ガラッパの謎 引きこもり作家のミステリ取材ファイル
- 河童 (28)
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好きな題材だったので期待していたが……うーん。 「ガラッパ」といえば河童であり、じゃあ河童の話かというと隠れキリシタンの話らしい。まさか頭に皿を載せた河童の正体を剃髪した宣教師だと言うんじゃないだろうな?と思ったらまんまその展開でガックリ。しかもそのロジックも(大学教授に論破されたように)、多少歴史や民俗学の知識があると穴だらけだとすぐにわかる。 まぁそこは野暮だからいちいち細かく書き連ねはしないけど……じゃあ決め手はというとここで郷土料理が出てくるのだが、それは確かに新説だが…正直言って決定打としてはしょぼすぎる。つーか結局循環論法では? 本作は『鰓を食らい、毒を矯む』というタイトルから改題されたこのミスの隠し玉だが、村上貴史の「これぞ正解という決め手感を欠いていた点が残念。主題の処理が不十分では、さすがに推せない」と、大森望の「題材が地味すぎる」という選評まさにそのままといった感じ。そこは改稿されずに本になったようで残念。 まぁ民俗学ミステリーは一定の需要があるから出したんだろうけど もちろん小説なんだから学術的な正しなんて必要ないのだが、それにしてはケレン味やインパクトがなさすぎる。 とはいえ学術的なものとしては論拠に乏しい…ということで、「歴史の闇を解き明かす民俗学ミステリ」としては、高田高史のQEDシリーズの勢い、星野之宣の宗像教授伝奇考の奇想、井沢元彦や梅原猛らの精緻さには遠く及ばない印象。 元ラノベ作家なだけあって、キャラの関係性は面白いかと思ったが、結局設定が活かされてなかった感。いっそのこと、本当に引きこもり探偵としてのリモート推理とかのがキャラが立ったのでは? ただ、柳田國男や折口信夫を絡めたオチはすごく良かった!ここは声を大にして言いたい! やっぱり小説はこうでないと! このオチなら、結局教授に負けたままでも消化不良感もないし、元タイトルもなかなか沁みる。 そんなわけで、個人的には防災と怪異や神話のテーマに興味があるので、2作目のが気になった感じでした。 | ||||
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