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samikota さんのレビュー一覧
samikotaさんのページへ| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt | ||||||||
レビュー数2件
全2件 1~2 1/1ページ
※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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男社会である警察組織を舞台に、似顔絵捜査官・平野瑞穂の闘いと自己確立を描いた傑作ミステリです。本作の要点は以下の通りです。
・組織と個人の相克: 警察の「体面」や「女性という記号」として彼女を消費しようとする巨大なシステムと、真実を求める個人の尊厳との激しい対立。 ・内面的な葛藤: 自身の顔への激しい劣等感(赤面症)を防衛しつつ、他者の顔を描き対象を断罪してしまう「才能の暴力性」への深い苦悩。 ・真実への矜持: 組織にとって不都合な「犯人の顔」を描き出した瑞穂が、隠蔽や改竄の圧力に屈することなく、己の仮面を脱ぎ捨てて職務を全うする覚悟。 本作は警察小説の枠を超え、匿名社会を生きる私たちが「己の真実の顔」といかに向き合うべきかを鋭く問いかける、普遍的で美しい人間ドラマとなっています。 |
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高野和明のデビュー作『13階段』は、江戸川乱歩賞を満場一致で受賞した社会派ミステリの歴史的傑作です。
・物語の骨格:仮釈放中の青年・三上と、退官間近の刑務官・南郷が、記憶を失った死刑囚の冤罪を晴らすため、死刑執行までの約3ヶ月という極限状況下で、10年前の惨殺事件の謎に挑みます。 ・深遠なテーマ:本作は単なる謎解きにとどまらず、「人が人を裁くことの是非」や「死刑制度の重み」を鋭く追及しています。加害者と被害者遺族の決して埋まらない溝や、法と感情の矛盾を生々しく描き出し、読者に「真の正義とは何か」を問いかけます。 ・圧倒的な構成力:終盤の怒涛の伏線回収、特に三上自身の過去と証拠品に絡む驚愕の展開は圧巻です。 刊行から四半世紀が経つ現在でもその輝きは色褪せず、安易な断罪が溢れる現代においてこそ、私たちの倫理観を根底から揺さぶる必読の一冊と言えます。 |
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