鳥類学者のファンタジア



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    初公開日(参考)2001年04月
    分類

    長編小説

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    鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)

    2004年04月21日 鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)

    謎の音階をめぐって、時空を超える旅が始まる。 不可思議な音階がジャズピアニスト・希梨子を時空を超える冒険に巻き込んでいく。現代から第二次大戦末期のドイツへ……。解説者による、本作品のためのオリジナル楽譜も収録。(解説・山下洋輔)(「BOOK」データベースより)




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    No.20:
    (5pt)

    作品そのものがジャズ

    作品全体が、テーマからアドリブに移って最高に盛り上がり、最後に再びテーマに戻って終わり、というジャズの構成を感じる。何度も読み返しているが楽しさは変わらない
    鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)より
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    No.19:
    (5pt)

    音楽と歴史とミステリ

    僕にとって著者のもので最もお気に入りです。昔図書館で借りて読んだときに、作品そのものに脳内が潜る、トリップ感を感じ続けて読み続ける、まるでドラッグのような(己の想像力だけで)気分を味わえた不思議さのある作品でしたが、(題名もまた)今回は、それを期待して買って丹念に読みましたが、丹念過ぎたのか、面白いけどそれはなかったです(一体なににきっかけあったのか、違う本だったか?と思うくらい、キリコのコンサートの時の弾いている感じ、からそれがあったのだが、該当して思い当たる箇所もなかった)だから初読の人はなるべく雑に早く読むのがおすすめです。
    あと、丹念に読むと、細かい言葉遊び、ギャグみたいな部分がキツいかも。(このこわっばが!というしゃらくさい気分になる)若い娘の年の進んだ方、というさもありなん的な面白充分あるけど、書いてる人がおっさんなのがキツい(ファンだからこそ)同じく滝という作品集で、出てくる主人公が男の大学生だけど、そうするとすんなり腹に落ちる感じ。その辺性別は損で、書いてる人が男か女か知るだけで180度感想が変わることもあります。
    この場合勝ち気なそこそこの女性を描くのが上手であるほど、三人称単数でない場合は変な気分になります。
    しかし、造形は良いですね、自分が思うほど奇麗ではないイキってる圧の強い、でもそこそこの立ち居振る舞いの女性だろうな、的な映像は見えました。その辺の巧さは作者にいつもあるもので、性別関係ない。その女性がフォギーとして、違う世界に入り込んでゆき、そして、クラインの壺みたいに展開していくのは、吾輩猫殺人でもありました。好きです。大昔に福田和也先生にえらく酷評されていて以来好きになり追い続けておりましたが、福田先生が高評価したものがつまんなく感じたり、えらくけなされていた先生が一生の共になりました。
    鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:鳥類学者のファンタジア (集英社文庫)より
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    No.18:
    (5pt)

    幸せな読書体験でした

    フォギーの旅路と同じく、幸せな読書体験でした。『ビビビ・ビ・バップ』と併せての復刊をぜひ!
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    No.17:
    (2pt)

    面白そうではあったが

    グダグダと長たらしいのが嫌になってくる、他に興味のない人で時間的余裕がある人か、この手の本に相性が合う方にはいいのかなと思う。
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    No.16:
    (5pt)

    肩の力が抜けた語り口の柔らかさと構成の巧みさが印象に残る傑作

    私自身にジャズの素養はまるでなく、タイトルの意味も全くわからない。そもそも内容と何の関連があるのか? と思ったのだが、ヒロインのフォギーと言うジャズピアニストの一人語りに引き込まれ、この長大な物語を楽しく読み終える事が出来た。第二次世界大戦終戦間近のドイツにタイムスリップして、自分の祖母に当たるピアニストと出会うSFファンタジーだけど、希有壮大なおとぎ話を聞かされてる感じでとても読み易かった。そして全編を貫くジャズや音楽に対する造詣が素晴らしく、ど素人の私でも感心するくらいだから、ジャズ好きな人には堪らないだろうなと思った。
     SF的アイディアは突飛なものでなく、むしろ常道を踏んでいるだけとも言えるが、肩の力が抜けた語り口の柔らかさと構成の巧みさが印象に残る。何よりこれだけの超大作を飽きずに読ませるのは作者の力量であろう。
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