中原の虹

評判

中原の虹の評価:

4.35/5点 レビュー 128件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.35pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全138件 101〜120 6/7ページ
No.38
(5pt)

登場人物がいずれも魅力的。悪役のいない大河ドラマ。

「蒼穹の昴」から10年、待望の続編。前作からの魅力的な登場人物たちに新たに張作霖を筆頭に侠気に溢れた馬賊の面々、他が加わる。いずれも実に魅力的な人物ばかり。新しい時代を切り開こうとする英傑たちの前に立ちはだかる袁世凱でさえも好漢に思える。第4巻では、ついに生き別れた兄妹、春雷と春雲が再会し、その後、春雷は妹玲玲とも再会する。涙が出ました。「没法子(しょうがない)と言わずに生きてきた」、そして、「世の中の金持ちが束になってもかなわない立派な貧乏人」である、この兄弟達がわずかな時間、わずかな言葉を交わす場面。ここに至るまでに、充分、長い物語を楽しませてもらいましたが、こんなご褒美まで用意されているとは。強くお勧めします。蒼穹の昴からまず読んでみてください。はじめは登場人物の漢字名がすんなり頭に入らず、すらすら読めないかもしれませんが、蒼穹の昴1巻が終わって慣れれば、きっと後は一気に読めます(止められません)。
中原の虹 第四巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第四巻より
4062143933
No.37
(4pt)

本作の続編を早く書いてほしい

『中原の虹』では、総攬把の張作霖とその子張学良の生涯を描くという浅田次郎の言葉を信じ、楽しみに最終巻まで読み進めましたが、このまとめでは少し合点がいきません。作者はすぐに続編の構想を伝えているようで、ファンとしては楽しみを先に延ばされたように感じましたが、もう少し我慢して次の作品を読ませてもらう日まで楽しみにしたいと思っています。本作は浅田次郎の最高傑作『蒼穹の昴』との親和性、そして登場人物のシンクロ、清朝末期から中華民国建国のダイナミズムさは見事に描けていますし、彼特有の泣けるセリフもふんだんに盛り込んであり、第1級のエンターテイメントに仕上がっていました。歴史を行きつ戻りつしながら、史実に基づくしっかりと裏付けのある描写が続きます。混沌とした中国を魅力ある人物が駆け巡っており、ワクワクするような躍動感に満ちた小説でしたし、多くの読者を魅了する内容だと思いました。虚実をないまぜにする手法を得意としており、あたかも自分がその時代に降り立ったかのような錯覚を持たせるほど巧みな文章力と表現力、構想力を持った作家です。その筆力ゆえ、フィクション上の人物がまるで実在していたかのように感じられることもあり、4巻を全て読み終えた読後感は悪くありません。数多の登場人物を巧みに組み合わせながら、第4巻のラストへの収束は読者を作中に没頭させ、この大河小説の成り行きを、固唾を飲んで見守らせたと思っています。フィクションでありながら、歴史に登場した人物や時代背景を鮮やかに描き出し、浅田次郎の思いが見え隠れするのも一興です。歴史を題材にした大エンターテイメント小説としての評価は揺るぎません。『中原の虹』続編、すなわち張作霖のその後を期待しています。
中原の虹 第四巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第四巻より
4062143933
No.36
(5pt)

西太后の最期 見事な描き方に魅せられました

第2巻の後半部分は、まさしく畢竟の名作『蒼穹の昴』の続編でした。当然その間の時代を描いた『珍妃の井戸』も併せて読んでおかれると味わいが増すこと請け合いです。清朝末期の混沌とした中国の歴史を俯瞰する際、1908年11月14日に光緒帝が崩御し、その翌日の15日に西太后が72歳で崩御したことの関連性は昔から語られ、様々な憶測が流れていました。今だに歴史学界でもこの崩御の連関性については定説がないため、浅田次郎は見事な結末を用意していました。この第2巻では『蒼穹の昴』で登場した懐かしの蘭琴がある役回りを演じます。春児との会話からラストへの見事な収束は読者を作中に没頭させ、この大河小説の成り行きを、固唾を飲んで見守らせる役割を果たしていました。流石に歴史を題材にした大エンターテイメント小説です。西太后が死の前に溥儀を宣統帝として擁立した経緯や取り巻きの者の慌てようもまたその意外性が歴史の醍醐味につながるようです。登場人物が魅力的ですし、ワクワクするような躍動感に満ちており、多くの読者を魅了する内容だと思いました。浅田次郎は虚実をないまぜにする手法を得意としており、あたかも自分がその時代に降り立ったかのような感覚を持たせるほど巧みな文章力と表現力、構想力を持った作家です。彼の作品は、地の文体も含めて、語り口調が滑らかですので、とても読み易いですし、テンポのある筆運びによって物語に引き込まれ、気分を高揚させてくれます。フィクションでありながら、歴史に登場した人物や時代背景を鮮やかに描き出し、浅田次郎の思いが見え隠れするのも一興です。
中原の虹 第二巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第二巻より
4062137399
No.35
(5pt)

わが勲は民の平安 兄弟の健康を祝す 兵馬を壮揚せよ

20世紀初頭の中国 清王朝の没落から袁世凱の台頭、そして馬賊 張作霖の勢力の拡大 と描かれてきた物語の最終巻です。 政権がめまぐるしく交代し、列強国が国土とその植民地支配を狙う中で、「自国を他国に捕られない為に何をすべきか」を主軸に行動する様子が書かれています。 登場人物は実在の人物であったり、作者の創作した人物であったりするのですが、それぞれとても魅力的に書かれていて、「この人物は次にどう動くのだろうか?」という興味だけで長い物語を一気に読ませてもらいました。 これだけの人数を書き分けながら、生き生きと活躍させ物語を編んでいく手腕には頭が下がります。 「蒼穹の昴」の主人公達も登場し、続編としても楽しみました。 とても面白い小説です。
中原の虹 第四巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第四巻より
4062143933
No.34
(5pt)

歴史を勉強し直したくなる物語

高校の図書館で借りた「蒼穹の昴」が私の人生に衝撃を与えてくれて数年。何度も読み直して文庫も揃えた、お気に入りの物語の続編が出たときは本当にうれしかったものです。相変わらず個性があって魅力的な登場人物。壮大な世界観は文字を追うだけでその景色が頭に浮かんできます。改めてこの本を読み終わった後、歴史の教科書をひっぱり出してしまいました。ハードカバー4冊…というボリュームに怯まず、ぜひ多くの人に読んでもらいたい大作です。
中原の虹 第一巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第一巻より
4062136066
No.33
(5pt)

第1巻から、このエンターテイメント溢れる歴史小説の虜になりました

浅田次郎の最高傑作は『蒼穹の昴』だと思っていますが、この『中原の虹』はそれの姉妹編とも言うべき作品に仕上がっています。清朝末期の混沌とした中国を魅力ある人物が駆け巡っており、ワクワクするような躍動感に満ちた小説で、多くの読者を魅了する内容だと思いました。以前、張学良の生涯に関心を持ち、総攬把張作霖も含めて関係する歴史書を数冊読みましたが、史実に基づくしっかりと裏付けのある描写が続きます。一千元で買われた李春雷の存在感などは、まるで実際に活躍していたような雰囲気が伝わってきます。浅田次郎は虚実をないまぜにする手法を得意としており、あたかも自分がその時代に降り立ったかのような錯覚を持たせるほど巧みな文章力と表現力、構想力を持った作家です。その筆力ゆえ、フィクション上の人物がまるで実在していたかのように感じられることもあり、本書のような企画が生まれたのでしょう。各登場人物の独白部分の外連味たっぷりな台詞回しがいいですね。京劇や昆劇での長セリフのような語りは躍動感を持って伝わってきます。彼の作品は、地の文体も含めて、語り口調が滑らかですので、とても読み易いですし、テンポのある筆運びによって物語に引き込まれ、気分を高揚させてくれます。乾隆帝の龍玉の存在が描かれる場面にはゾクゾクしました。ラストの展開も泣かせます。フィクションでありながら、歴史に登場した人物や時代背景を鮮やかに描き出しながら、浅田次郎の思いが見え隠れするのも一興です。中国を舞台にして、当時の馬賊の描き方も、さもありなんと言う具合で、その筆力の高さを証明した一級のエンターテイメントになっていました。
中原の虹 第一巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第一巻より
4062136066
No.32
(5pt)

浅田の真骨頂

蒼穹の昴(そうきゅうのすばる)の続編です。蒼穹の昴を先に読んでください。読み始めたら止まらない寝不足お約束の長編小説。何度泣かされただろう、何度笑わされただろう。何度スカッと痛快な気分にさせられたことか。涙で心を洗ってくれる、人生に意味と勇気をくれる、浅田の真骨頂。蒼穹の昴から読んでね。深遠さが百倍になりますから。
中原の虹 第三巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第三巻より
4062140713
No.31
(5pt)

新たなヒーローが動き出す

「蒼穹の昴」から、やっとというか、とうとうと言うべきか、ここまで辿り着いてしまった。「中原の虹」のテーマが、ここへ来てくっきりと浮かび上がった気がする。科挙制度廃止、清の滅亡を経て、それまでの中国にはいなかった新しいリーダーの誕生を描いている。袁世凱、孫文、宋教仁…、だが何と言っても張作霖だろう。とは言え、ハードカバー4冊を費やし、結局彼はまだ何もしていない(笑)。浅田先生、早く続き書いて下さ〜い!宋教仁の演説シーンは、「蒼穹の昴」の李鴻章の条約締結シーンを彷彿とさせる、圧倒的な感動を呼ぶ名場面だ。彼がもっと長く生きていれば…、詮ないこととは言え、その場合の中国史を想像してしまう。
中原の虹 第四巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第四巻より
4062143933
No.30
(5pt)

次のシリーズも待ってま~す。

「蒼穹の昴」は浅田次郎の代表作とされている。ストーリーテラーとしての巧みさ、キャラのたたせ方の妙、しかも、繰り返し涙腺のつぼを突いてくるサービス精神の旺盛さ(笑)。「珍妃の井戸」はスピンオフストーリー的な存在であり、前作の登場人物の影は薄い。しかし、本作品「中原の虹」では、清朝末期の政変や辛亥革命という時代のうねりの中で、見事に続編として楽しませてくれる内容だ。そして、「蒼穹の昴」の春児や梁文秀他の登場人物も活躍する。それ以上に、この続編が、私には「蒼穹の昴」より魅力的に思えるのは、「プリズンホテル」のやくざ者に見られるような、ある意味、浅田次郎の得意技的な任侠キャラ(張作霖)や大俗物キャラ(袁世凱)も加わり、宝石箱を引っくり返したような、ワクワクと感動の交響楽が満喫できることである。教科書では扱いも少なく、陰惨なイメージがつきまとう時代背景の中で、フィクションであることは差し引いて考えても、私の偏狭な歴史観を180度変えてしまうほどのインパクトがあった。作者は、さらに続シリーズを構想中と聞く。時代は続き、さらに台頭する張作霖と関東軍、本作品では、ねたを仕込むかのように一瞬の登場だった毛沢東や蒋介石も交えた抗争、謀略が作者の筆に掛かってどういう作品に仕上がるか、また、春児や梁文秀は時代にどう翻弄されつつ、真摯に時代に立ち向かっていくのか、今から楽しみで仕方ない。
中原の虹 第一巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第一巻より
4062136066
No.29
(5pt)

西太后死す

西太后と光緒帝の最期。相変わらず結構面白い。=========戦では死を怖れた者から死ぬのだ。西太后「どこの国でも、世界地図の中心は自分の国。つまり、地球はおのおのの国の主観と利欲によって動いているのだと私は知ったの。ヨーロッパで産業革命で起こると、その主観と利欲がたちまち牙を剥いた。文明の進んでいる国が、そうでない国を乗っ取って、民を奴隷にし、産物を奪い始めた。文明。いいかげんなものね。人殺しの機械を次々に発明した文明は、けっして進歩ではない。それは明らかに人間の尊厳を冒す。つまり進歩ではなく、退化です。」=========
中原の虹 第二巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第二巻より
4062137399
No.28
(5pt)

大物同士の対話が面白かったです

清王朝の終焉が非常にダイナミックに描かれていました。大物同士の対話が面白かったです。宋教仁と張作霖宣統帝と西太后袁世凱と李鴻章とのコミュニケーションが面白かったです。>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>張作霖「どうしようもねえなんて、この世にあるものか。どうしようもなけりゃ、どうにかすりゃいいんだ。」処世のコツというのは、いかにして義理に縛られぬかに尽きる。義理は魔物だ。どれほどの才能も努力も、義理にからめば空費されてしまう。つまり、「君を大総統にしてやった」という義理の縄を、袁(世凱)はたくみに避けた。「俺が大総統になるほかなかった」という論理、ひいては「俺がなってやった」という逆の義理を、袁世凱は孫文につきつけたことになる。張作霖危ねえことはたいがいにしておけ。どだい人間がひとりでできることなんて、たかが知れているんだ。幸い俺様はいい子分に恵まれたが、おまえには誰もいやしねえだろう。だから、無理はするな。
中原の虹 第四巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第四巻より
4062143933
No.27
(5pt)

張作霖、満州を制圧!

張作霖が満州を制圧するまでのストーリーです。この巻では、趙爾巽が特に格好いいなあと思いました。===趙爾巽v.s.王永江「なるほど。謎がひとつ解けた。あの布告文を起草したのは君だな。」「対。勝手な真似をいたしました。」否定もせず、悪びれる様子もない。それ以上の言葉を何も添えようとしないのは、行いに信念があるからなのだろう。信念は人を寡黙にする。内省不疚>>>司馬牛問君子、子曰、君子不憂不懼、曰、不憂不懼、斯可謂之君子已乎、子曰、内省不疚、夫何憂何懼[口語訳]司馬牛が君子について質問した。先生はお答えした。『君子は心配したり、恐れたりしないものだ。』。司馬牛はさらにお尋ねした。『心配したり恐れたりしない者は、みんな君子といっていいのでしょうか。』。先生は言われた。『自分自身を内省してやましいところがないのであれば、いったい何を心配して何を恐れるというのだろうか。』。>>> 張作霖から趙爾巽へ「こう見えても、俺様はやみくもな人殺しじゃねえよ。おめえは良くやった。孫文や袁世凱のくそったれはほめやしねえだろうが、俺様がほめてやる。おめえはほんに良くやった。奉天から出て行け。」===
中原の虹 第三巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第三巻より
4062140713
No.26
(5pt)

張作霖、格好いい

張作霖をとても格好よく描いた作品です。非常に面白いですね。1巻では、以下の一節が「リーダーのあり方」として一つあるのかなあと思いました。======================================================袁世凱は鶏よりも早起きである。それだけならばとりたてて珍しくもないが、梟よりも夜更かしであった。副官や秘書官がたびたび交代するのは、べつに袁が馘首するからではなく、疲労の余り病気になるか、激務に嫌気がさして辞職を願い出るからである。遅寝早起きというだけならまだよい。その巨躯には人間離れした活力が漲っており、行動の迅速さは若い部下たちの追随をゆるさなかった。======================================================
中原の虹 第一巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第一巻より
4062136066
No.25
(5pt)

西太后から溥儀へ

もし「蒼穹の昴」を読んでいない方がいらっしゃれば、ちょっと戻って、「蒼穹の昴」から読まれることをお勧めします。第2巻は、「蒼穹の昴」の読者へのプレゼント・・・になるんだと思いますが、梁文秀(リャンウェンシウ)のその後が出てきてなんか懐かしいやらで、とっても嬉しい。あまりに厳しい過去を持つ琳琳らが、愚痴を言わないとどれだけ花鳥風月を話したとしても、結局、人となりの一つもわかりはしない、というのはあまりに悲しいことだと思いました。でも、それでも芯の強い当時の中国女性の一端を垣間見る気がしました。
中原の虹 第二巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第二巻より
4062137399
No.24
(5pt)

ついに万里の長城を越えて中原の覇へ

「中原の虹」の完結編です。 中華民国が成立し、袁世凱が臨時大総統に就任した後、 政権内部に留まり、大総統となった袁世凱の独裁を防ぐため、 議院内閣制の導入を画策した人物がいたこと・・に感動! 東北三省・・馬賊を中心に、正規軍をも組み込んで100万の兵を配下に したがえた張作霖が、いよいよ動きます。 「蒼穹の昴」以来の登場人物も描かれ、 この後に続く、満州国の建国前夜の様相等々・・ 浅田さんワールド、 次回作をいまから楽しみにしています。
中原の虹 第四巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第四巻より
4062143933
No.23
(5pt)

張作霖の青春

馬賊の首領・・として有名な張作霖の登場。馬賊のどのメンバーたちの氏素性も悲しい過去・・国家が機能しない社会で、軍閥や馬賊がそれを補完する・・でも、十分にカバーできるはずもなく。「蒼穹の昴」以来の愛すべき主人公たち・・ 李春雲(リイチュンユン)の兄の存在・・ これからの春雲との絡みも楽しみです。
中原の虹 第一巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第一巻より
4062136066
No.22
(5pt)

歴史に疎い私

全巻完結してから一気に読めば、もっともっと、この小説の醍醐味を味わえたと思う。そう思うと、このシリーズが出る度すぐ買いすぐ読んでしまった自分が恨めしい。2巻から3巻、3巻から4巻と、それぞれ数ヶ月の間を空けて読んだのだけど、それでもやはりこの大作には星5つの評価。今からこの小説を読み始める人には、全巻一気に読むという選択肢があると思うと、うらやましくてしょうがない。何年か後、「蒼穹の昴」から一気に読み直そうかと、今から考えている次第。
中原の虹 第四巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第四巻より
4062143933
No.21
(5pt)

言葉一つひとつの構成が酔わせてくれた

蒼穹の昴を偶然手に取ってから文庫しか購入しないと決めている私をこの2年弱単行本でも早くよみたい気持にさせてくれた。歴史が得意でない人もその丁寧で丹精な無駄の無い言葉と構成で読み進むことができると思われる。1巻〜順次刊行されていく中で、何度読み返したことだろう。李兄弟の再会でかなりの涙をながし、その後もうクライマックスはないかと思っていたが、自分の浅はかさが感じられる。長城を超えた勇者たちについてももっと詳しくしりたくなってしまった。
中原の虹 第四巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第四巻より
4062143933
No.20
(5pt)

超大河ロマン、ついに完結

「蒼穹の昴」から続く龍玉シリーズが、また一つ完結を向かえた。最初から読んでいる人は、思い入れも大きいだろう。蒼穹の昴を読み終わった時に、圧倒的な感動と、終わってしまった・・・、という虚脱感を感じたが、今作でも同じ思いを味わった。 今作の大きな見せ場の一つで、前作の主人公、李春雲はついに兄の李春雷と再会する。その事実だけで私は泣けてしまうが、悲しい再会のなかに見た兄弟愛に感動した。そして李春雷にはもう一つの再会がある。そのシーンの春雷の言葉に涙があふれた。浅田次郎という人は、どうしてこんなセリフが思いつくのか・・。 もう一つ、私を泣かせた場面がある。蒼穹の昴からずっと出ていたあるキャラが物語中盤で死んでしまう。これには参った。もともと大好きなキャラだったし、中国を最後まで見守ってほしい人物であった。その最後も壮絶で、ただ悲しくて、涙がとまらなかった。 ただし、今作の主役はあくまで張作霖である。彼はヒールっぽいキャラなのだが、頭がよく、とにかくかっこいい。それでいてセリフや行動の端々に見せる深い優しさ。李春雲に続く主役として、素晴らしい活躍を見せてくれた。最終章で、過去の英雄と張作霖がシンクロするシーンは最高である。この構成力、盛り上げ方は見事というほかない。 私はこの作品は特別な感情を持っている。小説の面白さ、活字の素晴らしさがこの上なく堪能できる。龍玉シリーズはこれで終わりではないらしい。次回作を心から楽しみにしたいと思う。 最後に、今作のテーマ「我が勲(いさおし)は民の平安」。今の日本の政治家に言ってほしいセリフである。
中原の虹 第四巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第四巻より
4062143933
No.19
(5pt)

スケールの大きさにのめりこんで読みました。

「蒼穹の昴」に続いて、清王朝の滅亡と新しい中国の歩み、その中で台頭する人、没落する人を描いた大河歴史ロマンが堂々の完結!2巻で西太后が亡くなってトーンダウンした気もしたけれど、最終巻では、貧しさゆえに宦官になった春児と、貧しさゆえに馬賊となった兄、そして、日本に渡った妹の運命がふたたび…というクライマックスがあったり、民主主義の波の中で滅びていく古い中国の姿が切なく感じられたり、さすがの読み応え。個人的には、「蒼穹の昴」、「珍妃の井戸」からずっと出ずっぱりだった海外ジャーナリストたちが魅力的でお気に入りキャラ。
中原の虹 第四巻 Amazon書評・レビュー: 中原の虹 第四巻より
4062143933