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24時間の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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三年前に出版されたグレッグ・アイルズの「神の狩人」は、インターネットとサイコキラーを組み合わせた斬新なアイデアで読ませる、印象的な作品だった。そのアイルズの最新作が「24時間」である。当然ながら、大きな期待を抱かせる。麻酔医ウィル・ジェニングズは学会へ参加するために妻と娘を残して出かけていった。が、そのタイミングを待っていた犯人たちは、ウィルの五歳の娘アビーを誘拐し、身代金を要求してきた。ウィルと、妻と娘の三人を個別に隔離し、完全に主導権を握ったかにみえた誘拐犯だったが、アビーが小児糖尿病を患っており、定期的にインシュリンを投与する必要があることによって計画は微妙にくるってきた。主犯のジョー・ヒッキーは過去にも同様の誘拐を成功し、無事に子供を帰してやると主張するのだったが、やがて彼にもう一つの目的があることが・・・。後半のアビーを救出するあたりは、さすがにアイルズ、映画的な派手なアクションで一気に読ませる。それに対して、前半は少しもたついているような印象を受ける。三人の犯人グループの過去など冗長だ。また、圧倒的に主導権を握っている犯人たちに対し、ウィルの反撃によって、微妙な力のバランスを保ったものにその構図が変化していくのも興味の一つではあるが、そこに説得力がないのが残念だ。普通、犯人たちはもっと強気だろう、などと余計はことを考えながら読んでしまった。と、いうことでアイルズらしい面もあるものの、意外に平均点といった評価でしょうか?昨年の学会で犯人たちに子供を誘拐されたことのあるマクディル医師、沈黙をやぶってFBIに連絡をしたことによってFBIが事件に介入してくるのだが、そのマクディル医師のFBI捜査官への言葉。「(前略)もしむやみに介入したら、通報しなければ死なずにすんだ子供が、あなた方のせいで死ぬかもしれません。おねがいですから、死者を『許容範囲の損害』などと言わないでください。わたしはヴェトナム戦争を憶えている世代なのです」おりしも、米軍のアフガニスタンへの攻撃が地上戦へ移ろうとしている時だけに、『許容範囲の損害』という言葉が使われないことを願うばかりだ。 | ||||
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