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炎の大地
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炎の大地の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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舞台はブラジル。日本は全然出てこない。でも寿行さんが、当地についてよく調べたせいだろう、土地勘が不足したような読後感は抱かずに済んだ。それはまた、力を入れて描写・表現したのが”運”や”縁”や”感情”だったせいもあったに違いない、と思う。南米に移住した二家族の内、水野家は比較的順調だった。対して彼らと船内で知り合い、いつか助け合おうと約束した根岸家は、苦労続き。それでもブラジルで水野家と再会し、協力し始めてからは幸福な日々となった。しかし折角の幸福も5年前、タバーレス一味に強盗・暴行の対象にされて突然の終わりを遂げた。生き残った根岸家の兄弟(三郎・四郎)と水野家の娘・直子は、お互いのその後も知らないまま、苦闘の人生を送る。三郎達は、「あの時こんなことがなかったら」などと悔しく振り返る出来事もあれば、「大変な目にあったけど、お蔭でちょっと儲かったな」といった体験の両方を持つ(特に浅脇警視正と知り合えたのは、親の代からの”縁”なのだ。浅脇もそう感じるが)。こうした経験が、遂には直子との再会も与えてくれたのだが、その時直子は癌に侵されて、もはや死も遠からぬ状態にあった。その直子の願いを叶えるべく、水野家の墓地に向かうすがら、宿敵のタバーレスとのトラブルに遭い、三郎は殺され、直子も死んでしまう(双方の親の考えから、ずっと順調だったら結婚した筈の二人が、ここでほぼ同時に落命したのも、かなり胸痛む結果だと感じた)。怒った四郎。タバーレス率いるガリンペーロ__という、ダイヤモンド採掘を隠れ蓑にした、一種の犯罪者集団__は滅びる。半分は四郎の、この怒りによる反撃によって。残りの半分は、浅脇とロボスやフランジェリといった、正義派の”権力側”が、知恵と勇気と実行力でもたらされるのだ。この辺りは、少しぐらい残酷な描写でも許せる。何しろタバーレスが、この上ない悪党なのだ(処刑される際の命乞いが、なんとまあ浅ましい有様か!)。”感情”の描写として、凄い解放・発散に溢れている。この作品でしばしば語られる、「赤い土の土埃」とは、登場者の”運”が揺れるシーンを印象させるみたいだ。ところによっては、血を表してもいただろう。でも、今年オリンピックが開催されるブラジルには、何しろ明るくて力強い炎が似合うだろう。その年に本作品を読めたのは偶然に過ぎないが、そんな私は勿論、皆様もできれば、日本選手ばかりじゃなくて、開催地ブラジル・リオそのものを熱く応援してみましょうよ、ぜひ!なーんて、ホントに熱っぽい気持ちにさせる作品でした、悲しいシーンや怖いシーンが多かった割に。 | ||||
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高校生の頃読んで、短めの長編ながら記憶に残っている作品。他のものにくらべあっさりしているが、スカニヤン・バーブスがカッコイイ。 | ||||
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