恋形見
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『月下上海』で松本清張賞を受けた作家の2015年の書き下ろし時代小説。江戸文化の爛熟期と言われる文化、文政のころを中心に、日本橋の太物問屋の姉娘の成長を語ってゆくこの物語は、甘い小説ではない。 主人公は『月下上海』の八島多江子にうかがわれたような「父の娘」である。美貌の妹とは異なりお転婆で利発なおけいが父の店を継いで、才気と機転でさまざまな難題を切り抜け、「人でなしのおけい」と陰口をたたかれながらも四十代で押しも押されもせぬ大店の主となってゆくさまを重厚な構成と臘たけた語り口で展開してみせる。 江戸期の行事や日常生活のちょっとした描写にも気配りがあって、そこにもこの物語の魅力がある。 時代小説としては五味康祐や山田風太郎の系譜に連なるのではないかと思う。凛として難題に立ち向かう女、身を持ち崩してゆく美貌の女、放蕩者の商家の長男、藩政を立て直すべく奮闘する小藩の役人、出自の知れぬ両替商、果ては大店に押し入って金蔵を破る盗賊まで、役者は揃っている。中心にいるおけいはじつにかっこいい。その彼女を陰で支えているのが「恋形見」である螺鈿の櫛。ここに作者のたくらみがある。 面白い。 | ||||
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いろいろな女性が出てきますが、主人公は賢くて、決断力があって、懐が大きい、それでいて優しく暖かい。一方、美しいだけの妹や実の娘につらく当たる母親などなかなか面白いです。江戸時代に主人公のようなこんなすごい女性がいたのかと思うと頼もしい気がします。広岡朝子氏のような、新島八重氏のような朝ドラのヒロインのような主人公です。いちずに初恋の人を思い続ける反面、大胆に物事に対応していく行動力がすごい。なかなか面白い展開でした。 | ||||
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江戸時代の町人物が好みなので読んで見ました。話の筋建てはとてもよく出来ていて、おもしろかったのですが、読んでいて何か違和感が…。半分くらい読んだところで、もしや、と思い当りました。ドラマの脚本もしくは構成を読んでいるみたいなのですね。著者の経歴を拝見して納得しました。小説として何度も読み返したいという余韻はないのですが、これはドラマ化すれば見応えがありそう。ちょうど小説と同じ10回物で、NHKの木曜時代劇で実現すれば絶対観たいと思います。もしかして、既に企画が出来ていたりして。 | ||||
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ヒロインの合理的な考え方や割り切りは好み。それと相反する「恋心」を支えとしてる部分も良し。が、なんか物足りない。 猪突猛進的ヒロインの「周り」の人が受けた波が通り一遍にしか描写されてないから…かな? もちょっと周囲の人々の心情に踏み込んでくれればなお楽しめたかも。みたいな感じ。 | ||||
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女性の半生を通したサクセスストーリーです。 作者は大変なストーリーテラーで、すいすいと読んでいけます。 背景が重厚であるのに対して、人物は少し浅い感じです。 しかし、そこがちぐはぐというより、よいほうに作用しているように思われました。 ひとつ、不思議だったのは、すいすいと読んでいける割には、なんだか読み進むのが気が重い、という矛盾した感情がわいたことです。 もしかすると、女性作家特有の「ねっとり感」とか「いやらしさ」をほのかに感じるせいかもしれません。 あまり期待せずに読んだのですが、思わぬ拾いものの作品でした。 | ||||
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