楽園

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評判

楽園の評価:

3.76/5点 レビュー 232件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.76pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全180件 161〜180 9/9ページ
No.20
(4pt)

作者の想いが伝わってくる!

事故死した少年が遺した絵に描かれていたのは、16年前の
事件だった。床下で眠り続けた少女の遺体が発見されたとき、
すでに描かれていた絵・・・。その謎が解けたとき、悲しい
親子の姿が見えてきた。

とてもいい作品だと思った。事の始まりが少年の持つ特殊能力と
いう特異な設定でこれに違和感を感じる人もいると思うが、それが
きっかけで16年前の事件の真相に迫る過程は見事としか言いようが
ない。作者の筆力を改めて感じた。事故死した息子の生きた軌跡を
たどろうとする母、わが娘を手にかけてしまった夫婦と殺された娘の
妹の家族3人の関係、過去の事件で受けた心の傷が癒えないフリー
ライター。登場人物たちもしっかりと描かれている。この作品は
ミステリーではない。事件によって引き起こされる悲劇をじっくりと
描いた作品だと思う。そういう意味では、フリーライターの前畑滋子が
関わり心に傷を負った事件が「模倣犯」ではなくていいと思う。むしろ
そうでない方が望ましい。まったく別ものとして捉えた方が、作品に
対する印象も変わるのではないだろうか。「模倣犯」の延長上にある
作品と見られることが、この作品のマイナスになっている気がして
残念だ。
楽園 上 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 楽園 上 (文春文庫)より
4167549077
No.19
(4pt)

作者の想いが伝わってくる!

事故死した少年が遺した絵に描かれていたのは、16年前の
事件だった。床下で眠り続けた少女の遺体が発見されたとき、
すでに描かれていた絵・・・。その謎が解けたとき、悲しい
親子の姿が見えてきた。
とてもいい作品だと思った。事の始まりが少年の持つ特殊能力と
いう特異な設定でこれに違和感を感じる人もいると思うが、それが
きっかけで16年前の事件の真相に迫る過程は見事としか言いようが
ない。作者の筆力を改めて感じた。事故死した息子の生きた軌跡を
たどろうとする母、わが娘を手にかけてしまった夫婦と殺された娘の
妹の家族3人の関係、過去の事件で受けた心の傷が癒えないフリー
ライター。登場人物たちもしっかりと描かれている。この作品は
ミステリーではない。事件によって引き起こされる悲劇をじっくりと
描いた作品だと思う。そういう意味では、フリーライターの前畑滋子が
関わり心に傷を負った事件が「模倣犯」ではなくていいと思う。むしろ
そうでない方が望ましい。まったく別ものとして捉えた方が、作品に
対する印象も変わるのではないだろうか。「模倣犯」の延長上にある
作品と見られることが、この作品のマイナスになっている気がして
残念だ。
楽園〈上〉 Amazon書評・レビュー: 楽園〈上〉より
4163262407
No.18
(5pt)

ご家族に本格的にグレタ子供がいたとか、いるとかいう方は、読まないほうがいいです

模倣犯を読んでいないと、つらい部分が多いと思います。

特に「上」はそうかな?

「下」になると、読んでない方でも、ぐいぐいと引っ張られるように、

読み進められると思います。

で、感想というか、忠告というか。

もし、ご家族に本格的にグレタ子供がいたとか、いるとかいう方は、読まないほうがいいです。

身につまされすぎて、具合悪くなります。

ちょっと煙草とか、酒とか、夜遊びとか、万引きとかのたぐいは、本格的にぐれたとはいいませんので、念のため。

しかし、さすが宮部さん。ここまで、人の気持ちを引っ掻き回すの、お上手ですねえ。

たぶんわたし、しばらく精神状態不安定になりそうです。
楽園 上 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 楽園 上 (文春文庫)より
4167549077
No.17
(5pt)

ご家族に本格的にグレタ子供がいたとか、いるとかいう方は、読まないほうがいいです

模倣犯を読んでいないと、つらい部分が多いと思います。
特に「上」はそうかな?
「下」になると、読んでない方でも、ぐいぐいと引っ張られるように、
読み進められると思います。
で、感想というか、忠告というか。
もし、ご家族に本格的にグレタ子供がいたとか、いるとかいう方は、読まないほうがいいです。
身につまされすぎて、具合悪くなります。
ちょっと煙草とか、酒とか、夜遊びとか、万引きとかのたぐいは、本格的にぐれたとはいいませんので、念のため。
しかし、さすが宮部さん。ここまで、人の気持ちを引っ掻き回すの、お上手ですねえ。
たぶんわたし、しばらく精神状態不安定になりそうです。
楽園〈上〉 Amazon書評・レビュー: 楽園〈上〉より
4163262407
No.16
(5pt)

牽引力

この引っ張る力はどうだろうか?一度捕まれたら疾風怒濤のように読み進めてしまう。気がついたら下巻に入っていた。見えざる力と見えなかったものが、どんどん形になってくる。心の動きや新たな疑問はどんどん大きな流れに向かっていく。この描き方は見事だ。
等君、君には何が見えていたんだい?
楽園 上 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 楽園 上 (文春文庫)より
4167549077
No.15
(5pt)

牽引力

この引っ張る力はどうだろうか?一度捕まれたら疾風怒濤のように読み進めてしまう。気がついたら下巻に入っていた。見えざる力と見えなかったものが、どんどん形になってくる。心の動きや新たな疑問はどんどん大きな流れに向かっていく。この描き方は見事だ。
等君、君には何が見えていたんだい?
楽園〈上〉 Amazon書評・レビュー: 楽園〈上〉より
4163262407
No.14
(5pt)

徐々にエネルギーが充満してくる上巻

宮部みゆきが『模倣犯』の続きを書いたその事が、衝撃でもあり納得出来るものでもあった。
それは、あの作品が宮部みゆき作品として未完のように感じていたからだ。
だからこそこの本を逸る気持ちで手にとった。
主人公は『模倣犯』に出ていたフリーラーター前畑滋子にして、超能力者だったかもしれない事故で亡くなった12才の少年がキイワードになる。すでに亡くなった少年が残したものから真偽を調べることは、物語の展開で殺しとか犯人がリアルに動くものではない。
『模倣犯』で深く傷を負った前畑が向き合わざるをえない過去に向き合う姿は、宮部みゆきにも重なってもゆく。『誰か』『名もなき毒』を書いていたのは、この本を書くためのステップだったように思えるのは、作品の描き方が重なるからだ。だが、『誰か』『名もなき毒』で不完全だったものが、この本には宿っている。そういう力が充満してくる上巻に、すぐにも下巻が読みたくてたまらない。
楽園 上 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 楽園 上 (文春文庫)より
4167549077
No.13
(5pt)

宮部みゆきが下した結論

16年前に両親によって殺された少女土井崎茜は、何故殺されたのか。
下巻では時効を向えるまでに何があったのかが少しずつ明らかになり、読むのを止められない。
加えてラストぬ向けて、挿入されていた断章が持つ意味も明るみになり、とにかく一気に読ませる。
全て読み終えて感じたのは、宮部みゆきが『模倣犯』では迷っていた結論が出たこと。
それは、更正しない人間はいる。
今回はキイワードとなる三和明夫が三十歳を過ぎても治らない人間として描いた。
更ににラスト叫ぶかのように、問いかけるかのように、前畑が受ける言葉「身内にどうしようもない者がいたら、切り捨ててしまえばいいのか」という詰問は、この数年間宮部みゆきが考えていた問題だったように思えた。だからこそ350頁で「人々が求める楽園は常にあらかじめ失われているのだ」と結論ずけた。
大御所宮部みゆきだけに、上下巻一気に読ませ、夢中にさせるが、1つだけ残念なのは、等が描いたあの山荘がどういう経緯で見たのか最後まで不明だったこと。知りたかった。
楽園 下 Amazon書評・レビュー: 楽園 下より
4163263608
No.12
(5pt)

徐々にエネルギーが充満してくる上巻

宮部みゆきが『模倣犯』の続きを書いたその事が、衝撃でもあり納得出来るものでもあった。
それは、あの作品が宮部みゆき作品として未完のように感じていたからだ。
だからこそこの本を逸る気持ちで手にとった。
主人公は『模倣犯』に出ていたフリーラーター前畑滋子にして、超能力者だったかもしれない事故で亡くなった12才の少年がキイワードになる。すでに亡くなった少年が残したものから真偽を調べることは、物語の展開で殺しとか犯人がリアルに動くものではない。
『模倣犯』で深く傷を負った前畑が向き合わざるをえない過去に向き合う姿は、宮部みゆきにも重なってもゆく。『誰か』『名もなき毒』を書いていたのは、この本を書くためのステップだったように思えるのは、作品の描き方が重なるからだ。だが、『誰か』『名もなき毒』で不完全だったものが、この本には宿っている。そういう力が充満してくる上巻に、すぐにも下巻が読みたくてたまらない。
楽園〈上〉 Amazon書評・レビュー: 楽園〈上〉より
4163262407
No.11
(5pt)

上巻は星5つつけたが・・・・・

9年前の事件−『模倣犯』−に関わったライター前畑滋子のもとに奇妙な依頼が持ち込まれる。12歳で事故死した少年・萩谷等に超能力があったのではないか。彼は隠蔽されてきた少女殺害事件を、発覚前に「絵」の形で予知していたという。彼は他にも多くの不思議な「絵」を残していた。彼の死後それに気づき驚いた母親・敏子が、息子の能力の真偽を調べてほしいと頼み込んできたのだ。

9年前の事件で大きなダメージを受けた前畑の再起、等の超能力の謎、息子を失い大きな悲しみを背負った敏子の「喪の仕事」、そして少女殺害の真相・・・などの要素が絡む。

(以下、内容にふれています)
上巻は、まるまる一冊等の「絵」、能力の謎に費やされるから驚く。宮部作品にはすでに超能力を扱った著作があるが(『龍は眠る』『クロスファイア』など)、超能力の検証にここまでページを割くような作品ではない。『模倣犯』での暴走を悔いる前畑の慎重ぶりが伝わり、徐々に謎に迫っていく過程にぞくぞくさせられ怖いような迫力があった。特殊能力を持つ人間(しかももう彼はこの世にはいない・・・)の悲哀が溢れ、前半のクライマックスとしてずっしり重い。だが少女殺害事件に重きを置いて読むならば、とんでもないスロースタートだ。
少女殺害事件の核心になかなか近づかないのは、前畑と敏子の心の機微、敏子の家の歴史などもかなり突っ込んで書かれているせいもある。なんとまあ今回も丁寧すぎる程に細かいことを書き込んでいているなあ、と感じる。このあたりは好みが分かれるだろうが、後でじわじわ効いてくるのでこらえて読んでいただくとよいと思う。・・・とは書いたものの、事件の方がぼやけてしまった感はあり、なんだかもやもやするんだなあ・・・(下巻のレビューに書きます)
楽園 上 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 楽園 上 (文春文庫)より
4167549077
No.10
(4pt)

もやもや

12歳で事故死した萩谷等が生前に幻視したと考えられる事件−両親による土井崎茜という少女の殺人・死体遺棄事件−の真相に迫る下巻。両親は茜の非行に悩まされていたという。事件はすでに時効を迎えた。だが16年もの間隠されていたこの事実を突然知らされた茜の妹・誠子は、両親が姉を殺害した本当の理由が知りたいと、本作の主人公・前畑滋子に依頼する。等の母・敏子に頼まれて彼の超能力の真偽を調べていた前畑は、等の能力、殺人事件の両方と真正面から向き合っていくことになる。その過程で、読者も問いかけられる。家族に逸脱者がいるとき、止めなれない流れにすくいとられているとき、どうすればいいのか・・・
率直に言って、もやもやとしたところに取り残されたような読後感がある。宮部氏は『楽園』について、文春のインタビューでこう話していた。「(問題)提起するというより、私はこう思う、こう解決して行きましょうと言えないから、『私、こういうこと、難しくて分からないんですよ』と、問うように書くことを繰り返している気がします」 これを読み、宮部さんの人としての誠実さ・慎重さが裏目に出てるんじゃないかなあという気がした。
終盤、臨場感のあるクライマックスを回避した点、殺害の真の動機がいまひとつ腑に落ちない点などが気になったが、一番には、茜の家族が結局はどういう人たちだったのか掴めないのが不満であったように思う。特に物語に頻繁に出てくる妹・誠子が書ききれていない気がした。生きている家族の姿を通してこそ、死んだ茜の存在・悲しみが浮かび上がってくるはずだと思うのだが・・・ 
前畑がダメージから回復し、また敏子に笑顔が戻ったことは救いだったが、土井崎家と敏子、両者がうまく融合せず、どっちつかずの感も否めなかった。
楽園 下 Amazon書評・レビュー: 楽園 下より
4163263608
No.9
(5pt)

上巻は星5つつけたが・・・・・

9年前の事件−『模倣犯』−に関わったライター前畑滋子のもとに奇妙な依頼が持ち込まれる。12歳で事故死した少年・萩谷等に超能力があったのではないか。彼は隠蔽されてきた少女殺害事件を、発覚前に「絵」の形で予知していたという。彼は他にも多くの不思議な「絵」を残していた。彼の死後それに気づき驚いた母親・敏子が、息子の能力の真偽を調べてほしいと頼み込んできたのだ。
9年前の事件で大きなダメージを受けた前畑の再起、等の超能力の謎、息子を失い大きな悲しみを背負った敏子の「喪の仕事」、そして少女殺害の真相・・・などの要素が絡む。
(以下、内容にふれています)
上巻は、まるまる一冊等の「絵」、能力の謎に費やされるから驚く。宮部作品にはすでに超能力を扱った著作があるが(『龍は眠る』『クロスファイア』など)、超能力の検証にここまでページを割くような作品ではない。『模倣犯』での暴走を悔いる前畑の慎重ぶりが伝わり、徐々に謎に迫っていく過程にぞくぞくさせられ怖いような迫力があった。特殊能力を持つ人間(しかももう彼はこの世にはいない・・・)の悲哀が溢れ、前半のクライマックスとしてずっしり重い。だが少女殺害事件に重きを置いて読むならば、とんでもないスロースタートだ。
少女殺害事件の核心になかなか近づかないのは、前畑と敏子の心の機微、敏子の家の歴史などもかなり突っ込んで書かれているせいもある。なんとまあ今回も丁寧すぎる程に細かいことを書き込んでいているなあ、と感じる。このあたりは好みが分かれるだろうが、後でじわじわ効いてくるのでこらえて読んでいただくとよいと思う。・・・とは書いたものの、事件の方がぼやけてしまった感はあり、なんだかもやもやするんだなあ・・・(下巻のレビューに書きます)
楽園〈上〉 Amazon書評・レビュー: 楽園〈上〉より
4163262407
No.8
(4pt)

良かったけれど…

大好きな宮部作品、しかもあの模倣犯の前畑滋子が主人公ということで早速読みましたが、なんかものたりません。特に最大の山場を手紙形式にしたことで、わりとあっさりめになってしまいましたね。茜が殺されるに至る事情はまさに胸がつまりますが、結局誰も救われない感じ。あと前畑さんのご主人の昭二さん、模倣犯では兄夫婦とか義姉という言葉がでてくるのにこちらでは一人っ子と書かれていて違和感が。
楽園 下 Amazon書評・レビュー: 楽園 下より
4163263608
No.7
(5pt)

展開の大きなうねり

物語の展開の大きなうねりが、どうも伺えない。点と点が細切れの中でかろうじてつながっているあやうさがある。それが妙味と言えば、妙味だが、読むものの心を大きく動かすかと言えば、否であると言わざるをえない。
楽園 下 Amazon書評・レビュー: 楽園 下より
4163263608
No.6
(5pt)

何が出てくるか

先を読むことができる少年が、いまは亡いという設定が、異色だ。少年への思いを遂げたい母親と、母親に頼まれて事実を極めようとするフリーライターが、調べを尽くすたびに、何が明かされるか、とてもおどろおどろしい。断章との接点は、上巻では明らかにならない。下巻に大いに期待したい。
楽園 上 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 楽園 上 (文春文庫)より
4167549077
No.5
(4pt)

このレビューは、上巻をお読みになったあとでご覧ください。

親がわが子を手にかけるのに、どんな「理由」があるだろうか。
それが上巻でははっきりしなかった。
どんな理由があっても絶対にしてはならないことを
なにが引き金になって行われたんだろうか。
「カッとなって」とか「ほんのハズミで」とか
そんな理由は宮部みゆきの小説には存在しない。
そのやりきれない理由が下巻で明かされる。
涙をこらえながら読んだ先に、少し光が見えて救われました。
ただ、これは「模倣犯」を読んだ上で読まれたほうがいいと思いますよ。
楽園 下 Amazon書評・レビュー: 楽園 下より
4163263608
No.4
(5pt)

何が出てくるか

先を読むことができる少年が、いまは亡いという設定が、異色だ。少年への思いを遂げたい母親と、母親に頼まれて事実を極めようとするフリーライターが、調べを尽くすたびに、何が明かされるか、とてもおどろおどろしい。断章との接点は、上巻では明らかにならない。下巻に大いに期待したい。
楽園〈上〉 Amazon書評・レビュー: 楽園〈上〉より
4163262407
No.3
(4pt)

「模倣犯」から9年…床下の少女と、彼女を「知る」少年を結ぶ点と線!!

宮部さんの代表作「模倣犯」の中で、フリーライターとして事件を取材し
深く関わり、犯人を追い詰めると同時に自らも追い込んでいた前原繁子。
事件直後の嵐のような日々は去り、今は穏やかにマイペースで仕事をして
夫との生活も修復しつつある。そんな滋子を訪ねてきた一見、愚鈍そうな女性は、
交通事故で死んだ自分の息子には、予知能力があったと思うのだが、という話を持ち込む。

絵が好きだった息子の作品の中には、息子が死んだあとに世間をにぎわせた
家の床下に娘の死体を15年間隠していたという事件を思わせる絵があったのだという。
特徴のある風見鶏のついた家の中で、灰色に塗りつぶされた長い髪の少女の絵。
確かにそれは、床下に娘を隠していた事件に該当する家とよく似ていた。
しかし、少女の遺体が発見されたのは、絵を描いた少年の死んだ後だった。
少年は、床下の秘密を知っていたのか? それとも、本当に予知能力がこれから
発覚する事件を見破って、この絵を描かせたのか。

滋子は、「模倣犯」の事件のときのつてで警察関係者に話を聞いたり、少年や
床下に隠されていた少女の生きていたころの話を調べ始める…

ということで、ぐんぐん引き込まれて一気に上巻、読みきりました。
気になるところで切れているので下巻も一緒に買うほうがいいと思います。
また「模倣犯」を読んでいなくても十分ドキドキする話でのめりこめますが、
登場人物たちが「あの事件のときは」とか「あの残酷な事件では」みたいに
話題にちょくちょく出しているので、そちらを読んでいるほうがより
楽しめるのは間違いありません。もし「模倣犯」をまだ読んでいなければ
そちらを先に読むのもよし、逆に「楽園」を読んだイキオイで興味を持って
「模倣犯」を読んで、こんな事件だったんだ、と驚愕するのもあり、だと
思います。
楽園 上 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 楽園 上 (文春文庫)より
4167549077
No.2
(4pt)

前畑滋子が素敵になってたのは、よかった。

「模倣犯」では真犯人を幼稚なやり方で追い詰めたり、稚拙な探偵風であまり
好きになれなかったフリーライターの滋子が再びある事件に対峙する話らしい、と
知って、最初はあまり読む気にならなかったのだけど(「模倣犯」も、真犯人の
破滅シーンが唐突過ぎて無茶だな、と思った。回収されない伏線もあったし)、
ついつい手にとってしまった。
半日、ほかの事を何もせずに上下一気読み。
今回は、二組の、子どもが既に死んでいる親子の真実に滋子が迫る。
カリスマ性のある家長に抑圧されて育った頼子という中年女性と
絵がうまかったけれど交通事故で死んでしまった息子の等。
不良少女だった娘を殺害してしまった両親と、両親に殺されて、
床下に時効まで埋められていた15歳の茜。
火事で焼けた家から、茜の遺体が出てきて、すべてが明るみになる。
その事故現場は、茜一家と何も接点が無いはずの少年・等のスケッチ
ブックに克明に描かれていた…
滋子は、生前の等のことを調べるうちに、ある「接点」に気づき
真相に迫っていく…
「理由」や「模倣犯」のように、本筋に関係ない人物や伏線にページを
割くこともなく、最後まで物語の背骨がぶれることなく読めました。
劇場型の派手な事件を扱った「模倣犯」と比べて、親子の絆とか
家族は家族の犯罪を裁けるか、みたいな地味なテーマですが、
最後まで飽きることなく読めました。
「模倣犯」のときは、とにかく体当たりで首を突っ込む滋子の取材姿が
ウザいな、と読んでいてイライラしたのですが、今回は、ハッタリを
かますのも人の話を黙ってガマンして聞くのもすごく上手になっていて
その成長ぶりとたくましさが物語を肉厚に魅力的にしていました。
楽園 下 Amazon書評・レビュー: 楽園 下より
4163263608
No.1
(4pt)

「模倣犯」から9年…床下の少女と、彼女を「知る」少年を結ぶ点と線!!

宮部さんの代表作「模倣犯」の中で、フリーライターとして事件を取材し
深く関わり、犯人を追い詰めると同時に自らも追い込んでいた前原繁子。
事件直後の嵐のような日々は去り、今は穏やかにマイペースで仕事をして
夫との生活も修復しつつある。そんな滋子を訪ねてきた一見、愚鈍そうな女性は、
交通事故で死んだ自分の息子には、予知能力があったと思うのだが、という話を持ち込む。
絵が好きだった息子の作品の中には、息子が死んだあとに世間をにぎわせた
家の床下に娘の死体を15年間隠していたという事件を思わせる絵があったのだという。
特徴のある風見鶏のついた家の中で、灰色に塗りつぶされた長い髪の少女の絵。
確かにそれは、床下に娘を隠していた事件に該当する家とよく似ていた。
しかし、少女の遺体が発見されたのは、絵を描いた少年の死んだ後だった。
少年は、床下の秘密を知っていたのか? それとも、本当に予知能力がこれから
発覚する事件を見破って、この絵を描かせたのか。
滋子は、「模倣犯」の事件のときのつてで警察関係者に話を聞いたり、少年や
床下に隠されていた少女の生きていたころの話を調べ始める…
ということで、ぐんぐん引き込まれて一気に上巻、読みきりました。
気になるところで切れているので下巻も一緒に買うほうがいいと思います。
また「模倣犯」を読んでいなくても十分ドキドキする話でのめりこめますが、
登場人物たちが「あの事件のときは」とか「あの残酷な事件では」みたいに
話題にちょくちょく出しているので、そちらを読んでいるほうがより
楽しめるのは間違いありません。もし「模倣犯」をまだ読んでいなければ
そちらを先に読むのもよし、逆に「楽園」を読んだイキオイで興味を持って
「模倣犯」を読んで、こんな事件だったんだ、と驚愕するのもあり、だと
思います。
楽園〈上〉 Amazon書評・レビュー: 楽園〈上〉より
4163262407