スターリンの息子
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〇スターリンの息子 上下:マルティン・エスターダール ハヤカワ文庫 北欧サスペンスドラマ『マックス・アンガー』を観て古本で購入。ドラマの準主役の女性タクシー・ドライバーが出てこない。下巻で殺人がいくつか起きるがかなり凄惨。ドラマとかなり違った設定になっていたが、最後の章でプーチンの名前が出てくるなどソビエト(ロシア)と北欧の関係には複雑な歴史があることが解った。 2022.9.15. | ||||
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ソ連崩壊間もなくの時期を扱っているが、当時の社会の混乱や不安定な状況か描かれていないので、話に現実味がない。当時はそれほど携帯なども一般には普及せず、図書館でのパソコン検索などありえなかった時代だったのだ。 | ||||
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フィンランドのノキアやスウェーデンのエリクソンなど、北欧の通信産業は世界トップクラスであり、エリクソンの固定通信設備は世界の携帯端末の4割が依存しているという。 この小説はこうしたスウェーデンの先進的な通信事業に食い込む旧ソ連のスターリン信奉者グループの陰謀を縦糸にし、他方で1944年のソ連によるストックホルム空爆の謎を横糸に絡めたミステリーである。 後者の空爆は誤爆事件として処理され、今ではスウェーデンでも知る人が少ないとのことだが、真相はソ連の重要スパイ奪還を目的とした政治的事件だったとの見方を著者は提示しており、そのスパイが「スターリンの息子」として物語の重要な役割を果たすことになる。 小説では、陰謀の核心に触れて拉致された恋人を主人公が救出するスリリングなドラマとして展開するが、ロシアの治安の悪さと闇社会の残忍さは読んでいて気持ちのいいものではない。 ソ連崩壊後の90年代の混迷ぶりとスウェーデンの隠された歴史がリアルに描かれているのは興味深いが、スターリン信奉者グループが隠然たる力を今なお有しているとの点はにわかには信じられないし、80歳を超える元スパイが日進月歩の情報通信産業を牛耳るというのも不自然な感がある。 小説としてはスリリングな展開を楽しめるのだが、やや風呂敷を広げすぎではないかと思う。 なお、この小説では暗示されているだけだが、プーチン政権への不信と危機感はEU 諸国、特に国境の近い北欧には強いのだろう。この点は終戦時の満州侵攻や北方領土問題を抱えつつ、ロシアの脅威が現実には観念的なものでしかない日本とは異なると思われる。 | ||||
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