ニューカルマ

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ニューカルマの評価:

3.94/5点 レビュー 35件。 B ランク

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平均点3.94pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全70件 21〜40 2/4ページ
No.50
(4pt)

人間存在をモラルの観点から追求した佳作

※本感想はネタバレを含みます

(おもな登場人物・組織)
●ユウキ(竹田優希)
一人称の語り手。大手総合電機メーカーの子会社で、
電子部品の製造を主力とする某メーカーに勤務していたが、
ネットワークビジネス
(口コミによって健康食品等の商品を流通させる会員制の製造販売業)業界に転身する。
●タケシ
生まれつき片腕を欠損している障害を持つユウキの幼馴染。東大卒業後、
市議会議員を経て市長へと昇りつめた人物。
正義感が強くユウキをネットワークビジネスから引き離そうとする。
●ウルトリア
全世界に展開する米国資本のネットワークビジネスの組織。
途上国等に対して病院建設等の為の巨額の経済的供与を継続的に行っている旨を
パンフレットで謳っている。
●石黒
ウルトリアに於けるユウキの上司。金村良子をユウキに紹介した。
●金村良子
オーナー企業の社長夫人。ユウキの直下の子会員となって大規模な拡販に成功し、
ユウキに大きな利益をもたらした。
嗜虐的な性的嗜好を持ち、のちにユウキに縄を用いた性行為を強要した。
その後同業他社の引き抜きによってウルトリアから離脱した。
●ニューカルマ
ウルトリアを辞めた後にユウキが会員となったネットワークビジネスの組織の名称。
子供の貧困を解決するために設立されたNPOに資金供与。
社長をはじめ会員の多くがNPOを通じボランティアに参加。
●木村社長
ニューカルマの経営者。

(あらすじ)
業績不振に喘ぐメーカー勤務の職を捨ててネットワークビジネスに転身したユウキは、
一時的に成功するものの、強引な勧誘活動等によって債務者に転落し、ウルトリアを辞める。
その後、派遣の仕事を経て参加したニューカルマに於いて、傘下の会員数を急拡大させ、
社長から重用されるほどに出世する。
しかし、商品の一つである美容液がアレルギー被害を発生させた不祥事に関し、
会員に向けて独断で全面謝罪を行った事が原因で、ニューカルマを追放される。
更にその一年後、自身を代表としたネットワークビジネスの組織を起ち上げる。

(感想)
本作は、時流に沿った題材を扱いつつも、大元に据えられたテーマは
「モラル」(倫理・道徳)であると言えるのかもしれない。
それも、
社会的モラル・法的な意味合いにおける狭義の善悪を問題にしているというよりはむしろ、
「一個の人間存在としていかに善く生きるか」
という、よりパーソナルな視点に立って書き上げられた小説であるように読めた。

過去の所業が現世の運命に影響を及ぼすとした
「カルマ」という仏教概念をタイトルに冠したのは示唆的だ。
カルマ(業)には善も悪も両方含まれとされるが、
それが清濁併せ持つネットワークビジネスの業態と被っている感じがする。

語り手が、最初に参加したネットワークビジネスの組織を辞めた後に、
性懲りもなく同業他社に参加する流れはリアルで、
また、物語に厚みを与えていると思う。

終盤、木村社長が自社の詐欺的商法について
「奇麗事じゃ人なんて救えない」とユウキに対して詭弁を弄する。
倒錯した理屈だが、行動が伴っている為ある種の迫力がある。
悪事に手を染めつつも稚気も併せ持つこの男の人物造形には、
やや類型的ながら面白みを感じた。

「身体的なハンデ」を題材の一つとして取り上げている点についても興味深く読んだ。
ネットワークビジネスでユウキの上司であった石黒は、美容整形を
施すことによって手に入れた奇麗な外見を会員獲得のための武器にする。
このこと自体は「ありがち」な挿話にも映るが、
タケシが腕の欠損を自身の社会的な弱点であるとは捉えずに、敢えて義手を隠すこともせず、
結果論的には腕の欠損を市長選に勝ち抜くための強みとさせた(そのことをタケシ本人ではなく
ネットワークビジネスの会員に言及させている)
という別の物語とを『「ハンディキャップ」という共通のキーワードによって生み出された二人の強者』
を扱った一対のエピソードとして見れば、
これらが本書にある種の重みを与えていることは確かなことだろうと思う。

容姿や身体的な差異をハンディキャップと捉えるかそうでないかの判断は
個人差が大きく、人の人生に非常に大きな影響を及ぼす。
ただ、そうした問題に対処する際の個々の主体的な判断の中身を
善悪で測ることはできない。
「善か悪か?」という二元論には決して収斂され得ないデリケートな事柄が
物語の中に入り込み、絡みついている設定に面白みを感じた。

ニューカルマでのユウキの仕事ぶりが好調過ぎる点や、
小学生時代のタケシに対するイジメに加担した記憶がフラッシュバックして
ニューカルマに於けるトラブルへの謝罪と被る場面など、
若干の違和感を覚えた箇所が幾つかあった。
また、全体的に見ると人物造形がやや類型的で、そこに若干の物足りなさを感じた。
文章に関しては、描写を始めとして丁寧であるという印象を持った。

最終的に、ユウキは中国から仕入れた「白い粉末」を販売するために自身を代表とする
ネットワークビジネスの組織を起ち上げることになるが、この事業が違法性のあるものであるのか
どうかは明らかにされない。人並の規範意識を備えた人物として描かれてきたユウキが、
最終的にどのような人間となったのかを読者に想像させる余地を敢えて残したようにも読める。
だが、逆の言い方をすれば、その点を明確に描き切らなかった事が本書の弱点であるとも言える。
ニューカルマ Amazon書評・レビュー: ニューカルマより
4087716422
No.49
(4pt)

人間存在をモラルの観点から追求した佳作

※本感想はネタバレを含みます

(おもな登場人物・組織)
●ユウキ(竹田優希)
一人称の語り手。大手総合電機メーカーの子会社で、
電子部品の製造を主力とする某メーカーに勤務していたが、
ネットワークビジネス
(口コミによって健康食品等の商品を流通させる会員制の製造販売業)業界に転身する。
●タケシ
生まれつき片腕を欠損している障害を持つユウキの幼馴染。東大卒業後、
市議会議員を経て市長へと昇りつめた人物。
正義感が強くユウキをネットワークビジネスから引き離そうとする。
●ウルトリア
全世界に展開する米国資本のネットワークビジネスの組織。
途上国等に対して病院建設等の為の巨額の経済的供与を継続的に行っている旨を
パンフレットで謳っている。
●石黒
ウルトリアに於けるユウキの上司。金村良子をユウキに紹介した。
●金村良子
オーナー企業の社長夫人。ユウキの直下の子会員となって大規模な拡販に成功し、
ユウキに大きな利益をもたらした。
嗜虐的な性的嗜好を持ち、のちにユウキに縄を用いた性行為を強要した。
その後同業他社の引き抜きによってウルトリアから離脱した。
●ニューカルマ
ウルトリアを辞めた後にユウキが会員となったネットワークビジネスの組織の名称。
子供の貧困を解決するために設立されたNPOに資金供与。
社長をはじめ会員の多くがNPOを通じボランティアに参加。
●木村社長
ニューカルマの経営者。

(あらすじ)
業績不振に喘ぐメーカー勤務の職を捨ててネットワークビジネスに転身したユウキは、
一時的に成功するものの、強引な勧誘活動等によって債務者に転落し、ウルトリアを辞める。
その後、派遣の仕事を経て参加したニューカルマに於いて、傘下の会員数を急拡大させ、
社長から重用されるほどに出世する。
しかし、商品の一つである美容液がアレルギー被害を発生させた不祥事に関し、
会員に向けて独断で全面謝罪を行った事が原因で、ニューカルマを追放される。
更にその一年後、自身を代表としたネットワークビジネスの組織を起ち上げる。

(感想)
本作は、時流に沿った題材を扱いつつも、大元に据えられたテーマは
「モラル」(倫理・道徳)であると言えるのかもしれない。
それも、
社会的モラル・法的な意味合いにおける狭義の善悪を問題にしているというよりはむしろ、
「一個の人間存在としていかに善く生きるか」
という、よりパーソナルな視点に立って書き上げられた小説であるように読めた。

過去の所業が現世の運命に影響を及ぼすとした
「カルマ」という仏教概念をタイトルに冠したのは示唆的だ。
カルマ(業)には善も悪も両方含まれとされるが、
それが清濁併せ持つネットワークビジネスの業態と被っている感じがする。

語り手が、最初に参加したネットワークビジネスの組織を辞めた後に、
性懲りもなく同業他社に参加する流れはリアルで、
また、物語に厚みを与えていると思う。

終盤、木村社長が自社の詐欺的商法について
「奇麗事じゃ人なんて救えない」とユウキに対して詭弁を弄する。
倒錯した理屈だが、行動が伴っている為ある種の迫力がある。
悪事に手を染めつつも稚気も併せ持つこの男の人物造形には、
やや類型的ながら面白みを感じた。

「身体的なハンデ」を題材の一つとして取り上げている点についても興味深く読んだ。
ネットワークビジネスでユウキの上司であった石黒は、美容整形を
施すことによって手に入れた奇麗な外見を会員獲得のための武器にする。
このこと自体は「ありがち」な挿話にも映るが、
タケシが腕の欠損を自身の社会的な弱点であるとは捉えずに、敢えて義手を隠すこともせず、
結果論的には腕の欠損を市長選に勝ち抜くための強みとさせた(そのことをタケシ本人ではなく
ネットワークビジネスの会員に言及させている)
という別の物語とを『「ハンディキャップ」という共通のキーワードによって生み出された二人の強者』
を扱った一対のエピソードとして見れば、
これらが本書にある種の重みを与えていることは確かなことだろうと思う。

容姿や身体的な差異をハンディキャップと捉えるかそうでないかの判断は
個人差が大きく、人の人生に非常に大きな影響を及ぼす。
ただ、そうした問題に対処する際の個々の主体的な判断の中身を
善悪で測ることはできない。
「善か悪か?」という二元論には決して収斂され得ないデリケートな事柄が
物語の中に入り込み、絡みついている設定に面白みを感じた。

ニューカルマでのユウキの仕事ぶりが好調過ぎる点や、
小学生時代のタケシに対するイジメに加担した記憶がフラッシュバックして
ニューカルマに於けるトラブルへの謝罪と被る場面など、
若干の違和感を覚えた箇所が幾つかあった。
また、全体的に見ると人物造形がやや類型的で、そこに若干の物足りなさを感じた。
文章に関しては、描写を始めとして丁寧であるという印象を持った。

最終的に、ユウキは中国から仕入れた「白い粉末」を販売するために自身を代表とする
ネットワークビジネスの組織を起ち上げることになるが、この事業が違法性のあるものであるのか
どうかは明らかにされない。人並の規範意識を備えた人物として描かれてきたユウキが、
最終的にどのような人間となったのかを読者に想像させる余地を敢えて残したようにも読める。
だが、逆の言い方をすれば、その点を明確に描き切らなかった事が本書の弱点であるとも言える。
ニューカルマ (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: ニューカルマ (集英社文庫)より
4087458318
No.48
(1pt)

意味が分からない

僕の周囲にマルチ商法をやっている人があまりにも多いので、心の闇を覗いてやろうと読んだ。
しかしこの本を読む限りよく分からなかった。
主人公が、なぜ成功を収め、転落したのか、原因がはっきりしない。
読んで損した気分。
ニューカルマ Amazon書評・レビュー: ニューカルマより
4087716422
No.47
(1pt)

意味が分からない

僕の周囲にマルチ商法をやっている人があまりにも多いので、心の闇を覗いてやろうと読んだ。
しかしこの本を読む限りよく分からなかった。
主人公が、なぜ成功を収め、転落したのか、原因がはっきりしない。
読んで損した気分。
ニューカルマ (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: ニューカルマ (集英社文庫)より
4087458318
No.46
(3pt)

誰でも陥る可能性があると思わせる

勤務先のリストラで将来の不安を感じていた主人公が、ネットワークビジネスに手を染め、葛藤を抱えながら成功と転落を繰り返す社会派小説です。この業界をしっかり取材されているのか、そのことに詳しくないものにとってはリアリティーを感じました。

マルチ商法はすごく身近ではないかもしれませんが、誰でも一度ぐらいは耳にしたりして知っているのではないでしょうか。いつかは行き詰まるような気がしますが、成功者の高い報酬や甘言に惑わされ徐々に嵌っていく恐ろしさが淡々と描かれています。
小説としては脇役の友人が主人公の対比として上手く書かれていて、また一方的に主人公を責めきれないところも、遣り切れなさが残りました。
ニューカルマ Amazon書評・レビュー: ニューカルマより
4087716422
No.45
(3pt)

誰でも陥る可能性があると思わせる

勤務先のリストラで将来の不安を感じていた主人公が、ネットワークビジネスに手を染め、葛藤を抱えながら成功と転落を繰り返す社会派小説です。この業界をしっかり取材されているのか、そのことに詳しくないものにとってはリアリティーを感じました。

マルチ商法はすごく身近ではないかもしれませんが、誰でも一度ぐらいは耳にしたりして知っているのではないでしょうか。いつかは行き詰まるような気がしますが、成功者の高い報酬や甘言に惑わされ徐々に嵌っていく恐ろしさが淡々と描かれています。
小説としては脇役の友人が主人公の対比として上手く書かれていて、また一方的に主人公を責めきれないところも、遣り切れなさが残りました。
ニューカルマ (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: ニューカルマ (集英社文庫)より
4087458318
No.44
(2pt)

リアリティを感じない

ニューカルマの凄さと主人公の成長が描写されておらず、後半部分はストーリーにのめり込むことができなかった。
前作含めこういった社会の闇を描くストーリーなら、「闇金融ウシジマくん」の方が実例を色々調べ描かれているように感じた。
ニューカルマ Amazon書評・レビュー: ニューカルマより
4087716422
No.43
(2pt)

リアリティを感じない

ニューカルマの凄さと主人公の成長が描写されておらず、後半部分はストーリーにのめり込むことができなかった。
前作含めこういった社会の闇を描くストーリーなら、「闇金融ウシジマくん」の方が実例を色々調べ描かれているように感じた。
ニューカルマ (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: ニューカルマ (集英社文庫)より
4087458318
No.42
(4pt)

おもしろいし、巧い。&充分直木賞レベル。

新庄さんの作品を読むのは、デビュー作含め二冊目になる。タイトルに結論を書いてしまったが、おもしろいし巧い。特に文章の完成度が高く、実質二作目とは思えないほどの手練れだ。
 他のレビュアーの方が内容に関して触れているので割愛するが、僕もマルチには2回執拗に誘われた事がある。僕はそんなビジネスモデルを一切信じていないので、けんもほろろに断った。だが、ネットワークビジネスには甘い罠がある。それは、上位者であればかなりのお金が手に入れられるので、止められないという禁断の密だ。新庄さんはその魅力---魔力と言ってもいい---に引き込まれていく主人公を見事に描きだしている。
だが、前半部分で描かれていた様に九割以上の参画者は大量の商品在庫を抱え、あっという間に高額の借金を抱え込み、サラ金や親族にお金を借りなければ自己破産をしなくてはならなくなる。
 マルチとはそういうもの以外の何物でもないのだ。
 話がマルチ雑談に逸れたが、新庄さんの作品の完成度は高い。多少改行が多い事に目をつぶれば傷らしきものは一切無い。これだけ巧ければもう直木賞の射程距離は充分だ。
■蛇足:新庄さんは文芸誌『すばる』でデビューし、デビュー作も不動産業界をモチーフにしたエンタテイメント---中間小説---だった。そして本作の連載はエンタテイメント主体の『小説すばる』だ。集英社はもう、純文学作家を育てようとする気概が無くなってしまったのだろうか・・・?それだけがどうも腑に落ちない。
ニューカルマ Amazon書評・レビュー: ニューカルマより
4087716422
No.41
(4pt)

おもしろいし、巧い。&充分直木賞レベル。

新庄さんの作品を読むのは、デビュー作含め二冊目になる。タイトルに結論を書いてしまったが、おもしろいし巧い。特に文章の完成度が高く、実質二作目とは思えないほどの手練れだ。
 他のレビュアーの方が内容に関して触れているので割愛するが、僕もマルチには2回執拗に誘われた事がある。僕はそんなビジネスモデルを一切信じていないので、けんもほろろに断った。だが、ネットワークビジネスには甘い罠がある。それは、上位者であればかなりのお金が手に入れられるので、止められないという禁断の密だ。新庄さんはその魅力---魔力と言ってもいい---に引き込まれていく主人公を見事に描きだしている。
だが、前半部分で描かれていた様に九割以上の参画者は大量の商品在庫を抱え、あっという間に高額の借金を抱え込み、サラ金や親族にお金を借りなければ自己破産をしなくてはならなくなる。
 マルチとはそういうもの以外の何物でもないのだ。
 話がマルチ雑談に逸れたが、新庄さんの作品の完成度は高い。多少改行が多い事に目をつぶれば傷らしきものは一切無い。これだけ巧ければもう直木賞の射程距離は充分だ。
■蛇足:新庄さんは文芸誌『すばる』でデビューし、デビュー作も不動産業界をモチーフにしたエンタテイメント---中間小説---だった。そして本作の連載はエンタテイメント主体の『小説すばる』だ。集英社はもう、純文学作家を育てようとする気概が無くなってしまったのだろうか・・・?それだけがどうも腑に落ちない。
ニューカルマ (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: ニューカルマ (集英社文庫)より
4087458318
No.40
(5pt)

ニューカルマ

面白くて一気読み
です。
当方47歳零細自営オーナー
ですが、学校でたての若い頃
同級生や周りの知人が、マルチに
はまってて、当然私も勧誘も受けてました(笑
 実際にマルチ始めたり、
かかわることなかったですけど、
 この小説読んで、まあだいたいそんな
内情なんでしょうなと、納得いきました
 ぜひとも社会経験が少ない
若い人たちに、勉強の為に読んでもらい
たいです。

次回作にも期待してます!
ニューカルマ Amazon書評・レビュー: ニューカルマより
4087716422
No.39
(5pt)

ニューカルマ

面白くて一気読み
です。
当方47歳零細自営オーナー
ですが、学校でたての若い頃
同級生や周りの知人が、マルチに
はまってて、当然私も勧誘も受けてました(笑
 実際にマルチ始めたり、
かかわることなかったですけど、
 この小説読んで、まあだいたいそんな
内情なんでしょうなと、納得いきました
 ぜひとも社会経験が少ない
若い人たちに、勉強の為に読んでもらい
たいです。

次回作にも期待してます!
ニューカルマ (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: ニューカルマ (集英社文庫)より
4087458318
No.38
(4pt)

作風の確立を感じました(作品内容に触れていますので、未読の方はご遠慮ください)。

「狭小住宅」から、約3年。
寡作な作家ですね。
全回の「狭小住宅」を読みましたので、彼が今回はどんな展開の作品を書くのか、
テーマもネットワークビジネスという物議のあるテーマですので、楽しみに読んでみました。
読後感として、展開が前作と同じだなということ。
その意味で、作風の確立している方なんだなと感じました。
内容的には前作と同様、売る側の経済的欲望丸出しの情念、それに疑問を持ち揺らぐ心、が描かれています。
それらの衝突についての登場人物の発言や主人公の語り部の内省には、感じ入ったり、なるほどと楽しめる部分がありました。
前作同様、主人公の揺れる心に煮え切らなさを感じましたし、小説なり、物語なりの作為的な展開(この主人公ならばもともとの電子部品会社でもそれなりの評価を受ける人材ではないのか、主人公とタケシとがなぜ、縁が切れずに続くのか、タケシがなぜ主人公をそこまで大切にするのか、木村社長の商品の品質やネットワークビジネスに疑問を持たないのか等)に違和感を感じたこともありましたが、
思うに、この作者の主役はトリックスター的な役割を果たしているのだなと理解しています。
なお、多くの人は、人の集合体の中でその集合体の論理で動き、オウム真理教のように狂気の世界に陥ることがあるわけですが、
新堂 冬樹の「カリスマ」もそういった世界を描いていますので、類書として推薦いたします。
ニューカルマ Amazon書評・レビュー: ニューカルマより
4087716422
No.37
(4pt)

作風の確立を感じました(作品内容に触れていますので、未読の方はご遠慮ください)。

「狭小住宅」から、約3年。
寡作な作家ですね。
全回の「狭小住宅」を読みましたので、彼が今回はどんな展開の作品を書くのか、
テーマもネットワークビジネスという物議のあるテーマですので、楽しみに読んでみました。
読後感として、展開が前作と同じだなということ。
その意味で、作風の確立している方なんだなと感じました。
内容的には前作と同様、売る側の経済的欲望丸出しの情念、それに疑問を持ち揺らぐ心、が描かれています。
それらの衝突についての登場人物の発言や主人公の語り部の内省には、感じ入ったり、なるほどと楽しめる部分がありました。
前作同様、主人公の揺れる心に煮え切らなさを感じましたし、小説なり、物語なりの作為的な展開(この主人公ならばもともとの電子部品会社でもそれなりの評価を受ける人材ではないのか、主人公とタケシとがなぜ、縁が切れずに続くのか、タケシがなぜ主人公をそこまで大切にするのか、木村社長の商品の品質やネットワークビジネスに疑問を持たないのか等)に違和感を感じたこともありましたが、
思うに、この作者の主役はトリックスター的な役割を果たしているのだなと理解しています。
なお、多くの人は、人の集合体の中でその集合体の論理で動き、オウム真理教のように狂気の世界に陥ることがあるわけですが、
新堂 冬樹の「カリスマ」もそういった世界を描いていますので、類書として推薦いたします。
ニューカルマ (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: ニューカルマ (集英社文庫)より
4087458318
No.36
(5pt)

勤め人の葛藤の一例のような話(少し内容に触れています)

リストラの始まる会社にて、自分で何かを始めようとして健康食品を売りさばくマルチ商法での道を選んで成功とどん底を繰り返す話。
身近に全く別の世界で自分の信念に基づきどんどん突き進んでいく友人がいるからこその葛藤。そしてその友人だけは勧誘できず、心のどこかで自分が何をしているかは気づいている事。(あっさりと書かれているが、)一時の怒りの勢いで退職した会社が、ほどなくして新商品が当たりボーナスも復活し軌道にのるというところは読んでいて心苦しく、辛い気持ちにさせられる。
行きつけのバーのママからも、喫茶店の店員からも出て行く事を言われるあたりもそうだし、最後に言い合いをする際、前の会社の上司伝いで「おだてたら何でも言うこと聞いてくれる便利な迷える子羊がいる」という認識だけで繋げられていたあたり読んでいて本当に不愉快な気持ちになる。
置かれた状況は多かれ少なかれ今の時代同じようなもの。確かに、会社や国が守ってくれないのは肌で感じる。そんな時、この本を読む事ができてよかった。
「友達から縁切られるって…それって普通じゃないよ」この一言が全てだと思う。
ニューカルマ Amazon書評・レビュー: ニューカルマより
4087716422
No.35
(5pt)

勤め人の葛藤の一例のような話(少し内容に触れています)

リストラの始まる会社にて、自分で何かを始めようとして健康食品を売りさばくマルチ商法での道を選んで成功とどん底を繰り返す話。
身近に全く別の世界で自分の信念に基づきどんどん突き進んでいく友人がいるからこその葛藤。そしてその友人だけは勧誘できず、心のどこかで自分が何をしているかは気づいている事。(あっさりと書かれているが、)一時の怒りの勢いで退職した会社が、ほどなくして新商品が当たりボーナスも復活し軌道にのるというところは読んでいて心苦しく、辛い気持ちにさせられる。
行きつけのバーのママからも、喫茶店の店員からも出て行く事を言われるあたりもそうだし、最後に言い合いをする際、前の会社の上司伝いで「おだてたら何でも言うこと聞いてくれる便利な迷える子羊がいる」という認識だけで繋げられていたあたり読んでいて本当に不愉快な気持ちになる。
置かれた状況は多かれ少なかれ今の時代同じようなもの。確かに、会社や国が守ってくれないのは肌で感じる。そんな時、この本を読む事ができてよかった。
「友達から縁切られるって…それって普通じゃないよ」この一言が全てだと思う。
ニューカルマ (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: ニューカルマ (集英社文庫)より
4087458318
No.34
(3pt)

ありそうでなかった新分野を開拓した小説の成果

大昔から脈々といき続ける商法(この連鎖こそが「ネットワーク」なのかも知れない)は、会員になるか、完全に毛嫌いするかの二者択一の世界。でも、絶対に絶滅することなく、成功すれば巨大でおしゃれな本社ビルが一等地に立ち、トラックよりも大きな運転手付きリムジンで横付けする超上級会員も間違いなく存在するし、嬉々としてロゴ入りの手提げ袋を手に闊歩する会員さんもお見かけする。

その反面、カフェやファミレスでは「勧誘・セールスはお断り」と大書されるお店もけっこうあるし、普通のラーメン屋で先輩から説教される後輩クンを目撃したりもする。そんなに品質の優れた商品で、原価率も低いのであれば、経営者たちは普通に広告宣伝費をかけて流通させたほうがはるかに効率よく利潤をあげられるはず、との意見も当然だろう。

ただし、主人公が入会する心の奥底の描写がいまひとつ弱い感じもするが、成功と失敗を繰り返し、友人やお金、そして人として一番大切な「信用」を失ってしまう過程はたいへん濃く読み応えがある。そして、衝撃の結末は「やっぱりね。」なのか「驚愕。」なのかの判断は読者にゆだねられている。
ニューカルマ Amazon書評・レビュー: ニューカルマより
4087716422
No.33
(3pt)

ありそうでなかった新分野を開拓した小説の成果

大昔から脈々といき続ける商法(この連鎖こそが「ネットワーク」なのかも知れない)は、会員になるか、完全に毛嫌いするかの二者択一の世界。でも、絶対に絶滅することなく、成功すれば巨大でおしゃれな本社ビルが一等地に立ち、トラックよりも大きな運転手付きリムジンで横付けする超上級会員も間違いなく存在するし、嬉々としてロゴ入りの手提げ袋を手に闊歩する会員さんもお見かけする。

その反面、カフェやファミレスでは「勧誘・セールスはお断り」と大書されるお店もけっこうあるし、普通のラーメン屋で先輩から説教される後輩クンを目撃したりもする。そんなに品質の優れた商品で、原価率も低いのであれば、経営者たちは普通に広告宣伝費をかけて流通させたほうがはるかに効率よく利潤をあげられるはず、との意見も当然だろう。

ただし、主人公が入会する心の奥底の描写がいまひとつ弱い感じもするが、成功と失敗を繰り返し、友人やお金、そして人として一番大切な「信用」を失ってしまう過程はたいへん濃く読み応えがある。そして、衝撃の結末は「やっぱりね。」なのか「驚愕。」なのかの判断は読者にゆだねられている。
ニューカルマ (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: ニューカルマ (集英社文庫)より
4087458318
No.32
(5pt)

素晴らしいエンターテイメント

中村文則の教団Xが好きな人におすすめ。
またハゲタカシリーズの経済小説的な一面もある。
エンターテイメント性で経済小説を文芸に昇華させていて、秀逸である。
資本主義社会の「善」と「悪」について考えさせられる作品。
資本主義では「善」と「悪」は必ずしも対になる概念ではない。
経済的な成功には多かれ少なかれ「善と悪」を内包するものなのか、と考えさせられた。
個人的な正義に忠実に生きる主人公と、その結末は見事だった。
読者によって様々な感想を持てる、多面性のある作品。
狭小邸宅も面白かったが、より深みがあり、次の作品が楽しみです。
ニューカルマ Amazon書評・レビュー: ニューカルマより
4087716422
No.31
(5pt)

素晴らしいエンターテイメント

中村文則の教団Xが好きな人におすすめ。
またハゲタカシリーズの経済小説的な一面もある。
エンターテイメント性で経済小説を文芸に昇華させていて、秀逸である。
資本主義社会の「善」と「悪」について考えさせられる作品。
資本主義では「善」と「悪」は必ずしも対になる概念ではない。
経済的な成功には多かれ少なかれ「善と悪」を内包するものなのか、と考えさせられた。
個人的な正義に忠実に生きる主人公と、その結末は見事だった。
読者によって様々な感想を持てる、多面性のある作品。
狭小邸宅も面白かったが、より深みがあり、次の作品が楽しみです。
ニューカルマ (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: ニューカルマ (集英社文庫)より
4087458318