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(短編集)
怪笑小説
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怪笑小説の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.99pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全54件 21~40 2/3ページ
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最新刊の歪笑小説、黒笑小説、本書の順に遡って読んだのだが、文壇を皮肉ることに徹した歪笑小説に匹敵し、小説よりは非常におもしろいと感じた(逆に言えば黒笑小説の出来が非常に悪いということだ)。 このような風刺的小説は世相を背景にしたところがあるのだが、今から17年も前の1995年に出版されたというような古くささは感じない。構成は、短編9編とあとがきからなるが、あとがきでは著者が1編ごとに詳細に解説しているところが興味深い。 満員電車の中で人がどのようなことを考えているのかを話題にした鬱積電車、人の姿がその人の性格や考えを反映した動物に見える少年を描いた動物家族が印象に残った。人間は他人が何を考えているのか、自分がどう思われているのかが非常に気になるものである。そして鬱積電車の中の人が皆そうであるように、どちらかというと他人を否定的にみる傾向がある。おそらく他人を否定することにより、自分の優位性を確保するという本能的なものがあるのだと思う。 | ||||
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身の回りで起きていそうなことを小説化している短編集である。 心理的な部分を鋭く表現しており、「そうそう」「あるある」と思いながら読み進めることができた。 ちょっとブラックな部分があるが、タイトルどおり笑いながら読み進めることができた。 通勤電車で読むのが合う一冊である。 | ||||
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短編集。 鬱積電車 満員電車で席に座りたい人達の内心を描写している。最後が秀逸。 おっかけバアさん 実際にいるだろうおっかけのおばさんの実体をよく描写している。 一徹おやじ 野球馬鹿。結末が小説らしい小説。 逆転同窓会 後書きがかきたかっために書いたのかもしれない,学校に対する反発。 ある学年の教師が,教師同士の親睦を深めるための会にお客として当時の生徒を呼ぶという設定。 超たぬき理論 UFOが文福茶釜だという面白い話。 無人島大相撲中継 かわいそうなラジオ放送担当者が無人島に行ってまで,過去の中継の実演をする話。 しかばね台分譲住宅 死者を押し付け合うことから,運動競技が生まれた話。 あるジーサンに線香を 若返りする手術は,一定期間たつともとへ戻るという話。 | ||||
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純粋におもしろかった。 特に、最初の鬱積電車がおもしろかった。 自分も日ごろから電車に乗っているが、普段の電車でもこういった思いをしている乗客が乗っているのかなと思ってしまった。 オチも個人的におもしろかった。できればその後の物語を読んでみたい。 それと、作者は女性の心情描写をどうやって学んだのか、それが少し気になった。 | ||||
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おっかけばーさんはちょとぶらっくでしたね。超たぬき理論や動物家族もぶらっくでした。とくに動物家族は主人公の視点で描いているのでおもしろいです。怪「怪しい」話でした。 | ||||
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「笑いの根底に悪意あり」 東野氏と京極氏の対談の際に挙がった御言葉…まさに、その言葉を小説に興した作品だ 最初から最後まで「悪意」尽くしだが、どこかで「笑い」にも、必ず通じている 毒笑小説が「笑い」に比重を置いた作品だとしたら、こちらは「悪意」に比重を置いた作品だろう | ||||
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白夜行と同じ人物が書いたとは思えないほど シリアスなミステリーとは対称的な短編集。 とにかく笑える。 多くの東野作品が同じくそうであるように、 読者に媚びるような姿勢は微塵もなく、 自分で想像し、面白いと思ったことを膨らませた ような話しばかり。 誰もが持っているブラックな毒を刺激させる絶妙な笑い 理屈抜きで面白い。 | ||||
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まだ読者に興味のなかった10年前、本当に何気なくラジオをつけたら、途中からだったが、なにやら面白いドラマをやっていた。本当に面白くて、終わってしまったのが残念な程で、それ以来ラジオにハマッてしまった。そして読者にはまり、東野先生のファンになり、この『鬱積電車』を読んだ。そしてびっくりした。この物語は、あの時聴いたラジオでやってたドラマではないか!めちゃくちゃ嬉しかったのを覚えています。鬱積以外のストーリーも最高ですよ。 | ||||
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ちょっとブラックで、怖くて、なんともおかしい人間たち!多彩な味つけの傑作短篇集。 奥田英朗の作品に近いテイストか。 本人は必死だけど、それを傍から見るとどこか滑稽だ。 東野圭吾は、オチをつけるのがとてもうまい作家だなー 解説では、「関西人」という表現を使っている。 オチをつけるというより、最後に一気に収斂させる力がすごいのか。 こういうのはきちんとした人間描写と組み合わさると、すごく面白くなるんだなー 笑いもあったが、この描写力の方が印象的でした。 | ||||
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一番好きなのは「無人島大相撲中継」。大雑把に言えば、船が座礁して無人島に漂着した人々が大相撲でビスケットをかける話です。大相撲の試合をすべて記憶している人がいて、人間ラジオになります。たかがビスケットに買収までするのが笑えました。この話は、最後の東野さんの解説で子供時代の体験がもとになっているそうです。その中で東野少年が母親が言ったある言葉に嬉しくなったみたいですが、この頃から人間の観察力は凄かったんですね。「超たぬき理論」は某大学教授のプラズマ理論を思い出してしまいました。「アルジーサンに花束を」は電話をリモコンと間違えて110番してしまうところが笑えました。 | ||||
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これはなんだか『世にも奇妙な物語』を観てる感じです。好き嫌いがある短編集だと思いますが、私的に鬱積電車と一徹おやじが好きです☆たまに、もどかしさを感じたストーリーもありましたが…。短編集はすべてが好みになれるのは難しいと思うので次の毒笑小説期待してみます!でもやっぱり他のと一風異なった作品を考えられる東野圭吾さんは天才ですね。 | ||||
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「毒笑小説」「黒笑小説」よりもまず先に出版されたのがこちら。 バカバカしすぎて呆れながらも、笑わずにはいられない9つの短編集。 後の2作とは違うところは、最後に東野さん自身のあとがきがある点であり、 しかもそれが各1編づつに、であるからこれはかなりおいしい。 ファンにとってはそれだけでも買う価値のある作品になっています。私自身、食い入るように読んでしまいまった。 さて中身だが、どれも万遍なく面白く、3作の中でまず先陣を切って出版されたこともあり、 巻末の真保裕一さんの解説ではないが「まだまだ猫かぶってるな」という感じもする。 しかし、バラエティーに富んだ皮肉とユーモアがたっぷりと込められていて、 東野圭吾のお笑いの世界入門書に相応しい味付けがされた1冊になっていると思う。 「超たぬき理論」が群を抜いて本当にくだらないが、それでいてかなり面白い。 理論の展開の仕方にはやはり理系の東野さんらしさがのぞいていて、 アホらしいのになぜかふむふむ、と納得しながら読めてしまうから恐ろしい。 3冊で終わらずに、また近いうちに同じテイストの作品を書いて欲しいと切実に願う。 | ||||
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東野圭吾を見直してしまった。 身近に話題になっている社会現象を題材に、料理しすぎず素材を生かした良い味付けに仕上がっている。 多芸で芸達者とは思っていたけれど、この形式は東野圭吾という作家に適しているように思う。 今後も、毒笑・黒笑と続けて読んでみる気になった。 | ||||
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本書はこれに続く『毒笑小説』と『黒笑小説』とあわせ3部作をなしている。今回残りの2冊を読み、東野圭吾氏の笑いへの「こだわり」をあらためて痛感させられた。3部作の出発点『怪笑小説』に所収された計9本のエッセイはどれも魅力的で練り上げられたものばかりで興味が尽きない。巻末には東野氏自身による異例ともいうべき「あとがき」がすべてのエッセイに対して付され、各エッセイの背景にある作者の心理や執筆動機などを窺い知ることができる。 「解説」を担当された真保裕一氏が丁重に述べているように、従来の東野圭吾の諸作品に慣れ親しんだ読者からすれば、本書のような短編集はそのタイトルからして思わず首を傾げざるを得ないであろう。「あとがき」が作者の「照れ隠し」であるという説明には十分に納得できる。貴重な「あとがき」である。本書の内容について詳しく紹介する必要はない。興味をそそる主題から自由に読んでいけばいい。個人的には「逆転同窓会」、「しかばね台分譲住宅」、「あるジーサンに線香を」の3編が特に印象深かった。 なお『毒笑小説』の巻末には、京極夏彦氏との対談が掲載されており、両者が「笑い」作品にかなりの労力を費やしていることが克明に記されている。「この人おかしいのではないか」と思われるくらいの作品を仕上げたいという覚悟のもとに執筆していることを知った以上、われわれは単に「流し読む」のでなく、作者の「笑い魂」なるものを少しは意識して読み進めたほうがよい。「笑うスイッチと泣くスイッチ」は「近所にある」という二人の呼吸ぴったりの会話に私は思わず「なるほど、深い!」と呟いたほどだ。 いずれにせよ本書を含む3部作(もしかしたら更に続きがあるのかもしれない)は、東野圭吾の諸作品において特別な意味を有しており、本格推理を書き上げたとき以上のエネルギーが凝縮されていることを忘れてはならない。「笑い」の奥深さに挑む傑作集だ。 | ||||
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おもわず、うふふ。。とほくそえんでしまう短編小説集です。 巨人の星のパロディー版のような一徹おやじがおもしろかった。最後のオチが最高です。 (これを読んで思い出したことは、私の友人のこと。彼女は巨人の星のテーマソングの中で、”思い込んだら、試練の道を。。。”のところで、アニメ映像で飛馬がテニスコートとか整備するときにつかう鉄の丸いやつ(リヤカーみたいに引くものがついているあれです)を、一徹おやじに叱咤激励されて引っ張っているのをみて、あー、この鉄のまるいものは”コンダラ”(重いコンダラ?)っていうんだと20年間疑わなかったそうです。) あと、ちょっと切ないのはアルジャーノンに花束を張りの、”あるじいさんに線香を”。おかしいながらもちょっと泣けるお話です。 最初の”鬱積電車”はオチは別にして、本当に電車の中って、あんなふうに心の中で各自が考えていそうで興味深かった。 | ||||
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人間のドロドロした部分をお笑いの域にストンと落とす、著者のテクニックはさすがだと思います。 短編で9作収められていますが、ほとんどが「話全体的に面白い」というよりは、後半の数行、話によっては最後の一行に「オチ」があります。 ただし、 ブラック‐ユーモア【black humor】 陰湿で気味のわるいユーモア。道徳やタブーにわざと触れるようなユーモア。 と、某サイトの辞書でも書かれているぐらいですから、程度の差はあってもどれも「笑い」の中でも決して「健全な笑いが出てくる話」とは言えません。 9作のうち、後半に行くにしたがって、特に「ブラック」の度合いが高くなっていく印象があります。 私の場合、「鬱憤電車」のその後を想像したら、肩がブルブルふるえるような笑いがこみあげてきたことと、「追っかけバアさん」の、バアさんの「憧れのスターに会う為」の執念というか、パワーの描き方の上手さに星4つとしました。 | ||||
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面白かった。 『毒笑小説』の方がインパクトがあるが、これも面白い。 「鬱積電車」なんか、よく想像したなーと言うか、いかにもあり得そうで面白い。 まあ、自白ガスなんてないだろうけど。 「逆転同窓会」も、実際教師の立場からすると偉くなった生徒ってこんな感じなのかなーと思った。 | ||||
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短篇集だが、一つの物語が終わった時に、作者のコメントがつけられていて、あとがきを読むように面白い。物語はユニークな小噺を集めたものだ。それらが語られた背景を知るのは、なんとなくこそばゆいものだ。読んでいて、松浦理恵子さんの『裏ヴァージョン』を思い出した。これはそれぞれの短篇に突っ込みをいれてあって、爽快な気分になる。怪笑とは快笑のことなり。 | ||||
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タイトルから「怪笑」と付けているのだが 本当にそこまで面白いものだろうか。 東野圭吾、とくれば或る一定以上のレベルの作品はもちろん期待出来るのだが・・・。 書評を見るに「ブラック」「ブラック」とあるので もしかしたら後味の悪い、 読了感の余りよろしくない本の可能性もあり、と思いながら購入したのだが。 ああ、面白かった。 読了感良し。 なるほど確かに「ブラック」ではあるが テンポ良く「落ち」に持って行く流れが心地良い。 楽しい読書タイムが過ごせます。 お勧めです。 「アルジャーノン・・」のもじり、と分かっていながら読んでいるのに 展開に引き込まれる「あるじーさん・・」は秀逸の一本です。 | ||||
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どの短編もあまりに突拍子もない設定で、噴出しつつ読みました。特に「鬱積電車」「一徹おやじ」「逆転同窓会」あたりは笑いも最高潮です。 しかしラストですとんとブラックに持っていくあたり、東野圭吾すごいです。 「動物家族」だけが、ちょっと重くてあまり好きになれなかったので、星ひとつ減点しました。 「毒笑小説」「黒笑小説」もあわせて読破しましょう! | ||||
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