庭の桜、隣の犬

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庭の桜、隣の犬の評価:

3.57/5点 レビュー 7件。 C ランク

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平均点3.57pt

Amazonレビュー一覧

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全7件 1〜7 1/1ページ
No.7
(5pt)

角田さんらしい作品。

ごく普通の夫婦、家族のように見える、平凡な人たち。でも、どこか奇妙で、可笑しく、不気味ですらある。
角田さんの描く日常は、ものすごく鋭い。登場人物の会話はとてもリアルで、品がなく、知性が感じられないのが、これまた現代を鋭く突いている。面白かったし、怖かった。唯一残念なのは、角田さんはいつも本のタイトルで損をしていると思う。この内容には、もっといいタイトルがあるはずだと感じた。
庭の桜、隣の犬 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 庭の桜、隣の犬 (角川文庫)より
4041167752
No.6
(4pt)

普遍的なテーマかな・・・

昔は天才少女だった房子、記憶力抜群で、駅の名前や国の名前など意味もない言葉を記憶することが得意で、テレビにも出演したことがあるほど・・・昔は神童・・・でも今は・・・

天才少女が天才でなくなった時に都合よく引越しが決まった。
そして、新しい家の庭に桜の木を植えた・・・まるで儀式のように・・・

現在房子は35歳、結婚すると同時に実家から近くのマンションを買って住んでいる。これも、頭金は実家から出してもらったものだ。結婚二年目にして子供はない。今は何もしていなく、実家に帰ってきては夕食をおすそ分けしてもらっている。

でも、そんな房子もお弁当屋さんの仕事にやりがいを感じていた時期もあった。自分の記憶力を生かして、十分満足していた。だけど、母親は子供の仕事がお弁当やさんだなんて・・・昔はすごかったのに・・・大学にも出したのに・・・
・・・だから仕事を辞めた・・・

それぞれの登場人物にどこかしら共感できる部分もあったりで、もしかして、どこにでもある風景ではないかと思っていしまいました。

夫婦というものにもさまざまな形があるということも面白かった。
庭の桜、隣の犬 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 庭の桜、隣の犬 (角川文庫)より
4041167752
No.5
(4pt)

夫婦であることのよさを見直させてくれる

同じ屋根の下に住んでいても、お互い理解できない部分もある。夫婦だから互いの

すべてを知っているとは限らない。この作品を読んでつくづくそう感じた。それは

許される範囲なのか?はたまた許せない範囲なのか?私は、宗二の部屋を借りた

理由が何となく理解できる気がした。一人になって自分を見つめたいときもあるのだ。

また同時に、房子の気持ちも分かる気がする。この二人、いろいろあるけれど結局は

ずっと夫婦でいるのだろう。怒ったり、笑ったり、泣いたり、悩んだりしながら、

人は生きていく。夫婦でいることの意味は、もっとずっと後になってから分かること

なのかもしれないけれど、夫婦でいることのよさをちょっぴり感じさせてくれる

作品だった。
庭の桜、隣の犬 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 庭の桜、隣の犬 (角川文庫)より
4041167752
No.4
(4pt)

マイベスト

作者の小説をいくつか読みましたが、
イチバンのめり込めた作品でした。
30代子なし夫婦の心理描写は、
「ああリアルだ」と思わせます。
30代でも夫婦でもないんですけどね、私は。
話的にはハッピーでもないのですが、アンハッピーでもない。
ビミョーっちゃビミョーです。
でも、ゆるいんだかきついんだか、
きっちりと判別できないあたりが、そそられます。
なぜなら、それが日常を生きるってことだ思うので。
庭の桜、隣の犬 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 庭の桜、隣の犬 (角川文庫)より
4041167752
No.3
(3pt)

在るべき場所はどこだろう?

なんだか、とてもリアルな世界と、地に足のつかないふわふわとした世界が渾然一体となった小説。
 子供こそまだいないが、主人公の房子と宗二、30代の夫婦は仕事もある、家もある、親もいる、平均的な夫婦である。ところがこの夫婦、拠り所がないというか読んでいて頼りない。お互いの信頼も生活の密度も、人が居てそこで泣いたり笑ったりしているという“温度”がどうにも伝わってこない。
 それでいて、房子の実家の父母の言葉、一挙手一投足はさもありなんというほどに、とてもリアルなのである。
 宗二の母に至っては現役ばりばりの「人生」に前向きな人物像だ。
 
 自分たちなりの解釈なしに結婚して、行き場のない思いにとまどう30代の夫婦と、60代の、世間並みかそのちょっと上の生活を手にすることを目指して、黙々と営んできた生活を疑うこともない夫婦の対比が、とてもおもしろい。
 宗二が会社の近くに自分だけの安アパートを借りて、一人安らぐ居場所を確保するのは、夫婦間の愛とか信頼感が希薄で、家庭というものに自分が属しているという観念がないからだ。
 房子にしても、宗二の母の前では「嫁」という役割をしっかりこなせるのに、その役を降りている時はふらふら出歩き、自分の在るべき場所を探したりする。
 家族、親族の中の役割はすごくうっとうしいけれど、ある意味、好むと好まざるとに関わらず、自分というものをしっかり繋ぎ止めるロープのようなものなんだなあと、再認識させられた。
 「庭の桜」は家族のシンボル。幸せの証。……これが親世代。「隣の犬」は飼うことの煩雑さを省いたお手軽な、気分だけの借り物。これが房子たち。
 結婚という問題の、“答え”に正解はないのかもしれない。相手にとまどい自分にとまどう房子と宗二。ラストシーンの房子の心中は、どうだったのか?もの凄くあれこれ考えてしまい、なかなか頁を閉じられなかった。
庭の桜、隣の犬 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 庭の桜、隣の犬 (角川文庫)より
4041167752
No.2
(2pt)

微妙

微妙です。
ありがちとなさそうと
共感できると仮託できないと
微妙なあわいを描きます。
結婚や家庭のリアルを描こうとした筆者の試みは
半ば成功して,半ば気持ち悪いキメラを生み出したような感じがしました。
読み終わって,ため息ひとつです。
庭の桜、隣の犬 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 庭の桜、隣の犬 (角川文庫)より
4041167752
No.1
(3pt)

家族は儀式と時間を重ねて家族となる

30代の子供無しの夫婦宗二と房子
住宅ローンを組みマンションも購入した二人は、世間から見たら夫婦だ
でも、宗二も房子も夫婦という実感を抱けてない
出会いから結婚までのプロセスを覚えてはいるが、世間の夫婦と比較すると
自分達が夫婦でいる意味を見出せずにいる
そんな中仕事が遅くなるからという理由でアパートを宗二が借りる
根無し草のような二人は夫婦としてどうなってしまうのか・・・
宗二・房子を交互に物語が進む
二人の結婚生活の行方が気になりながら、二人を取り巻く環境に気を揉み
かつ、親戚付き合いに一喜一憂しながらすぐ読める
夫婦や家族は、恋愛と違いやっぱり「営み」だから日々の生活では埋没される
そこに、非日常の儀式が絡む時、家族は結束し、皆それぞれの役割の顔を受け持つ
結婚に迷いを感じたり、自信が無くなりそうなとき読むと背中を後押しして
気持ちを軽くしてくれる本に感じた
庭の桜、隣の犬 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 庭の桜、隣の犬 (角川文庫)より
4041167752