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(短編集)

一人称単数



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【この小説が収録されている参考書籍】
一人称単数 (文春e-book)

一人称単数の評価: 3.83/5点 レビュー 166件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.83pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全114件 21~40 2/6ページ
No.94:
(5pt)

短編集

短編集を読むのが好きです。楽しいしんで本を読みました。
一人称単数 (文春e-book)Amazon書評・レビュー:一人称単数 (文春e-book)より
B089NDCT8P
No.93:
(5pt)

世界のひとかけらを切り取る

2020年7月18日発売?…知りませんでした。
コロナで密になるのを避けるために大々的に宣伝しなかった?
よくやく手に入れ読むことが出来ました。

文學界で既に読んだものもありました。
「一人称単数」だけ書き下ろしですね。

レビューでずいぶんパナソニックのラジオに関する指摘があります。( 79と85ページ )

「海辺のカフカ」で大島さんが性別を証明するために運転免許証を見せる場面がありました。
日本の免許証には性別の記載がありません。
改版では別の写真入りのIDカードに差し替えられました。
初版本は貴重です。

FMの「村上 RADIO」を毎回楽しみに聴いています。( 年越しで第20回になります )
そのせいか本を読んでいると「僕」の語る言葉が村上春樹さんの声で聞こえてきます。
村上春樹さんは意外となかなかイケボです。

村上春樹さんは1949年生まれの71歳。
本作は6年ぶりですね。
次は何年後になるでしょう?あまり待たずに新作が読めることを楽しみに待ちます。

まだ毎年1回はフルマラソンを走る村上春樹さん。いつまでもお元気でいてください。

あとがきは書かない村上春樹さん。
本作にもやはりあとがきはありません。
解説してくれるとうれしかったです。

「石のまくら」というと夏目漱石を思い出してしまいます。「石に漱ぎ流れに枕す」
負け惜しみの強いことのたとえです。
「国境の南、太陽の西」で引き出しから消えた10万円みたいに28番の歌集もいつか消えてしまいそうな感じがします。

「クリーム」演奏会に招待した彼女はやはり「国境の南、太陽の西」のイズミのように僕をいつまでも怨んでいたのでしょうか?

「チャーリー ・パーカー・プレイズ…」
「東京奇譚集」に入っていそうな話ですね。
村上春樹さんも実際に奇妙な体験を何度もされています。

「ウィズ・ザ・ビートルズ」
個人的に本作の中で一番好きな作品です。
歳をとり老齢になった僕。
村上春樹さんが郷愁を感じる曲はシェリー・フェブレーが歌う「ジョニー・エンジェル」
14歳のなつかしい風景が蘇るそうです。

「ヤクルト・スワローズ詩集」
29年目に優勝したヤクルト
29歳で小説家となった村上春樹さん
詩集は実在する!?読んでみたいです。
「右翼手」はおかしくて笑えました。
ラジオを聴いていても村上春樹さんの話はおもしろいです。

「謝肉祭」
あまり村上作品に醜い女性は出てきません。
思いつくのは「ドライブ・マイ・カー」の
渡利みさきくらい。
シューマン 「謝肉祭」仮面の下の素顔。

「品川猿の告白」
「東京奇譚集」にも品川猿が出てきました。
年老いた…ということは同一個体?
あちらでは金沢の老舗旅館でしたがこちらは群馬県の温泉宿です。
旅行雑誌の女性編集者の免許証を盗んだのは品川猿の子ども!?

「一人称単数」
最後はなんだか「ノルウェーの森」のラストのワタナベくんみたいです。
「僕は今どこにいるのだ?」

全体的に「いつか読んだことがある」既視感を感じることも少なからずありました。
「謝肉祭」のF*の背負った猿の印象のように
同じ素材を「見る角度によって変化」させたような話。
( あくまで個人の感想です )

そんな村上ワールドが大好きなんですが

まったく同じ詩を書いて発表し指摘されたアルゼンチンの作家ホルヘ・ルイス・ボルヘスは
「詩人には本当に言いたいことは5つか6つくらいしか無い」「一生かけてそれをただ言い換えてるだけなんだ」

「詩人に限らず僕らが本当に言いたいことは5つか6つくらいしかない」
「それをきちんと見つけるのはけっこう難しい」
村上春樹談
一人称単数 (文春e-book)Amazon書評・レビュー:一人称単数 (文春e-book)より
B089NDCT8P
No.92:
(4pt)

大きく舵を切り替えたような

「猫を棄てる」でおやっと思い、この「一人称単数」でう〜むと勝手に考え、
作品そのものを変えて来ているのではないかというのが個人的感想である。
「クリーム」はもしかして、ノーベル賞騒動への個人的見解なのかな?とか
読者はそんな風に作家の思惑など無視して勝手に解釈していいのではないかと思ったりもした。
彼の作品が好きとは表立っていいにくい感じがあるが、
本の中に好き嫌いが分かれるものが混在し、
まともに読めなくて、途中から読み飛ばしてしまう一編さえあるのに
「ウィズ・ザ・ビートルズ」あたりは、胸の奥深くに飛び込んで来たりする。
本ってそれでいいのかな、と思わせてくれるから
やはり村上春樹には注意していなくてはならない。
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B089NDCT8P
No.91:
(5pt)

村上春樹のクロニクル

いきなり篩にかけるかの如く、数ページ目でセックスについての描写があり、そこで本を閉じる人もいるだろうなと思いました。
間髪入れず、村上春樹節炸裂(というか故意に思える)。

しかし、全部読み終わってみると、近年の中でも良作だと感じました。

自分は村上さんの初期の短編を何度も読んでいるからなのか、まず最初に初期に通ずる懐かしさを感じました。 

しかし、ただ初期の焼き増し的な作品ではなく、今の村上さんの回想録のような視点があり、そこに新しさを感じました。
その視点はやはり、年齢から来るもの、父親の死から来るものなのだろうか?

そう言った意味でも、文学としての純粋な面白さ以外に、紆余曲折を経た、人間 村上春樹のクロニクルとしても価値があるなと感じました。
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B089NDCT8P
No.90:
(5pt)

楽しみ

読むのが楽しみです
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B089NDCT8P
No.89:
(5pt)

とても面白かった

特に「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」が不思議でとても良かった。
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B089NDCT8P
No.88:
(4pt)

村上春樹の短編小説の代表作を考える

私は、社会人になってからようやく、村上春樹という作家の、同時代における重要性に気づき、遅まきながら少しずつ中長編の小説を読みはじめ、今では殆ど読み終えた。因みに、最も好きな作品はありきたりで、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」(新潮文庫)、「ねじまき鳥クロニクル」(新潮文庫)、「1Q84」(新潮社、2009/2010年)であり、この3作品を過去に遡ってレビューするなら、☆5つの評価をしただろう。読み終えたときの余韻が驚くほど深くて、いずれも現代日本文学の傑作であると思っている。

ところで「村上春樹さんの短編小説の代表作とはなんだろうか」ということを考えてしまった。長編小説・短編小説ともに、誰もが知る代表作がある作家はいるわけであり、夏目漱石なら「こころ」と「夢十夜」、志賀直哉なら「暗夜行路」と「小僧の神様」、井伏鱒二なら「黒い雨」と「山椒魚」というところか。そこで、先ほど書架から過去の短編集を引っ張り出して、どんな短編小説を読んできたのか振り返ってみようとしたところ、「東京奇譚集」(新潮社、2005年)に「品川猿」という短編があるのに気づき、「一人称単数」所収の「品川猿の告白」と関係があることにびっくりした。何を言いたいかというと、そんなことに今さら気づくくらい、私は村上春樹さんの短編の世界を整理できていないし、その豊かさを理解できていないのである。文藝春秋か新潮社か講談社あたりで、村上春樹さんの短編小説のしっかりした書誌的な整理を行った一覧表を作って、優れた評論家を集めて、短編小説だけの批評会をやってくれないだろうか。そのような特集が出たら、その本を絶対買うだろう。

この短編集についての感想であるが、幾つかはとても楽しめた。「品川猿の告白」は、この短編集の白眉だろう。「石のまくらに」と「『ヤクルト・スワローズ詩集』」は、この作家が、詩や和歌になみなみならぬ関心と技量を持っていることを示唆している。「謝肉祭(Carnaval)」は、シューマンの一流の批評にもなっているが、歳をとってからの記憶の立ち現れ方を書いた名品。「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」は、短い話のなかで、冒頭を読み始めた印象からは全く違った世界に連れていってくれる作品である。「素晴らしい小説の基準点」として☆を4つとした。このレビューは、私の3番目のレビューである。2020年11月14日読了。
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B089NDCT8P
No.87:
(4pt)

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外さない春樹ワールド
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B089NDCT8P
No.86:
(4pt)

短篇8篇中の傑作「品川猿の告白」

『一人称単数』には短篇8篇が収められている。うちこの「品川猿の告白」が群を抜いて魅力的だ。

 思いつくままに一人旅を続けていた「僕」は、群馬県の某温泉の小さな旅館で、年老いた猿に出会う。街外れのただ古びているだけの宿で、そこに住み込み風呂の世話や掃除をしている。「僕」はその猿とビールを飲みながら語り合う。

小さい頃から人間に飼われ、そのうち言葉を覚えてしまったという。かなり長く東京品川区の無類の音楽好きの大学の先生宅におり、先生に合わせてブルックナーが好きだという。「はい、七番が好きです。とりわけ三楽章にはいつも勇気づけられます」

このあたりから村上ワールドに引き入れられる。

――「しかしたとえ愛は消えても、愛がかなわなくても、自分が誰かを愛した、誰かに恋したという記憶をそのまま抱き続けることはできます。
それもまた、我々にとっての貴重な熱源となります。〔…〕

かつて恋した七人の美しい女性のお名前を大事に蓄えております。私はこれを自分なりのささやかな燃料とし、寒い夜にはそれで細々と身を温めつつ、残りの人生をなんとか生き延びていく所存です」

だが紹介できるのは、この愛について、猿が私見を語り始めるところまで。

後半はそれから5年後の話だが、あっと驚く展開というかオチが用意されており、未読の読者のために口をつぐまざるをえない。
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B089NDCT8P
No.85:
(4pt)

何かを得ようとする読書に厳しい。

一人称単数。村上春樹の短編集。
女と寝た話は記憶も曖昧で、熱も無く描かれながら、
明らかに幻覚である猿の話は、口数も多く、情報量も多い。 

退屈さに満ち満ちていても、山頂には何かあると読み進めた先に、
ピシャリと最後の一言。
賢くなりたいとか、ファッションで読もうとした読者に厳しい仕打ち、と受け取った。

予定調和に一石を投じ、自由である新しい文学、ということか。 
という感想もまた、元を取ろうとする、私の浅ましさです。
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B089NDCT8P
No.84:
(5pt)

短編もまたよし

楽しめました
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B089NDCT8P
No.83:
(4pt)

また、そんなことをしている

村上春樹を一冊持って、カウンターでカクテルを啜る。30年以上憧れ続ける風景だっ。
一人称単数 (文春e-book)Amazon書評・レビュー:一人称単数 (文春e-book)より
B089NDCT8P
No.82:
(4pt)

安心して読める短編集

ものすごく面白いというわけではないけれど、安心して面白く読める作品です。

若い書き手がいくら現れても、村上春樹は稀有な読書体験を与える唯一無二の作家と言えるでしょう。

これはやはり、作者の音楽・映画鑑賞、読書歴、翻訳の経験によるところだと思います。

他のレビューの中で作中に出てくる製品が実在しないとの指摘がありましたが、小説(フィクション)ですから何ら問題のないことだと思います。
一人称単数 (文春e-book)Amazon書評・レビュー:一人称単数 (文春e-book)より
B089NDCT8P
No.81:
(4pt)

物語としてはやはり好き

謝肉祭と品川猿が好きでした。
村上さんの短編はやはり好きです。
物語は、大人になってからあまり読まなくなってもっぱらエッセイかスピリチュアル系ばかりになっちゃいましたが、村上さんは新刊でると読んじゃいます。昔の小池真理子さんの短編も好きでした…。最近、彼女は新刊出してるのかしら?
この二人くらいか…共通点はなんだろう??

表紙の女性がないほうがよかった。私が想像する女性の邪魔をするから…。いつも読まない娘は興味を持ったみたいだから、良いのか?
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B089NDCT8P
No.80:
(5pt)

コロナ渦での短編の価値

初めて村上さんの新書を購入しました。
読書家でもハルキストでもありません。
2011年、何も出来なかった頃、「廻るピングドラム」というアニメで村上さんの作品を知りました。それまでは、レイモンドカーヴァーの訳文しか読んだことはありませんでしたが、村上さんのミニマリズムに出会えたことは人生の宝物でした。2011年7月村上春樹さん(71)は、このコロナ渦に誰もが手に取りやすい短編小説を発行し、人々を文学の世界に連れ出してくれました。なんだか勿体なくて、まだ読み終わってはないのですが、2番目の「クリーム」というお話に励まされました。ありがとうございます。
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B089NDCT8P
No.79:
(4pt)

詐欺に気をつけろ

新作は8つの短編集。一番面白く読んだのは「謝肉祭」。シューマンのピアノ曲をダシに女詐欺師はターゲットにしていた語り手の「僕」から、上手く金をだまし取れたのかもしれないが、そこまでは進めなかった。ひょっとするとシューマンの音楽に「僕」は守られたのかもしれないが、詐欺師の正体が白日の下にさらされた段階で「僕」は絶望する。やはり最初から詐欺だったのだろう。そして詐欺の手口が語られるのは最後の短編「一人称単数」。ここでは「謝肉祭」とは違う女性が、語り手の「私」へアグレッシブな接触を試みてくる。「私」の記憶にない過去をダシにしてマインドコントロールを駆使。これこそ詐欺の王道だろう。新型コロナウィルスという新しい疫病の蔓延で、これまで以上に詐欺が増えてくる可能性はある。詐欺には気をつけよう。
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B089NDCT8P
No.78:
(4pt)

一人静かに読みたくなる短編集

作者自身(と思われる)を主人公にした短編集。どの作品もフィクションなのかノンフィクションなのか、その境目がぼんやりしているところが読者の想像力を書き立てる。

どの作品も何か劇的な展開がある訳ではないのだが、作者の無駄のない流麗な文章の流れが心地よく、気持ちよくページを繰ってしまう。

作品のタイトルではないが、夜中に静かな音楽とお酒と共に一人静かに読みたくなる一冊。
一人称単数 (文春e-book)Amazon書評・レビュー:一人称単数 (文春e-book)より
B089NDCT8P
No.77:
(4pt)

どのようにうまく負けるかという人生が象徴的に示唆しているもの

これまでの作品のアンサー的要素を盛り込んだ小説だった気がします。作者がこれまでの作品で読者に伝えたかった要素が本当に正しく読者に伝わっているのだろうか、そんなもどかしさを、オブラートに包みつつも比較的はっきりとした表現で再度、読者に語りかけることを試みた作品に感じました。その意味ではこの作品は単なる短編小説以上の価値を持つのかもしれません。また、読んでいて、作者が小説家としての自分の終わりをいよいよ意識しはじめたのかなと感じることがありました。理由はよくわかりませんが。たぶん、ちょちょいのちょいで書かれた短編だとは思いますが、それぞれの作品の底の底にはきちんとそれなりに価値のある宝石を埋め込んでいただけた小説だと思います。
一人称単数 (文春e-book)Amazon書評・レビュー:一人称単数 (文春e-book)より
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No.76:
(5pt)

短編のため読みやすい

自伝的内容が含まれていて、面白い。短編集なので、一気によめる。
一人称単数 (文春e-book)Amazon書評・レビュー:一人称単数 (文春e-book)より
B089NDCT8P
No.75:
(5pt)

村上春樹の世界

小説の技巧はさらに磨きを増し、他のどの小説家の小説とも異なる読書体験をさせてくれる。
文字で読む情景の瞬間瞬間が、普段の自分の感覚だけではでは感じえないような細部や深部に触れるようで、読後、しばらくは頭が「村上化」してしまう。
他の小説家の小説を読むときは物語を映像の展開と同じような感覚で楽しむが、
村上さんの小説の場合、もちろん物語の先々も気にはなるが、それよりも、文字だけで連れて行かれる世界の中に、
自分だけでは到達できない部分に触れるような楽しみがあり、その感じ方が独特で心地よい。
村上春樹さんはきっぱりとした書き振りの短編小説が断然良いと思う。と言いつつ、次作の長編も期待しています。
一人称単数 (文春e-book)Amazon書評・レビュー:一人称単数 (文春e-book)より
B089NDCT8P

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