密室殺人ゲーム王手飛車取り
評判
密室殺人ゲーム王手飛車取りの評価:
3.54/5点 レビュー 85件。 A ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 21〜28 2/2ページ
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密室殺人ゲーム王手飛車取りの評価:
3.54/5点 レビュー 85件。 A ランク
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しかし「実際に殺人に手を染める」と言っても、それ自体が小説であるからにはもともと全てが虚構なのであって、倫理的な問題もそのことを持ち出されては振り上げた拳の持って行き所がない。虚構と現実の関係を議論する泥沼に陥る愚を犯す前に倫理的批判からは手を引くべきであろう。
そういう意味で本書は「思考力のある」読み手にとっては楽しめないこともない。ただ、「楽しめないこともない」のは、この物語は例えるならば巷によくある「推理パズル」の域を出ていないからであって、「物語として」引き込まれる要素がないからである。
本格を突き詰めればこの地平に至るのは明らかなのだが、では突き詰めたそれが楽しめるかというとそうではない。やはり(そんなものも存在しないのだが)殺人に至る「内面」ないしは「心理」が、少なくとも物語と楽しむには必要である、ということを露呈した作品でもある。
とは言え歌野独特の――『葉桜の季節に君を想うということ』及び『女王様と私』に次ぐ第三の――トリックが存在するのがせめてもの救いである。なお、章タイトルは既存の推理小説の本歌取りである可能性がなくもない。例えば「Q3 生首に聞いてみる?」は法月綸太郎『生首に聞いてみろ』(これ自身が都筑道夫『なめくじに聞いてみろ』へのオマージュ)であるだろうし、「Q5 求道者の密室」は笠井潔『哲学者の密室』をベースとしているだろう。