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ルカの方舟
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ルカの方舟の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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「理系ミステリー」とは何だろう?と手に取りました。この方の作品を読んだのは初めてです。 隕石について、詳しい知識はなかったのですが、とてもわかりやすく、大学研究室の様子などもとてもリアルで、興味深く読めました。ミステリーや人間描写などがおもしろかったことはもちろんです。他の作品と読んでみたくなりました。 | ||||
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この作品,僕にはとても面白かったです.ただこれを読んで皆が楽しめるかというと,かなり微妙.ミステリーの体裁をとっている以上,動機が重要なわけで,この作品の場合,動機に納得できるかどうかは,読者の理系的なバックグラウンド+大学院博士課程の在籍経験にかなり依存すると思うのです. で僕ですが,(分野はかなり違うけど)理系で博士課程を出ていて,そして今アカデミックな職で飯を食べているので,似たような境遇の方々を多数見ていて,この作品にはかなり感情移入しました.途中で明かされる研究室の逸話もリアルだし,博士課程やポスドクの方々への理不尽な仕打ちも,(人間的に問題ありな)教授,准教授の方々も「いるよ,こういう連中」という感じですごく納得できます. でもこの作品で一番好きなのは,(詳しくは書けないけど)この事件の核心である「あるもの」を見つけた瞬間の犯人の熱い気持ちかな.世界で自分だけがこれを発見したという気持ちの昂りは,多分この世界で飯を食っていないと分からないし,それを一度でも味わっちゃうと,もうこの世界から抜けられなくなる,そんなことが実によく書かれていて,(大甘だとは思うけど)☆は4つです. | ||||
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互いが信じ,守ろうとしたために起きたすれ違いと真実,そしてそれらが生んだ悲劇, 加えて,大学の研究室を舞台に,学問の世界の暗部が垣間見える様子が印象に残る一冊. また,事件と直接の繋がりはないものの,数十億年を巡る宇宙と生命の起源のやり取りは, いくつかの『もしも』を思い浮かばせられるなど,ロマンのあふれる内容にも感じられます. その反面,専門性の高い題材や用語には,どうしても理解の追いつかないことが多く, 論理を重ね,畳まれる終盤は良いのですが,ある言葉が軸となる勘違いやその真相など, 根拠の部分を作中から導き出すのは難しく,『誰が』の『予想』が精一杯というところで, 知識はもちろん,やはり似た境遇や経験があった方が,感情移入もしやすいように思います. このほか,天才とされる探偵役の教授も,謎は解けど,それ以外の『らしさ』は窺えず, 『ちょっと変わった人』程度で終わっていることには,物足りなさが残るのは否めません. | ||||
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著者は神戸大・東大で地球惑星物理学を専攻したという話を講談社のツイッターで見かけ、シンパシーとでもいうべき興味を持って読んでみた1冊。 火星からの隕石に生命の痕跡を見つけたという帝都工科大学の笠見教授。彼の世紀の発見を取材する記者・小日向のもとに、その隕石研究論文の偽装を告発するメールが届く。研究室では液体窒素が漏れ出たことによる酸欠事故で死亡した笠見教授と方舟型に加工された隕石が発見される。小日向は「天才」の名を冠せられる百地教授とともに事件の謎の解明に挑む、という理系ミステリな話。カール・セーガンの引用から始まるところからして私のツボを捕らえた話である。 理工系の大学(大学院)を出たものならば思わず納得してしまう「大学あるある」的なエピソードは、どことなく今野浩の「工学部ヒラノ教授」(新潮文庫)を彷彿とさせるところもあり、読んでいて何となくニンマリしてしまった。また、隕石をはじめとする地球惑星科学の専門的なトピックについての記述も一般向けで易しく、科学リテラシの向上において本作のようなフィクションが果たせる役割もあるのではないか、などということを何となく思ってしまった。 もちろん、ミステリとして小説として話が面白いということは言うまでもない。隕石研究を行っている研究室を舞台に発生するさまざまな謎や人間模様、そして深夜の研究室を徘徊する老人と少女の登場といった隕石研究とは全く関係ないと思われる事象なども加わり、謎が謎を呼んでいく展開。そして全ての謎が解かれていく様子は、いかにも理系らしくロジカルであり美しい。そして結末では科学の素晴らしさ・ロマン的な側面も描き出されており、単なるミステリの謎解きにとどまらない良さが本作にはあると思う。ストーリーの展開と収束の美しさに、思わず数時間で一気読みしてしまった。理系の人のみならず、文系の人にも読んでもらいたい。理系小説の「傑作」と言っても過言ではないと思う。 | ||||
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ミステリーとして読んでいたのだが、どうしてもSTAP騒動と重なって、半分ドキュメンタリーのような感覚で読んでしまった。STAP騒動も死人が出たわけで、もしかしたら真相は自殺ではなくて殺人事件だったのかも! などとかなり妄想を入れながら読んだ。 そのせいなのか分からないが、純粋なミステリーとして楽しめたかというと少し疑問がある。謎を解く人(シャーロック・ホームズやポワロのような役割の人)のキャラも弱い気がする。実は、最後の方まで、この人が謎を解くお話なんだということが分からなかった。それは自分の理解力のなさから生まれたものなので、物語の面白さとは関係ないが、もしかしたら同じ感覚を持ってしまう人がいるかもしれない。 まあ、でも純粋にお話を楽しめばいいと思う。理系な人はものすごく楽しめるから。 | ||||
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ミステリーというよりは、理系研究所の内幕暴露って感じでなかなか楽しかったです。 ちょうど、小保方さんのSTAP細胞の問題とリンクして、 なるほどなるほどって感じ。 最初ちょっとだけ文章がとっつきにくかったけど、 途中からは夢中になって一気読みでした。 多少専門用語が多用されすぎか?とも思ったけど、 今の世の中、わからないことは、自分でぐぐって調べたらいいだけのことだし。 しかし、「博士が100人いるむら」には苦笑い。 100人の博士が生まれたら16人は医者。14人が大学の先生。 20人がポスドク。8人が会社員。11人が公務員。7人が職種変更。 16人が無職。8人が行方不明か死亡・・・ シビアだねぇ。 あと、地球生命の種の起源や隕石、その他いろいろな雑学がとてもおもしろかった。 まあ、そういうのが好きな人には面白いってことかもだけど。 そのぶん、ミステリーはちょっと肩透かしだったけど。 でも、なんか相性のよさそうな作家さんなのでもっといろいろ読んでみたいです。 | ||||
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これまでのレビューは5と4のみ。関係者の書き込みかな? 私は2にしました。ち ょっと辛すぎるけれど、3はあげられないかな、と思いました。 火星起源の隕石の分析に関する研究と、それにまつわるトラブル、殺人事件を絡めた 理系ミステリー作品です。小保方女史のSTAP細胞の問題とかで、論文のねつ造とか に注目が集まっていることもあり、この作品を読みました。理系の研究者とかポスドク の立場の危うさとか、研究所の内部事情は良く書かれていて、勉強になりました。但し、 勉強になったということと面白いかどうかは別問題です。 正直、理系に強くない人が読むと、かなり分かりにくいと思います。私自身は研究者 ではないものの、長年技術畑を歩んできた人間なので、特に分かりにくいということは ありませんでした。しかし、一般の人には難解な記述も多いと思います。そういうのを 面倒だと思わずに読める人には良いかも知れません。 | ||||
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『理系ミステリー』と書いてあるので、何だろうと読み始めた。 大学の研究室を舞台に、殺人事件が進行していく。隕石、宇宙・・・。 今生活している世界とは、少し違う舞台が、この頭に心地よい。 | ||||
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ミステリとしてみた場合、なかなか凝った作りになっており、読み終えた時の満足度は高いと思います。 ただし、ちょっと文章的には読みづらいですかね。 ガチガチの理系ミステリなんで、一定の科学リテラシーが要求されます。 とはいえ「象牙の塔」の内幕ものみたいなのがお好きな方にはど真ん中の直球でしょう。 この人の第2作を読んでいなかったのに気がついたので、機会があれば読んでみたいと思いました。 | ||||
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