(短編集)

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

の評価:

4.20/5点 レビュー 85件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.20pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全136件 81〜100 5/7ページ
No.56
(4pt)

女性が主人公。でも渋め

作者の他作品で登場したキャラを中心にした短編集
女性が主人公だが恋愛要素はゼロな成長物語だ
主人公は完璧な人間ではなく、人間関係に悩みミスもし時には誰かに嫉妬をしたりもするが、
人情味あふれた人間で好感が持てる
彼女が関わる事件もそれなりに展開にひねりがあり、似顔絵を描いてただ解決というものは
あまりなく読んでいて飽きさせない
氏の作品の中で際立っているというほどではないが、良作揃いな一冊だろう
顔 FACE (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 顔 FACE (徳間文庫)より
4198922330
No.55
(4pt)

女性が主人公。でも渋め

作者の他作品で登場したキャラを中心にした短編集
女性が主人公だが恋愛要素はゼロな成長物語だ
主人公は完璧な人間ではなく、人間関係に悩みミスもし時には誰かに嫉妬をしたりもするが、
人情味あふれた人間で好感が持てる
彼女が関わる事件もそれなりに展開にひねりがあり、似顔絵を描いてただ解決というものは
あまりなく読んでいて飽きさせない
氏の作品の中で際立っているというほどではないが、良作揃いな一冊だろう
顔 FACE Amazon書評・レビュー: 顔 FACEより
4198615861
No.54
(5pt)

さすがの一品

緊張感がたまらない。
あっという間に読み終え、まだまだ読み足りないくらいです。
顔 FACE (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 顔 FACE (徳間文庫)より
4198922330
No.53
(5pt)

さすがの一品

緊張感がたまらない。
あっという間に読み終え、まだまだ読み足りないくらいです。
顔 FACE Amazon書評・レビュー: 顔 FACEより
4198615861
No.52
(3pt)

一気に読ませるが、かと言って氏の代表作かと言えばそうでもない。

D県警シリーズ第一作である『陰の季節 』にちょっと顔を出した似顔絵婦警がヒロインとして活躍する連作集。

さすが横山秀夫と言うか、全編一気に読ませるが、かと言って氏の代表作かと言えばそうでもない。
氏の作風から言えばちょっと異色というか箸休め的小品。
作品の背景に『陰の季節 』収録の「黒い線」があるので、できれば時系列に読むのをお勧めする。
D県警シリーズ全体の象徴とも言うべき、二渡調査官が脇役ででも登場するかと期待したが、最期まで出て来なかった。

このシリーズ、次は話題の大作『64』まで飛んじゃうのがちょっと残念。
顔 FACE (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 顔 FACE (徳間文庫)より
4198922330
No.51
(3pt)

一気に読ませるが、かと言って氏の代表作かと言えばそうでもない。

D県警シリーズ第一作である『陰の季節 』にちょっと顔を出した似顔絵婦警がヒロインとして活躍する連作集。

さすが横山秀夫と言うか、全編一気に読ませるが、かと言って氏の代表作かと言えばそうでもない。
氏の作風から言えばちょっと異色というか箸休め的小品。
作品の背景に『陰の季節 』収録の「黒い線」があるので、できれば時系列に読むのをお勧めする。
D県警シリーズ全体の象徴とも言うべき、二渡調査官が脇役ででも登場するかと期待したが、最期まで出て来なかった。

このシリーズ、次は話題の大作『64』まで飛んじゃうのがちょっと残念。
顔 FACE Amazon書評・レビュー: 顔 FACEより
4198615861
No.50
(5pt)

女性警察官の成長の物語

D県警シリーズ。今回の主人公は、女性警察官、平野瑞穂。彼女の警察官としての過程が五つの連作短編で綴られる。女性ゆえの軋轢、不平等な扱いを周囲の助けを借りながら跳ね除け、成長するストーリーが面白い。
顔 FACE (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 顔 FACE (徳間文庫)より
4198922330
No.49
(5pt)

女性警察官の成長の物語

D県警シリーズ。今回の主人公は、女性警察官、平野瑞穂。彼女の警察官としての過程が五つの連作短編で綴られる。女性ゆえの軋轢、不平等な扱いを周囲の助けを借りながら跳ね除け、成長するストーリーが面白い。
顔 FACE Amazon書評・レビュー: 顔 FACEより
4198615861
No.48
(4pt)

平野瑞穂巡査の苦悩と成長の物語

主役の平野瑞穂はD県警の婦警である。D県警 機動鑑識班で似顔絵を作成する準専門職だったのだが、上司に指示された不正に嫌気がさし、失踪事件を起こした過去がある。このいきさつは、『陰の季節』の短編「黒い線」で読むことができるが、本短編集では、瑞穂は秘書課の広報公聴係に配属されている。失踪事件がたたって冷や飯を食わされているのだ。瑞穂に不正を強いた森島など「黒い線」の登場人物が本短編集にも顔を出しているため、前もって「黒い線」には目を通すことをおすすめしたい。本短編集での瑞穂の苦悩や成長がより鮮明になるだろう。

D県警シリーズは警察組織の中の管理部門の人々が主役である。警察の面子を守るために奔走し、組織の内部統制をいかに保ち続けるかに腐心する警官らの姿が描かれており、警察小説としてとても新鮮だった。警官らの野心や失意がひしひしと伝わる人間ドラマなのだ。

本短編集は、瑞穂が直接事件と関わりもつものもあるため、他のD県警シリーズとは趣が違う。信念を貫いたために、組織から爪弾きにされてしまった瑞穂のガンバリが、20代女性の視点で描かれていく。瑞穂の嫉妬、悔悟、混迷といった内省的な部分にスポットがあたっているのも本短編集の特徴だ。典型的な男社会の中で、事あるごとに過去の失敗をもちだされる瑞穂。ヘコまされても、ギリギリのところで撥ね返していく瑞穂の意地に、清々しさを感じるだろう。

■共犯者
銀行強盗の訓練中、時を同じくして別の支店で本物の強盗事件が発生した。このためD県警は現場への到着が遅れるという失態を犯してしまう。訓練については支店長を除き、知らされていない。訓練に参加した瑞穂は監察官からの追求で、同期の婦警に話をしたこと口にしてしまう。友情が壊れかけている瑞穂は信頼を取り戻すべく、不審な行動をしていた人物の似顔絵を描き、聞き込みを開始するのだった ・・・

瑞穂の似顔絵と推理が冴える作品。本作品は、短編を読み進めていくと瑞穂が成長していることが良くわかるようになっている。

■心の銃口
南田安奈婦警が襲われ拳銃が強奪された。安奈は意識不明のため、犯人の足取りがつかめない。強行班捜査係に転属した瑞穂は、現場の状況から目撃者を特定し似顔絵を作成する。しかし、それは全くの見当違いの人物だった ・・・

本短編で、いくつかの失敗を繰り返しながら、警察官として自覚していく瑞穂が描かれている。どんでん返しもあって、ミステリとして十分に楽しめる作品だ。瑞穂の心の銃口という言葉が、爽快感をともなった余韻を残していく。

その他、魔女狩り/決別の春/疑惑のデッサン を収録
顔 FACE (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 顔 FACE (徳間文庫)より
4198922330
No.47
(4pt)

平野瑞穂巡査の苦悩と成長の物語

主役の平野瑞穂はD県警の婦警である。D県警 機動鑑識班で似顔絵を作成する準専門職だったのだが、上司に指示された不正に嫌気がさし、失踪事件を起こした過去がある。このいきさつは、『陰の季節』の短編「黒い線」で読むことができるが、本短編集では、瑞穂は秘書課の広報公聴係に配属されている。失踪事件がたたって冷や飯を食わされているのだ。瑞穂に不正を強いた森島など「黒い線」の登場人物が本短編集にも顔を出しているため、前もって「黒い線」には目を通すことをおすすめしたい。本短編集での瑞穂の苦悩や成長がより鮮明になるだろう。

D県警シリーズは警察組織の中の管理部門の人々が主役である。警察の面子を守るために奔走し、組織の内部統制をいかに保ち続けるかに腐心する警官らの姿が描かれており、警察小説としてとても新鮮だった。警官らの野心や失意がひしひしと伝わる人間ドラマなのだ。

本短編集は、瑞穂が直接事件と関わりもつものもあるため、他のD県警シリーズとは趣が違う。信念を貫いたために、組織から爪弾きにされてしまった瑞穂のガンバリが、20代女性の視点で描かれていく。瑞穂の嫉妬、悔悟、混迷といった内省的な部分にスポットがあたっているのも本短編集の特徴だ。典型的な男社会の中で、事あるごとに過去の失敗をもちだされる瑞穂。ヘコまされても、ギリギリのところで撥ね返していく瑞穂の意地に、清々しさを感じるだろう。

■共犯者
銀行強盗の訓練中、時を同じくして別の支店で本物の強盗事件が発生した。このためD県警は現場への到着が遅れるという失態を犯してしまう。訓練については支店長を除き、知らされていない。訓練に参加した瑞穂は監察官からの追求で、同期の婦警に話をしたこと口にしてしまう。友情が壊れかけている瑞穂は信頼を取り戻すべく、不審な行動をしていた人物の似顔絵を描き、聞き込みを開始するのだった ・・・

瑞穂の似顔絵と推理が冴える作品。本作品は、短編を読み進めていくと瑞穂が成長していることが良くわかるようになっている。

■心の銃口
南田安奈婦警が襲われ拳銃が強奪された。安奈は意識不明のため、犯人の足取りがつかめない。強行班捜査係に転属した瑞穂は、現場の状況から目撃者を特定し似顔絵を作成する。しかし、それは全くの見当違いの人物だった ・・・

本短編で、いくつかの失敗を繰り返しながら、警察官として自覚していく瑞穂が描かれている。どんでん返しもあって、ミステリとして十分に楽しめる作品だ。瑞穂の心の銃口という言葉が、爽快感をともなった余韻を残していく。

その他、魔女狩り/決別の春/疑惑のデッサン を収録
顔 FACE Amazon書評・レビュー: 顔 FACEより
4198615861
No.46
(4pt)

痛々しいほどの、ひたむきさ

「陰の季節」からのスピンオフ。
”黒い線”の主人公 平野瑞穂が警察官という職務に
誇りを持ちつつも、組織に対する疑問や
警察という、男社会での葛藤を描いた短編集。

主人公がいつもの横山作品とは違い「女性」であるがゆえ
どこか、甘さが拭いきれない。
同じ女として、この”甘さ”を感じてしまうところが
自分自身、ちょっと戸惑いを感じてしまう。

主人公の瑞穂は、ある意味純粋で生真面目である。
そのひたむきさは、痛々しい程。
それでも、こんな風に必死になって頑張れる姿を羨ましいとさえ思えるのは
自分自身が、いつのまにかそういうモノを
失ってしまったような感じを受けるからなのかもしれない。

警察という組織と、男という社会にもまれながら
少しずつ成長していく姿は、読んでいて応援したくなる。

七転八倒しながらも、最後には”私は警察官なのだ”という
瑞穂の誇りが清々しく、どんな仕事であれ
「誇り」を持つことの大事さを改めて痛感させられた。

●魔女狩り
●決別の春
●疑惑のデッサン
●共犯者
●心の銃口

の5作品が収録されているが、中でも「心の銃口」は一読の価値有りです。
顔 FACE Amazon書評・レビュー: 顔 FACEより
4198615861
No.45
(4pt)

痛々しいほどの、ひたむきさ

「陰の季節」からのスピンオフ。
”黒い線”の主人公 平野瑞穂が警察官という職務に
誇りを持ちつつも、組織に対する疑問や
警察という、男社会での葛藤を描いた短編集。

主人公がいつもの横山作品とは違い「女性」であるがゆえ
どこか、甘さが拭いきれない。
同じ女として、この”甘さ”を感じてしまうところが
自分自身、ちょっと戸惑いを感じてしまう。

主人公の瑞穂は、ある意味純粋で生真面目である。
そのひたむきさは、痛々しい程。
それでも、こんな風に必死になって頑張れる姿を羨ましいとさえ思えるのは
自分自身が、いつのまにかそういうモノを
失ってしまったような感じを受けるからなのかもしれない。

警察という組織と、男という社会にもまれながら
少しずつ成長していく姿は、読んでいて応援したくなる。

七転八倒しながらも、最後には”私は警察官なのだ”という
瑞穂の誇りが清々しく、どんな仕事であれ
「誇り」を持つことの大事さを改めて痛感させられた。

●魔女狩り
●決別の春
●疑惑のデッサン
●共犯者
●心の銃口

の5作品が収録されているが、中でも「心の銃口」は一読の価値有りです。
顔 FACE (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 顔 FACE (徳間文庫)より
4198922330
No.44
(4pt)

人が組織をつくり、組織が人をつくる。。。

刑事モノの秀作です。
似顔絵婦警として、悩みつつ、少しずつ成長して行く平野瑞穂の生き様が何とも清々しいです。
著者の作品をもう一冊読んで見たいと思いました。
顔 FACE Amazon書評・レビュー: 顔 FACEより
4198615861
No.43
(4pt)

人が組織をつくり、組織が人をつくる。。。

刑事モノの秀作です。
似顔絵婦警として、悩みつつ、少しずつ成長して行く平野瑞穂の生き様が何とも清々しいです。
著者の作品をもう一冊読んで見たいと思いました。
顔 FACE (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 顔 FACE (徳間文庫)より
4198922330
No.42
(2pt)

婦警に対するイメージが決定的に悪くなった。

こどもの頃に婦警のコスプレがしたいと思い立って、ついに婦警になった女性の話。
同じ登場人物と舞台背景による連作短編集である。一章ごとに異なる事件が取り扱われる。
運動は苦手、拳銃も苦手、
事件が起こるとしばしば感傷的になってぼんやりする主人公:平岡瑞穂の姿勢に愕然とした。
性格が公僕というよりポエマー(poetではなくてポエマー)なのだ。
これでは幾ら探偵眼が優れていようとも、アテにはならない。
小賢しい探偵ごっこの前にすべきことがあるのではないか?
正直、主人公は可愛い。だがその可愛らしさが完全に空回りしていて楽しくない。
ドジっ子が様になるのはメイドさんだけで充分だ。ドジっ子婦警は本当に洒落にならん。怖い。
半人前の婦警が成長していく話なら大いに結構なのだが、そういう成長録とも違うようである。
少なくとも私はこんな婦警の世話にはなりたくない。
婦警を含めた登場人物の多くが、形は違えど婦警を軽くみなしていて、
しかもその蔑視になんの救いも見られなかったのが非常に後味悪い。
フィクションとは言え、婦警のイメージが極端に悪くなった。
どうせ作り話なのだから"何かしら"善後策を講じてくれれば良かったのに。
顔 FACE Amazon書評・レビュー: 顔 FACEより
4198615861
No.41
(2pt)

婦警に対するイメージが決定的に悪くなった。

こどもの頃に婦警のコスプレがしたいと思い立って、ついに婦警になった女性の話。
同じ登場人物と舞台背景による連作短編集である。一章ごとに異なる事件が取り扱われる。
運動は苦手、拳銃も苦手、
事件が起こるとしばしば感傷的になってぼんやりする主人公:平岡瑞穂の姿勢に愕然とした。
性格が公僕というよりポエマー(poetではなくてポエマー)なのだ。
これでは幾ら探偵眼が優れていようとも、アテにはならない。
小賢しい探偵ごっこの前にすべきことがあるのではないか?
正直、主人公は可愛い。だがその可愛らしさが完全に空回りしていて楽しくない。
ドジっ子が様になるのはメイドさんだけで充分だ。ドジっ子婦警は本当に洒落にならん。怖い。
半人前の婦警が成長していく話なら大いに結構なのだが、そういう成長録とも違うようである。
少なくとも私はこんな婦警の世話にはなりたくない。
婦警を含めた登場人物の多くが、形は違えど婦警を軽くみなしていて、
しかもその蔑視になんの救いも見られなかったのが非常に後味悪い。
フィクションとは言え、婦警のイメージが極端に悪くなった。
どうせ作り話なのだから"何かしら"善後策を講じてくれれば良かったのに。
顔 FACE (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 顔 FACE (徳間文庫)より
4198922330
No.40
(3pt)

男性が女性を主人公に書く難しさ。

星は超辛口で3つとした。
やはり、横山秀夫ならではの緊張感が希薄であるのがその理由。
本書は、男性が女性を書くという難しさがよく出ていると思う。
横山秀夫をもってしてもいかんともしがたかったのだろう。
女性モノは、乃南アサや桐野夏生に任せて、
男の小説を書いてもらいたい。
ヒリヒリするようなやつを。
顔 FACE (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 顔 FACE (徳間文庫)より
4198922330
No.39
(4pt)

男性社会の中での女

男女雇用均等法など幻想にすぎない。
今でも男社会は存在するし、女性を多く登用しているという会社の実情も、管理職の女性と事務職の女性の格差社会だ。
警察は優秀な女性を広告塔として持ち上げても重用することは殆どない、旧態依然とした男社会である。警察という危険に身をさらし、常に緊張がともなう職場では仕方ないかもしれない。この中ではヒロインのみならず、そういった社会で静かにもがく女性の群像が描かれる。
この短編集のヒロイン瑞穂は信念を曲げ、上からの命令に従った事で心に異常をきたし、閑職においやられた若き巡査である。
有能ではあるが正義感が強すぎて周りに妥協できない。しかし、誰よりも仕事に対する誇りを持っている。警察という組織社会の中では上手く立ち回っていけないタイプであろう。
この小説を見ながら、女性が男社会で生きていく困難さ、そして様々な障害を目の当たりにした。
一つ一つの作品がコンパクトにまとまり完成度も高い。
作者が得意とするもっと骨太の警察小説のファンには物足りないかもしれないが、このように男社会で懸命に生きているヒロインの姿に元気付けられた、そんな一冊であった。
顔 FACE (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 顔 FACE (徳間文庫)より
4198922330
No.38
(3pt)

まあまあ面白い

めちゃくちゃ面白いというわけではありませんでしたが、まぁまぁ面白かったです。
よくある小説のような伏線ががばっちり謎解きにはまっているというのではなく、伏線かなと思わせたものが実は関係ないことでただの失敗だったとか。人間は失敗して成長していくというようなことが書かれていたと思います。
顔 FACE (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 顔 FACE (徳間文庫)より
4198922330
No.37
(5pt)

横山秀夫が描き出す23歳の似顔絵巡査婦警・平野瑞穂の生き様!

 本書のタイトルはズバリ一文字で「顔」。タイトル一字の本というのはミステリー作品のなかでも意外と珍しいのではないか。横山作品では本書が初めてだろう(森村誠一の作品には、『駅』や『窓』といった一字タイトルの諸著作がある)。
 主人公は、『影の季節』に所収の「黒い線」で登場した23歳の平野瑞穂婦警。彼女はかつて鑑識班で犯人の「似顔絵」作成を主たる任務としていたので、これがタイトルの由来である。似顔絵作成は犯人の「心の闇」を描くことである本書の触れ込みは、見事なストーリー展開と文体によって、十分に堪能できる。絵画教室で絵の技法を学ぶにとどまらず、平野は「少し背伸びをして、絵の心のようなものを吸収したいと自分なりに心掛けていた」(146頁)。
 簡潔で、しかも温かな余韻を醸し出すプロローグとエピローグは、本書の「閉じ方」として申し分ない。プロローグにおける、小学校1年時の平野瑞穂の夢である「ふけいになること」はその後実現し、典型的な男性社会における幾多の壮絶な困難を果敢に乗り越えてゆく彼女のバイタリティ溢れるストーリーが展開されていく。「直接の被害者だけでなく、思いも寄らないところにまで不幸の波紋を広げ、多くの大切なものを踏みにじる」(212頁)犯罪を憎み続ける彼女の赤裸々な心情も本書全体を通じてリアルに表現されている。
 「心の銃口」という作品は思わず唸ってしまうほどの出来栄えだ。『臨場』では52歳の検視官である倉石義男の活躍を描き、今作では彼よりも約30歳年下の婦警の生き様を描いている。年齢も役職も、何より性別が異なる二人の人物像を照らし合わせた時、横山作品のもつ幅の広さを痛感しないわけにはいかない。なお作者紹介の「顔」は、本書のものよりも、『臨場』における横山氏の「顔」のほうが私は好きだ。三ツ鐘警察著を舞台とした『深い追い』(新潮文庫)も情緒豊かな人間が数多く登場するお薦めの作品である。
顔 FACE (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 顔 FACE (徳間文庫)より
4198922330