■スポンサードリンク


トロイメライ 唄う都は雨のち晴れ



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

トロイメライ 唄う都は雨のち晴れの評価: 4.71/5点 レビュー 7件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.71pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(5pt)

おもしろい

琉球時代の、人々の暮らし、伝統文化が盛り込まれていて、三線の名手の主人公の設定が面白い!
池上永一さんの小説は、長編が多い中、一話完結で続いていく物は、珍しい!
出来る事ならば続編を書いて欲しい!
海外に住む兄にも送った。友達にも贈った!
お気に入りの本です。
池上永一さんの本は、これに限らず全て虜になる!
トロイメライ  唄う都は雨のち晴れ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:トロイメライ 唄う都は雨のち晴れ (角川文庫)より
4041023009
No.6:
(4pt)

全体的には素晴らしい…でも最後!!

前巻にも増して素敵な話が多かった。
はっきり言って本筋のテンペストよりもこちらのスピンオフシリーズの方が好き。
前巻トロイメライでは食と唄・三線が話の軸としてよく描かれていたけれど、今巻では漆器や上布といった工芸品の話が盛り沢山。よく取材されているなぁ。
おなじみナビー・カマドー・カミー三姉妹の繰り出す魅力的な料理の数々も健在で嬉しい。

…と、褒め倒して終わりたいけれど、見過ごせない点がいくつか。
時々、「あれ?前回までの設定忘れてない?」っていう描写がある。
前巻で黒マンサージに惚れたはずの魔加那が、今巻では綺麗さっぱり忘れたかのような振る舞いをしていたり、弱みを握って関係が逆転したはずの大貫と武太が、しばらく経つと丸っきり元通りになってたり。
筆者が忘れてるか、もしくはその辺の話運びが面倒になったの?としか思えないスルーっぷり。
そして…最後の話。ありゃないよ!!!!
あれこそ面倒になってバッサリ話終わらしたの?
セクハラ放置?布里が慰み者にされる位なら妾として囲う!とかの選択肢もなし?
トロイメライでも最後の話はちょっと割り切れなくて切ない内容だったけど、ここまでオチ丸投げの救いのない話じゃなかった。読後感悪すぎる。

続きを書いてきちんと救ってほしい
トロイメライ  唄う都は雨のち晴れ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:トロイメライ 唄う都は雨のち晴れ (角川文庫)より
4041023009
No.5:
(5pt)

なんくるないさー

トロイメライの続編で、ハチャメチャなキャラクターたちが江戸時代末期の沖縄で暴れてくれるます。著者の作品にはそういったキャラクターが多く登場しますが、いずれもそのいい加減さに筋が通った登場人物を気に入っています。
それぞれのストーリーにあるのは貧しくても誠実に生きていけばなんとかなる=「なんくるないさー」の精神で、いずれも読後感のよい連作短編集です。
トロイメライ  唄う都は雨のち晴れ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:トロイメライ 唄う都は雨のち晴れ (角川文庫)より
4041023009
No.4:
(5pt)

続編希望。

テンペストのスピンオフ的な短編集の第二作目。今回はちょっとしんみりしたトーンのお話が多いです。武太が前作より成長したせいか、すこし引いた立ち位地です。
相変わらず池上さんの、結末がどうあろうとも、人を暖かく見つめる姿勢が変わらず、読んでよかったな、と思う短編集。
短編集としては、話の並び方を変えたほうがいいのではないか(芭蕉布の恋、は哀しい恋の話なので、これでこのシリーズが終わってしまうのは寂しい感が増す)という気がしますが、それがぎゃくに、ファンとしてはまた続編を書いてほしい、とよけい思わせられるというか。
書いてくれないかな~。
トロイメライ 唄う都は雨のち晴れAmazon書評・レビュー:トロイメライ 唄う都は雨のち晴れより
4048742027
No.3:
(4pt)

さらに続編がみたいです

前作よりも、落ち着いた感じの話が多かったかなと思います。
あの、聞得大君がでてくると、やっぱり面白いというか、自分なりの正義感を貫いてるから憎めなくていいです。
風水師の話も、なかなかよくできています。
最後の芭蕉布の話、あっけない終わり方に思えて、ちょっと残念だったので星一つ減らしましたが、沖縄のことをよく知るためにはほんとにこういう小説なかなか役に立ちます。
もっともっと続編が読みたいです。
トロイメライ 唄う都は雨のち晴れAmazon書評・レビュー:トロイメライ 唄う都は雨のち晴れより
4048742027
No.2:
(5pt)

昭和30年代の日本に溢れていた「やさしさ」に出会える

昭和20年代に生まれた私の小学生時代は、毎朝、井戸水を汲み上げ、下校すれば、晩ご飯の素材や父親の晩酌の量り売りを数km先の市場に買いに走ったものである。夏の土日には借りている畑の雑草取りが子どもたちの仕事だった。それ以外は真っ暗になるまで野球をしたり、裏山の大木から垂れ下がる蔓でターザンごっこをして遊んだものだ。私の生まれ育った北海道と著者の描く沖縄地方という違いはあるが、著者の作品を読むと私の気分を子ども時代に運んでくれる。

小さい頃から私には確信のようなものがあった。それは「人を憶測で判断しなければ、相手の良さが必ず見えてくる」というものであり、それが人間同士を結びつける「やさしさ」だと気づいたのは大人になってからだ。中学一年の頃はどの教室にもアイヌの生徒が2〜3人いたが、外見が随分異なるため最初は無口であったが、親しく話すようになった頃には、アイヌ隔離政策でアイヌ居住地区の学校に転校していった。兄がやくざという同級生と仲良くなると、「あなたに何か困ったことがあれば、兄貴の仲間が助けに来るから」と言われた時には驚いたが、見かけと異なりやさしい奴だった。

就職して研究成果を事業化する時も、人間性を高めようと真言密教の在家修行に取り組んだ時も、身近にいて嫌な奴だと最初は思えたのに、そうした相手ほど、いつの間にか一番助けてくれる仲間になっていた。

そうした幾つもの「やさしさ」が著者の作品に溢れている。
トロイメライ 唄う都は雨のち晴れAmazon書評・レビュー:トロイメライ 唄う都は雨のち晴れより
4048742027
No.1:
(5pt)

待望の続編。今回は落ち着いた雰囲気の作品が多いです

池上永一氏のベストセラー、『テンペスト』と同時代、19世紀の琉球を舞台にし、筑佐事(岡っ引きみたいなもの)の武太を主人公とした連作集、『トロイメライ』の待望の続編。今回は、落ち着いた雰囲気の作品が多い。

前作『トロイメライ』では、主人公の武太をトリックスターとして、ドタバタが多かったが(それはそれで、とても面白かった)、今回は、収録された6作品のいづれも、全般的に落ち着いた雰囲気が多かった。

収録されている作品は、

第一夜 間切倒
第二夜 職人の意地
第三夜 雨後の子守唄
第四夜 那覇ヌ市
第五夜 琉球の風水師
第六夜 芭蕉布に織られた恋

となっているが、どれも、主人公の武太は登場するものの、大きな活躍するわけではなく、むしろ後方に引いて、市井の人々を見守るような感じになっている。

どの作品も、人情味が溢れ、心に残る結末。いい連作集だ。

なんだか、この二作目にして、すっかり、定番化、シリーズ化の道を歩み始めた感がある。ファンとしてはとてもうれしい。
トロイメライ 唄う都は雨のち晴れAmazon書評・レビュー:トロイメライ 唄う都は雨のち晴れより
4048742027

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!