頭蓋骨のマントラ



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    初公開日(参考)2001年02月
    分類

    長編小説

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    頭蓋骨のマントラ〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

    2001年02月28日 頭蓋骨のマントラ〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

    中国経済部の主任監察官だった単道雲は、大物が絡んだ汚職事件を追及したことから北京を追われ、今はチベットの奥地、ラドゥン州の強制労働収容所で苛酷な日々を送っていた。ある日、作業現場で男の首なし死体が発見された。折悪しく州の検察官は不在、しかも司法部の監査が入る予定になっていた。困惑した州の軍最高責任者は単に事件の解決を命じるが…アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀処女長篇賞を受賞した話題の大作。 (「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.00pt

    頭蓋骨のマントラの総合評価:7.60/10点レビュー 5件。Cランク


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    サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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    全1件 1~1 1/1ページ
    No.1:
    (6pt)

    歴史を知らないとミステリーを解くのは難しい?

    英国・米国以外の歴史を勉強していないと、こういう小説は一行一行が難しく感じます。
    そっちの方に気をとられてミステリー自体が楽しめない?感もあります。

    ももか
    3UKDKR1P
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
    未読の方はご注意ください

    No.4:
    (4pt)

    まとめて読みたい上下巻

    チベットのラドゥン州で首なし死体が発見された。強制労働収容所で働く元監察官、単道雲(シャン・タオユン)は事件の解決を命じられるが……

     国際的なビジネスの場で弁護士として活躍していた著者の処女長編にして、2000年のアメリカ探偵作家クラブ賞受賞作。現代チベットを舞台に繰り広げられるミステリの第一作。現在では単を主人公としたシリーズが三作出ている。

     7世紀にインドから仏教を輸入し、現在では最も初期仏教に近い信仰を保っているとされるチベット仏教と、土着の宗教とが混交するユニークな宗教的背景。未だに解決されていない中国政府による圧政。チベット人、そして僧侶たちの達観。あるいは怒り。あるいは悲しみ。それらを巻き込んで、雪玉が転がるように連鎖する謎はその大きさを加速度的に増していく。
     主人公の単道雲、その助手となるチベット人イェーシェー、単の監視役である馮(フエン)軍曹、鉱山の監督を務めるアメリカ人のレベッカ・ファウラー、そしてチベットの高僧たちといった、魅力的な登場人物も少なくない。
     ディテールの積み重ねが丁寧なだけに秘境モノめいたケレン味は比較的少ないかもしれないが、チベットの文化を無闇に神秘化しない描写には好感が持てる。
     必ずしも歯切れの良い結末ばかりではないが、多くの登場人物のそれぞれのドラマが説得力を持って描かれている。ミステリよりはサスペンス要素の方が大きいため、事件の発端である首なし死体という魅力的な謎の価値が多少削がれたきらいもあるが、事件の真相はページ数にふさわしい規模を持っていた。
     チベットでなければ起きない事件、チベットでなければ見られない精神、乾いた空気。〈チベットもの〉としての面白さも存分に味わえた。
     野中昇によるカバーイラストはいかにもペーパーバック的で率直な表現だが、作品に合っていて楽しい。

     上下巻を合わせると650ページを超える大作だが、できれば一気に読みたい。
    頭蓋骨のマントラ〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:頭蓋骨のマントラ〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
    415172351X
    No.3:
    (4pt)

    チベット問題と中国舞台のミステリどちらか好きなら

    今回読み返してみましたが、この本は、やっぱり面白かったです。簡単に説明するとチベットが舞台のミステリで、中国人の元刑事・単が主人公。彼は、政治犯(といってもたいていは僧侶たちが入れられている)刑務所に無実の罪で服役中だったのですが、刑務所の中で殺人事件が起こった事で、臨時の捜査官に駆り出されます。しかし、中国的な官僚主義というか非能率なシステムのせいでなかなか捜査は進まないし、軍だの共産党内部だの現地部隊だの各勢力がそれぞれの思惑で勝手に動いて大変難航します。
     実際、ストーリーはかなり複雑で、上下巻の二巻組なのに、なかなか感嘆には事件の全体像をこちらに予想させずでした(間抜けな事に自分はすっかり忘れていた)、たぶん皆さんも僕や主人公の「単」同様に解決に頭をかきむしることになると思います。
     もっとも、それには日本では馴染みの薄いラマ教(特殊な仏教)の話がたくさん出て来るせいかも知れないんだけれど、これは本筋に大きく絡んでくるので必要なことですし、異国情緒を醸し出すのにもかなり役立っているので必要悪で仕方ありません。あとは、そうですね、ダライ・ラマ絡みのことで、作者のちょっとした表現や描写が中国に対して厳しすぎるかなぁと前に読んだ時には感じたんですが、こないだの北京オリンピックのときのことやチベットの暴動を見たあとでは、これくらいの描写は当たり前かと思いました。この作品の中で感じられるチベットへの中国の無茶な扱いがリアルにそれ以上の厳しさであったわけですから。
     今、店頭で手に入るかはちょっと微妙な作品ですが、中国のミステリとかが好きな人にならお勧めですし、チベット問題と構えてしまう人にもこういう入り口で入って行ってもらうのもありかも知れません。
    頭蓋骨のマントラ〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:頭蓋骨のマントラ〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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    No.2:
    (4pt)

    チベット社会の神秘と現実

    政治的な理由でチベットの刑務所に収監された元敏腕捜査官Shanを主人公とする推理小説。囚人の作業場の近くで、重要人物と思われる首なし死体が発見されたことから、Shanは囚人の身でありながら、捜査を指示される。そして容疑をかけられた無実の僧を救うために、彼はチベット仏教の神秘の世界と権力者たちの欲望の世界に足を踏み入れていく。世俗から隔絶されたチベット人たちの宗教的な世界と、それとは対極的な権力欲の世界が対比され、普段あまり触れることのないチベット社会の現実の一端を見せてくれる。また、宗教的な世界を背景に置くことで、殺人という現実的な事件に神秘的な要素が加わり、謎解きの面白さを増している。さらに、チベット僧でもないのに妙に禁欲的なShanを初め、Shanに指示を与える大佐、Shanの監視役の副官、捜査の補佐をする若いチベット僧、囚人仲間のチベット人ら登場人物の心理状態や微妙な人間関係もよく描かれている。著者は、この小説の続編Water touching stoneを出しているが、これも読んでみようという気にさせてくれる。なお、チベット語が随所に現れるが、途中で最初の説明を忘れてしまうことがあり、この点やや読みにくい。英語もやや難しい。
    頭蓋骨のマントラ〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:頭蓋骨のマントラ〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
    415172351X
    No.1:
    (4pt)

    チベットで今何が行われているか

    幸福には、物質的なものと精神的なものがあるのだと分からせてくれる作品。
     中国人主人公・単道雲は、正義感が強すぎたがゆえに現代中国社会には適合できなかったが、彼が送られたチベットの労改で、真に信じられる世界を見いだす。 殺人事件の謎解きでありながら、そこから主人公が知るのはチベット人が営々と受け継いできた伝統、文化、宗教なのである。仲間や仏のために命を投げ出す人々、不幸な生い立ちの故に迫害される孤児たち。それに対して、チベット文化そのものを否定し抹殺しようとする中国。 この物語は、殺人事件の推理小説という形をとってチベットの現在をくっきりと描き出している。
    頭蓋骨のマントラ〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:頭蓋骨のマントラ〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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