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駐在刑事
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駐在刑事の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.45pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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面白かった | ||||
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山岳小説を書いてきた作者だけあり、風景描写が巧みで、逆に私のような普段無粋なミステリーばかりを読んでいる者からすると描写が過剰と感じた(好みの問題だろう)。基本的に心の底からの悪人というのが少なく、悪人も最終的に改心する性善説的な世界観で読後感が良い。物語も練られていて悪くないと思った。 どうでもいいことだけれど、警察小説を読んでいるとほぼ必ず悪役として描かれるキャリア組はこの作品でも悪役として描かれているのだが、この手のキャリア組=エリート官僚=悪人のステレオタイプの図式は現実には当てはまらないし、偏見を植え付けるだけなのでそろそろ警察小説家も止めるべきだろう。 まあ、現場視点の小説を書こうとすると上層部を悪役にせざるを得ない事情があるんだろうが。 | ||||
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描写が的確鮮明で、文章力もあり、この作家の技量の高さをうかがい知れる。 | ||||
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ミステリーとしては、起こる事件とその解決のプロセスがあまりに都合よくできすぎていていま一つ。しかし、奥多摩の山にはかなり親しんだという個人的な理由により、その場面場面の情景がリアルに思い浮かんで思わず郷愁に浸ってしまった。でもなぁ、あの奥多摩の水根あたりでこれほどまでに頻繁に禍々しい事件が起きるというのはどう考えても不自然だよなぁ。いや、分かる。フィクションなんだし刑事物語なのだから何かしら事件を起こさないとお話が始まらないというのはよ~く分かるのではあるが何か割り切れない。続編もあるみたいで、奥多摩の情景描写を目当てにおそらく読むと思うけど、あまり奥多摩の治安を悪化させないでほしいものである。 | ||||
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この作家の他の作品を読んでいないので相対的な評価はできないが、警察関連の小説によくある論理的に無理のあるトリック、あるいは猟奇的殺人で読み手の興味を高める方法ではなく、人物とそれを囲む社会性が幅広く描けていると思う。たまたま古本屋で手に取った縁ではあるが、読み進むにつれ引き込まれた好感の持てる一書。今後もこの作家の作品を読んでいくだろう。 | ||||
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少し特殊なジャンルではあるが著者の『還るべき場所』は夢枕獏の『神々の山嶺』と共にポスト新田次郎の大傑作! 本作は山岳小説ではなく、奥多摩の豊かな自然を背景とした連作ミステリである。 ある不祥事の責任を負わされ、花の警視庁から山里の駐在所への移動を余儀なくされた男が主人公。 登場人物+1匹の造形は1人を除き好ましい。但、その例外たる元上司のキャリアが余りにも【お馬鹿っぽい】のが頂けない。 加えてS・キングが創造した怪しの街キャッスルロックじゃあるまいし、奥多摩で次々に怪事件が発生するのも無理がある。 箸休め的小品か? | ||||
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取調中に容疑者が服毒自殺したことで左遷させられた江波警部補の人生再生の物語です。 江波警部補は魅力ある人物なのですが、笹本稜平が得意とする壮大な冒険小説と比較すると物語の面白味に欠ける。と言うより、笹本稜平に求めるものと本作のギャップがあると言った方が正確だなぁ。 | ||||
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無実の女性を取調べ中に服毒自殺させてしまった江波刑事が本来その取調べを強行させた上司に問われるべき責任を転嫁され、奥多摩の山里の駐在に左遷される。官僚組織化された警察内部の軋轢に嫌気がさしていた江波は、休日には奥多摩の山々を登攀したり、土地の人々とのふれあいも豊かな駐在所勤務に新たな日常を見出そうとしている。しかし、そんな山里でも捜査本部を置くような事件が発生し、その都度、自分を左遷に追いやった上司が現地にマスコミを意識して鳴り物入りで乗り込んでくる。一方江波には、本庁のかっての部下や地元のガイドの青年、ある事件をきっかけに知り合いとなった女性など味方になってくれる人々がいて、江波の事件解決に協力する。6件の事件が起き、それぞれ謎解きは短い章立てとしてはヒトひねりされているし、各篇とも奥多摩の山中が舞台となって山岳小説の趣も確かにないわけではない。 ご紹介も以上で、ぶっちゃけのところ週刊誌の読みきり連続小説の感があり、まあ文章の味わいとか読後の感動とかいった文学論的なお話はヌキにして、良くも悪くも手軽に読むことができる作品です | ||||
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警察ものの短編集であるが、笹本稜平標準からすると物足りない印象。元来、長編を書く作家が無理に短編を書いたからなのか、冒険小説を得意とするにも関わらず、警察小説に手を出してしまったからなのかはよく分からないが、どうも短編それぞれが決められたページ数を意識しすぎて、展開がギスギスしてしまっている感じ。そうすると、読み手としても残っているページ数を意識してしまい、小説に集中する以前に、どうやってフィナーレに向けてまとめていくのかという方を考えてしまう。悪循環である。次作は、また本来のスケールの大きい長編の冒険小説に戻ってほしいもの。 | ||||
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「日本の警察システムの中で優れている者は何か?」という問いに対して、最も言われるのが「交番のネットワーク」。その中でも、一人の警察官がそこに住みこむ駐在所は、地域とのつながりも深く、独特のものがある。そんな駐在所が本作の舞台。 駐在所を舞台にして、地域とも深い繋がりを持っている、という設定は十分に生きていると思う。例えば、地元の小学生との触れ合いであったり、徘徊老人の捜索を頼まれたり、はたまた、落し物として犬を連れられてきて困ったり…と言った辺りから思わぬ方向へ転がって…という流れが中心であり、その辺りはちゃんと抑えられているな、というのがまず感じたことである。そんな一、駐在さんが、警視庁の捜査に逆らって一人、事件を解決してしまう…なんていうのは、2時間ドラマっぽいけど、これはこれで良いと思う。 ただ、気になったのが2点。まず、全体的に真相へ辿りつくまでの過程が強引。もうちょっと丁寧に伏線などが張られていれば…と思った話が多い。もう一つが、ここ一番で毎回、山登りしているという印象が強かったこと。山深い奥多摩が舞台とは言え、毎回毎回山登りしたり、山狩りしたり…というのは流石に不自然(1話は、槍ヶ岳まで山登りに行っているし)。その辺りに工夫が欲しかった、と感じる。 それぞれの登場人物は立っているし、これなら続編も作れそうなだけに、その辺りを克服した続編を期待してみたい。 | ||||
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それなりに面白かったのですが、犯人逮捕までの展開が、やや強引に思えました。彼の作品を読んだのは『グリズリー』に続いて2作目ですが、長編でじっくり書き込む方が得意なのかな、という気がします。『太平洋の薔薇』も評判がいいようですし。ただ、登場人物がなかなか魅力的なので、続編を読んでみたいとも思いました。筆力のある作家なので、書き続けることで短編のまとめ方も上達することを期待します。 | ||||
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