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No.293
カリ・モーラ
トマス・ハリス
レナード風味はいんだけど
No.292
我らが少女A
高村薫
不定形の不安が漂う、未解決事件の物語
No.291
震源
真保裕一
物語の構想は面白い
No.290
防壁
危険と隣り合わせの男たちの誇りと弱さ
No.289
アイル・ビー・ゴーン
エイドリアン・マッキンティ
二兎を追って一兎半?
No.288
連鎖
題材の目の付け所が新鮮
No.287
ストロボ
古いアルバムを捲るような(非ミステリー)
No.286
種の起源
チョン・ユジョン
純粋な悪人
No.285
ブラック・ドッグ
葉真中顕
これだけ人が殺される日本の小説は珍しい
No.284
パリ警視庁迷宮捜査班
ソフィー・エナフ
パリの特捜部Q、やや散漫
No.283
繋がれた明日
罪を償うことの難しさ
No.282
白夜の警官
ラグナル・ヨナソン
邦訳3作品の中では、これが一番面白いかな
No.281
処刑人の秘めごと
ピーター・ラヴゼイ
愛妻家・ダイヤモンドに女性ストーカーが・・・
No.280
臨床真理
柚月裕子
上手い、けど驚きが無い
No.279
検事の死命
検事の理想像を描いた、シリーズ前日譚
No.278
ノースライト
横山秀夫
横山秀夫のイメージが変わる
No.277
君たちに明日はない
垣根涼介
乾いた情感のサラリーマン小説(非ミステリー)
No.276
任務の終わり
スティーヴン・キング
念動力(テレキネシス)を信じる人には面白いだろうけど
No.275
暗い迷宮
犯行動機と犯人像が、やや弱い
No.274
希望荘
宮部みゆき
癒し系探偵の現代人情話
大豪邸の管理のバイトとして働くコロンビア出身の25歳の美貌の女性・カリは、屋敷に隠された金塊を狙うコロンビアの犯罪集団と接触するのだが、金塊の強奪を狙っているのは彼らだけではなかった。偏執的な臓器密売商人・シュナイダーは映画撮影を装って屋敷に居座り、金庫を掘り出そうとする。一方のコロンビア側も強硬手段をとり、互いに殺し合う壮絶な戦争が始まり、屋敷の事情に詳しいカリは否応なく抗争に巻き込まれていく・・・。
ヒロインのカリは祖国コロンビアの反政府ゲリラで少年兵として育てられた過去を持ち、さまざなサバイバル技術を身に付けたタフな女性であり、また一方で、傷付いた動物を助けるために獣医を志している心優しい女性でもある。そんな彼女を騒動に巻き込む悪党たちはかなりの特異性を持った奴ばかりで、しかも行動は荒っぽい。そしてストーリー展開はスピーディーで息つく暇もない、まさにエルモア・レナードの世界である。
時代性を加味したストーリー、軽快な場面展開など、これまでのトマス・ハリス作品にはない良さは評価できるのだが、いかんせん奥行きがない。全体に薄っぺらな印象で、ところどころでは「あらすじ」を読まされているようなのが残念である。
レクター博士シリーズの重厚を期待すると裏切られる。レナード・タッチのアップテンポなノワールのファンにオススメする。