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タカタソン さんのレビュー一覧
タカタソンさんのページへレビュー数32件
全32件 21~32 2/2ページ
※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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ミステリ-の名手として必ず名が挙がるのが、このジェフリ-・ディ-ヴァ-。
一度読んでみようと、代表作でもあるリンカ-ンライムシリ-ズの1作目のこの本を読んだ。 さすがに展開は超早い。初っ端の誘拐シ-ンから気がつけばどっぷり。 無駄な会話・描写がなく、的確な考えられた言葉の使い方は科学捜査(鑑識)みたいなイメ-ジが難しい現場の描写も素晴らしく、あたかも目に見えるように読める。 わざと科学捜査でしか判明しない証拠を残す殺人犯と、科学捜査官を退職した四肢麻痺の主人公リンカ-ンとの科学捜査の対決は純粋に面白かった。 ただ、リンカ-ンが捜査協力する経緯の薄さや、その後に主人公の一人になり、リンカ-ンの手足となって現場で科学捜査するサックスの心変わりなどが、分かりづらいところがあった。 リンカ-ンの頭脳とサックスの美貌・行動力は次の作品でも十分楽しみになる。 |
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2だからといって1のテイストシリ-ズモノだと思ったら大違い。
まず1から時間がしっかり流れており、その後の1の主人公ミカエルやリスベットの状況が描かれている。 特に2は、リスベットの過去が焦点となっていて、ミカエルとは全く違う軸で話は進んでいくが、雑誌ミレニアムで発表予定の人身売買や売春といった調査・取材をして行く中で事件が起こり、やがて重なっていく。 2はミカエルとリスベットが会う事がほぼ無い。 自分の過去と向き合うリスベットとどのようにミカエルが関与していくかは見どころであり、リスベットの衝撃的な過去も判明する。 展開も早く、ちょっとやりすぎ?と思うぐらいのアクション描写もあるが楽しく読める。 いや、そんなレベルじゃなくて実は正直かなり「ミレニアム」はハマってマフ。 2の終わり方はそこで終るのって思うほど衝撃的な幕切れになるが3はその直後から始まり、少し言ってしまうと3面白さはハンパ無いデス。 大長編だが、それだけ楽しめると思えば全く損はないでしょう。 |
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小川氏の書く世界はなぜこんなにやさしく暖かく切ないのだろうか?
80分しか記憶を持てない数学博士と家政婦とその息子ルート(あだ名)の物語。 毎朝自分の病気を知る事から始まり、毎朝初対面の挨拶をしなければならない家政婦とル-トの刹那さ。 江夏豊と子供と数学を極端に愛する博士は愛おしく、読み終わった後、しばらくたって思い出すと心に染みます。 ミステリ-ばっかり読まず、たまにはこんな作品も読んでみてはどうでしょうか? |
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洋物ミステリ-はなかなか敷居が高く手を出しづらい。
ただ、思い切って読んでみると結構読める。 単行本が出た時から気になっていたが、評判通り?と言っていい。 ペ-ジ数は結構あるが、4章構成で起承転結って感じで上手い。 つまり上巻はネタで振りで終わるが、振り方が上手くついつい読みふけてしまう。 下巻は解決編でまっしぐら。 ただ、上巻で想像していた展開と全然違う方向に下巻では進み、ちょっとした気づきが解決の糸口となり猟奇的な殺人事件と繋がっていく。 一点問題は、スウェ-デンの女性犯罪とか性関係が良く分からないところ。 (主人公は、気軽に誰ともすぐに寝る。。。) 最後は全てすっきり解決するので(2とか3とかに続くのかと思っていた)ミステリ好きは是非。 |
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さすがに当然に面白いです。
しかし、思うのはホラ-というカテゴリ-だけにはめるのは勿体無い。 サスペンスとしても十分すぎるほど傑作。 なぜホラ-文庫として出版されるのだろうか?ホラ-大賞を取った小説だとしても ホラ-というジャンルが先行して意識づけされるのはホント勿体無い。 追われる恐怖あるけど、それ以上に話のまわりを固めるいろんな観点からの描写や説明は、よく調べているなと思うし、普通の怖がらせるだけの小説とは一線を駕している。 恐怖といえば、この小説の主人公がある自殺の第一発見者になるのだが、その描写は自分が今まで読んだミステリ-、サスペンス等の中でもっともインパクトがあった。 発見した場面、居合わせた人の目線など・・。 興味にある方はぜひ。 |
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久しぶりに大沢先生らしい作品ではないでしょうか。
仮想の海辺の町で起こる死んだ大地主の遺産を巡る話。 主人公はこの大地主の甥かもしれないアメリカから来た青年と老刑事。 甥かもしれないという微妙な立ち位置の主人公(これが面白くしている)が町に来ることで巻き起こる事件、そして老刑事の活躍。 のめり込んで読んじゃいます。 最後のオチも良い(ちょっとあっさりしすぎ?)し、ページ数は多いけどあっという間。 ハ-ドボイルド初心者にもお勧めです。 |
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全く山には興味がなかったが、この小説を読んだ後、一変。
K2。その壮観さや登頂の難易度など思わず自分でも調べてしまった。 それぐらいこの小説を読むと、山を登ることのリアリティに興奮してしまう。 話の舞台は、ブロ-ド・ピ-ク。(8000m峰) そこでの公募登山(登山素人でも登頂出来るようなビジネス登山)での話が展開される。 K2で恋人を失った主人公、K2でなだれに会い仲間を失った会長秘書の竹原、そして 一代で大企業を築き上げ、自ら宣伝のために自社ペ-スメ-カ-を付けて8000m峰を登る 会長の神津、次々と襲い掛かる困難、死と隣り合わせの緊張感ある展開。 特にこの小説において特筆すべきは、随所で出てくる神津の言葉。 心に響く事間違いなし。 仕事や勉学で落ち込んでいる方、これを読んで勇気をもらおう。 |
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耐え切れなかった。結末がわかっていても、涙を我慢出来なかった。
それほどまでに主人公の岡部とかほるに魅入られてしまった。 主人公岡部は暴力団の有力幹部。ある日散歩しているかほるを見て、若い頃、自分のせいで 亡くした彼女と表情が酷似していた事で動揺し、自分の娘ほどの年齢で盲目のかほるとの 関係が始まる。 かほるが盲目となった原因や、暴力団幹部が殺された事で始まる抗争など、やくざの足を 洗おうと決意した岡部に立ちはだかる様々な試練と、かほるとのプラトニックな関係。 岡部はかほるために、足を洗う事はできるのか。目に光を与える事ができるのか。 ラスト15ページは、涙が止まらなかった。 |
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家族を失ったアル中の主人公とその家に住む訳あり同居人達が、主人公が拾ってきた少女によって
その同居人達の間にもたらした明るさを信じ、警察捕まってしまった少女を助ける話。 事件が起こるまでは、話のテンポやノリが軽くてあまり好みではなく、読むのがつらかったが それ以降は逆に事件の究明に奮闘する主人公や同居人達のそれぞれ事情が解明されていき、 事件自体は大した話ではないが、人との絆や家族を守ろうとする登場人物達がとても良い。 最後にわかる真相は前フリもなく突然だが、個人的にはこれで良いと思った。 少女を助けるためには、引き換えに真実が必要で、決してハッピ-エンドではないけど 何となく心温まる終わりだと感じた。 この本の題名の意味も読み終えればわかるが、考えるほど心にグッと来る。 |
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何でそんなにのめり込んで読んでしまうのか、自分でもわからない位に一気読み。
内容は、なぜそこにいるのか分からない主人公を含めた9名と各自持たされた携帯ゲ-ム機。 CP(チェックポイント)を通過する事に、ゲ-ム機からアイテムの在り処や情報を貰えたりし 各自求めるアイテムによって別れた仲間達がCPが進む事に変貌を遂げていく事が分かり (このサバイバルゲ-ムの主催者の陰謀・罠だったりもする)、アイテムや情報を駆使して生き残ろうとする話。 面白さは主人公がCPを通過すると得られる情報により、自分の置かれた環境だったり、別ル-ト に行った仲間がどうなるのかが少し分かったりすることで、それが怖く感じ、物語の主人公と 同じように不安になったりすることで感情移入をしてしまう。 分かりやすく言うと、ゲ-ムのバイオハザ-ドみたいな(した事ば無い人はすみません) 感じだと思う。 是非、一度読まれる事を薦めます。 |
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大極宮の極、京極氏の作品は初読み。
趣味には合わないと思い今まで敬遠してきたが、とりあえず読んでみようと本書を取った。 まず、読む前のイメ-ジで言うと、本表紙の絵みたいな妖怪の存在が普通の世界で人にとりつき 事件を起こし、最後に陰陽師との妖怪バトルみたいな感じで思っていたけど違った。 あくまで、実在しない妖怪や神霊とは、どのようなモノなのか宗教的、哲学的 科学的な様々な観点から主人公の自論が展開されていき、そのせいでスト-リ-テンポ は遅いが幾分納得するところもあり、どんどん引き込まれていく。 当然話は怪奇的な事件の謎を究明していくというところなのだが、推理・トリックという 観点では読まないほうが良い。 あくまで、主人公の京極堂が最後にズバッと謎を解いていく爽快感を楽しむものであると 思う。 事件において妖怪や神霊の具体的な描写が一切なく、あくまで人間の所業で おきた事件で解決するところは、意外であり、新たな小説の発見だと思った。 |
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贄の夜会という題名につられて購入。香納さんの作品は初読。
犯人を追う刑事、猟奇的殺人者に妻を殺された殺し屋(スナイパ-)、容疑者の弁護士など登場人物に 魅力があり、スト-リー展開も相まって引き込まれてしまう。 個人的に好みの文句なしに面白いハ-ドボイルド。 |
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