熱球

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評判

熱球の評価:

4.62/5点 レビュー 29件。 C ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.62pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全62件 61〜62 4/4ページ
No.2
(4pt)

「負け」かな?

リストラと母の急逝によって故郷の周坊に帰ってくる。20年前、ある事件から甲子園の地区予選決勝に戦わずして負けた故郷である。そこで何の因果か、まったく勝てないその自校の野球部のコーチを引き受ける事になる。そんな所から物語りは始まります。
 この物語を読んで何かにスポットが当たっている。何だろうと考え続けた結果ふと思い浮かんだのは「負け」です。
 この物語には様々な人が登場します。いじめに会った娘、潰れそうなレストランの主人、シングルマザーのかつてのマネージャー、そして主人公。みんな何かしら問題を抱えて生きて、いわば敗者だと思えてきます。そんな敗者のを主人公の視点から描いた作品です。
 最後に忌辞が出てくるのですが、その忌辞に重松さんの「負け」への!思いが表れていると思います。その一文には正直泣けました。
 最近 連戦連敗の日本社会にはまさに「癒し」になる作品だと思います。
 ちょっと決め付けてかかったレビューになってしまいましたが、何卒ご了承ください。
熱球 Amazon書評・レビュー: 熱球より
4198614903
No.1
(5pt)

重松清の代表作になる作品!

主人公のヨージは会社の出版業務の縮小に伴い退職し、小学校5年の娘を連れて故郷に戻った。妻は勤務先の私立の女子大からボストンに特別研究員として派遣され単身留学中で、父親との同居生活が始まった。かつて高校野球の地区予選の準決勝まで進んだ時のエースだったヨージだったが、ある事件がきっかけで決勝戦への出場が叶わなかった。そんなこともあってか、故郷に戻っても同級生と会うことも避けていたヨージだったが、かつての仲間との再会から、それぞれに問題を抱えていることも知る。そして娘が学校でいじめにあっていることを知るが、だからといって何もできない自分自身を問い詰める。家庭とは何なのか、故郷とは何なのか。戸惑いながらも故郷で自分自身を見つめ直す主人公を描いた作品です。
 つい先日「流星ワゴン」を読みましたが、本書も重松清らしく、現実問題を随所に散りばめた作品。親そして夫婦間での問題、子供のいじめ、同級生それぞれの抱える現実、母校のコーチとなるものの自分達の高校時代と今の高校生のギャップ……と、現実の抱える重みをズシリと感じます。自分自身、高校卒業後に故郷を出、そして家庭の事情もあり、再び故郷へと戻り現在に至っているわけですが、そんな中で主人公の悩みや迷いが、当時自分自身が思っていたことでもあっただけに、読みながら当時のことをフト考えさせられました。またタイトルにもなっている「熱球」ですが、実に物語の中身が詰め込まれたタイトルでもあり、悩みや戸惑いの中から主人公が見つけ出したものを物語として巧く表現しており、重松作品の中でも代表作になる作品のように思います。
熱球 Amazon書評・レビュー: 熱球より
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