闇にとけこめ
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主人公は幾多の修羅場をくぐりぬけた伝説の元SIS工作員ハイドと、現場の工作員から出発し、自ら修羅場をくぐり、危険極まりない作戦を数多く指揮してきた、たたきあげの元スパイマスターのオーブリーだ。冷戦はとうに終結し彼らはすでに組織を離れてしまっている。にもかかわらずハイドは工作員として優秀であるがゆえに闇を引き寄せてしまい、戦わざるを得なくなる。 本編の舞台は軍事政権下のビルマ(ミャンマー)だ、本書を読むことによりビルマの現代史と再考することができる。ビルマは太平洋戦争後イギリスから完全独立するが、ビルマ独立軍司令官アウン・サンはその前年に暗殺されてしまう。その後クーデターが起こり社会主義へと舵を切る。1980年代大規模な反政府運動が起き、アウン・サン・スー・チーをリーダーとした民主化要求運動が展開される。その後軍部が全権を掌握しスー・チーを自宅軟禁し国名をビルマからミャンマーに変更する。このようなビルマ国内状況を舞台とした謀略の仕掛けも、それに戦いを挑むハイド-オーブリーコンビも素晴らしい。 国際冒険小説というと同時代性が重要な要素となり、旬を過ぎたものは忘れ去られる運命を少なからず持っている。現に本書も書店ではまず手に入らない。しかし、今読んでも本書の面白さは少しも褪せておらず、手に入るのであればぜひ一読をお勧めしたい1冊である。 | ||||
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英国系の作家は、冷戦時代を英ソの諜報戦をテーマとして見事なまでにひとつの体系として花開かせた。ヒギンズ、フォーサイスなど枚挙にいとまがない。しかし、ソ連の崩壊とともに冷戦構造がなくなりスパイものを含めた軍事スリラーのジャンルでは、明確な敵国像を結びきれなくなっており、スパイものもかつての煌きを失いつつある。 本小説もその中でスパイとして香り高かった時代からの移行を引き続き模索している中の作品と位置づけられよう。今回、クレイグ・トーマスは往年のSISの名スパイであるハイドをまたしてもケネス・オーブリー卿に老骨鞭打たせ表舞台へと押し出し、一段違ったスパイ時代の後継を描いた。 今回の舞台は、現在アンサウン・スーチー女史の軟禁からの解放と国交正常化に向けて着実に進化しているビルマである。 しかし、ビルマ開発は黄金の三角地帯の麻薬利権をめぐり中国と手を結んだコングロマリットがしきっており、ハイドはこの実態をつきとめつつあった。 一方、ハイドの恋人のロスはそれとは知らずコングロマリットに近づき、その手に落ちる。 ハイドの懸命な救出劇に続く逃避行は本編のよみどころ。 インドに続く、脱出モノはこれはこれで傑作である。 | ||||
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米ソの冷戦時には百花繚乱のスパイ小説が書かれた。本書の著者の「闇の中へ」などはその傑作の1つであった。米ソの冷戦には英国の情報部が絡むことが多く、このシリーズの主人公も元・英国スパイのハイド。冷戦終結後はスパイの仕事はなく、悲哀をかこっている。オーストラリア警察に雇われ、麻薬捜査に協力する仕事に成り下がっている。そこで、ビルマの問題に首を突っ込むのだが、どうも米ソの緊迫とはちょっと違う展開になる。冒険小説としては出色。 | ||||
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米ソの冷戦時には百花繚乱のスパイ小説が書かれた。本書の著者の「闇の中へ」などはその傑作の1つであった。米ソの冷戦には英国の情報部が絡むことが多く、このシリーズの主人公も元・英国スパイのハイド。冷戦終結後はスパイの仕事はなく、悲哀をかこっている。オーストラリア警察に雇われ、麻薬捜査に協力する仕事に成り下がっている。そこで、ビルマの問題に首を突っ込むのだが、どうも米ソの緊迫とはちょっと違う展開になる。冒険小説としては出色。 | ||||
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