どうで死ぬ身の一踊り

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どうで死ぬ身の一踊りの評価:

4.13/5点 レビュー 56件。 A ランク

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平均点4.13pt

Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全90件 61〜80 4/5ページ
No.30
(5pt)

生きてる人間の生臭さが、ただよいまくる

主人公:北町寛多は、(この本では単に私だが)著者:西村賢太の単純変換だそうです。ということで
、著者の私事をデフォルメ脚色したまさしく私小説。本書は、著者一連の寛多シリーズ?で、寛多40前後?。「どうで死ぬ身の一踊り」は第134回芥川賞候補、第19回三島由紀夫賞候補。一夜は第32回川端康成文学賞候補。哀愁の秋江編が盛り上がります。外では藤澤趣味への傾倒、家ではDVの両輪がフル回転。藤澤のお墓と暮らそう編と、藤澤趣味本格驀進DV編、俺の蟹食えねぇのかDV編。どれも主人公寛多がうれしい喜んだ頭にきたむかついたしょぼん殴る蹴る暴言土下座でまたDVってあくまで自己中心、やりたいほうだいの心情がネチネチネチネチ昭和初期風文体で描かれる。どうで死ぬ身の人踊りは芥川賞候補。秋恵編の最後「一夜」の秋恵の描写が秀逸。秋恵の心情は相変わらずないが、その言動描写は彼女が別れを決意していることが察せられ、寛多の気づかぬDVぶりに別の緊張感が高まる。このDVまずくね?時効なのかな?フィクション?これで逮捕されたらすっげー。
相変わらずストーリーではなく、著者独自の世界観を堪能するというか、これマジっすか?サイテーっスッゲーなどといいつつ、夢を求めましょうなどと言う文部省推薦の薄っぺらさでない、生きてる人間の生臭ささに圧倒される。驚愕と苦笑という複雑な感情を惹起させる作品なので、この本だけでは、はあ?でよくわからないかもしれない特に「一夜」。他の著作も併せて読む必要あり。
 一連の作品のどの辺がフィクションかは著者のみぞ知るですが、著者曰く相当ノンとのこと。現実著者は性犯罪者の親、自身も暴力沙汰で前科持ち、学歴中卒、容貌醜悪、風呂も入らず衛生観念なし、女性は単に性のはけ口で、風俗通いは日常の重要関心事、肝心の人間性もネガティブかつ、自意識過剰という、社会的にも人間的にも破綻者。最近TVでよく見るが、暴言の数々は伝説的ともいえ、芥川賞授賞式における風俗発言を始まりとし、中でも「笑っていいとも」で、お昼時間にもかかわらず、風俗通いや女性蔑視の言行は、放送事故スレスレ、現場の女性客、日本中の良識ある人々を激怒させ、良識のない人々、下品な中高年男性を驚喜させた。著者によると、やっと得た異性のパートナーに些細なことでDVのあげく逃げられた。酒ぐせも悪く、暴言暴行も茶飯事だが、たいていは自分で起こしたトラブルの返り討ちにあうという情けない結末。また、関係した人々に小金を土下座で借金し、それを風俗で使い踏み倒す。風俗通いで、たまに相手に惚れたりすると、金をだまし取られたりする。著者は、まさしく社会的破綻者で、そのうちカッとして殺人などおこして、殺意はなかったんですなどと主張しつつ刑務所に入る確率120%であろう人物だななどと周りから思われ、常識ある人々から関わらんとこなどと見られていたのだろうと想像する。
 しかし、そうはならず、この破綻者の著作が数々の賞をとり、現実受けて判を重ねているのは、自業自得のくだらぬトラブルと同列に、幸運の出会いや運も相当にあるという奇跡。さらにの注目は、人を楽しませるのが好きであったという、かの太宰治と同質のサービス精神が根底にある点。自身のだめ人間ぶりが、実は他人を喜ばせ楽しませるネタとしての価値に気づき、それを提供したいというサービス精神。そこにそれをうまく提供できる文才に恵まれるという希有なコラボ。そこにそんなものが世に出るなどけしからんと、常識ある人々が押さえつけたが、それがまさしくたまったマグマの大爆発ということになった奇跡。我々は、新たなる何者かの登場を見ているのかもしれません。ただ著者の成功を複雑な思いで見ているであろう、関わってひどい目にあった被害者?の方々、特に逃げた同棲相手の心情を思うと、今後、猛獣注意の看板、檻に入れての厳重管理は必要(笑。
 著者にぞっこんで別作品で解説もしている石原慎太郎は、今後の活躍を期待しつつ、金も名誉も得た彼を逆に心配もしている。それを知ってか知らずか、著者は、私小説しか書けないので、今後は題だけ変えたようなモノを書くなどと、ファンをも愚弄するかの、さらなる暴言を重ねている(笑。きおつけろっ!
どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫) Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫)より
4041076471
No.29
(5pt)

生きてる人間の生臭さが、ただよいまくる

主人公:北町寛多は、(この本では単に私だが)著者:西村賢太の単純変換だそうです。ということで
、著者の私事をデフォルメ脚色したまさしく私小説。本書は、著者一連の寛多シリーズ?で、寛多40前後?。「どうで死ぬ身の一踊り」は第134回芥川賞候補、第19回三島由紀夫賞候補。一夜は第32回川端康成文学賞候補。哀愁の秋江編が盛り上がります。外では藤澤趣味への傾倒、家ではDVの両輪がフル回転。藤澤のお墓と暮らそう編と、藤澤趣味本格驀進DV編、俺の蟹食えねぇのかDV編。どれも主人公寛多がうれしい喜んだ頭にきたむかついたしょぼん殴る蹴る暴言土下座でまたDVってあくまで自己中心、やりたいほうだいの心情がネチネチネチネチ昭和初期風文体で描かれる。どうで死ぬ身の人踊りは芥川賞候補。秋恵編の最後「一夜」の秋恵の描写が秀逸。秋恵の心情は相変わらずないが、その言動描写は彼女が別れを決意していることが察せられ、寛多の気づかぬDVぶりに別の緊張感が高まる。このDVまずくね?時効なのかな?フィクション?これで逮捕されたらすっげー。
相変わらずストーリーではなく、著者独自の世界観を堪能するというか、これマジっすか?サイテーっスッゲーなどといいつつ、夢を求めましょうなどと言う文部省推薦の薄っぺらさでない、生きてる人間の生臭ささに圧倒される。驚愕と苦笑という複雑な感情を惹起させる作品なので、この本だけでは、はあ?でよくわからないかもしれない特に「一夜」。他の著作も併せて読む必要あり。
 一連の作品のどの辺がフィクションかは著者のみぞ知るですが、著者曰く相当ノンとのこと。現実著者は性犯罪者の親、自身も暴力沙汰で前科持ち、学歴中卒、容貌醜悪、風呂も入らず衛生観念なし、女性は単に性のはけ口で、風俗通いは日常の重要関心事、肝心の人間性もネガティブかつ、自意識過剰という、社会的にも人間的にも破綻者。最近TVでよく見るが、暴言の数々は伝説的ともいえ、芥川賞授賞式における風俗発言を始まりとし、中でも「笑っていいとも」で、お昼時間にもかかわらず、風俗通いや女性蔑視の言行は、放送事故スレスレ、現場の女性客、日本中の良識ある人々を激怒させ、良識のない人々、下品な中高年男性を驚喜させた。著者によると、やっと得た異性のパートナーに些細なことでDVのあげく逃げられた。酒ぐせも悪く、暴言暴行も茶飯事だが、たいていは自分で起こしたトラブルの返り討ちにあうという情けない結末。また、関係した人々に小金を土下座で借金し、それを風俗で使い踏み倒す。風俗通いで、たまに相手に惚れたりすると、金をだまし取られたりする。著者は、まさしく社会的破綻者で、そのうちカッとして殺人などおこして、殺意はなかったんですなどと主張しつつ刑務所に入る確率120%であろう人物だななどと周りから思われ、常識ある人々から関わらんとこなどと見られていたのだろうと想像する。
 しかし、そうはならず、この破綻者の著作が数々の賞をとり、現実受けて判を重ねているのは、自業自得のくだらぬトラブルと同列に、幸運の出会いや運も相当にあるという奇跡。さらにの注目は、人を楽しませるのが好きであったという、かの太宰治と同質のサービス精神が根底にある点。自身のだめ人間ぶりが、実は他人を喜ばせ楽しませるネタとしての価値に気づき、それを提供したいというサービス精神。そこにそれをうまく提供できる文才に恵まれるという希有なコラボ。そこにそんなものが世に出るなどけしからんと、常識ある人々が押さえつけたが、それがまさしくたまったマグマの大爆発ということになった奇跡。我々は、新たなる何者かの登場を見ているのかもしれません。ただ著者の成功を複雑な思いで見ているであろう、関わってひどい目にあった被害者?の方々、特に逃げた同棲相手の心情を思うと、今後、猛獣注意の看板、檻に入れての厳重管理は必要(笑。
 著者にぞっこんで別作品で解説もしている石原慎太郎は、今後の活躍を期待しつつ、金も名誉も得た彼を逆に心配もしている。それを知ってか知らずか、著者は、私小説しか書けないので、今後は題だけ変えたようなモノを書くなどと、ファンをも愚弄するかの、さらなる暴言を重ねている(笑。きおつけろっ!
どうで死ぬ身の一踊り Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊りより
4062133067
No.28
(5pt)

「アキエ」との別れの真相(?)

氏の初期作品ですがこの後の作品に度々登場する同棲女性「アキエ」(この作品中では
名前は言及されませんが)との別れに至る経緯・エピソードが一番詳しく書かれていま
す。(そこが笑える)実家に帰られた後の「哀願」そしてその後また繰り返される狂気
の?暴言暴力。。氏本人が校正していて情けなくなるほどのダメっぷり。「原点」ですね。
どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫) Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫)より
4041076471
No.27
(5pt)

「アキエ」との別れの真相(?)

氏の初期作品ですがこの後の作品に度々登場する同棲女性「アキエ」(この作品中では
名前は言及されませんが)との別れに至る経緯・エピソードが一番詳しく書かれていま
す。(そこが笑える)実家に帰られた後の「哀願」そしてその後また繰り返される狂気
の?暴言暴力。。氏本人が校正していて情けなくなるほどのダメっぷり。「原点」ですね。
どうで死ぬ身の一踊り Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊りより
4062133067
No.26
(4pt)

捨て身の賢太、大いに踊る

デビュー作を含め三作を収載した著者の第一短編集。
 「墓前生活」は、著者が師と仰ぐ藤澤清造の墓碑を譲り受ける顛末を描き、他の2作はそんな清造フリークの著者と懇ろになった女性との中々に壮絶なバトルを繰り広げる日常とを描いた作品。   著者の私生活をほぼ忠実になぞったと思しき「私小説」ということだが、ここで作品の完成度がどうのこうのといってみたところでせん無いことで、どの作品にも共通する西村賢太の捨て身の生き様が爽快に描かれる所に、大いに溜飲が下がる思いだ。人間として、男としての靭さと弱さが率直に描かれており、なぜかしらねど不思議と勇気を与えてくれる小説だ。
  男ならウジウジせずに、一発勝負で好きな事を一途に追い求めてみるのも良いんじゃあ無かろうか?確かに、いじましくも慎ましい堅実な生活を送ったところで、「どうで死ぬ身」に変わりは無く、せめて死ぬ前にこの世の思い出に「ひと踊り」するのも悪くは無い、という気にさせてくれる。
 そういう意味で、読む者に何かしらクソ度胸めいたものを抱かせる小説であり、そんな作家は文学界広しと言えどもとんと御目にかかったためしのないくらい稀有な存在だ(H23.6.13)。
どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫) Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫)より
4041076471
No.25
(4pt)

捨て身の賢太、大いに踊る

デビュー作を含め三作を収載した著者の第一短編集。
 「墓前生活」は、著者が師と仰ぐ藤澤清造の墓碑を譲り受ける顛末を描き、他の2作はそんな清造フリークの著者と懇ろになった女性との中々に壮絶なバトルを繰り広げる日常とを描いた作品。   著者の私生活をほぼ忠実になぞったと思しき「私小説」ということだが、ここで作品の完成度がどうのこうのといってみたところでせん無いことで、どの作品にも共通する西村賢太の捨て身の生き様が爽快に描かれる所に、大いに溜飲が下がる思いだ。人間として、男としての靭さと弱さが率直に描かれており、なぜかしらねど不思議と勇気を与えてくれる小説だ。
  男ならウジウジせずに、一発勝負で好きな事を一途に追い求めてみるのも良いんじゃあ無かろうか?確かに、いじましくも慎ましい堅実な生活を送ったところで、「どうで死ぬ身」に変わりは無く、せめて死ぬ前にこの世の思い出に「ひと踊り」するのも悪くは無い、という気にさせてくれる。
 そういう意味で、読む者に何かしらクソ度胸めいたものを抱かせる小説であり、そんな作家は文学界広しと言えどもとんと御目にかかったためしのないくらい稀有な存在だ(H23.6.13)。
どうで死ぬ身の一踊り Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊りより
4062133067
No.24
(5pt)

DVの被害者としてつらかったけど後味はなぜか悪くなかった

DVの被害(これより軽度ですが)にあったことがある私としては仲よくやっていた男女がささいなことからいさかいになり最後は暴力が爆発し破綻にいたるまでが当事者だけがわかるリアルさで書かれていて、他にはいっぱいいい所もある人だし、いい思い出もいっぱい作ったのになんでこの人とはこうなっちゃうんだろう、という悲しさつらさを思い出して号泣してしまいました。

「謝まったのに男作って逃げ出しやがって」というこの主人公(作者)の、被害者の恐怖と心の傷をまったく理解していない言い分もリアルでした。やっぱり暴力を振るう人の頭の中では自分は怒りが収まったので謝ったら済むと思ってるんだな、と思いました。でも被害者は怒ってないときでもいつそれが始まるかと思って片時もやすらげなくなるんですよ。暴力は一瞬にして信頼関係を壊してしまい、2度、3度続くともう絶対取り返しがつかないんです。

DVにいたるまでにはいろんな、特に幼少期の心の傷があるので(他の作品を読むと作者も母親に暴力を受けていたようです)被害者はもちろんですが本人もつらいんだなあ、としみじみ思いました。でもこの絶対明かしたくない認めたくもない工程を作品にして公共にさらす勇気といさぎよさは普通ではできませんね。自分を突き放していて自己憐憫もないし。ユーモアのセンスがいいのが救いでした。だから読んだ後つらかったですが後味は悪くなかった。今はDVとはまったく無縁の私ですが、賢太さんは憎めません。
どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫) Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫)より
4041076471
No.23
(5pt)

DVの被害者としてつらかったけど後味はなぜか悪くなかった

DVの被害(これより軽度ですが)にあったことがある私としては仲よくやっていた男女がささいなことからいさかいになり最後は暴力が爆発し破綻にいたるまでが当事者だけがわかるリアルさで書かれていて、他にはいっぱいいい所もある人だし、いい思い出もいっぱい作ったのになんでこの人とはこうなっちゃうんだろう、という悲しさつらさを思い出して号泣してしまいました。

「謝まったのに男作って逃げ出しやがって」というこの主人公(作者)の、被害者の恐怖と心の傷をまったく理解していない言い分もリアルでした。やっぱり暴力を振るう人の頭の中では自分は怒りが収まったので謝ったら済むと思ってるんだな、と思いました。でも被害者は怒ってないときでもいつそれが始まるかと思って片時もやすらげなくなるんですよ。暴力は一瞬にして信頼関係を壊してしまい、2度、3度続くともう絶対取り返しがつかないんです。

DVにいたるまでにはいろんな、特に幼少期の心の傷があるので(他の作品を読むと作者も母親に暴力を受けていたようです)被害者はもちろんですが本人もつらいんだなあ、としみじみ思いました。でもこの絶対明かしたくない認めたくもない工程を作品にして公共にさらす勇気といさぎよさは普通ではできませんね。自分を突き放していて自己憐憫もないし。ユーモアのセンスがいいのが救いでした。だから読んだ後つらかったですが後味は悪くなかった。今はDVとはまったく無縁の私ですが、賢太さんは憎めません。
どうで死ぬ身の一踊り Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊りより
4062133067
No.22
(5pt)

日本文学の手触り

「二度は行けぬ街の地図」を読んで免疫が出来ていたので、落ち着いて読むことができました。
西村さんの自伝的小説は私にとっては衝撃的な内容で、あまりのも書いてある出来事にばかり囚われてしまいましたので、今回、多少の覚悟を持ってから読むとまた違いました。

確かに書いてある内容は、働かない、女の稼ぎをあてにする、DV…など悲惨なものですが、その文章のせいか人間の誰もが持っている「どうしようもなさ」のようなものが伝わってきました。

現代作家というより明治〜昭和初期の日本文学の芸術性をたずさえているからだと思いました。
流行の文章に染まっていない、凛とした古典を思わせる日本文学の手触りは、読んでいて心地の良いものでした。

著者の私生活、人生の辛さ…、文学とはそういう生活の中から生まれてくる芸術の一つだと改めて考えました。
どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫) Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫)より
4041076471
No.21
(5pt)

日本文学の手触り

「二度は行けぬ街の地図」を読んで免疫が出来ていたので、落ち着いて読むことができました。
西村さんの自伝的小説は私にとっては衝撃的な内容で、あまりのも書いてある出来事にばかり囚われてしまいましたので、今回、多少の覚悟を持ってから読むとまた違いました。

確かに書いてある内容は、働かない、女の稼ぎをあてにする、DV…など悲惨なものですが、その文章のせいか人間の誰もが持っている「どうしようもなさ」のようなものが伝わってきました。

現代作家というより明治〜昭和初期の日本文学の芸術性をたずさえているからだと思いました。
流行の文章に染まっていない、凛とした古典を思わせる日本文学の手触りは、読んでいて心地の良いものでした。

著者の私生活、人生の辛さ…、文学とはそういう生活の中から生まれてくる芸術の一つだと改めて考えました。
どうで死ぬ身の一踊り Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊りより
4062133067
No.20
(5pt)

必携必読!!

これぞ元祖西村節炸裂・・芥川賞受賞「苦役列車」から入門された読者は、この本は必読である。
中でも、師と仰ぐ藤澤清造の墓標を自室に飾る短編が超オススメ・・さすがの御仁も身震いする訳だァー!!
著者不遇時代の最大の産物・処女問題作品集。
どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫) Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫)より
4041076471
No.19
(5pt)

必携必読!!

これぞ元祖西村節炸裂・・芥川賞受賞「苦役列車」から入門された読者は、この本は必読である。
中でも、師と仰ぐ藤澤清造の墓標を自室に飾る短編が超オススメ・・さすがの御仁も身震いする訳だァー!!
著者不遇時代の最大の産物・処女問題作品集。
どうで死ぬ身の一踊り Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊りより
4062133067
No.18
(5pt)

マゾヒスト

『どうで死ぬ身の一踊り』この小説で感心したことが三つある。大正期の文学を彷彿とさせる、一字もゆるがせにせぬ硬質な文体、目に浮かぶような巧みな描写力、そして、別れるまでここまでひどい暴力に耐えた「数千万人にひとり」の東北の女性の忍耐力である。私は別に女性の味方ではないが、これは「女が裏切った」などと、この主人公が言えるようなレベルではない。いくら生活力があっても、このようなDV男にあっては、あらゆる女性はひとたまりもなく、確実に不幸になる。と、つい作者を裁きたくなる。しかし、私はふと考える。最も献身的だった女性への暴力を、何冊もの小説で繰り返し包み隠さず書くのは、屈折した愛と未練と、贖罪を求める気持ちがあるからではないかと。
この小説の中で特徴的なのは、同棲相手の女性に対するサディズムであるが(石原慎太郎が評価したのは、サディズムの内容に反応したのである。石原文学はサディズム文学だから)、しかし西村賢太は本質的にマゾヒストである。女性に対する暴力を正直に描くことで、世の中の女性から軽蔑されることを彼は知っている。女性からの評価を自ら傷つけるマゾヒズムの表現が、男性読者に感動を与える。作家の多くは異性にもてたい、良い人だと思われたいと思って書いているので、女の前で突然性器を丸出しにしたような彼の捨て身の表現に、読者はびっくりしてしまうのだ。野坂昭如もここまではできなかった(野坂はもてないくせにプレイボーイで売っていた)。西村賢太の書き方は、女にもてるわずかな可能性さえも、自らあっさり切り捨てる自己犠牲的な書き方だからだ。
近代文学のマニアックな知識には驚かされる。藤澤清造以外にも、あまり人が読まない作家名ばかりが小説の中に出てくる。スポットライトの当たらなかった無名の作家に自分と相似た境遇を感じていたからだろうか。負の知的プライドを感じる。大学が教える文学史から忘れられた作家ばかりを彼が好んで取り上げることは、アカデミズムへの反抗である。大学教授は文学にとっての余計者であり、文学が学問ではないことを単独で証明した西村賢太は偉大である。
まだ四十代で自分のいちばん好きな人の隣にお墓を作ってしまったところが素晴らしい。私はその点に最も共感する。羨ましささえ感じる。小説の主人公は甘ったれた男であるが、西村賢太の死生観には、まったく甘えがない。
どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫) Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫)より
4041076471
No.17
(5pt)

マゾヒスト

『どうで死ぬ身の一踊り』この小説で感心したことが三つある。大正期の文学を彷彿とさせる、一字もゆるがせにせぬ硬質な文体、目に浮かぶような巧みな描写力、そして、別れるまでここまでひどい暴力に耐えた「数千万人にひとり」の東北の女性の忍耐力である。私は別に女性の味方ではないが、これは「女が裏切った」などと、この主人公が言えるようなレベルではない。いくら生活力があっても、このようなDV男にあっては、あらゆる女性はひとたまりもなく、確実に不幸になる。と、つい作者を裁きたくなる。しかし、私はふと考える。最も献身的だった女性への暴力を、何冊もの小説で繰り返し包み隠さず書くのは、屈折した愛と未練と、贖罪を求める気持ちがあるからではないかと。
この小説の中で特徴的なのは、同棲相手の女性に対するサディズムであるが(石原慎太郎が評価したのは、サディズムの内容に反応したのである。石原文学はサディズム文学だから)、しかし西村賢太は本質的にマゾヒストである。女性に対する暴力を正直に描くことで、世の中の女性から軽蔑されることを彼は知っている。女性からの評価を自ら傷つけるマゾヒズムの表現が、男性読者に感動を与える。作家の多くは異性にもてたい、良い人だと思われたいと思って書いているので、女の前で突然性器を丸出しにしたような彼の捨て身の表現に、読者はびっくりしてしまうのだ。野坂昭如もここまではできなかった(野坂はもてないくせにプレイボーイで売っていた)。西村賢太の書き方は、女にもてるわずかな可能性さえも、自らあっさり切り捨てる自己犠牲的な書き方だからだ。
近代文学のマニアックな知識には驚かされる。藤澤清造以外にも、あまり人が読まない作家名ばかりが小説の中に出てくる。スポットライトの当たらなかった無名の作家に自分と相似た境遇を感じていたからだろうか。負の知的プライドを感じる。大学が教える文学史から忘れられた作家ばかりを彼が好んで取り上げることは、アカデミズムへの反抗である。大学教授は文学にとっての余計者であり、文学が学問ではないことを単独で証明した西村賢太は偉大である。
まだ四十代で自分のいちばん好きな人の隣にお墓を作ってしまったところが素晴らしい。私はその点に最も共感する。羨ましささえ感じる。小説の主人公は甘ったれた男であるが、西村賢太の死生観には、まったく甘えがない。
どうで死ぬ身の一踊り Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊りより
4062133067
No.16
(5pt)

名作

「どうで死ぬ身の一踊り」が大傑作。これでもかと自分の身勝手、卑怯をさらけ出す。だが、それが嫌味を感じさせないのは言葉の美しさのせいだろう。本当の文学の力をこの作品は持っているといえる。それにつけても女との関わりのリアルさは類を見ない。男が正直に生きればこういうことになるという迫力がある。同時代にこれほどの作品を持てることは幸せだ。名作。もしかしたら作者の最高傑作。これを超えるものは書けないのではないか。
どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫) Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫)より
4041076471
No.15
(5pt)

名作

「どうで死ぬ身の一踊り」が大傑作。これでもかと自分の身勝手、卑怯をさらけ出す。だが、それが嫌味を感じさせないのは言葉の美しさのせいだろう。本当の文学の力をこの作品は持っているといえる。それにつけても女との関わりのリアルさは類を見ない。男が正直に生きればこういうことになるという迫力がある。同時代にこれほどの作品を持てることは幸せだ。名作。もしかしたら作者の最高傑作。これを超えるものは書けないのではないか。
どうで死ぬ身の一踊り Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊りより
4062133067
No.14
(5pt)

衝撃的作品

私小説しか書かない、と宣言している芥川賞作家の作品に興味を持って本書を手に取った。
己の弱さや卑屈さ、図々しさなどが赤裸々に綴ってあり、衝撃を受けた。
自分の気持ち次第で女性に暴力を振るうといった現代社会では最低男と烙印を押されることが間違いなしの空気の中、この生き様はある意味凄い。少なくとも草食系といった情けない生き方よりも共感できる。
加えて、細部に亘るまで文章が整っていたのが印象的。
西村賢太という「素晴らしいロクデナシ」作家の他の作品も是非読んでみたくなった。
どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫) Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫)より
4041076471
No.13
(5pt)

衝撃的作品

私小説しか書かない、と宣言している芥川賞作家の作品に興味を持って本書を手に取った。
己の弱さや卑屈さ、図々しさなどが赤裸々に綴ってあり、衝撃を受けた。
自分の気持ち次第で女性に暴力を振るうといった現代社会では最低男と烙印を押されることが間違いなしの空気の中、この生き様はある意味凄い。少なくとも草食系といった情けない生き方よりも共感できる。
加えて、細部に亘るまで文章が整っていたのが印象的。
西村賢太という「素晴らしいロクデナシ」作家の他の作品も是非読んでみたくなった。
どうで死ぬ身の一踊り Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊りより
4062133067
No.12
(4pt)

この主人公に中毒になる。

経歴のすごい作者の完全なる私小説、というかこの作者は私小説しか書かないけれど。
芥川賞の選考会(138)で宮本輝は「私は、西村氏の書くまったく別の主人公による小説を読みたい。」と言ったがそれは多分無理な話。自分の全てを曝け出して書く私小説がこの作者の唯一の武器。
同居する女性への暴力、女性への執着からはじまり、臆病さ、ズルさ、いやらしさ、性欲…本来なら皆一番隠したい部分を丁寧にさらけだす。正確な筆致で書き表された主人公=作者がもつ矮小さに不快さを覚えた読者は、同時に自分自身の中にある同じ醜さに不安になる。それほど丁寧に自分の汚さをさらすということを徹底している。作者にとってはなんでもないことなんだろうけど。
この作者の他の小説ももちろん作者自身の人生を描いた私小説であるのでこの主人公に中毒になれば他の作品もオススメする。
どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫) Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊り (角川文庫)より
4041076471
No.11
(4pt)

この主人公に中毒になる。

経歴のすごい作者の完全なる私小説、というかこの作者は私小説しか書かないけれど。
芥川賞の選考会(138)で宮本輝は「私は、西村氏の書くまったく別の主人公による小説を読みたい。」と言ったがそれは多分無理な話。自分の全てを曝け出して書く私小説がこの作者の唯一の武器。
同居する女性への暴力、女性への執着からはじまり、臆病さ、ズルさ、いやらしさ、性欲…本来なら皆一番隠したい部分を丁寧にさらけだす。正確な筆致で書き表された主人公=作者がもつ矮小さに不快さを覚えた読者は、同時に自分自身の中にある同じ醜さに不安になる。それほど丁寧に自分の汚さをさらすということを徹底している。作者にとってはなんでもないことなんだろうけど。
この作者の他の小説ももちろん作者自身の人生を描いた私小説であるのでこの主人公に中毒になれば他の作品もオススメする。
どうで死ぬ身の一踊り Amazon書評・レビュー: どうで死ぬ身の一踊りより
4062133067