、登場人物が重なり、前著からのストーリーの流れがあるため、「蒼穹の昴」などを読了せずにいきなりこの「中原の虹」を読むのはお薦めではない。また、これは自分で失敗したなと思ったのだが、12月末現在でまだ第三巻、第四巻の発売予定が明確になっておらず、「いったいこの後どうなるのだろうか?」と日々悶々とさせられている状態である。4巻を通読して意味のあるものなので、あわてずに、全巻が発売されてから通しで読んだ方がよい。それにしても、いったいいつ発売になるのだろうか。
中原の虹 第一巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第一巻より
4062136066
No.10
(5pt)

あいかわらず・・・

心に染み入る文章・・美しいのです。私はナレーターをしているのですが、読書をしていて、思わず声に出して読みたくなる小説って以外に少ない。 浅田さんの文章は思わず声に出したくなる。平易だけど、美しく、テンポ感がある。きっと著者自身が実際に声に出しながら、推敲しているのでは・・と思えてしまう。 早く三巻を!
中原の虹 第一巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第一巻より
4062136066
No.9
(5pt)

ドラゴンボールをめぐる物語

浅田次郎の一連の清末のシリーズは面白い歴史小説の要素を詰め込んだ作品群といえるだろう。丹念に調べられた史料と、大胆な歴史解釈と魅力的な架空の人物。近代史の史料は膨大に存在する。気の遠くなるような時間と労力をかけなければこれだけのしっかりした背景を描くことはできなかっただろう。それでも歴史の謎といえる部分は清朝末期にも数多く存在する。光緒帝は西太后に殺されたのか?この謎も小説の中では一つの答えをみちびきだしている。前作『蒼穹の昴』から、中国の未来を担うべき指導者の候補が次々とあらわれ物語の主人公となっているのだが、本作では張作霖がメインキャラクターとして活躍する。そして、物語の鍵を握るのが天命を受けた者の御印である龍玉である。そう、ドラゴンボールを手にしたものこそが歴史の覇者たることを暗示されているのだ。我々は張作霖・張学良の親子、袁世凱の運命は知っている。だが、そのようにその終末を迎えるかは予想もつかない。ドラゴンボールは最終的に誰の手に渡るのだろうか?やはり『蒼穹の昴』の最後に顔見せで登場したあの人なのだろうか?西太后死して、辛亥革命へと突き進むであろう第3巻以降が楽しみである。なお、西太后に関しては中公新書『西太后―大清帝国最後の光芒』を副読されるとこの作品世界がよりいっそう楽しめるだろう。
中原の虹 第二巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第二巻より
4062137399
No.8
(5pt)

面白いの一語です

浅田次郎氏の本を読み始めるきっかけは、友人に『蒼穹の昴』を勧められてからです。この夏、『蒼穹の昴』4巻を二度読みました。読めば読むほどに、その面白さに惹きつけられました。その『蒼穹の昴』の続編、この『中原の虹』1巻、2巻とも読了し、また1巻に戻っています。『蒼穹の昴』で、日本に亡命をした梁文秀、リンリンが出てきたときには、涙がこみ上げてきました。壮絶な最後を迎える、西太后、感動的なシーンです。もちろん、張作霖、李春雷なども、魅力的です。ただ、李鴻章が亡くなっているのが残念です、亡霊でも良いですから、3巻には出てきて欲しいですね。
中原の虹 第二巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第二巻より
4062137399
No.7
(5pt)

「蒼穹の昴」の最終巻はこれかもしれません。

「蒼穹の昴」で、主人公の春児が仕えてきた西太后の最期が描かれる1冊。「中原の虹」1巻では、張作霖ら馬賊を中心とした新しい物語がスタートした印象を受けたが、この2巻は、前巻で登場した新キャラクターたちが平原で壮大な戦いを繰り広げるパートと同時に、宮廷で衰えていく西太后が、清朝の次の皇帝を指名して死んでゆく物語が進んでいく。こちらの物語は、「蒼穹の昴」の後編の続きのようだ。「蒼穹〜」「珍妃の井戸」を読んでから読むことをお薦めします。物語をずっと牽引してきたヒロイン(?)西太后の最期のモノローグの壮絶さと美しさに涙しました。
中原の虹 第二巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第二巻より
4062137399
No.6
(5pt)

歴史の立会人になれる小説

この本の帯には「偉大なる母・西太后、死す」とある。「蒼穹の昴」から続くこのシリーズで西太后がいかに偉大な人物として描かれているか、読者はお分かりだろう。その西太后が死ぬのである。浅田次郎ほどの筆力がある人がその最期をいかにして描くのか、楽しみにしていた。その結果は・・・まさに凄絶である。一人の人間の死という言葉では表されないぐらい、圧倒的な終焉であった。この作品を読んで、感動して泣いたことは幾度とあるが、今回はいつもと違った涙が出た。ただ純粋に西太后の死が悲しかった。まるで身内が死んだときの様に涙し、これで清王朝も終わりだ・・と肩を落とした。私はそれほどまでにこの小説に感情移入している。この本を読んでいる時間は、読書をしているのではなく、歴史に立ち会っている気持ちになっている。これほどに人をひきつける本は滅多に無い。間違いなく名作である。
中原の虹 第二巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第二巻より
4062137399
No.5
(5pt)

待望の第2巻

待望の第2巻がでました。張作霖はどうなるのかと思っていたら、まだまだ、話は続くといった感じですね。でも、決して冗長ではなく、話はどんどん流れるように進んでいきます。エンセイガイは、春児は、西太后のなくなった後どうするのか、最後の皇帝溥儀蔵の運命はどうなるのか、ますます面白くなってきました。第3巻が楽しみです。
中原の虹 第二巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第二巻より
4062137399
No.4
(5pt)

涙が止まらなかった

「光緒帝が玉座に座っていれば、清国を喰い散らかそうとする列強諸国の傀儡として苦しまなくてはいけなくなる」そう考えた結果、光緒帝を幽閉した西太后。光緒帝自身も、幽閉されている真の意味を理解していた。2人をこの世での苦悩から解放しようと一緒に天国に旅立たせるための罪を背負おうとする若き大総官李春雲(通称春児)。しかし、彼の思いを知って「お前はまだ、不幸な目に遭った分受けるべき幸福の帳尻が合っていない。生き別れになっている兄・春雷に再会するまでどんなに辛くても生きなさい」と、最後の命令を下す西太后。やり場のない思いを吐露する春児の為に殉死という形で光緒帝と一緒に自殺する道を選ぶ春児のかつての弟分・蘭琴。「人が人として、人間らしく生きる」ただそれだけの事が実はいかに難しい事なのかと痛感させられ、涙が溢れてきました。この第2巻では、後に中国近代史の中で大きな役割を果たす2人の少年・宣統帝溥儀と張作霖の息子張学良も登場。次巻以降もとても楽しみです。
中原の虹 第二巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第二巻より
4062137399
No.3
(5pt)

心躍る大作

浅田次郎の作品はたぶん全部読んでいる。短編は、面白いが、長編はさらに心が躍る。

蒼穹の昴除く変である本作は、躍動感が加わってさらに面白い作品になっている。満州事変の発端となった張作霖事件くらいでしか知らなかった人物に焦点を当てるとこんなに面白い小説になるとは思わなかった。早く続きが読みたい作品である。
中原の虹 第一巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第一巻より
4062136066
No.2
(5pt)

胸のすく快作、今年の一押し

蒼穹の昴の続編として本当に期待していた作品でした。躍動感溢れる浅田作品の中でも非常に良いものに仕上がっています。長編ですが飽きることなく一気に読み上げてしまいました。歴史上の張作霖は関東軍の謀略で爆殺された軍閥としてしか認識されていませんでしたが、清朝末期の満州をまさに白狼の如く自由に駆け回る野性味溢れる一代の英傑として魅力的に描かれています。蒼穹の昴の登場人物も各所にちりばめられスケールの大きな物語の序章を感じさせてくれました。19世紀末から20世紀初頭の本当に混沌とした中国史を歴史上の人物たちを独自の視点から生き生きと蘇らせた浅田次郎氏に脱帽です。続編が本当に待ち遠しい、今年一番の傑作だと思います。
中原の虹 第一巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第一巻より
4062136066
No.1
(5pt)

紛れも無く続編

「珍妃の井戸」が「蒼穹の昴」の外伝的な作品であったのに対し、今作は正当な続編である。主人公こそ変わったが、明らかにあの後の中国を綴った大作である。私にとって「蒼穹の昴」は今まで読んだ中でダントツのナンバーワン小説である。その正当な続編・・・。出版されると聞いただけでうれしくて泣いてしまった。 さて内容はなぞの老婆から途方も無い予言を受けた張作霖が馬賊の頭となり、中国統一を目指す話である。この一巻は、大いなるプロローグ、といった感じで本当に話が動き出すのは二巻以降になりそう。ただ、一巻でも十分に物語を堪能できる。相変わらず、出てくるキャラクターはみんな魅力的。これは浅田次郎のうまさなのだが、新キャラクターが登場し、その人物について2〜3ページも読むと読者はすっかりファンになってしまう。とにかく人物描写が巧みで、一つ一つの台詞に血が通っている。今作で新たに登場したキャラはまとめて好きになった。その中で、この巻ではわずかしか登場しなかった西太后と李春雲が光る。旧キャラと新キャラの邂逅を想像するだけで今後から目が離せない。 あの名作中の名作、「蒼穹の昴」の続編にして浅田次郎渾身の中国歴史小説「中原の虹」。やはり圧倒的である。
中原の虹 第一巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第一巻より
4062136066