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イン・ザ・メガチャーチ
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イン・ザ・メガチャーチの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.43pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全53件 1~20 1/3ページ
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| 三つの物語が連続的に進んでいきます。 それぞれが思わぬきっかけで、物語にハマっていく様が解像度高く描かれています。 最後の展開は見事です。 | ||||
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| マーケターと名乗っててスミマセンでした。 精進します | ||||
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| 仕事、お金、名誉、恋愛、容姿、家族、友人、趣味、推し。 人は現実を忘れるために、自分を使い切るために、何かを信じ、その教会に通う。 筆者は、小説を書く教会に通っていると自認している。 狂いたくない。でも狂わないと幸せにもなれない。 自分はどの教会で、どれくらい狂えば「幸せ」なのか。 それをえぐみのある鋭利さで問う作品。 | ||||
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| 踊る阿呆か見る阿呆か?推し活を中心テーマにしつつ、物語にのめり込むのか、のめり込ませるのか?双方の立場が交錯する、なかなかスリリングな展開。結構一気に読んでしまった。 ただ、細かいところを言うと、とある人物が方向性を180度変えた際に、その人物の中で何が起きたのかなどの描写が薄く、唐突な印象を受けた箇所もある。 あと、物語を作って操る側の描写だが、これも漫画的というかステレオタイプというか、本当にちゃんと取材したらそうはならないのではないかと思わせる所もあった。 ただ、大きな物語なき世界で主人公の中年男性が抱える悩み、変動などはかなりリアリティがあり色々考えさせられた。総じておすすめの作品です | ||||
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| こ、こわいよー ジャンル、ホラーじゃないよね? いやー、ヤバい。背中がスースーしました。 めっちゃおもしろかった。 | ||||
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| 本書の久保田慶彦より一回り上なので、今、SNS内で起こっている事や推し活のお勉強をさせてもらいました。 推し活自体は昔からあったと思いますが、ネット上で交流できることでより先鋭化しやすくなったのかと感じました。 前々からネット上は「事実かどうかより、自分の信じたいことを信じている」「自分のその時の気分にあった物語を消費している」と感じることが多かったので、やはりそうなんだと思いました。また、推し活させる側も消耗が激しいので、かなり厳しい仕事ですね。 今は人生が長いので、自分を使い切ってしまった後の人生をどう生きていくのかが気になりました。 他人と暮らすのは煩わしいけど孤独は癒やしてほしい人たちには、推し活はハマるんでしょうね。 元々、家族とか他人との関係は煩わしいもので、そこで我慢したりうまく遣り過すことを学んでいくけど、 今は煩わしさを避けるために一人暮らしの人が増えていって、人間関係の耐性が低くなってきていると思う。 | ||||
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| 実際にKポの推し活をする人です。 自分は世界的Kポアーティストを推していますが、ファンダムの熱気がもはや宗教的だな…と感じる事が多々あり、そんな時に車内広告でこのタイトルを見てすぐに購入しました。 SNSマスター達の分析がリアルすぎて笑いました。 この界隈人生そのものが推し活に飲み込まれている人を本当によく見ます。握手会の為に2桁積むのは当たり前、3桁積む人も。 そして、その人達が居なければ成り立たない運営という歪な構造にウンザリしつつも、推し活でしか得られない充足があるのも事実なのですよね。 本当によく分析されていてリアルで色々と考えさせられましたし、今後も推し活は続けますが良い指針ができました。悔いのない推し活人生を送れるように。 一つ残念なのは、コンサートでの圧倒的な陶酔感、何万人が経典(歌詞)を唱えながら涙を流して光の海(ペンライト)の中でスローガン(ボード)を掲げるあの光景を描写してほしかったなぁというところです。あの光景に推し活の醍醐味の全てが詰まっていますから…。 | ||||
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| 痛快!もう、自分の話すぎて耳が痛いのを通り越して痛快でした笑 まさにこの小説のオタクのような生活をしていた私。 初動やオフイベのためにCDを積み、見たくもない広告を回す。 サボると罪悪感で自分が嫌になる。 SNSでは常に同担のマウントやお気持ち表明。 考える間もなく次々と来るグッズの「期間限定」販売。 お金と時間と運と大喜利センスを持っている人には何もかなわない。 この本に書かれていることはわかっていたけど、気づかないふりをしてた。 オタクを辞めたら居場所がなくなるから。 自分の投稿がバズると何者かになれたような気がしたから。 でもこの本のおかげで本当に罪悪感無く離脱できました。 今は解放感でいっぱいです!! 幸せではない推し活をしている人はぜひ読んでください。 | ||||
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| 無我夢中で読みました。 推しといういまの社会に特有な現象を鋭く突いている | ||||
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| 推すより推されたい方なので、推し活している人々の心理には興味があった。また売っている方(搾取している側)にも興味があったので非常に勉強になった。しかし推し活から陰謀論者への流れは気になる。コロナワクチンを打たなかったところ陰謀論者扱いされたことがあるためだ。単に必要ないと思って打たなかっただけなのだが、頭の弱い人のように見られた。「陰謀論者」という言葉にはマイナスイメージがついてしまった。 | ||||
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| 「自分はミーハーだから、1つのことに夢中になって推し活できる人羨ましいな〜」ってずっと思ってたけど…これ読んで、私はもう一生ミーハーでいいです…ってなりました(笑) 本作の推し活は怖すぎる… 朝井さんの本はやっぱり面白い!! | ||||
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| 推し活がテーマで男性の孤独を描いているので共感しやすく、惹きつけられました。 ただ、ここから何か学びがあるかというと、推し活にお金を使いすぎるな、推し活以外の人間関係を大事にしろ、といった当たり前のことぐらいです。中心人物たちは幸せそうに見えず、救いがありません。入れ込みすぎると気分が悪くなるので、あまり寄り添い過ぎずにエンタメとして楽しむのが良いでしょう。 | ||||
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| SNS拡散、今流行りのオーディション選抜系ダンスアイドルグループへの推し活の描写や、数年前衝撃が走った某有名俳優の自死を想起させる背景描写のリアルさがとにかく秀逸。 日本人って、戦争の時代から日本赤軍、オウムや最近なら統一教会問題等、非常に偏ったカルト、洗脳やグルーミングが入りやすい気質だと昔から思っていたところ、朝井リョウも小説のタイトルとおり、そこを深くえぐってくれていて、ハマり、あっという間に読了した。 | ||||
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| 出てくる登場人物それぞれが持つ弱さが、自分自身の中にもあるなあ…と共感しながら一気に読んでしまいました。さて、本書を読んだ私はこれから何を考え、どう行動するか。考える日々は続く…笑 | ||||
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| 推し活が1つのテーマにはなっているため、推し活をネガティブに捉えさせるようなレビューも散見されますが、個々人が持つ「正しさ」を物語で語る(ナラティブに語る)ことの強さ・没入感の深さが主テーマのように感じました。 「正しさ・正義」は誰もが持っていて、誰もが自分のものは世界の常識(もしくはより卓越した良識)だと思っているものです。世の中に人の数だけある「正しさ・正義」、それで結局どこにもない「正しさ・正義」。でも自分の「正しさ・正義」こそが世界の矜持であるべきだと信じ、共感するもの・信じる者を増やすことで得られる安心感・確信、そんな人間の弱さがもたらす「正しさ・正義」をかけた無駄な争い。争いが行き着く末路までが丁寧に描かれていると思います。 | ||||
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| 朝井リョウ『イン・ザ・メガチャーチ』(日本経済新聞出版)は、まさに現代日本文学の最前線を切り拓く衝撃作です。宗教という一見タブー視されがちな題材を、冷静かつ緻密な観察眼で解体しながら、信仰・共同体・承認欲求といった人間の根源的テーマを鮮やかに浮かび上がらせています。巨大化する教会=メガチャーチを舞台に描かれるのは、単なる宗教の物語ではなく、「救い」と「支配」が紙一重である現代社会の縮図そのもの。朝井作品特有の軽妙な文体が、信者たちの狂信や熱狂を逆説的にリアルに伝え、読者をゾクリとさせます。特筆すべきは、登場人物それぞれの内面が「信じるとは何か」という問いの前に次々とあらわになっていく構成の巧みさ。誰もがSNSやコミュニティに依存する時代に、「現代の信仰」をここまで透徹して描いた小説は他にありません。読後、心の奥底を静かに揺さぶられる――それは信仰でも、否定でもなく、まぎれもない「人間」への洞察です。 | ||||
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| 推し活する人、始める人、させる人、推しになる人、推しを作る人、全ての人達の生き方を問う物語。 登場人物1人1人に共感できなくても、推し活に関わる人なら、自身のカケラをそこに見るはず。 推し活する人たちにオススメする良い作品。 | ||||
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| 分厚いけれど朝井リョウさんの以前の作品、正欲や生殖記より少し読みやすく感じました。テーマに対応して使われる言葉の関係でしょうか。 面白すぎてちょうど購入時期に行った外国の入国審査待ちの1時間の列でも読みながら並んでました。 今回書店で見かけて、内容は実は調べずに買いました。朝井リョウ作品にハズレなんてなかったし、ちょっと高価だけどまあいっか と。 私自身は推し活にも芸能関係にもさほど興味がないですが、面白く読めました。 読み終えて付箋がいっぱい。 本好きの知り合いの中学生に貸したところ「めっちゃ面白かったー!!」と喜ばれました。 あと、出てくる大分弁が100点でした。英検1級ならぬ、大分弁1級。朝井さん、仕事がとっても丁寧なんですねー。 | ||||
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| 小説としては、朝井作品ならではのラストのどんでん返しをちょっと期待してしまっていた分、構成的な驚きは少なめ。 でもそれを補って余りあるほど、ファンダム(推し活)に取り憑かれ、燃やされていく人々の心理描写がリアルです。さらに、ファンダムにおける問題・課題をたくさん提起していて、かみ砕くのが大変でした。 本書は、朝井リョウさんらしい社会観察とエンタメの両面で揺さぶってくる小説であり、自分が何に心を動かされ、何にエネルギーを注いでいるのか、読後に静かに問い直したくなる一冊でした。 <幸せとは「我を忘れて夢中になれるもの」?> 物語の中で何度も語られるのは、「推し活」がどうしてここまで人を惹きつけるのか、という問い。 > 自分の幸せは自分で決める。 > だけど、その言葉を完全に咀嚼できるだけの“幸せ”が何なのかは、誰も教えてくれない。 いくらでも選択肢があって、自己決定や自由が大事だとされている時代ですが、「じゃあ何を幸せと感じるのか」は、結局誰も教えてくれない。 そしてもう一つ、響いた言葉。 > 我を忘れて何かに夢中になっているほうが、楽だからです。 > ずっと我に返ったまま生きるには、この世界は殺伐としすぎていますし、人間の寿命は長すぎますから。 これはまさに、あらゆる「ハマる」ものの本質を突いていることばだと思いました。 恋愛も仕事も趣味も、「没頭できるもの」があるだけで、余計なことを考える必要がなく楽になれる。逆に言えば、「我に返る時間」ほどしんどいものはない。 <視野は狭めるほど、幸福になれる?> 読んでいて意外だったのが、「視野を広げることが良いこと」だと信じていた自分に疑問を突きつけてきたこと。 > 地方の喫茶店で「目の前のお客様に笑顔になってもらえれば」と話す店主の方が、世界を飛び回るスターより人生の真髄を理解しているように見える。 > 広い視野で世界を見渡そうとすればするほど、すべきことがわからなくなり、無力感に襲われる。でも、目の前のことだけに集中していれば、「自分にできること」がはっきりする。 それが、幸福の輪郭をくっきりさせるのかもしれない。 <推し活=陰謀論=信仰=経済?> 本書は、芸能マネジメント会社社員や推し活にハマる女子大生たちの物語に加えて、陰謀論やスピリチュアルにハマる構造も描かれている。 描かれるのは、ほぼ“信仰”とも言えるような熱狂。 ファンダムが団結し、物語を共有し、数字を積み上げ、布教する。 視野を狭めて、我を忘れて夢中になる「推し活が幸せ」なのは本当だと思う。 でも、夢を見続けるには“燃料”が必要で、それが経済や資産である以上、どこかで終わりが来てしまう。 夢が醒めるのは、社会に迷惑をかけたときか、自分の資産が尽きたとき。 じゃあもし、我を忘れて夢中になれる何かが、醒めない・持続可能な仕組みで存在してくれたら…? それは一つの「幸せのかたち」かもしれない。 | ||||
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| 朝井リョウは、現在流行している若手作家の一人である。時流の流行語を巧みに用いて物語を構成している。文章は洗練されているが、私にとっては知らない単語が多い。 本書は、INFP(内向型・直観型・感情型・知覚型)の武藤澄香と、レコード会社の経理部に勤める父親の久保田慶彦が語る形で展開される。久保田慶彦は47歳であり、離婚した妻の娘である澄香とは、毎月一度ネットを介して会話を交わしている。しかし、話題はあまり多くなく、澄香は留学を希望している。 久保田は「これまでのことよりも、これからやらなかったことのほうに還るのかもしれない」と考え、仕事ばかりに専念して家族を顧みなかったことを反省している。その結果、離婚に至ったのだった。若い頃の久保田は脚本家を目指しており、レコード会社に入社後は新人歌手のプロモーションのシナリオを制作したこともあった。 本書のテーマは、ファンダムマーケティングである。 ファンダムとは、「fan(ファン)」と「dom(領域・勢力範囲)」を合成した造語であり、特定のブランドやアーティスト、アイドル、作品などに深い愛情と情熱を注ぐ熱狂的なファン集団やコミュニティを指す。熱意が高い少人数のファンダムを対象とし、久保田は視野狭窄を極めた最強のファンダムを築き上げようとする。 推しのマーケティング手法は非常に有効である。推し活は、経済を動かし始めており、若者を中心に日々を楽しくしている。推し活によって、観賞用、保存用、布教用の三種類を最低でも購入し、その結果、家族で聖地巡礼を行うなど、経済的な効果も大きい。 プロデューサーは、「推し活は趣味というよりも福祉に近い存在ではないか」と述べている。Z世代にとって、誰を推しているのかということはアイデンティティの一部となっており、推し活は心のオアシスや生活の癒し、誰かを応援する喜びとなっている。 国見プロデューサーは、「結局皆、信じるものが欲しいのだと思う。特に、この社会で生きづらさを感じ、自分は不当に扱われていると感じる者ほど」と語る。そして、「本質的でないものこそ、熱量の高い布教が必要になる」とも述べる。 「神のいないこの国で人を操る最善の手法は物語だ」と国見は言う。これは本書の重要なキイテーマである。 また、「おかしいと思わないか? 真面目に働き、残業もして、特別な贅沢もせず、ただ生きているだけなのに生活がギリギリだなんて。そんな状態で国は成り立たないだろう。税金と物価だけが上がり続け、平均年収は横ばい。生きているうちに年金を受け取れるかもわからない。それなのに政府は海外に金をばら撒き続けている。一方で、日本人は何も言わない。気づかず、目覚めることもなく。自己責任という言葉に呑まれ、自分は努力不足だから仕方ないと反省している者ばかりだ。すべては日本の弱体化計画のせいだ」と、告発の声が上がる。 その後、澄香はファンダム戦略に巻き込まれていく。信じるものは救われるのだ。非常に示唆に富む展開であり、父親の久保田は澄香に対し、送金を続ける。 また、老人が孤独である一方、女性たちが友人と賑やかに談笑している描写は、「男には友達がなく、雑談する能力も乏しい」との指摘がもっともだと感じさせる。本書を読みながら、日本という巨大なメガチャーチに包み込まれていることに気づき、それは非常に良い発見であった。 | ||||
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