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風の森 さんのレビュー一覧

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レビュー数6

全6件 1~6 1/1ページ

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No.6:
(8pt)

光には影がつきもの、影の中に光が生まれる

少しずつつながりがある物語の短編連作。
前半は救いようがない話ばかりで、相変わらずの人間の機微に優れた表現はさすがだと思うが、それだけに重い。後半はうってかわって、救いのある若干前向きな内容。
大きなトリックやどんでん返しはないが、表現の巧さが楽しめる。読み終わった後に美しくも儚い様子の表紙を見つめると、何とも言えない気分になる。
光媒の花
道尾秀介光媒の花 についてのレビュー
No.5:
(8pt)

少々ややこしい登場人物

このややこしい登場人物たちを把握ながら読まないと、この本は楽しめない。
というか読み直す羽目に陥ると思う。
私は登場人物が多い小説が苦手なのでもれなく再読が必要になってしまった。
そして、青春小説のような雰囲気を大切に読んでいけば、最後の結末に満足できるだろう。
何かを疑いながら読むのには向かない。

繊細なトリックという感想になるか、ややこしいと言う感想になるかはこの読み方によるのだと思う。
私は残念ながら流し読みしたせいで最初の感想はややこしいになってしまった。
黒百合 (創元推理文庫)
多島斗志之黒百合 についてのレビュー
No.4:
(8pt)
【ネタバレかも!?】 (2件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

確かに赤川次郎のイメージが変わる1冊

赤川次郎というと、楽しく軽めの小説がたくさん、というイメージを抱いていたが、
確かにこれは独特の雰囲気がある。
ミステリというよりはサスペンス調なのかもしれないが、
最後の展開には驚かされた。
物語らしく現実感が乏しいところも多々あるが、
文章は読みやすく、サクッと読めるので、おすすめしたいと思う。
しかしこの本、新装版とのことだが、
もう一度今の流行に乗って表紙を変えてみれば再ヒット間違いなしの予感がする。

マリオネットの罠 (文春文庫)
赤川次郎マリオネットの罠 についてのレビュー
No.3:
(8pt)

脱力系ミステリー

表紙の絵のようにゆるーい感じの脱力系ミステリー。
関門海峡が舞台。門司港のあたりに旅行に行ったことがあったため楽しめた。
ゆるい雰囲気のわりに伏線も巧みでサクッと読めた。
どうなったのか結末が分からない部分が多々あり、気になった。
これは作者の意図するところなのだろうか?と考えてみたが、
脱力系ということで見なかったことにしようと思う。
もう誘拐なんてしない (文春文庫)
東川篤哉もう誘拐なんてしない についてのレビュー
No.2:
(8pt)

夏期限定トロピカルパフェ事件の感想

夏だし、ってことで選んだこの本。
なんと「小市民シリーズ」の第2弾だったらしい。
後で、「春期限定いちごタルト事件」も読んでみることにしようと思う。
表紙やタイトルから連想されるライトノベルチックなノリを予想していたが、意外とシリアスで、小市民には程遠い主人公に若干の同情心が芽生える。

▼以下、ネタバレ感想
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夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)
米澤穂信夏期限定トロピカルパフェ事件 についてのレビュー
No.1: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

美しい表紙

赤朽葉家の3代の女たちの人生の話。
すごく盛り上がるでもなく、淡々とした話が続きます。
ミステリ要素はあまりないのだが、濃い登場人物たちに圧倒され、
あっという間に読み終えてしまった。
瞳子の話が一番サラッとした感じだったが、
それがまた『現代』を表しているようだと思った。
赤朽葉家の伝説
桜庭一樹赤朽葉家の伝説 についてのレビュー