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悪夢喰らい



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【この小説が収録されている参考書籍】
悪夢喰らい (角川文庫)
悪夢喰らい (角川ホラー文庫)

悪夢喰らいの評価: 3.82/5点 レビュー 11件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.82pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(3pt)

時代はやや感じたものの、すいすい読めて、まずまず楽しめた怪奇幻想作品集でした。

B級・怪奇幻想譚の短編集といった一冊。1981年(昭和56年)から1984年(昭和59年)にかけて雑誌に掲載された短篇を九つ、収めた単行本です。

玉石混淆。割りと面白い作品もあったんだけど、全体として、アナログのレコードを聴いているみたいな、やや古びた印象を受けました。期待してたほどではなかったかな。

なかでは、日本の昔話の某作品に〝宮沢賢治〟童話のスパイスを混ぜて、それをホラータッチの劇画風に処理したみたいな「ことろの首」が、一等面白かったっすね。すいすいとテンポよく読めて、楽しめました。

もうひとつ。筒井康隆っぽいとんでもねぇ展開におったまげた「四畳半(よじょうはん)漂流記」も、かなり楽しめました。語り手の〈おれ〉が、部屋の窓から眺める暗黒の景色にうっとりしましたわ。

収録九篇のタイトルならびに初出は、以下のとおり。

⛰️ 鬼走り(きばしり)───『野性時代』1983年12月号 ※初出時のタイトルは「笑う跫音(あしおと)」
⛰️ ことろの首───『野性時代』1984年4月号
⛰️ 中有洞(ちゅううどう)───『SFマガジン』1982年3月号
⛰️ のけもの道(みち)───『小説推理』1981年6月号
⛰️ 骨董屋(こっとうや)───『問題小説』1982年11月号 ※初出時のタイトルは「私が棄(す)てた女」
⛰️ 四畳半漂流記(よじょうはんひょうりゅうき)───『SFマガジン』1983年2月号
⛰️ 八千六百五十三円の女───『問題小説』1981年6月号
⛰️ 霧幻彷徨記(むげんほうこうき)───『山と渓谷臨時増刊 山の写真』1982年No.1
⛰️ 深山幻想譚(しんざんげんそうたん)───『ブルータス』1981年6月12日号

ちなみに、角川書店刊行の単行本(1984年10月5日初版発行)の表紙カバーの装画・イラストが、なかなかにキモ怖くて、いいっすね。装丁・辰巳四郎となってます。グッジョブ!
悪夢喰らい (角川文庫)Amazon書評・レビュー:悪夢喰らい (角川文庫)より
4041626013
No.1:
(3pt)

年代をさかのぼって読んでいく快感

悪趣味な楽しみ方かもしれないが、小説はストーリーに酔いしれながらどこまでが作者の実体験に基づいていて、どこからが膨大な資料から創り出されたストーリーなのか推測してみたくなる。当然だが、ストーリーで酔わせてくれない作家がどんな人物なのか推測しても楽しくも何ともない。そして、私が名前買いをする頃の作品は、すでに完成された大作になっているので初期の作品を読む楽しさを倍増させてくれる。
 そんなうがった読み方をしなくても、楽しめる一冊。本当ならやはりおもしろい作品を書く人は最初から読み手を引きつける何かを持っているので、どんどん完成されていく、順番で読むのが幸せなのかもしれないが。
 装丁の天野喜孝さんのイラストも、夢枕獏さんの世界にハマって印象に残る1冊だった。
悪夢喰らい (角川文庫)Amazon書評・レビュー:悪夢喰らい (角川文庫)より
4041626013

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