黙示

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黙示の評価:

3.93/5点 レビュー 43件。 D ランク

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平均点3.93pt

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全26件 21〜26 2/2ページ
No.6
(3pt)

勉強になる

著者の旺盛な問題意識によって、農薬およびその政策として現代の日本の農業を取り巻く諸問題について非常に勉強になります。(中盤まではとても面白いとも思いました。)
 ですがその半面で、著者の熱心さが仇になって、とでも言うのか、次々と新しい問題提起がなされて、議論の的がどんどん変わってしまいます。農薬の問題で始まっていたはずが、気付くと遺伝子組換作物の話が中心になっている・・・というように。
 これらの問題はどれも、簡単に結論を出せないものばかりだと思いますが、小説に納得・共感しながら読み進める上では、曲がりなりにもそれぞれの問題へのオチというか、決着の仕掛けが欲しかったです。本文中に書かれているように、「何が正しくて、何が間違いか。そんな風に簡単に分けられるものではない。」とは思うのですが、一方で小説という装置の中においては、結論の出ない問題だからといって次々と問題提起をするというのが成功なのだろうか、とも思います。せっかく膨らんだ議論も、いつの間にか政治的な話でツツツと流れて行ってしまうのもなんだか残念です。
 ですから、日本の農業の現状・問題点を知る、という目的で読むのには非常に適した本だと思います。

 登場人物についても少し違和感を感じました。
 主役の一人、養蜂家代田ならば農薬について(ネオニコチノイド系農薬の前世代である有機リン系農薬にも問題があることを理解している以上)ポストネオニコチノイド系農薬が出て来ても根本的には生態系に問題が起こると考えて、ネオニコチノイド系農薬の全廃だけではなく農薬一般の全廃を求める、という行動になるのではないか(いかに農家との共存が大切だとしても)、と思ってしまいます。また、人間に対して農薬を曝露させる実験などできない以上、この十年間において国内出荷量を三倍に伸ばしているネオニコチノイド系農薬の人間への影響はこれから生じるかもしれない、という危機感があると思います。
 もう一人の主役、平井に関しても、子供の発作が雑誌に露見したことが、なぜ、「密告」というほど強いことになるのか、公明正大な人物に見え、事実は全て出すという行動になるのではないかと期待してしまうだけに相容れなさを感じてしまいました。

 重ね重ね、面白い小説ではあります、ですが、小説に夢中になる、というよりは様々な問題点に唸らされる、という感じです、というのがわたしの感想です。
黙示 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 黙示 (新潮文庫)より
4101390525
No.5
(3pt)

勉強になる

著者の旺盛な問題意識によって、農薬およびその政策として現代の日本の農業を取り巻く諸問題について非常に勉強になります。(中盤まではとても面白いとも思いました。)
 ですがその半面で、著者の熱心さが仇になって、とでも言うのか、次々と新しい問題提起がなされて、議論の的がどんどん変わってしまいます。農薬の問題で始まっていたはずが、気付くと遺伝子組換作物の話が中心になっている・・・というように。
 これらの問題はどれも、簡単に結論を出せないものばかりだと思いますが、小説に納得・共感しながら読み進める上では、曲がりなりにもそれぞれの問題へのオチというか、決着の仕掛けが欲しかったです。本文中に書かれているように、「何が正しくて、何が間違いか。そんな風に簡単に分けられるものではない。」とは思うのですが、一方で小説という装置の中においては、結論の出ない問題だからといって次々と問題提起をするというのが成功なのだろうか、とも思います。せっかく膨らんだ議論も、いつの間にか政治的な話でツツツと流れて行ってしまうのもなんだか残念です。
 ですから、日本の農業の現状・問題点を知る、という目的で読むのには非常に適した本だと思います。

 登場人物についても少し違和感を感じました。
 主役の一人、養蜂家代田ならば農薬について(ネオニコチノイド系農薬の前世代である有機リン系農薬にも問題があることを理解している以上)ポストネオニコチノイド系農薬が出て来ても根本的には生態系に問題が起こると考えて、ネオニコチノイド系農薬の全廃だけではなく農薬一般の全廃を求める、という行動になるのではないか(いかに農家との共存が大切だとしても)、と思ってしまいます。また、人間に対して農薬を曝露させる実験などできない以上、この十年間において国内出荷量を三倍に伸ばしているネオニコチノイド系農薬の人間への影響はこれから生じるかもしれない、という危機感があると思います。
 もう一人の主役、平井に関しても、子供の発作が雑誌に露見したことが、なぜ、「密告」というほど強いことになるのか、公明正大な人物に見え、事実は全て出すという行動になるのではないかと期待してしまうだけに相容れなさを感じてしまいました。

 重ね重ね、面白い小説ではあります、ですが、小説に夢中になる、というよりは様々な問題点に唸らされる、という感じです、というのがわたしの感想です。
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
B00E9PEJ18
No.4
(3pt)

勉強になる

著者の旺盛な問題意識によって、農薬およびその政策として現代の日本の農業を取り巻く諸問題について非常に勉強になります。(中盤まではとても面白いとも思いました。)
 ですがその半面で、著者の熱心さが仇になって、とでも言うのか、次々と新しい問題提起がなされて、議論の的がどんどん変わってしまいます。農薬の問題で始まっていたはずが、気付くと遺伝子組換作物の話が中心になっている・・・というように。
 これらの問題はどれも、簡単に結論を出せないものばかりだと思いますが、小説に納得・共感しながら読み進める上では、曲がりなりにもそれぞれの問題へのオチというか、決着の仕掛けが欲しかったです。本文中に書かれているように、「何が正しくて、何が間違いか。そんな風に簡単に分けられるものではない。」とは思うのですが、一方で小説という装置の中においては、結論の出ない問題だからといって次々と問題提起をするというのが成功なのだろうか、とも思います。せっかく膨らんだ議論も、いつの間にか政治的な話でツツツと流れて行ってしまうのもなんだか残念です。
 ですから、日本の農業の現状・問題点を知る、という目的で読むのには非常に適した本だと思います。

 登場人物についても少し違和感を感じました。
 主役の一人、養蜂家代田ならば農薬について(ネオニコチノイド系農薬の前世代である有機リン系農薬にも問題があることを理解している以上)ポストネオニコチノイド系農薬が出て来ても根本的には生態系に問題が起こると考えて、ネオニコチノイド系農薬の全廃だけではなく農薬一般の全廃を求める、という行動になるのではないか(いかに農家との共存が大切だとしても)、と思ってしまいます。また、人間に対して農薬を曝露させる実験などできない以上、この十年間において国内出荷量を三倍に伸ばしているネオニコチノイド系農薬の人間への影響はこれから生じるかもしれない、という危機感があると思います。
 もう一人の主役、平井に関しても、子供の発作が雑誌に露見したことが、なぜ、「密告」というほど強いことになるのか、公明正大な人物に見え、事実は全て出すという行動になるのではないかと期待してしまうだけに相容れなさを感じてしまいました。

 重ね重ね、面白い小説ではあります、ですが、小説に夢中になる、というよりは様々な問題点に唸らされる、という感じです、というのがわたしの感想です。
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
4103233222
No.3
(3pt)

次回作に期待

「ハゲタカ」の著者による農薬と養蜂を軸に食料問題に切り込んだ経済小説。TPP問題などで食料に対する意識が高まっている今、とてもタイムリーな話だと思います。
 真山氏は今まで、企業買収、エネルギー、マスコミなどにたいする問題提起を周囲の人間模様を織り交ぜながら浮きだたせることがものすごくうまく、物語の中にぐいぐいひき込まれてゆきますが、本作品については、業界知識がない私にとって、農薬と養蜂の問題、農作物工場の問題などそれぞれに関係性が曖昧で、全体の筋が今ひとつ見えてきません。また、話に関係ないと思える登場人物も多く、多分、食料問題の範囲があまりにも広すぎて、真山氏自身どこにしぼって作品を書くべきかにとても苦労されてるのではないかと推察します。そのため真山氏の作品でいつも味わえるジェットコースーターに乗った後のような読了感が味わえませんでした。次回作に期待します。
黙示 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 黙示 (新潮文庫)より
4101390525
No.2
(3pt)

次回作に期待

「ハゲタカ」の著者による農薬と養蜂を軸に食料問題に切り込んだ経済小説。TPP問題などで食料に対する意識が高まっている今、とてもタイムリーな話だと思います。
 真山氏は今まで、企業買収、エネルギー、マスコミなどにたいする問題提起を周囲の人間模様を織り交ぜながら浮きだたせることがものすごくうまく、物語の中にぐいぐいひき込まれてゆきますが、本作品については、業界知識がない私にとって、農薬と養蜂の問題、農作物工場の問題などそれぞれに関係性が曖昧で、全体の筋が今ひとつ見えてきません。また、話に関係ないと思える登場人物も多く、多分、食料問題の範囲があまりにも広すぎて、真山氏自身どこにしぼって作品を書くべきかにとても苦労されてるのではないかと推察します。そのため真山氏の作品でいつも味わえるジェットコースーターに乗った後のような読了感が味わえませんでした。次回作に期待します。
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
B00E9PEJ18
No.1
(3pt)

次回作に期待

「ハゲタカ」の著者による農薬と養蜂を軸に食料問題に切り込んだ経済小説。TPP問題などで食料に対する意識が高まっている今、とてもタイムリーな話だと思います。
 真山氏は今まで、企業買収、エネルギー、マスコミなどにたいする問題提起を周囲の人間模様を織り交ぜながら浮きだたせることがものすごくうまく、物語の中にぐいぐいひき込まれてゆきますが、本作品については、業界知識がない私にとって、農薬と養蜂の問題、農作物工場の問題などそれぞれに関係性が曖昧で、全体の筋が今ひとつ見えてきません。また、話に関係ないと思える登場人物も多く、多分、食料問題の範囲があまりにも広すぎて、真山氏自身どこにしぼって作品を書くべきかにとても苦労されてるのではないかと推察します。そのため真山氏の作品でいつも味わえるジェットコースーターに乗った後のような読了感が味わえませんでした。次回作に期待します。
黙示 Amazon書評・レビュー: 黙示より
4103233222