■スポンサードリンク


奈落の顔



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

奈落の顔の評価: 4.00/5点 レビュー 3件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

あり得てほしかった現実を憧憬する時代小説

同シリーズ第7作です。本シリーズではよく質屋の話が出てくるのですが、庶民金融の代表として欠かせないものだったからでしょう。本作でも「因果な夜」がそれに当たります。もっとも著者が作品で描くのは金融の理想ともいうべき「質屋」の姿なのです。しかし世の中には常に興亡があるので、結果としてこの種の質屋も「因果な役回り」に追い込まれてしまいます。ストーリーの中での位置付けは別として、質屋という役回りは、因果なものです。結果としては、持たざる者の貧困の永遠の固定化を招いたことは、言うまでもないことです。ただ一種の理想郷を描くこの種の時代劇では話は別です。登場人物の善意が積み重なり、場面は大上段を迎えます。そう本質的な問題は解決されません。でも生活は続いていかなければいけません。善意と悪意、そしてそこでの知恵と才覚、大きな差が結局は生まれてくるのです。
奈落の顔: 高瀬川女船歌 七 (徳間文庫 さ 11-66)Amazon書評・レビュー:奈落の顔: 高瀬川女船歌 七 (徳間文庫 さ 11-66)より
4198940126

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!