(短編集)
有栖川有栖選 必読! Selection4 真夜中の詩人
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有栖川有栖の特選第四弾だ。これまでで最高である。 誘拐サスペンスながら、犯人との駆け引きを描いた作品ではない。百貨店オーナーの跡取りの息子に続いて、平凡な会社員一家の赤ん坊が誘拐される。犯人からは「無事でいる」との知らせがあっただけで、身代金要求は一切ない。目的は何なのか。 会社員の妻・真紀は警察だけに任せておけず、わずかな手がかりから独自に調査を始める。が、周囲で次々と謎の死者が出る。 緊迫した筆致に引っ張られて、あっという間に読み終わった。プロットの捻りとドンデン返しは、まさにミステリの醍醐味である。冒頭で真紀の母親が歯切れの悪い言葉を残して、死亡する。事態は子供の誘拐なのだ。心当たりがあれば家族全員に打ち明ければ良いと思うのだが、沈黙には理由があった。周到に巡らした伏線が終盤で回収されるのが気持ちいい。サスペンスと真相の意外さにかけては一級品である。子を想う母の心情が泣かせる。 | ||||
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誘拐ミステリではあが、身代金引き渡しのトリックや、犯人と警察のスリリングな駆け引きを主眼とした作品ではないのが面白い。逆に身代金を要求しない奇妙な二つの誘拐事件を発端に、我が子を取り返そうとする母親の悲壮な奔走のうちに、不可解な殺人事件がからみ、過去と現在の複雑な人間関係の謎が浮かびあがる。困難な素人捜査をサスペンスをもって描く軽妙な筆致、定石をいかないツイストのきいたプロット、一編のポエムに事件の背景を暗示させたタイトル回収など、よく練られた作品に仕上がっている。 途中、やや冗長かなとも思ったが、結末まで読むと、事件を構成する複雑な人間関係などを、リアリティや説得力をもって描くには、これぐらいの書き込みは必要だったかとも感じられた。ただ、執筆時と現代の時代性の差違などもあり、二時間の映画も、ネットにアップされたダイジェスト動画をみてすませてしまうような、エンタメにもせっかちな昨今の受け手側の資質を考えると、本作を読んで冗漫感をだく読者は多いかなとも思った。 | ||||
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最高傑作ではないが、紛れもない傑作です。読む前は、笹沢先生にしては厚みのあるサイズにたじろぐかもしれませんが、読み出したら最後まで止まりません。イッキ読みです。勿論、長い分、無駄と思えるシーンもあるし、どの登場人物に対してもいまいち感情移入できないし、トリックと犯人に関しても納得はしてもすっきりしないし、、、等々のマイナス点はありますが、そんなのはともかく、とにかく面白い。例えば、今年、本作を超える現代ミステリが、果たしてどれほど出てくるか。本作が今年発表された作品であれば、おそらく2023年版「このミス」国内部門の3位にランクされるに違いない。 唯一残念なのは、主人公が、最初から最後まで、(味方からも)さんざんコケにされていたにもかかわらず、ざまぁが、ビンタ一つと控えめだったこと。せめて、あの男だけでも、もう少し苦しめてほしかった。たとえ、後で死刑になるにしても。 愛するが故の蛇足。「トクマの特選」シリーズの表表紙のイラストのアンバランスさは何とかならないものか。イラストそのものの良さは認めるが、個々の作品内容、雰囲気とまるで合っていない。かろうじて及第点といえるのは都筑作品だけ。あえてそこを狙ったのかもしれないが、はっきり言って失敗している。あるいは、微妙にダサい徳間キャラを一掃しようとして、裏目に出たか。 | ||||
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その割には急転直下で事件が解決。 あの時代だからこそ珍しく思われた筋書き、真相であって今こんなミステリーが出たら「バカミス」と言われるんだろうなー。 長いけど、人物の会話とかは割と読んでて面白かった。 当時の気持ちに戻って読むなら有りかなぁ。 | ||||
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