真夏の方程式

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評判

真夏の方程式の評価:

3.88/5点 レビュー 230件。 A ランク

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平均点3.88pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全461件 361〜380 19/24ページ
No.101
(4pt)

ミステリや物理学の要素は少ないのだが、その分人間関係がしっかりと描かれていた

今回は1つの事件を様々な視点から解明していく話で、ミステリや物理学の要素は少ないのだが、その分人間関係がしっかりと描かれていて最後まで楽しめた。

普段はあまり子供と接する様子が想像できない物理学者湯川が、旅館に遊びに来た小学5年生の男の子と接するときにも、相変わらず学者らしい論理的なスタイルを貫くのだが、やはり子供相手では勝手が違うのか、所々に人間らしい所作があり楽しめた。

最後はちょっと意外な展開になるのだが、湯川が恭平くんに残した言葉と、成長した恭平くんの姿が印象的だった。
真夏の方程式 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式 (文春文庫)より
4167110156
No.100
(4pt)

週刊誌連載中、ずっとワクワクしてました♪

湯川先生のキャラが変わったような気がします。
若干ですが少年との出会いを通じて、子どものことを思いやるというか、子どもが嫌いが緩和された印象を受けました。
また、出生の秘密を守ることが犯罪の引き金になることはなんとなく理解出来ました。
でも、関係ない人が犯罪の加害者として巻き込まれるのはやりきれないですね。
真夏の方程式 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式 (文春文庫)より
4167110156
No.99
(4pt)

ミステリや物理学の要素は少ないのだが、その分人間関係がしっかりと描かれていた

今回は1つの事件を様々な視点から解明していく話で、ミステリや物理学の要素は少ないのだが、その分人間関係がしっかりと描かれていて最後まで楽しめた。

普段はあまり子供と接する様子が想像できない物理学者湯川が、旅館に遊びに来た小学5年生の男の子と接するときにも、相変わらず学者らしい論理的なスタイルを貫くのだが、やはり子供相手では勝手が違うのか、所々に人間らしい所作があり楽しめた。

最後はちょっと意外な展開になるのだが、湯川が恭平くんに残した言葉と、成長した恭平くんの姿が印象的だった。

真夏の方程式 Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式より
416380580X
No.98
(4pt)

週刊誌連載中、ずっとワクワクしてました♪

湯川先生のキャラが変わったような気がします。
若干ですが少年との出会いを通じて、子どものことを思いやるというか、子どもが嫌いが緩和された印象を受けました。
また、出生の秘密を守ることが犯罪の引き金になることはなんとなく理解出来ました。
でも、関係ない人が犯罪の加害者として巻き込まれるのはやりきれないですね。
真夏の方程式 Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式より
416380580X
No.97
(3pt)

一気には読めました。

前振りは興味深く、読み易い文体ですから、一気には読めました。
ダブルキャスト(男性警察官と女性ホテルフロント係)?の主人公の心象風景もよく書かれていました。
犯行動機が弱いと言ってる方が多いですが、私は女性なので、そうは思いませんでした。
動機の引き金になったのが、あの時の女性フロント係の対応による身体へのダメージに違いないから。

でも、全体を通してみれば「それはないでしょう?」的なツッコミどころ満載です。
ダブルキャストが恋愛関係に陥らなかったのは不幸中の幸いですが。

湯川、加賀に続くニューヒーローは新田君ではちょっと役不足かな?
泥臭い能勢さんにしてほしいなと思いました。

真夏の方程式 Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式より
416380580X
No.96
(3pt)

容疑者xの間逆をいった訳ですが・・・

「それで いいんですか?」
終盤の刑事が飲み込んだ言葉が私のもっとも共感するところとなりました。
「容疑者x」はラストの容疑者の慟哭が胸をえぐり
これはもう真実は明らかにしなくても良かったのでは?
と読後に思ったものですが、やはりそれは違いますね。
犯した罪はその事によって裁かれてこそ償う事が出来る、
そして真の救いはその後にしか訪れないのではないかと・・

ネタバレがあるので未読の方は以下読まないで下さい

愛する家族を守るため、何の罪もない第三者を犯罪に巻き込んだ主犯。
かつて自身の罪を肉親に庇ってもらい、
罪を免れ「のうのうと」暮らしている人物が
別件で取調べを受けた時には
「親だけに罪を擦り付けるなんて・・・そんなこと絶対にしません」と怒りをもって訴える
本当にこんな人達が自分が犯した罪を自分自身で裁く事が出来るのだろうかと
すくなくとも「容疑者x」での献身はこんな形ではなかったと思います。
なにより何の落ち度もないのに殺されてしまった被害者とその遺族が気の毒でなりません。
真夏の方程式 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式 (文春文庫)より
4167110156
No.95
(3pt)

容疑者xの間逆をいった訳ですが・・・

「それで いいんですか?」
終盤の刑事が飲み込んだ言葉が私のもっとも共感するところとなりました。
「容疑者x」はラストの容疑者の慟哭が胸をえぐり
これはもう真実は明らかにしなくても良かったのでは?
と読後に思ったものですが、やはりそれは違いますね。
犯した罪はその事によって裁かれてこそ償う事が出来る、
そして真の救いはその後にしか訪れないのではないかと・・

ネタバレがあるので未読の方は以下読まないで下さい

愛する家族を守るため、何の罪もない第三者を犯罪に巻き込んだ主犯。
かつて自身の罪を肉親に庇ってもらい、
罪を免れ「のうのうと」暮らしている人物が
別件で取調べを受けた時には
「親だけに罪を擦り付けるなんて・・・そんなこと絶対にしません」と怒りをもって訴える
本当にこんな人達が自分が犯した罪を自分自身で裁く事が出来るのだろうかと
すくなくとも「容疑者x」での献身はこんな形ではなかったと思います。
なにより何の落ち度もないのに殺されてしまった被害者とその遺族が気の毒でなりません。
真夏の方程式 Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式より
416380580X
No.94
(5pt)

これは読むべきですな

海底鉱物資源の調査に雇われて、東京から離れた場所にある海辺の町に来た湯川博士。たまたま電車で遭遇した少年の宿泊先が旅館だったため、湯川もそこに投宿することに。が、その夜、その旅館の宿泊客の一人が海岸の崖の下から死体で見つかる・・・。

こんなストーリーです。読みどころは少年と湯川とのやりとりです。夏休みの宿題を手伝う両親を「成長を妨げてるだけ」とばっさり切ったりするなど子供の甘えを大人の角度から遠慮なしに批判する湯川がなんとも人間臭い。
肝心の事件の謎解きはまぁまぁ科学してる内容ですが、湯川じゃないと解けないというレベルでもない。どちらかというと東京で、事件の背後にある人間関係を探る草薙と内海の方がいい仕事してるかもw

犯人の動機はやや拍子抜けしてしまったがガリレオシリーズの中では出色の出来じゃないかと思いました。なんといっても湯川の人間性が際立った一冊です。
真夏の方程式 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式 (文春文庫)より
4167110156
No.93
(5pt)

これは読むべきですな

海底鉱物資源の調査に雇われて、東京から離れた場所にある海辺の町に来た湯川博士。たまたま電車で遭遇した少年の宿泊先が旅館だったため、湯川もそこに投宿することに。が、その夜、その旅館の宿泊客の一人が海岸の崖の下から死体で見つかる・・・。

こんなストーリーです。読みどころは少年と湯川とのやりとりです。夏休みの宿題を手伝う両親を「成長を妨げてるだけ」とばっさり切ったりするなど子供の甘えを大人の角度から遠慮なしに批判する湯川がなんとも人間臭い。
肝心の事件の謎解きはまぁまぁ科学してる内容ですが、湯川じゃないと解けないというレベルでもない。どちらかというと東京で、事件の背後にある人間関係を探る草薙と内海の方がいい仕事してるかもw

犯人の動機はやや拍子抜けしてしまったがガリレオシリーズの中では出色の出来じゃないかと思いました。なんといっても湯川の人間性が際立った一冊です。
真夏の方程式 Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式より
416380580X
No.92
(5pt)

これほど被疑者に共感する作品も少ない。

「解」を分かりたくない、しかし分からずにはおれない、
まさに、非情の方程式を突きつけられた気分です。

ふだん、東野作品を完読するほどのファンではありません。
まして既読のガリレオものは今までそれほど気に入ってはいませんでした。
しかし、今回はヤラレました。

途中までは冷静に愉しみましたし、直近の事件の真犯人、というか、
真相も、推測はつけられます。が、過去の事件に遡る親子の因縁譚が
解きほぐされるあたりから(こちらも充分ありがちの展開なんですが)、
胸をわしづかみにされました。

自分の年齢のせいかも知れません。あの男性被疑者の有為転変、
その運命の選択には、フィクションと分かっていても、かなり、
引きこまれます。その結末は、名状しがたいものを残します。
真夏の方程式 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式 (文春文庫)より
4167110156
No.91
(4pt)

まあ、面白かったですが

恭平の視点と言葉で表現されたり、湯川と恭平のやり取りが多く出てくるので、全体的に、児童文学のような感じだった。(内容はシビアですが。)
殺人に至る経緯や人物関係、人物の設定は見事。不自然なところは全くない。ただ、殺人の動機、というと、いまひとつ分からない。殺人者が何を知っていて、何を思って、そういう行動に出たかは最後まで想像の粋を出ない。なぜ、そこまで?という疑問が残る部分はあるだろう。

内海薫は柴崎コウ化が一段と進んでいて、TVのイメージが離れない。
映像化される前の湯川と、クサナギのキャラが全く変わってきたようで、残念な気がする。
このシリーズは別物になってしまった。と共にこの作品もTV化、映画化を意識したエンタメ?
真夏の方程式 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式 (文春文庫)より
4167110156
No.90
(5pt)

これほど被疑者に共感する作品も少ない。

「解」を分かりたくない、しかし分からずにはおれない、
まさに、非情の方程式を突きつけられた気分です。

ふだん、東野作品を完読するほどのファンではありません。
まして既読のガリレオものは今までそれほど気に入ってはいませんでした。
しかし、今回はヤラレました。

途中までは冷静に愉しみましたし、直近の事件の真犯人、というか、
真相も、推測はつけられます。が、過去の事件に遡る親子の因縁譚が
解きほぐされるあたりから(こちらも充分ありがちの展開なんですが)、
胸をわしづかみにされました。

自分の年齢のせいかも知れません。あの男性被疑者の有為転変、
その運命の選択には、フィクションと分かっていても、かなり、
引きこまれます。その結末は、名状しがたいものを残します。


真夏の方程式 Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式より
416380580X
No.89
(4pt)

まあ、面白かったですが

恭平の視点と言葉で表現されたり、湯川と恭平のやり取りが多く出てくるので、全体的に、児童文学のような感じだった。(内容はシビアですが。)
殺人に至る経緯や人物関係、人物の設定は見事。不自然なところは全くない。ただ、殺人の動機、というと、いまひとつ分からない。殺人者が何を知っていて、何を思って、そういう行動に出たかは最後まで想像の粋を出ない。なぜ、そこまで?という疑問が残る部分はあるだろう。

内海薫は柴崎コウ化が一段と進んでいて、TVのイメージが離れない。
映像化される前の湯川と、クサナギのキャラが全く変わってきたようで、残念な気がする。
このシリーズは別物になってしまった。と共にこの作品もTV化、映画化を意識したエンタメ?
真夏の方程式 Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式より
416380580X
No.88
(4pt)

人情モノ小説の真骨頂

大人気ミステリー作家の今年の新刊・第2弾!第1弾の加賀恭一郎シリーズ「麒麟の翼」
に続いて、第2弾は湯川先生シリーズの登場です。

物語は、夏休みに美しいけど寂れつつある海辺の町にやってきた少年を中心に廻ります。
そこで起きた事故(殺人)事件の犯人は・・・?という展開なのですが、ミステリーと期
待して読むのは間違い。犯人はすぐに想像できてしまいます。そうではなく、この本は、
少年とその廻りのいい人(伯父さん夫妻とその娘、少年の両親、環境保護を訴える人々)
と湯川先生との人情劇を楽しむ小説です。

ベストセラー作家による、良く作り込まれた物語を堪能できる本です。
真夏の方程式 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式 (文春文庫)より
4167110156
No.87
(4pt)

人情モノ小説の真骨頂

大人気ミステリー作家の今年の新刊・第2弾!第1弾の加賀恭一郎シリーズ「麒麟の翼」
に続いて、第2弾は湯川先生シリーズの登場です。

物語は、夏休みに美しいけど寂れつつある海辺の町にやってきた少年を中心に廻ります。
そこで起きた事故(殺人)事件の犯人は・・・?という展開なのですが、ミステリーと期
待して読むのは間違い。犯人はすぐに想像できてしまいます。そうではなく、この本は、
少年とその廻りのいい人(伯父さん夫妻とその娘、少年の両親、環境保護を訴える人々)
と湯川先生との人情劇を楽しむ小説です。

ベストセラー作家による、良く作り込まれた物語を堪能できる本です。
真夏の方程式 Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式より
416380580X
No.86
(5pt)

人間模様が加味されたミステリー

ぐいぐい引き込まれる感じがたまらなかった。
「容疑者Xの献身」の時もそうだったように、
人間味がすごい。
湯川と恭平の触れ合いが楽しくって仕方がなかった。
あの子供嫌いの偏屈に「偏屈」と言わしめ、
何気に気に入られた少年のキャラが良かったです。
夜空に向かって打ち上げられた打ち上げ花火と、
海に向かって打ち上げられたペットボトルで作ったロケット。
その二つの光景があまりにも
鮮やかで何だか泣けそうになりました。
今回は特に物理学的なトリックというよりも過去、
現在、未来と罪を背負う人間模様が描かれている。
すっきり事件解決といったラストではないけど、
読後感は悪くなかったです。
真夏の方程式 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式 (文春文庫)より
4167110156
No.85
(5pt)

人間模様が加味されたミステリー

ぐいぐい引き込まれる感じがたまらなかった。
「容疑者Xの献身」の時もそうだったように、
人間味がすごい。
湯川と恭平の触れ合いが楽しくって仕方がなかった。
あの子供嫌いの偏屈に「偏屈」と言わしめ、
何気に気に入られた少年のキャラが良かったです。
夜空に向かって打ち上げられた打ち上げ花火と、
海に向かって打ち上げられたペットボトルで作ったロケット。
その二つの光景があまりにも
鮮やかで何だか泣けそうになりました。
今回は特に物理学的なトリックというよりも過去、
現在、未来と罪を背負う人間模様が描かれている。
すっきり事件解決といったラストではないけど、
読後感は悪くなかったです。
真夏の方程式 Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式より
416380580X
No.84
(4pt)

ミステリーというより、ある種のラブストーリーか

ガリレオシリーズ久々の最新刊です。

舞台は美しい夏の海。一人の少年がガリレオ湯川と大きな秘密に出会って一つの答えを導き出す物語です。そこには、「容疑者Xの献身」にも通じる愛があります。

謎は半分くらいでほぼ明らかになりますので、「献身」の時のような驚きはありません。しかし、天才湯川がどういう方向でこの秘密と謎を落とし込むのか、という点が本書の醍醐味です。初期の頃の冷徹な姿はそこには無く、クールな言動の中に思慮に溢れた愛が感じられます。

今回も含蓄に富んだ名言がいくつも散りばめられていました。これもガリレオシリーズの楽しみの一つですね。

「儲かるか儲からないかだけで、科学者は自分の立場を変えたりしない。科学者がまず一番最初に考えるべきなのは、どの道が人類にとってより有益かということだ。」

「人類が正しい道を進むためには、この世界がどうなっているのかを教えてくれる詳しい地図が必要だ。ところが我々が持っている地図はまだまだ未完成で、殆ど使い物にならない。だから二十一世紀になったというのに、人類は相変わらず間違いをしでかす。戦争が無くならないのも、環境を破壊してしまうのも、欠陥だらけの地図しか持ってないからだ。その欠けた部分を解明するのが科学者の使命だ。」

文系の私にはとても高貴に感じる言葉です。「人類」のためになるようなことを、私は一生かけてもできないだろうなと思うからです。現実の世界にもこのような高邁な精神で研究に励む科学者が存在することを切に願います。

上述したとおり、謎解きとしての面白さはまあまあなので、ミステリーとして評価すると星が少なくなりますが、ミステリーの体裁を採った愛のある文芸としては、さすがの出来だと思います。東野さんは、本当に外れが少ない希少な作家だと思います。
真夏の方程式 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式 (文春文庫)より
4167110156
No.83
(4pt)

ミステリーというより、ある種のラブストーリーか

ガリレオシリーズ久々の最新刊です。

舞台は美しい夏の海。一人の少年がガリレオ湯川と大きな秘密に出会って一つの答えを導き出す物語です。そこには、「容疑者Xの献身」にも通じる愛があります。

謎は半分くらいでほぼ明らかになりますので、「献身」の時のような驚きはありません。しかし、天才湯川がどういう方向でこの秘密と謎を落とし込むのか、という点が本書の醍醐味です。初期の頃の冷徹な姿はそこには無く、クールな言動の中に思慮に溢れた愛が感じられます。

今回も含蓄に富んだ名言がいくつも散りばめられていました。これもガリレオシリーズの楽しみの一つですね。

「儲かるか儲からないかだけで、科学者は自分の立場を変えたりしない。科学者がまず一番最初に考えるべきなのは、どの道が人類にとってより有益かということだ。」

「人類が正しい道を進むためには、この世界がどうなっているのかを教えてくれる詳しい地図が必要だ。ところが我々が持っている地図はまだまだ未完成で、殆ど使い物にならない。だから二十一世紀になったというのに、人類は相変わらず間違いをしでかす。戦争が無くならないのも、環境を破壊してしまうのも、欠陥だらけの地図しか持ってないからだ。その欠けた部分を解明するのが科学者の使命だ。」

文系の私にはとても高貴に感じる言葉です。「人類」のためになるようなことを、私は一生かけてもできないだろうなと思うからです。現実の世界にもこのような高邁な精神で研究に励む科学者が存在することを切に願います。

上述したとおり、謎解きとしての面白さはまあまあなので、ミステリーとして評価すると星が少なくなりますが、ミステリーの体裁を採った愛のある文芸としては、さすがの出来だと思います。東野さんは、本当に外れが少ない希少な作家だと思います。
真夏の方程式 Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式より
416380580X
No.82
(4pt)

新たな切り口の、ガリレイ。

ガリレオシリーズの長編。
今回は、
少し趣向の違った舞台が用意されていた。

湯川は出張先の旅の宿で、
ある事故に巻き込まれる。
事故か、殺人か、
謎が謎のまま、
事件は決着へと向かおうとする。
しかし、湯川は、
そこで出会った少年のために、
自ら捜査を始めることにする……。

過去の殺人事件と、
現在の事件。
全く無関係のように思えた2つの事件が徐々に重なってくる。

事件そのものの推理を楽しむというよりは、
その2つの事件の関係を推理することを楽しむ構成。
当然からんでくるのが、
今を生きる人たちの思い。

そして大人の都合で、
ひと夏をその海で過ごすことになった少年。

湯川が珍しく自分から捜査に乗り出したのは、
この少年を思ってのこと。
人は過ちを繰り返す。
けれど、
その過ちを認め、
先に進む勇気を持つことができるのも人間。
大人たちが、
小さな弱き人たちにしてあげられることは、
そんなに多くはない。
それでも彼らが大人になった時、
そのわずかな断片だけでも覚えていてくれたら……。

いつもとは切り口の違うガリレイシリーズ。
僕好みでした。
真夏の方程式 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 真夏の方程式 (文春文庫)より
4167110156