おにぎりスタッバー
評判
おにぎりスタッバーの評価:
3.92/5点 レビュー 24件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 21〜24 2/2ページ
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おにぎりスタッバーの評価:
3.92/5点 レビュー 24件。 B ランク
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それはライトノベルの王道の組み合わせの一つ。
容姿頭脳ともに平凡で、友達の少ない主人公が、ひょんな事から「魔法」や「呪い」蔓延る超自然的な世界の扉を開いてしまい、そこで「運命の相手」と出会って……
そんな物語の導入は古今東西、多くの若者たちの心を鷲づかみにし続けてきた。
何故人類は、太古の時代から青春と魔法に惹かれ続けるのか?
それは、その二つの根幹にある「持て余した自意識」というテーマに拠る物ではないだろうか?
青春とは肥大化した自意識に向き合う時期であり、魔法への夢想は自意識の拡散先の一つなのではないか?
「おにぎりスタッバー」は一見して「青春と魔法」の王道ラブコメかもしれない、しかしその実は「自意識との向き合い」という濃厚な主題が根底にある。
主人公「中萱梓」は、何処にでもいるちょっと地味目の女子高校生。唯一の特徴は「援助交際をしている」という不名誉な噂を立てられていること。
妙に達観した性格が災いし、ちょっと孤独な学校生活を送っていた彼女は、ある日ひょんな出来事からイケメン先輩「日下部穂高」さんを意識するようになる。
梓は唯一の友達「サワメグ」と二人でイケメン穂高先輩についてのトークでキャーキャー盛り上がる日々を送っていると、突然パンクスな男から「じゃあ、とりあえず死んどく?」と命を狙われるようになって……?
そこから先は魔法少女にエクスカリバー、H&Mにポップティーン、果ては東京ドーム一杯分のカスタードクリームケーキと、まるでひっくり返したおもちゃ箱のような怒涛の物語が、圧倒的な文章量で繰り広げられる。
突拍子の無いストーリー展開に、やたら凝った哲学的な世界観設定、途切れることの無い女子力な思考、濃縮ジュースの様な濃さと存在感を兼ね備えたキャラクター達、そして説教臭い長文セリフの数々。
本来同居し得ないそれらの要素を、独特なリズム感溢れる文章によって、「持て余した自意識」というテーマに向かって一つに縒り纏められた本作。
その脅威のバランス感覚は筆舌にし難く、私にはとても表現する事ができないので、是非読んで味わってみて欲しい。
「恋」や「夢」や「地位」や「環境」によって、肥大化した自意識が悲鳴を上げているそこの貴方。
ひょっとしたら、この本は貴方の自意識を解きほぐす触媒となるかも?