変身

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初版刊行(参考)
種別
長編
閲覧回数
9,768回
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5
読書済み登録回数
255
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あらすじ

1994年06月06日 変身 (講談社文庫)

脳移植手術を受けた青年にしのびよる灰色の恐怖。君を愛したいのに、愛する気持が消えてゆく…。全編にみなぎるサスペンス。--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。(「BOOK」データベースより)

評判

変身の評価:

6.89/10点 レビュー 9件。 B ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点6.89pt

変身の総合評価:

7.72/10点 レビュー 215件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全5件 1〜5 1/1ページ
No.5
(8pt)

SF×ホラー 設定はベタだけど文章に惹き込まれました

主人公の青年、成瀬純一はある日、事件に巻き込まれたことをキッカケとして性格が変容します。かつての穏やかで優しい性格が徐々に凶暴化していき、彼に何が起こったのかわかっていく物語です。
『変身』というタイトルですが、某作品と異なり主人公の姿形は変わりません。変わるのは性格と嗜好。かつては絵を描くのが好きだったはずが絵に興味を失い、乱暴な男に変容するのです。徐々に性格が変わっていく描写や、残虐な描写など、とても惹き込まれました。初めて読んだたとき、とても怖い内容と思いました。今回再読したときも感想は同じで、東野圭吾の全作品のうち半分くらい読んできたなかで、ホラー要素がピカイチだと思いました。

要素としてはSF2:ミステリー1:ホラー7といった感じです。メインは成瀬に何が起こったのかという謎を基に物語が進行しますが、種明かしの前に察する読者は多いと思います。同氏の『分身』同様、わかりやすい謎だなと思いました。分身同様、科学者の好奇心が恐ろしい事態を招く物語です。

本作は初期に出版されたもので、今と比べると後半の荒削りな描写が少し目立ちました。完全に異常犯罪者となった青年の逃避行がドタバタしていて、最後の最後まで丹念に描写してほしかったのがマイナスポイントでした。
文章力はさすがで、特に主人公の思考が変容していくさまや、一人称の変化など、高ポイントな面も多いです。 

作者の関心事である脳の原点だろう本作、久しぶりに怖さを堪能できてお勧めです。

bamboo
NU17PFML
No.4
(8pt)

最初から結末が見えているのに読ませる

切ない。なんとも切ない物語だ。

脳を移植された男が次第に移植された脳に支配され、性格を変貌させていく。

プロットを説明するとたったこの一行で済んでしまうシンプルさだ。しかしこのシンプルさが実に読ませる。
この魅力的なワンアイデアの勝利もあるだろうが、やはり名手東野氏のストーリーテラーの巧さあっての面白さであろう。

実はこの作品にはかつて別の形で接していた。
それはこの作品の漫画化作品で確かヤングサンデーで『HEADS』という題名で連載されていた。作者は『イキガミ』でも名を馳せている間瀬元朗氏。
当時私は東野作品を読むことは全く考えていなかったのですぐに読んだが、脳移植手術を施された主人公が徐々に自分らしさを失っていく当惑と恐怖が次回への牽引力となっていたのをよく覚えている。そしてその作品がきっかけで間瀬氏の作品を読むようにもなった。

しかし幸いにして当時の私はどんな理由だったか解らないが、その漫画を最後まで読むことはなかった。従って結末は知らないままなので、初読のように読めた。また各登場人物のイメージが『HEADS』で描かれた人物像だったのは云うまでも無い。

人の臓器を移植された時点で人はもうその人そのものでなくなってしまう、そんな感慨を抱く人もいるようだ。
そして本書は臓器の中でも人格を形成する脳を移植されるわけだから、アイデンティティに揺るぎが出てくるのは必然だろう。

21世紀になって18年経つ現在、本書に書かれているような脳移植手術は実現していない。現在から遡る事28年前に発表された本書は、脳移植がアンタッチャブルな領域である事をひしひしと感じさせ、その恐ろしさをじわりじわりと感じさせる。
しかし作者は別に警鐘を鳴らしているのではない。本作の前に書かれた『宿命』では脳を対象にした人体実験が物語の隠し味として扱われていたが、本書ではそれを前面に押し出して実験体となった男の行く末を一人称で語っていく。
つまり脳、そしてそれによって形成される自分という物の正体を脳移植というモチーフを使って探求しているようだ。

確かに科学的根拠としてこんな事が起きるのかという疑問はあるだろう。出来すぎな漫画のようなプロットだと思うかもしれない。
しかしそんな猜疑心を持たずに本書に当って欲しい。

90年代に自分探しというのがちょっとしたブームとなった。
自分は一体何者でどこから来たのかというルーツを探る、一人旅をして裸の自分と向き合う、そんな風潮が小説はもとより映画やあらゆるメディアで用いられた。この作品はそんな自分探し作品の変奏曲だ。
失われつつある自分を必死に引きとめようとすることで他者を意識し、自分という存在を意識する。脳移植をモチーフに変身していく男の苦悩と恐怖を描く事で凡百の自分探し作品に落ち着かない作品を描く東野氏。さすがである。

自己のアイデンティティへの問い掛けから最後は人生について考えさせられる本書。
物語の閉じられ方がそれまでの過程に比べ、拙速すぎた感が否めないが、ワンアイデアをここまで胸を打つ物語に結実させる東野の物語巧者ぶりに改めて畏れ入った。


▼以下、ネタバレ感想

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Tetchy
WHOKS60S
No.3
(8pt)

変身の感想

往年の「手塚治虫」作品(漫画)を読んでいるような迫力のある作品でした。
強盗に頭を打たれ脳の一部を移植した主人公は、人格が少しづつドナーの人格に支配されていきます。特に中盤からの人格が激変して壊れていく姿は、真に迫るものがあります。
多少のグロテスクな描写はありますが、東野作品の中の隠れた名作のひとつでしょう。

フレディ
3M4Y9ZHL
No.2
(8pt)

変身の感想


▼以下、ネタバレ感想

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chiiiisim
22ZP2D8P
No.1
(8pt)

主人公の豹変する描写は素晴らしいの一言

現実ではありえない脳移植ですが、もし、現実にありえたならこの小説のようなことが起こりえそうな気はします。
東野圭吾の作品はどろどろしている話か感動する話二通りによくわかれますが、この作品はどろどろだったので読者を選ぶ小説だと思います。また、SFでありながら現実じみているので、SFミステリー目当てで買わない方がいいです。単純に本格に近いミステリーで主人公の足跡を辿るような小説でした。

nissi
RFWQ06JW

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.206
(5pt)

脳移植に依る人格変貌がテーマのSFヒューマンサスペンス

著者の作品群の中で取り沙汰されることの少ない作品だが、個人的には没頭して読めた作品。以下ネタバレあり。殆ど全ての人間が生来の脳で日常を生き、経験を重ねる過程で後天的にアイデンティティを確立し自分は自分であることを認識する。とある事件を経て主人公の脳に”異変”が起こり、次第に生来の自我が乗っ取られていく。本人も周りの人間も主人公の性格変化に狼狽し翻弄されるが、伴侶共に徐々に適応していく中で脳の”異変”の真実が明かされていく。受け入れがたい現実が事実として確信に変わっていく中で大きな決断をすることになるのだが、その混沌の中でも終始付き添い支える伴侶の健気さが琴線に触れる。終盤主人公が選択した救いのない結末は、熟考の上での決心であり主人公最後の抵抗ともいえるだろう。所謂グッドエンドではなく重い作品であることは注意。序盤の”そばかす”に関する描写が物語終盤で再登場するが、主人公にとって乗っ取られることがなかった生来の自我の表明であり、直接的描写のない心情に至って思察することができ、読後もしばらく感慨に耽る作品であった。
変身 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 変身 (講談社文庫)より
4061856987
No.205
(3pt)

映画より先に読む方が良い。

映画を先に見て、アレ? 原作読んでないじゃん、と小説を読んでみた。私としては、いつもと逆パターン。

  結論から言えば。あまり良くなかった。ドナーが誰かわかってるので、そのスリルがなく、悲劇的結末まで、まあ、そうなるよな、と確認するだけになってしまった。それでも読んで面白かったのは、流石ベストセラー作家。

  映画を先に見るのはオススメしない。先に原作を読んでおいた方が良いと思う。
変身 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 変身 (講談社文庫)より
4061856987
No.204
(3pt)

問題なし

満足です。
変身 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 変身 (講談社文庫)より
4061856987
No.203
(4pt)

ドキドキ、ハラハラ、メンタルにくる

早い段階で展開は読めてしまったが、それでも流石の文章力で最後まで引き込まれ没頭してしまった。
主人公が部分的に脳移植され、
一時は成功かと思われた手術がったが、提供者の精神に憑りつかれていく恐怖の日々。
自身でありながら、自己と他者の共存、消えていく自己。それは死を意味する。
生死とは何か・・・考えさせられた。
後半は急ぎ目に展開してゆく。少しリアルではない感がある部分もあった。
脳の働きや特性など、よく調べ上げられていて面白かった。
暴力的なシーンが多く、衝撃的なので
メンタルが弱っているときは読まないほうが良い。
変身 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 変身 (講談社文庫)より
4061856987
No.202
(4pt)

ドキドキ、ハラハラ、メンタルにくる

早い段階で展開は読めてしまったが、それでも流石の文章力で最後まで引き込まれ没頭してしまった。
主人公が部分的に脳移植され、
一時は成功かと思われた手術がったが、提供者の精神に憑りつかれていく恐怖の日々。
自身でありながら、自己と他者の共存、消えていく自己。それは死を意味する。
生死とは何か・・・考えさせられた。
後半は急ぎ目に展開してゆく。少しリアルではない感がある部分もあった。
脳の働きや特性など、よく調べ上げられていて面白かった。
暴力的なシーンが多く、衝撃的なので
メンタルが弱っているときは読まないほうが良い。
変身 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 変身 (講談社ノベルス)より
4061816896

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