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【近藤史恵】
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サクリファイスの評価:
7.88/10点 レビュー 8件。 A ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点7.88pt
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
サクリファイスの感想
自分はラグビー19年間やってきたんですが、自転車やっておけば良かったと思わせる作品。今、何かに打ち込むひたむきさと、チクチクする過去の恋愛とのコラボがなんとも言えない。
アシストはエースを勝たせるためにだけ走る、そしてエースはアシストの犠牲を全て引き受けて走る。ロードレースという日本ではマイナーな競技の、ある意味特殊なルールというかお約束事が生む軋轢やら悲劇やらが描かれます。「サクリファイス=犠牲」この作品においては、エースを勝たせるために存在するアシストの事を言っているのは明確で、そして主人公はアシスト役の青年である。このアシストという役回り、更に「犠牲」という言葉、如何にも日本人が好みそうな印象があり軒並み高評価になっている。 ▼以下、ネタバレ感想
未知のロードレースの物語でこんなに楽しめるとは思わなかった。
この小説は、事件が起きて謎を解決するジャンルのミステリではありません。勝つ為には後輩を犠牲に何だってすると噂されているエースへの疑心などがミステリの要素として存在しますが、半分以上はロードレースを魅力的に知る物語でした。が、これはこれで凄く面白かったです。ロードレースの事をまったく知らないで読みました。自転車で競走して1位を目指すぐらいの感覚でしたが、実は個人競技ではなく、団体競技であって仲間をサポートしながらチームで戦うなんて事を初めて知りました。エースをゴールへ導くために他のアシスト達が風を受け、他選手を誘導し、事故が起きたらタイヤを受け渡す。そんな試合中の雰囲気や、選手たちの葛藤などに凄く引き込まれました。結末は納得しかねるものでしたが十分楽しめました。続編もある模様なので読んでみたいと思います。 ▼以下、ネタバレ感想
ロ-ドレ-スの世界で知る犠牲の深さ。
プロの自転車ロ-ドレ-スの世界を、自転車に興味がなくとも引き込んでしまう筆力は見事。「エ-ス」と「アシスト」の関係は非常に興味深い。また、この関係がこの小説のキモでもある。この本はスポ-ツ小説なのか、ミステリなのか。最後の真相が読者にとって良い裏切りになっていて、それがただ単純な「悪意」ではないため、読後感が良い。この小説のテ-マ「アシスト・犠牲」。最後に「エ-ス」が見せる「犠牲」に何を感じるか。それによってこの小説の評価が分かれるでしょう。
自分はラグビー19年間やってきたんですが、自転車やっておけば良かったと思わせる作品。今、何かに打ち込むひたむきさと、チクチクする過去の恋愛とのコラボがなんとも言えない。