書物迷宮
評判
書物迷宮の評価:
4.33/5点 レビュー 6件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1〜14 1/1ページ
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書物迷宮の評価:
4.33/5点 レビュー 6件。 B ランク
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塩味を含めブクレコ諸兄も流石に書痴程のマニアではないでしょうが、標準以上に本は好きでしょうから、このフィクションで取り上げられる「世界に一冊し か存在しないかもしれない本」とそれにまつわる話は食い付きやすいに違いありません。たぶん実在しないこれら稀少な書籍は金銭的に貴重な本であるばかりは なく、その内容が国家の存亡にも関わるとして、各種諜報機関や闇の組織たちも狙っています。彼らを敵に回して知識と理論武装だけで戦う銀髪の主人公・半井 優一の書籍サスペンスドラマです。今回も中篇4作品からなっております。
○「書庫に入りきらぬ本」
スペイン戦争時の反体制詩人の名作詩集にまつわる話。反体制側で戦い、戦争に敗れた彼の名作詩集は当然勝者である国家から弾圧され出版の日の目を浴びるこ とはありません。ところが1冊だけ現存すると言う設定。その詩集を手に入れるために主人公を含め3人のコレクターが集い、争奪戦を繰り広げます。最後に半 井が手にするのですが、それは偽物であって・・・・。この物語の最後のどんでん返しこそ、題名の「書庫に入りきらぬ本」です。どんな本でしょうか。中短編 でこんなに完成度が高い物語は類を見ません。名作です。
○「長い長い眠り」
今回のターゲットは古い満州鉄道の時刻表です。中国人が自分たちが優れた民族であると主張する礎のひとつが北京原人の発見です。ところがこの化石は第2次 世界大戦のどさくさにまぎれて行方不明になっています。そのありかと、紛失の秘密を解く鍵が件の時刻表に記されているという設定。この物語も最後にどんで ん返しがあって粋な終わり方になっています。
○「愛された娘」
半井とひょんなことから一緒に生活するようになった少女は実は王室の血筋であるかもしれない尊い方。その血脈を証明する書籍をめぐっての争奪戦ですが、この本も実は偽書でした。ロマンティックなストーリーを絡めて、得意のどんでん返しが光ります。
○「冷やしすぎた秘密」
DIA(アメリカの国防情報局)、AW(アヴ=ポーランド情報局)、ABW(アベヴ=ポーランドの国内保安局)が暗躍し、湖底から引き上げられた機密文書 の争奪戦を行います。もちろん半井が最後に手にするのですが、その書類はナチスドイツの細菌兵器の製法マニュアルでした。いまだ知られていないこの技術を 持ってすれば今行われているアフガン戦争の戦局を一変することが出来ます。依頼人に無事(?)書類を渡した半井ですが、この悪魔の技術が功を奏した様子が ありません。どんなトリックがあるのでしょうか。
いずれの作品も、書籍をゲットするまでのスリリングなサスペンスと、書籍を依頼人に渡した後の意外な結末がセットになっていて、最後まで息が抜けません。