恐怖の総和
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
恐怖の総和の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク
恐怖の総和の総合評価:
7.57/10点 レビュー 14件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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それに伴い米ソ間の緊張もゆるむが、それが気に入らないイスラム系のテロリストが、偶然手に入れたプルトニウムから核爆弾を製造し、アメリカでのテロを企てる。
政治家や政府高官たちは、誤った情報や思い込みから疑心暗鬼にとらわれ、核兵器大国である米ソ間でお互いへの不信感が高まり、世界は破滅の淵に立たされる。
果たしてライアンは、人々の恐怖の総和が生み出したこの危機を、回避させる事ができるのか。
【以下ネタバレあり】
専門用語を駆使した技術的な描写は細緻を極め、したがってとても長い。
クライマックスが始まるまで1100ページあまりも費やされ、それまでは特に盛り上がる場面もなく、物事の経過が描かれるだけなので、忍耐力が必要。
しかし、ひとたび物語が動き出してからは一気呵成。
こういう話は、核爆弾の爆発が間一髪で阻止されて終わるというのが通常だが、本書ではそれが実際に爆発し数万人の死者が出てしまう。
そのため、終盤の展開では「本当に最悪の事態になってしまうのでは」と読者は思わされ、手に汗を握る事になる。
ここは、極めて大胆だし上手い。
本書の弱点はやはり、上下巻で1500ページ近い本編にぎっしりと詰め込まれた、軍事、技術、科学的専門用語が、一般読者へのハードルを上げてしまっているところだろう。(好きな人には、そこがいいのだろうけど)
段落ごとの人物の視点の統一がなされていない。
技術的描写とは対照的に、風景描写があまりないので、誰がどこにどういう状況でいるのかが分かりにくい。
読者にある程度、軍事知識がある事を前提に書かれているので、艦船、車輌、ミサイル、爆弾などの、そのものの形や大きさの説明も少ない。
などのように、小説としての及第点に達していない部分もある。
核爆弾の製造過程は数十ページにわたって描かれるのに、最大の見せ場であるその爆発シーンがわずか数ページで、しかも直接的な破壊の描写もないため不満が残る。
とはいえ、核兵器の抑止力による平和がいかに危ういかを、1990年代初頭に、ここまでのリアリティーをもって書ける作家は著者以外にはいなかったと思う。
本書が、軍事スリラーというジャンルのひとつの到達点である事は、間違いない。