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なおひろ さんのレビュー一覧

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レビュー数54

全54件 41~54 3/3ページ
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No.14:
(5pt)

ポケットにライ麦をの感想

ポアロに続いてミス・マープルに挑戦しました。マザー・グースになぞらえて起こる連続殺人を解決する、と言うお話です。色々な伏線や設定により、最後まで真相にはたどり着けませんでした。まずまず本格推理として、現代においても十分楽しめるのではないでしょうか。ただ、ラストシーンが非常に物悲しく素晴らしいのですが、それだけに最後の3行がどう考えても蛇足です。ほんとに最悪。2点減点。
ポケットにライ麦を (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
アガサ・クリスティポケットにライ麦を についてのレビュー

No.13:

李歐 (講談社文庫)

李歐

高村薫

No.13: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

李歐の感想

高村薫の本を読むとすごく疲れる。李歐も買ってから10年くらい積んでありましたが、連休中なので気合を入れて読んでみました。
途中は機械や拳銃の描写に疲れ、主人公の狂人ぶりに疲れ、良く理解出来ない同性愛的設定(これは女性作家ならではの感覚でしょう。男性はキモチ悪いとしか多分思わない。)にぐったり疲れてしまいました。
しかし、引き込まれる。各章が数年間隔で飛んでいるのも上手くて、その間の変遷にいちいち驚く。
そして最終章。この凄み、悲しみ、そしてラストシーンに何も言えなくなりました。
評価は1点だと思ったり、10点だと思ったり、決められないので5点です。決してふつうと言う意味ではありません。
李歐 (講談社文庫)
高村薫李歐 についてのレビュー
No.12: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

ぼくのメジャースプーンの感想

本作は推理小説ではありません。主人公は小学4年生の少年ですが、特殊な能力を持っていると言うファンタジー的な物語です。
内容以前の問題として、小学生がこんなに難しい言葉とか理論展開を理解出来る訳がなく、設定に無理があります。また、中盤はずっと作者の考える「罪と罰」について延々語られる事になり、この問題について一緒に考えるつもりでないと退屈でしょう。言いたい事が沢山有るのは良く分かりますが。
別に悪くはないです、良く出来ているとは思いますが、あくまでも若い女性が若い読者に向けて書いた作品でした。
ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)
辻村深月ぼくのメジャースプーン についてのレビュー
No.11:
(5pt)

プリンセス・トヨトミの感想

前半は展開があまりなく、登場人物にも感情移入出来ず、面白くは感じません。中盤大阪の秘密が明らかになってからは、結構先が気になり一気に読めました。しかし著者は相当頭が良いですね、随分突飛な発想を書ききったな、と言う印象です。テーマの一つが父と息子の情愛なのですが、その辺りは非常に感銘を受けました。ただ、良かったのはそこだけです。大阪全停止?、話題作ですがオススメはしません。
プリンセス・トヨトミ (文春文庫)
万城目学プリンセス・トヨトミ についてのレビュー
No.10:
(5pt)

ST 毒物殺人の感想

STシリーズ第2弾。今回も特殊能力を持ったメンバーが力を発揮し、事件解決に導きます。突っ込めばキリがないが、面白くない訳ではない。リアリティとは別の世界で成立していると考えて、読み易い文章の軽いストーリーを、細かい事は気にせずに楽しく読んで欲しいと思います。
ST 警視庁科学特捜班 毒物殺人<新装版> (講談社文庫)
今野敏ST 毒物殺人 についてのレビュー
No.9:
(5pt)

裏切りの日々の感想

公安刑事が主人公で、人質籠城事件とライフル射殺事件が同時に発生します。人質事件の犯人が消失してしまうと言う本格物的な部分もありますが、ハードな世界観とキャラクターを楽しむ作品だと思いました。30年前の物ですので時代を感じさせる古さもありますが、緊張感はずっと持続し、作品名を「裏切りの日日」とした理由が最後に分かるでしょう。なかなか渋い。
裏切りの日日 (集英社文庫)
逢坂剛裏切りの日日 についてのレビュー
No.8: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

あわせ鏡に飛び込んでの感想

ホラーテイストでなんとなくゾクリとする感じの短編集です。ほぼ20年前に書かれた作品ばかりですので、時代を感じさせる設定、描写もありますが、それぞれ良く出来ていると思います。ただ、岡嶋二人の頃の方が面白かった様に感じるのは、作者には失礼ですが本音です。
あわせ鏡に飛び込んで (講談社文庫)
井上夢人あわせ鏡に飛び込んで についてのレビュー
No.7:
(5pt)

作家小説の感想

すべて作家を主人公にした短編集です。作家の裏側みたいな物が感じられて、なかなか興味深い話が多かったです。
作家小説 (幻冬舎文庫)
有栖川有栖作家小説 についてのレビュー
No.6:
(5pt)

パンドラ'S ボックスの感想

デビュー作を含む初期短編集&エッセイ集という変わった作品です。色々な雑誌に載った作品のため、内容はかなり雑多であります。エッセイのパートも結構ユーモアに富んでいて面白かったと思います。著者の名前は以前から知っていましたが、著作を読んだのは初めてで、昨年お亡くなりになっていたのも知りませんでした。新作がもう出ないのはとても残念ですが、過去の作品を少し読んでみたいと思いました。ご冥福をお祈りします。
パンドラ'S ボックス (光文社文庫)
北森鴻パンドラ'S ボックス についてのレビュー
No.5:
(5pt)

時の渚の感想

元刑事の私立探偵が人探しをする、と言うのがメインストーリーです。警察がすごく協力的に情報喋り過ぎですし、とにかく出会う人がみんな良い人ばかりで、ほとんど苦労なく捜索は進みます。その為途中はいまいちつまらなく感じました。それだけで終われば何でも無い話なのですが、終盤意外な真相が明かされて親子の絆について考えさせられる事になり、最後は思わず泣けてきます。全体的にアイデアを良く練ってうまくまとめていますし、後半の感傷的な雰囲気も個人的には好きでした。
時の渚 (文春文庫)
笹本稜平時の渚 についてのレビュー
No.4: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

ボトルネックの感想

狭義のミステリーではありません。パラレルワールドと言う設定を使ったSF青春小説です。設定は重く、主人公は暗く、読んでいて楽しい気分にはなりませんでした。ただ、誰しも若い頃明るく楽しい事ばかりでは無かったはずで、何となく自分の昔を思い出しながらシンミリ読みました。現役の中高生はこの話にどういう感想を持つのか、そこは興味がありますね。全体を覆う暗さはマイナス、先を読ませる謎はプラス。総合すると、評価はふつうです。

▼以下、ネタバレ感想
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ボトルネック
米澤穂信ボトルネック についてのレビュー
No.3:
(5pt)

警察庁から来た男の感想

面白く読む事が出来ました。深みとか重みみたいな物は感じません。都合良く手がかりが次々現れ、ラストの解決までノンストップで進みます。サスペンスドラマでも見ているかの様に、ストレス無く楽しめると思います。警官の血みたいな物を期待してはいけませんが、これはこれで有りでしょう。
警察庁から来た男 (ハルキ文庫)
佐々木譲警察庁から来た男 についてのレビュー
No.2:
(5pt)

閃光の感想

三億円事件の真相を背景に、それが原因となり現代で起こる連続殺人を捜査して行く警察小説、と言う事になります。前半は、同じ様な説明表現や単語の繰り返しが気になり、文章が読み辛くテンポが悪いと感じました。登場人物にもいまいち感情移入出来ず、そのわりに数が多いため場面も時間もコロコロ展開してしまうので、物語に入り込むまで時間がかかりました。しかし中盤からはかなりテンションが上がってきて、緊張感を保ったままラストまで一気に読む事が出来ます。力作と言って良いと思いますが、いっそノンフィクションにした方が良かったかも知れませんね。主人公の刑事の行動にリアリティがなさすぎて、警察小説としては中途半端に感じます。
閃光 (角川文庫)
永瀬隼介閃光 についてのレビュー
No.1: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)
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陽気なギャングが地球を回すの感想

今回は主人公の息子が自閉症との設定で、他にも途中で脚に障害を持つ少年が出てきます。病人を出さないと話にアクセントが付けられないとでも思っているのか、逆にそれでも前向きな人物というプラスの意味にしたいのか、いずれにしても相変わらず私には必然性が感じられないハンディキャップの使われ方が残念です。ただ今回は比較的明るい世界観であり、ばらまかれた伏線が最後にきちんと回収される所は、良く考えられていて好感が持てました。伊坂幸太郎にしては、めずらしく後味の良い読後感を味わえました。
陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)
伊坂幸太郎陽気なギャングが地球を回す についてのレビュー


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