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桜子は帰ってきたか



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【この小説が収録されている参考書籍】
桜子は帰ってきたか
桜子は帰ってきたか (文春文庫)

桜子は帰ってきたかの評価: 5.00/5点 レビュー 4件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(5pt)

良質なミステリ

週刊文春1983年 国内4位

1945年 終戦。安東桜子は、亡き夫真琴を恩人と慕うクレとともに、満州からの脱出を図るべく、朝鮮へ向かっていた。途中、三人の女性を行動をともにした桜子とクレだったが、日本への船路を目前として離ればなれになってしまう。36年後、日本を訪れたクレは、桜子が帰国していないことを息子の真人から聞かされる。が、桜子と乗船した女性達のうち、ひとりだけは、日本に辿りついていたのだった ・・・

サントリーミステリー大賞読者賞受賞作。明らかに大賞の『虹へ、アヴァンチュール』(週刊文春1983年 国内2位)より面白い。

中国残留孤児問題を背景にしたミステリーなのだが、時も場所も異なる複数の殺人事件を、ひとつに収斂するストーリの仕立て方がすばらしい。文章も力強くて、簡潔で、敗戦時の過酷な状況に緊張感が漲っている。このあたりは、大賞作とまったく逆なんだなぁ。なぜこちらが選出されなかったんだろう。

特徴的なのは、クレ、桜子、真琴、真人、桜子の父耕作、登場人物が、それぞれとても良い人たちなのだ。でも嫌味がない。特に、クレの、桜子に対するあまりにもプラトニックな愛情が際立っている。圧倒的な悪意との対比がとても上手く描かれているので、それだけに、ラストのクレの行動が胸をうってしまう。

犯人は予想がついてしまうのだけれど、良質のミステリーに出会えた感が強い。
桜子は帰ってきたかAmazon書評・レビュー:桜子は帰ってきたかより
4163074708
No.3:
(5pt)

ドラマをまた見たい

86年刊の再版。なんで今頃再版なのか分からないけど、隠れた名作が再び世に出るのはうれしい。持っているけど、また買いそうです。内容の紹介は、86年判の方にレビューをされている方がいます。私は91年にTVドラマになったのを見てから読んだ口で、ドラマもいい出来でした。桜子とその遺児(原作では息子だけど、ドラマでは娘)を多岐川裕美、クレを河原崎長一郎が演じました。
桜子は帰ってきたかAmazon書評・レビュー:桜子は帰ってきたかより
4163074708
No.2:
(5pt)

良質なミステリ

週刊文春1983年 国内4位

1945年 終戦。安東桜子は、亡き夫真琴を恩人と慕うクレとともに、満州からの脱出を図るべく、朝鮮へ向かっていた。途中、三人の女性を行動をともにした桜子とクレだったが、日本への船路を目前として離ればなれになってしまう。36年後、日本を訪れたクレは、桜子が帰国していないことを息子の真人から聞かされる。が、桜子と乗船した女性達のうち、ひとりだけは、日本に辿りついていたのだった ・・・

サントリーミステリー大賞読者賞受賞作。明らかに大賞の『虹へ、アヴァンチュール』(週刊文春1983年 国内2位)より面白い。

中国残留孤児問題を背景にしたミステリーなのだが、時も場所も異なる複数の殺人事件を、ひとつに収斂するストーリの仕立て方がすばらしい。文章も力強くて、簡潔で、敗戦時の過酷な状況に緊張感が漲っている。このあたりは、大賞作とまったく逆なんだなぁ。なぜこちらが選出されなかったんだろう。

特徴的なのは、クレ、桜子、真琴、真人、桜子の父耕作、登場人物が、それぞれとても良い人たちなのだ。でも嫌味がない。特に、クレの、桜子に対するあまりにもプラトニックな愛情が際立っている。圧倒的な悪意との対比がとても上手く描かれているので、それだけに、ラストのクレの行動が胸をうってしまう。

犯人は予想がついてしまうのだけれど、良質のミステリーに出会えた感が強い。廃刊になっているのが残念。

ご多分にもれずTV化されているが、こちらは未見。
桜子は帰ってきたかAmazon書評・レビュー:桜子は帰ってきたかより
4163074708
No.1:
(5pt)

良質なミステリーに出会えた感が強い

週刊文春1983年 国内4位1945年 終戦。安東桜子は、亡き夫真琴を恩人と慕うクレとともに、満州からの脱出を図るべく、朝鮮へ向かっていた。途中、三人の女性を行動をともにした桜子とクレだったが、日本への船路を目前として離ればなれになってしまう。36年後、日本を訪れたクレは、桜子が帰国していないことを息子の真人から聞かされる。が、桜子と乗船した女性達のうち、ひとりだけは、日本に辿りついていたのだった ・・・サントリーミステリー大賞読者賞受賞作。明らかに大賞の『虹へ、アヴァンチュール』(週刊文春1983年 国内2位)より面白い。中国残留孤児問題を背景にしたミステリーなのだが、時も場所も異なる複数の殺人事件を、ひとつに収斂するストーリの仕立て方がすばらしい。文章も力強くて、簡潔で、敗戦時の過酷な状況に緊張感が漲っている。このあたりは、大賞作とまったく逆なんだなぁ。なぜこちらが選出されなかったんだろう。特徴的なのは、クレ、桜子、真琴、真人、桜子の父耕作、登場人物が、それぞれとても良い人たちなのだ。でも嫌味がない。特に、クレの、桜子に対するあまりにもプラトニックな愛情が際立っている。圧倒的な悪意との対比がとても上手く描かれているので、それだけに、ラストのクレの行動が胸をうってしまう。犯人は予想がついてしまうのだけれど、良質のミステリーに出会えた感が強い。廃刊になっているのが残念。ご多分にもれずTV化されているが、こちらは未見。
桜子は帰ってきたか (文春文庫)Amazon書評・レビュー:桜子は帰ってきたか (文春文庫)より
4167421011

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