黙示

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評判

黙示の評価:

3.93/5点 レビュー 43件。 D ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.93pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全89件 61〜80 4/5ページ
No.29
(5pt)

真山ファンです

色々なご意見あるとは思いますが、僕はすきです。真山さんファンにはオススメします
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
B00E9PEJ18
No.28
(5pt)

真山ファンです

色々なご意見あるとは思いますが、僕はすきです。真山さんファンにはオススメします
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
4103233222
No.27
(4pt)

環境問題を多角的な視点で描き、しかも物語としておもしろい

本書は難しいテーマを分かりやすく、それに反して問題を単純化していない。環境問題は気になりながらも情報収集が十分でなかったと自覚している読者であれば真山ファンでなくとも十分楽しめ、環境問題の視点を手に入れることができるの。

環境問題に言及すると、とかく環境保護と企業の論理の二元対立になり、どちらかの視点で描かれるプロパガンダ出版物が多い中、企業側に農薬開発責任者、環境側に若手養蜂家を配し、二つの視点が軸になっている。そういった冷静な両論併記をしている反面、海外バイオ企業のロビー活動に乗っかって遺伝子組み換え種子の輸入を方向づけようとする若手政治家や、環境運動を善悪の視点で環境保護グループ内で過剰な行動に出る社会派主婦といった極端な視点を程よく不快に、また滑稽に描いている点が両論併記の根拠を補強している。

立場によって答えが180度変わるような問題を、分かりやすくバランスをもって伝えることは難しく、希少な作品だと思われる。ラジコンヘリコプターによる農薬事故を縦軸に、官僚、企業、市民運動家、フリージャーナリストといった多彩なプレーヤーを通してエンターテイメントとして面白くなければならないというハードルもクリアしている。ラストは予想を反してすがすがしいものになっているのも読者志向で書かれていることがうかがえる。
黙示 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 黙示 (新潮文庫)より
4101390525
No.26
(4pt)

環境問題を多角的な視点で描き、しかも物語としておもしろい

本書は難しいテーマを分かりやすく、それに反して問題を単純化していない。環境問題は気になりながらも情報収集が十分でなかったと自覚している読者であれば真山ファンでなくとも十分楽しめ、環境問題の視点を手に入れることができるの。

環境問題に言及すると、とかく環境保護と企業の論理の二元対立になり、どちらかの視点で描かれるプロパガンダ出版物が多い中、企業側に農薬開発責任者、環境側に若手養蜂家を配し、二つの視点が軸になっている。そういった冷静な両論併記をしている反面、海外バイオ企業のロビー活動に乗っかって遺伝子組み換え種子の輸入を方向づけようとする若手政治家や、環境運動を善悪の視点で環境保護グループ内で過剰な行動に出る社会派主婦といった極端な視点を程よく不快に、また滑稽に描いている点が両論併記の根拠を補強している。

立場によって答えが180度変わるような問題を、分かりやすくバランスをもって伝えることは難しく、希少な作品だと思われる。ラジコンヘリコプターによる農薬事故を縦軸に、官僚、企業、市民運動家、フリージャーナリストといった多彩なプレーヤーを通してエンターテイメントとして面白くなければならないというハードルもクリアしている。ラストは予想を反してすがすがしいものになっているのも読者志向で書かれていることがうかがえる。
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
B00E9PEJ18
No.25
(4pt)

環境問題を多角的な視点で描き、しかも物語としておもしろい

本書は難しいテーマを分かりやすく、それに反して問題を単純化していない。環境問題は気になりながらも情報収集が十分でなかったと自覚している読者であれば真山ファンでなくとも十分楽しめ、環境問題の視点を手に入れることができるの。

環境問題に言及すると、とかく環境保護と企業の論理の二元対立になり、どちらかの視点で描かれるプロパガンダ出版物が多い中、企業側に農薬開発責任者、環境側に若手養蜂家を配し、二つの視点が軸になっている。そういった冷静な両論併記をしている反面、海外バイオ企業のロビー活動に乗っかって遺伝子組み換え種子の輸入を方向づけようとする若手政治家や、環境運動を善悪の視点で環境保護グループ内で過剰な行動に出る社会派主婦といった極端な視点を程よく不快に、また滑稽に描いている点が両論併記の根拠を補強している。

立場によって答えが180度変わるような問題を、分かりやすくバランスをもって伝えることは難しく、希少な作品だと思われる。ラジコンヘリコプターによる農薬事故を縦軸に、官僚、企業、市民運動家、フリージャーナリストといった多彩なプレーヤーを通してエンターテイメントとして面白くなければならないというハードルもクリアしている。ラストは予想を反してすがすがしいものになっているのも読者志向で書かれていることがうかがえる。
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
4103233222
No.24
(5pt)

TPPを超えた大きな問題

さすが真山仁という感じの本。
その圧倒的な取材力や問題提起、先見性などは圧巻であり、普段のニュースの見方を大きく変える。
コラプティオでの産業としての原発の側面や本作のGMOの問題は、新聞を読むときなどに注目してしまう。

昨今の異常気象を体験していると、地球が大丈夫なのかと深く考えてしまう。
そんな中で、農業の在り方や食の重要性を問う本作は、TPPという問題を超えた大きな問題を意識させてくれ、また今後私たち日本人がどのようなことを考えていくべきか、つまり弱小産業としての農業から強気産業としての農業への転換が、今後予想される食糧問題に対しての大きなリスクヘッジになり得るということ、また食料を自国で自給できるということが、将来を俯瞰するうえでとても重要であるということ、を強く感じさせる。
日本の農業の弱さを指摘する声が多く、またTPPなどから守っていこうという勢力が多いが、もっと長いスパンを見て考えていく必要があるということを痛感させられる。

本作は大きな問題提起をしている本であり、普段日本人がなかなか感じない、またはなんとなく知っているけどそこまで問題視していない大きな問題を気付かせてくれる本であり、真山仁のすごさを改めて感じさせてくれるものとなっている。
私は著者の作品がかなり好きであり、ファンであるが、今後も隠れた問題をどんどん提起していってほしいと思うし、私自身、著者の本を購入することなどで応援していきたい。
黙示 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 黙示 (新潮文庫)より
4101390525
No.23
(5pt)

TPPを超えた大きな問題

さすが真山仁という感じの本。
その圧倒的な取材力や問題提起、先見性などは圧巻であり、普段のニュースの見方を大きく変える。
コラプティオでの産業としての原発の側面や本作のGMOの問題は、新聞を読むときなどに注目してしまう。

昨今の異常気象を体験していると、地球が大丈夫なのかと深く考えてしまう。
そんな中で、農業の在り方や食の重要性を問う本作は、TPPという問題を超えた大きな問題を意識させてくれ、また今後私たち日本人がどのようなことを考えていくべきか、つまり弱小産業としての農業から強気産業としての農業への転換が、今後予想される食糧問題に対しての大きなリスクヘッジになり得るということ、また食料を自国で自給できるということが、将来を俯瞰するうえでとても重要であるということ、を強く感じさせる。
日本の農業の弱さを指摘する声が多く、またTPPなどから守っていこうという勢力が多いが、もっと長いスパンを見て考えていく必要があるということを痛感させられる。

本作は大きな問題提起をしている本であり、普段日本人がなかなか感じない、またはなんとなく知っているけどそこまで問題視していない大きな問題を気付かせてくれる本であり、真山仁のすごさを改めて感じさせてくれるものとなっている。
私は著者の作品がかなり好きであり、ファンであるが、今後も隠れた問題をどんどん提起していってほしいと思うし、私自身、著者の本を購入することなどで応援していきたい。
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
B00E9PEJ18
No.22
(5pt)

TPPを超えた大きな問題

さすが真山仁という感じの本。
その圧倒的な取材力や問題提起、先見性などは圧巻であり、普段のニュースの見方を大きく変える。
コラプティオでの産業としての原発の側面や本作のGMOの問題は、新聞を読むときなどに注目してしまう。

昨今の異常気象を体験していると、地球が大丈夫なのかと深く考えてしまう。
そんな中で、農業の在り方や食の重要性を問う本作は、TPPという問題を超えた大きな問題を意識させてくれ、また今後私たち日本人がどのようなことを考えていくべきか、つまり弱小産業としての農業から強気産業としての農業への転換が、今後予想される食糧問題に対しての大きなリスクヘッジになり得るということ、また食料を自国で自給できるということが、将来を俯瞰するうえでとても重要であるということ、を強く感じさせる。
日本の農業の弱さを指摘する声が多く、またTPPなどから守っていこうという勢力が多いが、もっと長いスパンを見て考えていく必要があるということを痛感させられる。

本作は大きな問題提起をしている本であり、普段日本人がなかなか感じない、またはなんとなく知っているけどそこまで問題視していない大きな問題を気付かせてくれる本であり、真山仁のすごさを改めて感じさせてくれるものとなっている。
私は著者の作品がかなり好きであり、ファンであるが、今後も隠れた問題をどんどん提起していってほしいと思うし、私自身、著者の本を購入することなどで応援していきたい。
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
4103233222
No.21
(5pt)

黙示

『はげたか』以来、真山仁さんの本は読んでいませんした。
『黙示』は今これから日本列島が直面する問題の開幕を告げた
ものと感じました。 現職官僚も関係業界もただ事ではない時期に
突入。
一読者の勝手な希望は、列島住民とその子孫の生死に関わるこの問題
の今後を真山さんの魅力溢れる筆致で書き続けて頂きたい事です。
黙示 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 黙示 (新潮文庫)より
4101390525
No.20
(5pt)

黙示

『はげたか』以来、真山仁さんの本は読んでいませんした。
『黙示』は今これから日本列島が直面する問題の開幕を告げた
ものと感じました。 現職官僚も関係業界もただ事ではない時期に
突入。
一読者の勝手な希望は、列島住民とその子孫の生死に関わるこの問題
の今後を真山さんの魅力溢れる筆致で書き続けて頂きたい事です。
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
B00E9PEJ18
No.19
(5pt)

黙示

『はげたか』以来、真山仁さんの本は読んでいませんした。
『黙示』は今これから日本列島が直面する問題の開幕を告げた
ものと感じました。 現職官僚も関係業界もただ事ではない時期に
突入。
一読者の勝手な希望は、列島住民とその子孫の生死に関わるこの問題
の今後を真山さんの魅力溢れる筆致で書き続けて頂きたい事です。
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
4103233222
No.18
(5pt)

この人の小説は金融系に限る!

■書名  黙示
真山仁 / 新潮社 / 本 / 2013年02月22日 / Amazonで見る ¥ 1,785

■全体的な感想
農薬を軸にした農業問題の小説。
真山氏の本は好きでよく読むのですが、この本は小説の色合いが薄く
ノンフィクションに寄った内容になっている。

あまり手に汗握る内容ではなかった。
この人の小説の中でも、金融系は結構な迫力があるが、その他のジャンルについては背景説明に多くの記述が割かれてしまっているので、少しトーンが落ちるな。
黙示 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 黙示 (新潮文庫)より
4101390525
No.17
(5pt)

この人の小説は金融系に限る!

■書名  黙示
真山仁 / 新潮社 / 本 / 2013年02月22日 / Amazonで見る ¥ 1,785

■全体的な感想
農薬を軸にした農業問題の小説。
真山氏の本は好きでよく読むのですが、この本は小説の色合いが薄く
ノンフィクションに寄った内容になっている。

あまり手に汗握る内容ではなかった。
この人の小説の中でも、金融系は結構な迫力があるが、その他のジャンルについては背景説明に多くの記述が割かれてしまっているので、少しトーンが落ちるな。
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
B00E9PEJ18
No.16
(5pt)

この人の小説は金融系に限る!

■書名  黙示
真山仁 / 新潮社 / 本 / 2013年02月22日 / Amazonで見る ¥ 1,785

■全体的な感想
農薬を軸にした農業問題の小説。
真山氏の本は好きでよく読むのですが、この本は小説の色合いが薄く
ノンフィクションに寄った内容になっている。

あまり手に汗握る内容ではなかった。
この人の小説の中でも、金融系は結構な迫力があるが、その他のジャンルについては背景説明に多くの記述が割かれてしまっているので、少しトーンが落ちるな。
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
4103233222
No.15
(4pt)

農業現場にいる者として興味深く、一気に読みました

農業をネタとしたフィクションの場合、現場礼賛的(農的ライフスタイル礼賛)な要素が入りがちです。
そこをあえて切り落としている点に好感を持ちました。

そもそも「食糧生産としての農業」と「日本の農村文化継承」は切り分けて考える必要があるのですが
「日本の農業」というカテゴリーで語ってしまうと一緒くたになってしまい、両者の矛盾がかち合ってしまいます。
最近の農業小説「限界集落株式会社」黒野伸一や「幸せの条件」誉田哲也はその矛盾をテーマにしているという点で面白かったですが、
本作では、後者の「農村文化」はあえて切り落とすことで、より深く「農業」の問題に踏み込むことに成功しているように思います。

農林水産省主観、農業資材メーカー主観で語られるGMO・農薬・新農業施策はとても興味深かったです。
特に『「環境保護」の蓑に隠れた農薬批判が実はGMO推進の布石である』『日本の耕作放棄地に中国が目をつけている』
『農水省は兼業農家を中心としたJA的勢力をはやく切り捨てたい』
といった視点は「さもありなん」と思わせるに十分な材料が提供されており、勉強になりました。

また、自らのライフスタイルや食生活の本質を省みないまま「日本の農業や環境」を語り「TPPやグローバル資本主義」を批判する
浅い議論に対する著者の怒りには大変共感する部分がありました。
「元戦場カメラマンの養蜂家」という設定も私自身のプロフィールと重なる部分もあり、その葛藤にもリアリティを感じられました。

農業に対する基礎知識がないままで読むと、一つ一つの課題がもつバックグラウンドを理解するのに時間が掛かり
ちょっと足早で退屈なのかもしれませんが、私にしてみるとこれぐらい詰め込んだ上で「ある視点」を提供しているという点で面白く
最初から最後までノンストップで読んでしまいました。
5年後には古くなってしまう情報かもしれないので、まさに「旬は今」の小説です。
黙示 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 黙示 (新潮文庫)より
4101390525
No.14
(4pt)

農業現場にいる者として興味深く、一気に読みました

農業をネタとしたフィクションの場合、現場礼賛的(農的ライフスタイル礼賛)な要素が入りがちです。
そこをあえて切り落としている点に好感を持ちました。

そもそも「食糧生産としての農業」と「日本の農村文化継承」は切り分けて考える必要があるのですが
「日本の農業」というカテゴリーで語ってしまうと一緒くたになってしまい、両者の矛盾がかち合ってしまいます。
最近の農業小説「限界集落株式会社」黒野伸一や「幸せの条件」誉田哲也はその矛盾をテーマにしているという点で面白かったですが、
本作では、後者の「農村文化」はあえて切り落とすことで、より深く「農業」の問題に踏み込むことに成功しているように思います。

農林水産省主観、農業資材メーカー主観で語られるGMO・農薬・新農業施策はとても興味深かったです。
特に『「環境保護」の蓑に隠れた農薬批判が実はGMO推進の布石である』『日本の耕作放棄地に中国が目をつけている』
『農水省は兼業農家を中心としたJA的勢力をはやく切り捨てたい』
といった視点は「さもありなん」と思わせるに十分な材料が提供されており、勉強になりました。

また、自らのライフスタイルや食生活の本質を省みないまま「日本の農業や環境」を語り「TPPやグローバル資本主義」を批判する
浅い議論に対する著者の怒りには大変共感する部分がありました。
「元戦場カメラマンの養蜂家」という設定も私自身のプロフィールと重なる部分もあり、その葛藤にもリアリティを感じられました。

農業に対する基礎知識がないままで読むと、一つ一つの課題がもつバックグラウンドを理解するのに時間が掛かり
ちょっと足早で退屈なのかもしれませんが、私にしてみるとこれぐらい詰め込んだ上で「ある視点」を提供しているという点で面白く
最初から最後までノンストップで読んでしまいました。
5年後には古くなってしまう情報かもしれないので、まさに「旬は今」の小説です。
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
B00E9PEJ18
No.13
(4pt)

農業現場にいる者として興味深く、一気に読みました

農業をネタとしたフィクションの場合、現場礼賛的(農的ライフスタイル礼賛)な要素が入りがちです。
そこをあえて切り落としている点に好感を持ちました。

そもそも「食糧生産としての農業」と「日本の農村文化継承」は切り分けて考える必要があるのですが
「日本の農業」というカテゴリーで語ってしまうと一緒くたになってしまい、両者の矛盾がかち合ってしまいます。
最近の農業小説「限界集落株式会社」黒野伸一や「幸せの条件」誉田哲也はその矛盾をテーマにしているという点で面白かったですが、
本作では、後者の「農村文化」はあえて切り落とすことで、より深く「農業」の問題に踏み込むことに成功しているように思います。

農林水産省主観、農業資材メーカー主観で語られるGMO・農薬・新農業施策はとても興味深かったです。
特に『「環境保護」の蓑に隠れた農薬批判が実はGMO推進の布石である』『日本の耕作放棄地に中国が目をつけている』
『農水省は兼業農家を中心としたJA的勢力をはやく切り捨てたい』
といった視点は「さもありなん」と思わせるに十分な材料が提供されており、勉強になりました。

また、自らのライフスタイルや食生活の本質を省みないまま「日本の農業や環境」を語り「TPPやグローバル資本主義」を批判する
浅い議論に対する著者の怒りには大変共感する部分がありました。
「元戦場カメラマンの養蜂家」という設定も私自身のプロフィールと重なる部分もあり、その葛藤にもリアリティを感じられました。

農業に対する基礎知識がないままで読むと、一つ一つの課題がもつバックグラウンドを理解するのに時間が掛かり
ちょっと足早で退屈なのかもしれませんが、私にしてみるとこれぐらい詰め込んだ上で「ある視点」を提供しているという点で面白く
最初から最後までノンストップで読んでしまいました。
5年後には古くなってしまう情報かもしれないので、まさに「旬は今」の小説です。
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
4103233222
No.12
(5pt)

黙示を受けた者として、ここからは読者一人一人も考え行動すべき

本書は、著者らしく、農薬誤散布事件を冒頭に置いて、農薬会社の誠実さあふれる技術者、農水省の若い女性キャリア、元戦場カメラマンの養蜂活動家の3人の動きと思いが最初はバラバラに描かれながら、次第に農薬会社、農水省や永田町、地方の農村の様々な関係者、動き、思惑が拡散・交錯し、最後に大きな大きな動きが見えてくるという著者らしい展開が、テンポのいい語り口と虚実をリアリティを以、「黙示」のタイトルに相応しいラストまで一気に描いている。

主旋律としては、先達レビューで言われる通り、TPP・日本の農業の未来・食糧安全保障の3つのテーマをしっかり結びつけた骨太の問いかけになっている。読者が最も強く受け止めるべきは、TPP反対論で多く云われる日本の食糧自給が、TPPにより悪化する以上に、自然体で瀕死となるだろう暗澹たる未来予想図=黙示である。細部に神また悪魔が宿るとは古くからの至言だが、著者が示す事実や実状の一つ一つをまず読者が我がこととして調べ直して考えることなしに、黙示の意味するところは分からないだろう。
「黙示」自体が、キリスト教・ユダヤ教の原点に根差す、日本人には理解し辛い概念であるが、私の拙い理解では、黙示は単なる予言ではなく、一方で啓示であり、そこに示されることを受け止めた上で、如何にして民が生きていくかを神が問うているものだろう。
また、本書の原題が「沈黙の代償」であることを思えば、「黙示」には、本文中で何度も引用されるレイチェル・カーソンの「沈黙の春」を踏まえた部分があるだろう。同書は、本書に啓発された者が改めて読むべき最初の一冊であり、我々に彼女が示したところから、何を学び何を無視し何を行動しまたしなかったのかが、考えを進める上での第一歩であると強く感じた。

以上を主旋律といったのは、副旋律として本書ではたびたび3.11以降の日本のエネルギーの問題に言及されている故である。農薬は原発、GMOは米国からの輸入ガス火力と類推すべきであり、そうしたアナロジーを置くことで、養蜂活動を地産地消の自然エネルギー、ではあのプロジェクトは?、そして、早乙女議員や土屋はアレだなと組み立てることで、不毛な神学論争を繰り返した民主党政権崩壊後において我々は改めてエネルギー問題(原発問題ではない)を我がこととして地に足つけた再考すべきと分かるだろう。
(これまで、色々な思惑があったにせよ、日本がエネルギーと食糧で何とか米国隷属の最後の一線を守ってきたことは、シェールガスとTPPのメリットの前に、語られることも踏みにじられつつあることを、どれだけの人が理解しているだろう?あ、別に私はシェールガスもTPPも反対する立場ではないのですが。)

それにしても、いつもながら、著者の作品の人物はリアリティ溢れている。今回でいえば、政治家と官僚達は、こういう人達も確実にいると知る者には、うんうんと得心させられるし、平井と代田の揺れる思いと考えは、我々自身と思えるところだ。
些末ながら、珍しく色気とサスペンスを仕掛けた部分は伏線の回収が曖昧で残念といえば残念だが、かえって読者に想像の余地を残したとも思うので減点とはしない。その点では、描き込み不足だが平井の会社の関係者もああいう会社らしい人物像を揃えていて面白かった。
黙示 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 黙示 (新潮文庫)より
4101390525
No.11
(5pt)

黙示を受けた者として、ここからは読者一人一人も考え行動すべき

本書は、著者らしく、農薬誤散布事件を冒頭に置いて、農薬会社の誠実さあふれる技術者、農水省の若い女性キャリア、元戦場カメラマンの養蜂活動家の3人の動きと思いが最初はバラバラに描かれながら、次第に農薬会社、農水省や永田町、地方の農村の様々な関係者、動き、思惑が拡散・交錯し、最後に大きな大きな動きが見えてくるという著者らしい展開が、テンポのいい語り口と虚実をリアリティを以、「黙示」のタイトルに相応しいラストまで一気に描いている。

主旋律としては、先達レビューで言われる通り、TPP・日本の農業の未来・食糧安全保障の3つのテーマをしっかり結びつけた骨太の問いかけになっている。読者が最も強く受け止めるべきは、TPP反対論で多く云われる日本の食糧自給が、TPPにより悪化する以上に、自然体で瀕死となるだろう暗澹たる未来予想図=黙示である。細部に神また悪魔が宿るとは古くからの至言だが、著者が示す事実や実状の一つ一つをまず読者が我がこととして調べ直して考えることなしに、黙示の意味するところは分からないだろう。
「黙示」自体が、キリスト教・ユダヤ教の原点に根差す、日本人には理解し辛い概念であるが、私の拙い理解では、黙示は単なる予言ではなく、一方で啓示であり、そこに示されることを受け止めた上で、如何にして民が生きていくかを神が問うているものだろう。
また、本書の原題が「沈黙の代償」であることを思えば、「黙示」には、本文中で何度も引用されるレイチェル・カーソンの「沈黙の春」を踏まえた部分があるだろう。同書は、本書に啓発された者が改めて読むべき最初の一冊であり、我々に彼女が示したところから、何を学び何を無視し何を行動しまたしなかったのかが、考えを進める上での第一歩であると強く感じた。

以上を主旋律といったのは、副旋律として本書ではたびたび3.11以降の日本のエネルギーの問題に言及されている故である。農薬は原発、GMOは米国からの輸入ガス火力と類推すべきであり、そうしたアナロジーを置くことで、養蜂活動を地産地消の自然エネルギー、ではあのプロジェクトは?、そして、早乙女議員や土屋はアレだなと組み立てることで、不毛な神学論争を繰り返した民主党政権崩壊後において我々は改めてエネルギー問題(原発問題ではない)を我がこととして地に足つけた再考すべきと分かるだろう。
(これまで、色々な思惑があったにせよ、日本がエネルギーと食糧で何とか米国隷属の最後の一線を守ってきたことは、シェールガスとTPPのメリットの前に、語られることも踏みにじられつつあることを、どれだけの人が理解しているだろう?あ、別に私はシェールガスもTPPも反対する立場ではないのですが。)

それにしても、いつもながら、著者の作品の人物はリアリティ溢れている。今回でいえば、政治家と官僚達は、こういう人達も確実にいると知る者には、うんうんと得心させられるし、平井と代田の揺れる思いと考えは、我々自身と思えるところだ。
些末ながら、珍しく色気とサスペンスを仕掛けた部分は伏線の回収が曖昧で残念といえば残念だが、かえって読者に想像の余地を残したとも思うので減点とはしない。その点では、描き込み不足だが平井の会社の関係者もああいう会社らしい人物像を揃えていて面白かった。
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
B00E9PEJ18
No.10
(5pt)

黙示を受けた者として、ここからは読者一人一人も考え行動すべき

本書は、著者らしく、農薬誤散布事件を冒頭に置いて、農薬会社の誠実さあふれる技術者、農水省の若い女性キャリア、元戦場カメラマンの養蜂活動家の3人の動きと思いが最初はバラバラに描かれながら、次第に農薬会社、農水省や永田町、地方の農村の様々な関係者、動き、思惑が拡散・交錯し、最後に大きな大きな動きが見えてくるという著者らしい展開が、テンポのいい語り口と虚実をリアリティを以、「黙示」のタイトルに相応しいラストまで一気に描いている。

主旋律としては、先達レビューで言われる通り、TPP・日本の農業の未来・食糧安全保障の3つのテーマをしっかり結びつけた骨太の問いかけになっている。読者が最も強く受け止めるべきは、TPP反対論で多く云われる日本の食糧自給が、TPPにより悪化する以上に、自然体で瀕死となるだろう暗澹たる未来予想図=黙示である。細部に神また悪魔が宿るとは古くからの至言だが、著者が示す事実や実状の一つ一つをまず読者が我がこととして調べ直して考えることなしに、黙示の意味するところは分からないだろう。
「黙示」自体が、キリスト教・ユダヤ教の原点に根差す、日本人には理解し辛い概念であるが、私の拙い理解では、黙示は単なる予言ではなく、一方で啓示であり、そこに示されることを受け止めた上で、如何にして民が生きていくかを神が問うているものだろう。
また、本書の原題が「沈黙の代償」であることを思えば、「黙示」には、本文中で何度も引用されるレイチェル・カーソンの「沈黙の春」を踏まえた部分があるだろう。同書は、本書に啓発された者が改めて読むべき最初の一冊であり、我々に彼女が示したところから、何を学び何を無視し何を行動しまたしなかったのかが、考えを進める上での第一歩であると強く感じた。

以上を主旋律といったのは、副旋律として本書ではたびたび3.11以降の日本のエネルギーの問題に言及されている故である。農薬は原発、GMOは米国からの輸入ガス火力と類推すべきであり、そうしたアナロジーを置くことで、養蜂活動を地産地消の自然エネルギー、ではあのプロジェクトは?、そして、早乙女議員や土屋はアレだなと組み立てることで、不毛な神学論争を繰り返した民主党政権崩壊後において我々は改めてエネルギー問題(原発問題ではない)を我がこととして地に足つけた再考すべきと分かるだろう。
(これまで、色々な思惑があったにせよ、日本がエネルギーと食糧で何とか米国隷属の最後の一線を守ってきたことは、シェールガスとTPPのメリットの前に、語られることも踏みにじられつつあることを、どれだけの人が理解しているだろう?あ、別に私はシェールガスもTPPも反対する立場ではないのですが。)

それにしても、いつもながら、著者の作品の人物はリアリティ溢れている。今回でいえば、政治家と官僚達は、こういう人達も確実にいると知る者には、うんうんと得心させられるし、平井と代田の揺れる思いと考えは、我々自身と思えるところだ。
些末ながら、珍しく色気とサスペンスを仕掛けた部分は伏線の回収が曖昧で残念といえば残念だが、かえって読者に想像の余地を残したとも思うので減点とはしない。その点では、描き込み不足だが平井の会社の関係者もああいう会社らしい人物像を揃えていて面白かった。
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
4103233222